藤本ひとみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
愛川さくら名義も、住滝良名義も、もちろん藤本ひとみ名義も、すべて同一著者とお聞きしたのだけど、こんなけ書き分けてたら名義なんてどうでもええんちゃう!?
(しかしなんで名義を分ける必要があるのか・・・?)
こちらのシリーズも大概藤本節が強いなと思ってたけど、「シュークリーム王子」を、読むと、全然抑えてるよと思ってしまった。笑
彩ちゃん、マジメマジメ。
マジメなんやけど、ええ加減KZのメンバーと一緒におるところを見られたら陰口を叩かれたりするから困るっていう自分本位な理由だけで、あからさまにKZを避けるという行動はやめにしていただきたい・・・(笑)。
これが、「シュークリーム王子」のシリーズのスズちゃんなら(いわゆるマリナ系の子なら)このくらい
「わがままやな・・・」
ちゅう自己主張をしてもなんとなくそんなもんかと受け入れられるけど、彩ちゃんはなあ・・・。
わりと主体性のない子なんやから、もうそこは流されとけば・・・。(失礼やな)
だって目の前に来て、名前も呼んでるのに無視するって・・・。
上杉クンがキレるのもそりゃそうやろう、と、思うけど、中学生やしこんなもんなんかな・・・。
ここは黒木クンのように、彩ちゃんのそのあたりの事情も察して、ひとめにつくところでは声をかけないっていうスマートなやり方をすべきなんかな。
わ か ら ん わ。(どーん)
でも今回も、そんな彩ちゃんの心理描写は少なくて、砂原を中心とした事件だけで構成されていたので、大変面白かった。
彩ちゃん目線で語られるので、どうしても黒木クンや小塚クンが事件の真相に近づく過程というのは事後報告でしかないねんけど(笑)、このへんも大人版KZならもう少し具体的に語ってくれるんかな?
その砂原は相変わらず不遇が続いてるな・・・。もうちょっとなんとかしてあげて。KZに入ればいいのに、そういうわけにはいかへんねんな。
彩ちゃんも、砂原を本命になんでせえへんねやろう・・・?
好きだというてくれる人を好きには、ならんのか・・・。スゲーな彩ちゃん。そこはちゃんと自分があるのね。笑
そんな彩ちゃんが、
「昔は若武のことを『ちょっといいな』と、思ってたこともあった」
ちゅうような衝撃の告白をして、
「マジでか――!!」
と、思う反面
「そうよね」
とも、思ってしまった。だって私がコバルト文庫で読んでた「友愛クエスト」のときは、彩ちゃんは若武のことを好きそうやったよ。
ちゅうか時代的にそういう展開になるよね。
今ならそうはならんのよね~。
そらもう上杉クンか、せいぜい黒木クン。基本的に「影のあるちょっとめんどくさい子」がもてるよね。
この子、何かあるよね、って子がもてる。
(ちなみに私はそういうのはタイプ外なので、小塚クンが好きです)
(今回の、切羽詰まって彩ちゃんを怖い顔で睨む小塚クンにキュンときた)
あとは、KZ内のカップリングを期待しつつ見守る立ち位置ね・・・。(でた)
藤本氏に限ってはBLは御座いませんけどもね。この人のキャラでBLを想像したらあかんような気がして、想像すらできませんけどね・・・。
バレンタインというイベントをスルーするのが寂しいから、誰かにあげたいっていう彩ちゃんは本末転倒やなと思った・・・。
まあ、でも、そんなもんか・・・。
友チョコですらなく、自分チョコになってしまってる昨今から考えると、彩ちゃんのほうがまだ枯れてない気もする。
(2017.04.09) -
Posted by ブクログ
思い出したように読み進めてるKZシリーズやけど、面白いよ!
そして今回は、彩ちゃんの話じゃなくて、スイスへ単身渡って目の手術をしてきた上杉クンのお話でした。
せやから、タイトルがいつもとちょっと違うのね。
冒頭で著者が「お知らせ」してくれるまで全然気づかなかったけれど、
う、え、す、ぎ、クーーーーーーーン!!
ちゅうお話でした。(´ω`*)
(手術のために)単身でスイスへ行って事件に巻き込まれる・・・なんて、めっちゃ藤本氏設定やな!
マルグリットのセリフが「いかにも外国の言葉を訳している」みたいな分かりにくい表現の仕方やったりしたのも、なんか「ここは日本じゃないのか!」と、思わせられるわ。
などなど、ニヤニヤして読んだけれど、内容はわりとアッサリしてた。
アッサリしてるけれど、KZらしく事件も起きて、知能と体力でそれを解決し、また、手術へ踏み切るまでの上杉クンの逡巡もちゃんと書かれていて、面白かったです。
(私が小学生のときに読んでいたマリナシリーズに比べると)若干あっさりしているような気がするのは、あれか。読んでいる年齢が年齢やからか。
それにしても上杉クンのキャラがつかめないわー。
キャラがつかめないといえば若竹や彩ちゃんもつかめないけど、今回の上杉クンはいつものクールぶりはどこへ行ったんっちゅうくらい、普通の中学生やった・・・。
主治医の先生の名前が「マクドナルド」やったらバーガーを連想してみたり、スコットランドのキルトに違和感を感じたり・・・。
そういうところはさらっと流すのかと思ったら、上杉クンもひっかかるんや・・・。
いつものKZなら、上杉クンがどうのこうのいう前に彩ちゃんや若竹がこういうのにチャチャをいれるからわかりにくかったけど、そうか、上杉クンも・・・。
ここに彩ちゃんがいたら、
「ガキね」
とか、言われそう(笑)。
そう考えるとやっぱり、KZで「ガキじゃない」のは、黒木クンと小塚クンだけなのか・・・(笑)。
だって出国前の上杉クンとの電話も、すっごい、よかったもんなあ。
二人とも「上手に言うなあ」っていう表現の励まし方で、すてきやった・・・。
あと、上杉クンの「忍者マニア」な(笑)!
