竹岡美穂のレビュー一覧

  • “朝顔” ヒカルが地球にいたころ……(6)

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    今回のヒロインは朝顔の宮。

    この小説の元ネタである源氏物語では、朝顔の斎院と呼ばれ、源氏の求愛を受けながらも拒み通し、知的な斎院として登場しています。このお話では斎賀朝衣さんですね。

    私自身は、朝顔の宮って、本当はすごく激しく愛されたい、だけど叶わなかった時の自分の心の痛みや衝撃の激しさに耐えられない、脆い女性だと思っています。もしくは意地っ張りだと。それだけならきっと、それで済んでいたのでしょうに。そういう自分が外からどう見えるか、よく解って。その想像がなお、彼女を打ち据えてしまう。そういうタイプの女性だと思うのです。

    このお話でもそうですね。そういうところは六条御息所や藤壺とも似てる

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    2020年01月26日
  • “文学少女”見習いの、初戀。

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    心葉のその後を書いた作品。濃すぎる新主人公が先輩の代わりに出て来ます。話としては、誤解から悲惨な事件になってしまいましたが、救いのある感じの終わり方でよかったです。モチーフとした作品は曽根崎心中だそうです。

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    2014年10月03日
  • 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(2)

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    1巻で登場人物のキャラは掴んでいたので、すんなり物語に入れた。
    地位や名声のために、嘘で塗り固め、自分を押さえている人たまにいます。わかってる人からみるとすぐボロがでるのですが、本人は必至です。辛そうで、全然楽しそうじゃない。そして得たものを維持するのに、それ以上に辛い思いをしている。そんな痛い人を見たことがある人や、そんなことをしてみた人には、この物語はよくわかるのではないでしょうか。
    自分の気持ちを抑えて演技をしていたのは 凪乃だけではなく、綾音だった。あちこちにサインはちりばめられたいたが、切ないですね。最後、素直に爆発して、気持ちが吹っ切れたでしょう。
    それにしても男のキャラが少なすぎ

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    2014年09月01日
  • 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(1)

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    大真面目なラブストーリーものだった。
    バスケと演劇を繋げれるとはビックリ。

    永遠の倦怠の後に永遠の愛を始めるってのもいい提言だ。
    リアルにあるものをピックアップする所も健在でよかった。
    (スラムダンク読んどいて良かった。世代だし。)

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    2014年07月25日
  • 陸と千星~世界を配る少年と別荘の少女

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    野村先生の久々の読み切り作品。
    ずっと温めておられた、というかなかなか日の目を
    浴びさせてあげられなかった作品だそうですが、
    良い意味で納得しました。

    これは良い意味でラノベでなくていいというか
    ジュブナイルです。狙った要素やあざとさも何もなく
    (強いて言えば昔の少女漫画の読み切り風)
    ファミ通文庫より「青い鳥文庫」などが似合いそうな
    作風です。
    安易に甘口にせず、余韻を残す終わり方もとても素敵です。

    一見時代錯誤にも見えるアナログなお話ですが、
    今の時代だからこそ、
    「相手を知ろうとしないと勿体ない」と思わせてくれました。
    意外とこれはデジタル化した今の時代のほうが
    少なくなっている気が

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    2014年07月13日
  • 陸と千星~世界を配る少年と別荘の少女

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    girl meets boy. 一目惚れして遠くから少年を見つめる、引っ込み思案な女の子。少年もシャイで、バリバリ好意をもってるのに、少女にはぶっきらぼうな対応。でも、お互いの行動の一つ一つに思いをめぐらし、妄想する。うん、初恋ですね。
    昭和の頃の少女マンガを読んでるような、懐かしさ、甘酸っぱさ感じる、懐かしい小説でした。読後感も爽やか。
    売れっ子作家の自己満足な小説でしたが、私のようなファンにはたまらない一冊となりました。

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    2014年07月05日
  • “朧月夜” ヒカルが地球にいたころ……(4)

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    源氏物語にはたくさんの女性が登場しますが、どんな女君に惹かれるかという読み方も、古来からずっとされてきました。

    今回の女主人公は「朧月夜」。
    月の宮こと月夜子さんです。

    自分で好きな女君を挙げろと言われたら「夕顔」とこの「朧月夜」そして「玉鬘」を挙げるでしょう。やっぱり自分の好きなヒロインがメインの回は、読後感も好きですね。このシリーズの中では夕顔の次に好き。

