竹岡美穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大きなことが起きるお話ではありません。
一夏、ただ毎朝出逢うだけの少女と少年の、淡い恋のお話。
読んでいて悲しくて、胸が痛くて。何度も本を置きました。
終りが来ると分かっていて、
どうしてそれでも惹かれていくのでしょう。
絵を描くことで自分を支えている少年、陸。
彼は最後に、初恋の少女を画布に写し、賞を取ります。
彼はきっと孤独の中で自立して、名のある画家になるかも
しれません。
その受賞と、彼の想いを受け取る千星も、今のまま
ひとりで日常を丁寧に生きて、多分進学し、いずれ
静かな家庭を持つでしょう。
いつか届けば。
そう願いながら、きっと彼女たちは
名実ともに大人になっても、思 -
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Posted by ブクログ
野村先生新作、やっと読めました。
出たばかりの3巻が凄く読みたくて、まだ1巻を
読んでないじゃないか!ということで
年末年始の友にしてきました。
…物凄い好みでした。キャラが凄く好みなので
楽しみにはしてましたが、ここまでとは。
前作と違い、今回は主人公・詩也が否が応でも「核」に
なるであろうお話なので、そういう意味でも楽しみ。
ヒロインの綾音先輩も、最初遠子先輩と似てるかなと
思いきや、結構本人自らが暴れる子で好みでした…(*´▽`*)
他のキャラ達も華やかなので、今後も楽しみ。
凄い好みすぎたので、まだ3巻までなのがもどかしい…
楽しみなシリーズになりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレついに完結巻です。
ほぼ新刊を読んでいた(即ではないですが購入はしていた)
文学少女に比べのったり追いかけてしまいましたが、
今回のクライマックスも秀逸でした。
そして、1巻から書きたかったことがやっと感想に書けます。
帆夏ちゃん、おめでとう!
他の巻の感想でも散々書いてますが
彼女が是光のパートナーになってほしいは、ずっとありました。
というのも、彼女が好きだからもありますが、
是「光」と(紫)「式部」。
この「紫」って紫の上(若紫)とも言われるので、
もう1人の源氏と若紫とずっと思っていました。
ただ、逆に言えば是光は光の君でないし、帆夏ちゃんも
紫の上でないので、
源氏物語のように切な -
Posted by ブクログ
ヒカルの子供をお腹に宿したという女子大生「空」は、
一人でその子供を産み育てようとしていた…。
というところからお話は始まります。
結果だけを言えばそれは、想像妊娠であったのですが…。
このお話で大事なのは、ヒカルの最愛の女性が義母で
あったことが明かされるのと、是光くんが、息子を愛せず
家を出て行ったお母さんとの間に、拒絶されながらも
自力で心に折り合いをつけることです。
母性あふれる空に接しながら、是光くんは自分が
愛されたかった幼子であったことや、実母からその愛は
受けられなかったものだったことを思い出します。
オトナな見解を言えば、是光くんのお母さんが子供を
愛せなかった背景に