あらすじ
恋に破れた「炎の闘牛」、柔道部の牛園くん。それでも遠子を思いきれず、思い出が欲しいと心葉【このは】に詰め寄り……『“文学少女”と炎を上げる牛魔王【ミノタウロス】』、クラスにも、気安い笑顔を向けてくる担任の竹田千愛先生にもなじめない中学生の仔鹿だが──『迷える仔鹿【バンビ】と嘘つき人形【ドール】』ほか、遠子の想いを目にした紗代や、夕歌と毬谷先生の出会いなど、甘くほろ苦いエピソードが満載! 物語を食べちゃうくらい愛する“文学少女”と、彼女を取り巻く人々の、恋する挿話集第3弾!!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
あ〜…本当にこの挿話集3は色んな恋や愛が詰まってて切なくなりますね。
個人的に千愛が先生として働いている姿に泣けてしまいました。
あの日屋上から飛び降りようとして引き上げられた千愛が、今は誰かを引き上げる側になったんですね。
例え空っぽでも、人間失格だと思っても、そんな千愛のことを愛してる人がいるんだよって死にたがりの道化で苦しんでいた彼女に伝えたくなりました。
Posted by ブクログ
今回は毬谷先生と竹田さんにスポットが当てられている作品になっています。毬谷先生の話は読んだのがだいぶ前で思い出すのに時間がかかってしまいましたが、本編前、本編後の話と収録されていて、思い出すと同時にかなり切なくなりました。竹田さんのその後の話では人間として成長している竹田さんの姿が見れて満足でした。 あとは牛園さんの再登場に個人的に沸きました。本当にこの人には幸せになって欲しいです。
Posted by ブクログ
ちぃちゃん、大人になりましたね!
まさか先生になってるとは思いませんでした!
流君もすっかり優しく頼もしい男の人になってて、なんだか自分のことのように誇らしくなりました。
この流君なら、ちぃちゃんを幸せにしてくれるはず!
後は、
・ななせちゃをの親友の夕歌ちゃんと毬谷先生の出会い
(傷ついた紳士(テノール)と穢れなき歌姫(ソプラノ))
・その後毬谷先生と同じくオペラ歌手を目指す晴音ちゃんの話
(卵の歌姫(デイーヴァ)彷徨える天使(エンジェル))
が好き。
健気に頑張る晴音ちゃんが可愛い!
Posted by ブクログ
"文学少女"短編集第3巻。バリエーション豊かなサブキャラ達を掘り下げる話が多く楽しめた。まさかの再登場、柔道部の牛園君の恋の決着が一番せつなかった。
Posted by ブクログ
牛園くんがあんまり好きなキャラではなかったのですが、告白シーンが良かったです。すごく切なくて、綺麗でした。
ちぃちゃんと流くんの話が好きだな。
けっこう、満足な一冊でした。
Posted by ブクログ
今回もよかったなと思います^^
牛園先輩は今回も熱い物語になるのかなぁって思っていたのですが、
意外と爽やか、といいますか、夜風が心地よい空気でした。
次に遠子先輩と紗代ちゃんの話。
93~95ページが大好きで大好きで、もう何度も読み返しました!
でも同時に胸が苦しくなりました。
遠子せんぱい・・・・・・(´・ω・`)
毬谷先生の話では苦々しさが伝わってきて、すごくつらかったです。
(+α)ちがう言葉を綴っていた物語がひとつに繋がっていく感じでして、まさかあのとき聴いた歌声が先生だったなんて! というところでは、私もつい驚いてしまいました^^;
表紙を飾ったちぃちゃん。先生になったんですね。
少しだけ、大人になった気がしました。
そして最後に涙々です。
流人と抱き合ったちぃちゃんの挿絵もすっごく好きです。
ちぃちゃん、流人と末永くお幸せにね*
というわけで★5です^^
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
個人的な話になりますが、この挿話集って
プチサプライズでいただいた
かわいらしい小さなプレゼントを
「なにが入っているのかなぁ」って
わくわくしながら、そっと包みを開ける気分になりませんか?