    紅の枝垂れ桜に例えられる紅の髪。
    透き通るような艶かしい白い肌。

    ヒカルとは深い仲だったらしい奔放な少女、月夜子。彼女はヒカルの愛人であったと公言して憚りません。男好きの浮気者のように言われていますが艶やかで、芯が強くて度胸があ

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    2014年06月23日
  • “六条” ヒカルが地球にいたころ……(9)

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    評価:☆5

    初恋の夕雨が笑い上戸になって帰ってきたり、葵と帆夏のダブル告白と波乱の予感の9巻。

    みんなが騒がしく是光に愛の告白をする中、スマートにさらりと好きだと言う朝ちゃん可愛いw
    そして周りのみんなも朝ちゃんと付き合ってあげてって言うのが笑うww確かに気難しい性格だけどもw

    夕雨を疑わせるような不穏なメールや、暗躍する一朱、階段から落ちるひいななど、不気味な雰囲気の作り出し方は流石。

    学園で誰か一人だけ信じるなら式部を信じるとまで言う是光。
    これまで是光が女の子に関わってきていたのはヒカルの約束絡みで、弱い女の子を守ってきた。
    でも帆夏は違った。なら何故、帆夏のことが気になるのか・

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    2014年06月23日
  • “夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)

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    ネタバレ

    野村美月さん版の源氏物語といったシリーズの第二巻。
    一巻の「葵」を読んでから今まで、こんなに間が開いてしまって
    久しぶりに読みました。今回の女主人公は「夕顔」に対応する
    夕雨ちゃんという女の子。

    源氏物語の女君の中でも、好きなのは夕顔・朧月夜・玉鬘と
    いう私には、まず楽しみにしていた一冊。

    果たせるかな「葵」よりもこちらのほうがずっと好きです。

    家族が離散して、学校でいじめられたことをきっかけに
    引き篭もっていた少女、夕雨。

    彼女は水の中を思わせる青と透明の世界を愛する
    儚い女の子。

    彼女は主人公の是光くんの親友、幽霊のイケメン、
    ヒカルくんとは、孤独と静謐を分け合った友人でした。

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    2014年06月16日
  • 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(1)

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    これはツボった!

    スラムダンクネタ出し来るのは正直どーかと思ったけど、
    それ以外の展開とか雰囲気とかすごく好みでした。
    演劇を使って盛り上げていく感じとかね。
    あとキャラも好みですしこれは今後も期待であります。

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    2014年06月10日
  • “藤壺” ヒカルが地球にいたころ……(10)

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    最終巻、とても感動した。
    ヒカルの秘密もそうだが、周囲の女性の成長振りがとてもいい作品だった。
    それに、帆夏エンドになって本当に良かった。(琴吹さんのようにならなくてホットした)

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    2014年05月11日
  • “六条” ヒカルが地球にいたころ……(9)

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    ネタバレ

    予定調和通りの展開、まさかの朝ちゃん告白!そしてみんなの朝ちゃん押し、まるで2ちゃんねるか(笑) あーあ、夕雨、一条に完全にだまされちゃってるよ。ぱーぷるも釣られたちゃったよ。文学少女と同じ、最後まとまる直前で本命を振って、噛ませ犬に走る。で最後、本命にもどってくる、うん、うん、予定調和。そっか、全部演技だったんだ。そうだよなぁ、葵と朝ちゃんが公衆の面前で取っ組み合いするわけないよなぁ。ぱーぷるがひいなを突き落とすはずもないし。さすが、朝ちゃん、全部すっかりお見通し!そしてまさかまさかの一朱まで、ハーレム入りで大円談…でもこれじゃ、9巻で終わっちゃうじゃん…えぇ、まさかまさかのどんでん返し。え

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    2013年12月29日
  • 半熟作家と“文学少女”な編集者

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    文学少女完結のお話。
    遠子が編集者として登場し主人公を振り回す。
    素晴らしかったのは心葉の存在を匂わせておきながら最後まで登場させなかったこと。
    主人公と出会ったらどうなるのだろう。遠子とのやり取りを見て主人公はどう思うのだろう。
    と、想像が膨らむ所だが、旧主人公は出さない方が話が上手く纏まるのでこの展開で正解だと思う。
    最後数ページで菜乃を登場させたのはドキっとした。こういうのは嬉しくなる。

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    2013年11月27日
  • “文学少女”と飢え渇く幽霊4巻