・・・・・・あれ、私だけ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Posted by ブクログ
明るい未来を約束してくれる話だけではないけれど、夕歌と鞠谷の楽しそうな歌声、千愛と流人の幸せそうな姿がすごく綺麗でした。それと遠子先輩の一言は可愛過ぎです。
Posted by ブクログ
今気がついたけど、遠子先輩がほとんど出てない・・・そんな短編集3巻。遠子先輩の出番少ないから、コメディ要素も薄めで今回はしんみりした話が多い。
「穢名の天使」の前日談&アフターが読んでて辛い。彼はいつか報われるのだろうか、いやでも「穢名の天使」でアレだったからな・・・
あと流人や竹田さんの成長した姿も拝める。流人君は相変わらずのご様子。でもちょっと変わった・・・?竹田さんもちょっとずつ前進してるんだね。
挿話集3にして初登場なバンビちゃんの今後がどうなるか・・・挿話集4には入ってるのかな。4でもう最後なんですけど。
Posted by ブクログ
ちぃが大好きなので、エピソードとても嬉しかったです!!
変われていないのかな?と思いいつつも最後の方にはやっぱり変われてたので良かった良かった。
少しずつちぃがいい方向に変わっていけるといいなぁ
Posted by ブクログ
本を読むのはエネルギーが要るなあと感じました。
短編集ですがボリューミィ。お腹いっぱいです。
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」 三島由紀夫の「潮騒」
トルマン・カポーティの「ティファニーで朝食を」が紹介されてました。
本編では千愛と小鹿ちゃんの話が好きです。ライ麦とティファニーは村上春樹が
翻訳したものもあるそうで、読んでみたい気になりました
Posted by ブクログ
文学少女シリーズは、読み終えるたびに感動しますが、
今回一番感動凄かったかも…いや他の本読み直したら同じこと
言いそうなんだけど、素晴らしかったぁぁぁぁ!!
特に参ったのは、「穢名の天使」の夕歌ちゃんの可愛さ。
今回のサブタイは「穢れなき歌姫」なのも良い
口絵で期待してましたが、あまりの可愛さに感動しました。
でも、「天使」で…うわぁぁぁぁぁん…
彼女を継ぐ?とも言える歌姫、晴音ちゃんも可愛い。
あいまいな「マリちゃん」との顛末も泣けます。
今回は、ななせたんがほぼ出てこない(夕歌ちゃんの電話相手ぐらい)
からか、新キャラでツンデレ娘が大暴れ。
そんなツンデレ娘も、葛藤を抱えて大人になった千愛ちゃんに
かかればまだまだ子供。
すっかり流人君命な彼女、きっと今度は赤ちゃん命になることでしょう。
今回の新キャラたちに押され気味でしたが、ヒーロー&ヒロインも
ちゃーんと可愛かったです。
Posted by ブクログ
牛園君に幸あれ。
千愛ちゃんと流人はなんかもうごちそうさまです。末永くお幸せに。
今回もいろんな人の話が詰まっていましたが、夕歌と毬谷先生、晴音の話が特に好きです。
Posted by ブクログ
千愛ちゃんのその後を書いた「迷える仔鹿と嘘つき人形」「頑張る仔鹿と臆病な旅行者」「道化師のつぶやき」の3篇が特に好き。
千愛ちゃんのすっと醒めちゃって、何も感じなくなる、あの闇の濃さとか、「あぁ、この子好きだなぁ」って思っちゃう。
終わっても続いていくもの
"文学少女"シリーズの短編集第3弾ですが、その面白さは本編のそれと変わらずです。そう、本当に変わらないです……。時折のぞく人の持つ「暗さ」も「容赦のなさ」も、「逃げようもない現実」も。それでも希望の仄見える展開も少し、本当に少し見えたりして、この読後のほろ苦さ加減こそが正に"文学少女"シリーズだなあと思います。
Posted by ブクログ
シリーズ番外編第3弾。今回も、短編を10編収録しています。
柔道部の牛園先輩が再登場する話では、遠子にヤキモチを焼いてしまう心葉が新鮮でした。そのほか、本編で麻貴の別荘を遠子と心葉が訪れたときの話を、メイドの魚谷紗代(うおたに・さよ)の視点から描いた話や、本編のずっと後、鞠谷敬一が新田晴音(にった・はるね)という少女の「天使」になる話、中学教師になった千愛が仔鹿里佳(こじか・りか)と生徒の物語などがあります。
Posted by ブクログ
あの牛先輩の続きや、あの声楽教師の続きや、その前や
偽り続けている彼女の、話。
楽しかったり、少し胸が痛かったり、でした。
何かこう…辛いものがありますが、透明で優しい気持ちになれる
そんな終わり方でした。
あの元声楽教師の、出会った時何かも知る事ができましたし。
この幸せだった日々が崩壊した日。
焦がれて手が届かなかったものに、片方が走って近づいて行く。
その苦しさが、あの時抱いた感情がまた蘇ってきたりで
やるせないような気持ちを思いだしたり。
感情が理解できない彼女は…立派に今日もきっちり隠し通してます。
しかも先生…大変そうではありますが、装っているおかげで
もしかして冷静に見える部分があるのかも?