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    幽霊完結巻かつ文学少女コミカライズ最終巻。蛍の一撃は、いろんな意味で彼の心を貫いた。別の物語であればよかったのに、とも願ってしまう。ラストはだいぶ端折ったけど、文学少女のラストだった。新×の母の予言、当たりましたか。

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    2013年11月22日
  • “花散里” ヒカルが地球にいたころ……(8)

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    ネタバレ

    最後の二人同時告白、ラブコメ展開ですね。これで、帆夏の勝ちは決まりで、出来レースと思いますが、夕霧が帰ってくる、しかも一朱が絡んでいる!物語りの展開は読めない部分も多いですね。こるりと紫織子の伏線が弱すぎます。あとでなんかに使うのかな?おまけの朝ちゃんの心の声は萌えます。

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    2013年09月16日
  • “夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)

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    夕雨が引きこもるきっかけとなった事件を解き明かす場面は、“文学少女"さながらで流石に鮮やかでした。「大好きだけど、別れを選ぶ」という展開は、自分は大好物だと自覚すると共に、それってどうなんだろう、と自問自答。

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    2013年08月27日
  • “夕顔” ヒカルが地球にいたころ……(2)

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    野村さんの源氏物語第2弾。
    こんどのヒロインは、ちょっと引きこもりぎみの夕顔もとい、夕雨ちゃん。なにこのか弱くて守ってあげたくなる系、小動物な美少女は!!

    外の世界に連れ出すことが夕雨の幸せなのか、このまま優しい世界で暮らすのが幸せなのか。今回は、ヒカルのためっていうより夕雨のために、悩んで、考えて、走り回る是光がカッコよかったな。

    傘をなくして外に出れなかった夕雨が、外へと踏み出すシーンは、とても綺麗で凄くよかった。
    「夕雨に、会いたいんだ・・・・・・」っていう是光の言葉が、とても印象的で響いた。

    しかし魅力的な子ばかりで、最終的にどうなるんだろう。
    個人的には式部さんを応援したいけど

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    2013年08月12日
  • “文学少女”と恋する挿話集3

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    ちぃちゃん、大人になりましたね!
    まさか先生になってるとは思いませんでした!
    流君もすっかり優しく頼もしい男の人になってて、なんだか自分のことのように誇らしくなりました。
    この流君なら、ちぃちゃんを幸せにしてくれるはず!

    後は、
    ・ななせちゃをの親友の夕歌ちゃんと毬谷先生の出会い
    (傷ついた紳士(テノール)と穢れなき歌姫(ソプラノ))
    ・その後毬谷先生と同じくオペラ歌手を目指す晴音ちゃんの話
    (卵の歌姫(デイーヴァ)彷徨える天使(エンジェル))
    が好き。
    健気に頑張る晴音ちゃんが可愛い!

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    2013年08月05日
  • “文学少女”見習いの、卒業。

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    ネタバレ

    今回の題材は夏目漱石の「こころ」
    大好きな作品なので、物語も理解しやすかったです。
    自分のエゴな行いに、生涯、悩み苦しんだ先生。
    悪人でも特殊な出生でもなんでもない、ごく普通の「先生」の悩みだから誰でも共感出来るのだろう、という言葉になるほどと思いました。
    でめ、どれだけ報われないようなことが登場人物たちに起こっても、そこから希望を見いだせるラストに繋げる野村先生は、本当にすごいなぁと思います。

    もう1つ題材はチェーホフの「櫻の園」
    心葉の卒業でした。
    菜乃ちゃん、本当成長しましたね!
    姫の言う通り、明るくて優しくて度量の広いいい女になるよー!

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    2013年08月04日
  • “文学少女”見習いの、傷心。

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    ネタバレ

    この見習いシリーズの主人公、菜乃ちゃんは巻を追うごとにますます魅力的になっていきますね!
    真っ直ぐで一生懸命で明るくて、もうすごく可愛い!


    今回は「フランケンシュタイン」の怪物がテーマ。

    皆誰しも心の中に怪物が潜んでおり、それまで善良だった人がある日いきなり怪物になってしまうこともある。
    それを逃げ続けていても、怪物はいつまでも追ってくる。
    自分が自分の意思で怪物と向き合わなければいけないのだと。
    そして愛する人の中に怪物のような異質なものがあったとき、こんなのはあの人じゃないと切り捨てるのはとても残酷なことだと、教えてくれました。
    どんなにそれが恐ろしいものでも、丸ごとその人を受けとめ

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    2013年08月03日