しかしおばタン…おばあタン。
そこだけ太字なのが、ものすごく力を込めているようで
何だか…ものすごく怖い。
その場にいられた、というかいる羽目になっている2人に合掌、ナム。
Posted by ブクログ
遠子おばタンの秘密が、ツボにはまりましたが、この本のヒロインはちいちゃんでしたね。子供を産むということに対する女性の執着は怖くなることもありますが、怖いモノ見たさでまた読んでしまいます。ライ麦畑でつかまえても何度か挫折してますが、やっぱり読んでおかなきゃと改めて思いました。それと、第一話の嫉妬する心葉君も新鮮でしたね。
Posted by ブクログ
おー、この人のお話かぁ、とか、あー、あの人はそんな感じになっていたのか、とか、痒いところに手が届くような(?)短編集第3弾。
どのお話もいい感じでした・・・が、琴吹さん分が足りないので星ひとつ減点(笑)。
Posted by ブクログ
『彼女はまやかしなんだよ』
(トルーマン・カポーティ『ティファニーで朝食を』)
<人間失格>竹田千愛を中心とした3篇が良い。
「らしくない」を「らしくする」のは大変。しかして、
「ウソでも、本気でホントウの振りをしていたら、いつかはホンモノに
なるかもしれないよ」
と言える辺り、大人としての矜持が伺える。一番成長したのは千愛かも。
Posted by ブクログ
「文学少女」短編集の第3弾。今回は、各巻の主要登場人物をメインとした挿話が中心となっております。
内容についてはあまり言及できないものの「~道化」、「~天使」、「~水妖」の3作品を読んだ方であれば楽しめるでしょう。特に「~天使」に登場したキャラのエピソードは切なくも甘いエピソードに仕上がっていると思います。
女性を一人称としたときの描写は相変わらず素敵です。文章の節々からその人物の色が見えてきます。
全編読んで初めて楽しめるこういった作品があることもいいのかなと思えました。
Posted by ブクログ
挿話集③。
本編のその後が多いもの。
[炎を上げる牛魔王]
遠子先輩に嫌われても想いを忘れられなかった牛園先輩が前に進むための話。
相変わらずな先輩だけどほろ苦い青春という感じ。
[おやつ『好色五人女』]
口では言えない思いを文に載せて。
英語の宿題を翻訳したノートをつまみ食いしてしまったて、どっかに出てきてたね。
[恋しはじめの女給]
遠子先輩が麻紀先輩にさらわれた夏休みの紗代ちゃん視点。
珍しく遠子先輩の気持ちが語られる話でもありました。
[おやつ『谷間』]
哀愁を漂わせる遠子先輩に甘い話を書いてあげたら原因に驚いた話。
それでよく国立に・・・
[傷ついた紳士と汚れなき歌姫]
ななせの親友夕歌とその彼氏になったマリちゃんの出会い。
この先の展開を知っているだけに、幸せそうな展開が逆に辛い。
[卵の歌姫と彷徨える天使]
かつて罪を犯したマリちゃんが、出所して再び歌姫に関わってしまう話。
確かに許されざる罪を犯したのは事実で、忘れてはいけないものなのだけども切ない。
[遠子おばタンの秘密]
麻貴先輩と流人の子供が生まれて、遠子先輩がおばタンになってしまった話。
確かに大学生でおじさんおばさんは嫌だなあ。
楽しかったです。
[迷える子鹿と嘘つき人形]
人の心が分からないちぃが学校の教師になってて、生徒のために奔走する話。
思春期生徒は更に多感だろうに、よく先制という職業を選んだと驚いた。
[頑張る子鹿と臆病な旅行者]
[道化のつぶやき]
相変わらずの思春期女子の教師をしているちぃの話。
30代になったとは随分と時間が立ってることで。
苦しみながらも進んで、子供を生んだあとも幸せになってほしい。
そしてできれば、その後の物語も読みたかった!
Posted by ブクログ
本文354ページより引用
「おっ、ビッグバーガーの割引キャンペーンやってるな、食ってくか?悠人」
「さっきチョコパフェをたべたばかりだよ、お父さん」
「あれは、おやつ。こっちは夕めし」
「ゆうごはんは、おうちでたべるよていだから、だめ」
「子供が、かたいこと言うなよ!麻貴は、ファーストフードなんか食わせてくれないだろ。父さんが庶民の味を教えてやる」
「お父さん、いつしゅうしょくするのって、しつもんに、まだ答えてもらってません」
「だーーーーーっ、それ、小学生がする質問じゃねーって」
七月の土曜日。
ハンバーガーショップの前で、小さな男の子にやりこめられている流くんを、わたしは茫然と見ていた。
Posted by ブクログ
これを読み終わるとシリーズも残り2冊です。
今回の短編集は好きなキャラいなかったからサラーっと読み終わった。
しいていえば千愛の話。無表情の時の存在感半端ない。その半端なさは教え子を飛び降りさせるほど(違
そのギャップが有りありと感じられるのが面白いとこだったり。2つのキャラを使い分けるところがメタ的で。そんな千愛もラストでは「あなたのあかちゃんうみたい」発言なのでほんと流人くんに会えて幸せだったなぁと思うキャラなのでした。
続きがあれば(ないけど)もう一波乱ありそうななさそうな。
ちょっと気になる二人でした。
2011/09/12
Posted by ブクログ
ここはあえて千愛ちゃんに触れずに牛園先輩で!いい人だなぁ~。10年後、可愛い奥さんと小さな子供がいて、というのが想像しやすいとってもいい人だなぁ。そして牛園先輩に振り回されて、遠子先輩をうっかり意識しちゃう心葉くんが可愛い。
Posted by ブクログ
“「……心葉くん、今、どこを見てた」
「……えーと」
正直に答えたら、殴られるだろうか。
けど、遠子先輩は正直に答えなさいというように、上目遣いに睨んでいる。
「関東平野のような洗濯板です」
とたんに、ペットボトルが飛んできた。
「なによそれーっ!わたしの胸が、洗濯板で関東平野だって言うのーっ!」
水が、ばしゃりと降りかかる。
「うぅっ、ひどい!ひどいわ!わたしだって好きで洗濯板なんじゃ」
涙目の遠子先輩がさらにげんこつを振り上げたとき、部室のドアが、勢いよく開いた。”
牛園君の話と小鹿ちゃんの話が特によかった。
最後のちぃ視点の話とか素敵で、思わず泣いた。
ちぃと流人には幸せになってほしいよ。
“喉が小さく鳴った。
頭の中に、綺麗な鈴の音が、りん、と響いて。
空っぽだった心に、あたたかなものが、静かに降り積もってゆく。
流くんのほうへ向かう足が、自然と速くなる。
凍りついていた頬がとけて、泣きそうになる。
胸も、喉も、全部震えている。
流くんが、目を細めてうんと愛おしそうに笑っている。あたしのほうへ、ゆっくり近づいてくる。
―――嘘つきのちぃも、空っぽのちぃも、愛してるよ。
いつも、流くんが言ってくれること。
そのたび、心の一番深いところが甘く、熱くなる。
あたしも流くんが好き。流くんを愛している。
だから――だからね、流くん――。”
Posted by ブクログ
短編集です
今回は遠子も心葉もあまり関係ないシーンが多かったです
脇役キャラのその後、みたいな…
でも、やっぱり2人が出てくる「“文学少女”と炎を上げる牛魔王」がお気に入りになっていたり…
牛園先輩、泣ける!!