これは地味にツボッた。そうか、忍者が好きか。ええね。
似合うわ。
彼の数学好きも忍者の影響を受けてのことらしくて、忍者って数学を使ってはったんか~。
へえ、それは、知らなかったな。
しかし上杉クンが最後にミシェルを抱きしめて
「ん、俺もだよ!」
っていうところなんかもうどうこれ。将来的に上杉クンとミシェルは恋に落ちたな・・・、とか、思ったわ。
年の差婚。上杉クンがミシェルを好みに育ててやな・・・とか・・・(笑)。
いやいや、上杉クンは彩ちゃんともびみょうな距離感でしたよね。
あのときも天使絡みで彩ちゃんに甘えてたんやけど・・・。何やろう、天使は上杉クンのテーマなのか。
彩ちゃんモノローグやと、自信がさすぎるというかややひくつなところが目に付くんやけど、上杉クンはさすが
「自分が正しいって信じてるから、どう言われても構わない」
っていうポリシーなので、読んでいても気持ちがよかった。
これは、私自身がひくつというか、自信がなくてうじうじしてるので、彩ちゃんは似すぎていて読みづらいんかもしれへんわ。
やっぱり、小説はこうやって「なりたい自分」が活躍してくれてるほうが面白いよね。
上杉クンだってこの状況はなかなか受け入れられないようで、しょっぱなの数章は
「なんで、オレがこんな目に遭わないといけないのか、納得できない」
というような言葉がたくさんあったのに、それがだんだんと変わっていくのね。
「もしかして自分も荒れてて、物事を悪いように捉えているのかも」
と、気づくところは、だからどうっていう結論がないのが、却って、いいな、って。
確かに上杉クンは荒れてたかもしれへんけど、それは彼にとっても「事実」な、だけで、だったらこうしよう、っていう「事実」だけやねんな。
そんなふうに考えてしまっていた(過去の)自分に対して、誰を傷つけたとか迷惑かけたとか、そんなことはいちいち考えないんやなあ、と、思った。
やっぱり、私の考えることっていちいち無駄なのかも。笑
反省はしたほうがいいやろうけど、それは次にいかすためのものやもんね。
ほんで、すべての出来事を拾い上げて反省して次にいかそうとしても、それも欲張りすぎかも・・・。
黒木クンと小塚クンの励まし方だってそう。
こういうたら上杉クン本人がどう思うか、よりも、自分が伝えたいことを伝えたというその信頼関係ももちろんいいなと思うし、信頼関係を結ぼうと思ったら、自分をしっかり持っていないとあかんもんね。
とりあえず、まんべんなく、なんとなく、その場しのぎで、流れればいいや、と、いう気持ちでは、見た目はうまくいってるかもしれなくても、それは見た目だけなんやなあ。
それでいいということも世の中にはもちろんあるけど、そういうことを
「無責任」
と、いうのだと最近知りました。@40才
生きるか死ぬかの病気なんかに比べたら、今の私の境遇なんて笑っちゃうようなもんだけれど、それでもやっぱり、受け入れたくない、避けたい、逃げたい。放り投げたいって、いまだに思ってる。
往生際が悪いなあ。
向き合っていかなきゃいけないのにね。
でも、こんなにもひとつのことを考えてるのも久しぶりだ。ほしたらだんだん見えてくるものがある。
やっぱり、人って、「わからないもの」が一番怖いんやな。私はこの先がどうなるかわからないから、怖い。ひとつずつぶつかっていったら、
「案外、こんなもんやったのか」
と、思えたらいいなと思う。ぶつかっていく勇気がいる。笑顔でぶつかっていける勇気がいる。
ところで、「大空と」は東大で「若き血」は京大ですか。
(調べろと)
(2017.01.09) -
Posted by ブクログ
若武編!? 若武編ってどういうこと!? もしかして若武目線で語られるとか!?
と、だいぶん期待したんやけど、なんのことはない若武の初恋話ってことやった・・・。
ま、面白かったからいいけども・・・。(;^ω^)
そもそも若武の初恋よりも(ゴメン)
う、え、す、ぎ、クーーーーーン!!!
(前回同様)
前作で、上杉クンの目の病気について明らかになって、フランスへ手術をしに行くってことになってたのに、この巻でアッサリ
「手術成功」
「完全復活」
ですってよ!! 別にええけど、全然ええねんけど、早っ!!
ここ、藤本氏設定ならさらっと流すところとちゃうと思うねんけどどうなんかなあ。
とりあえずフランスを舞台にひとつふたつ話があって、帰国したあとも術後が思わしくなく・・・、とか、山あり谷ありやりそうやのに!?
さてさて、今回は若武の初恋なんやけど、それがまさかの武田菜穂。えー、武田菜穂。
大丈夫か若武の女子を見る目。武田菜穂ってかなりアレな感じするけど、まあたんなるわがままお嬢様なのかな? などと思ってたら、まさかのヤンキー・・・。
ヤンキーやったの、この子・・・!!
ご両親の離婚問題から大麻問題まで発展するという、今回も大変面白い展開でした。
べつに若武が初恋せんでもええんちゃうんと思うけど(こだわるな)、まあ、ええんかな・・・。
新たな立ち位置の子が増えたことによるKZの存続の危機みたいな、みんなのKZに対する思い入れもちょこっとうかがえたから、いいのかも。
初恋にキャッキャキャッキャしてるように、こういうところは等身大の中学生なんだよねえ、この子たち・・・。
まだ「子ども」であり、周囲の「大人」に庇護される立場である以上、自由が利かない。
周囲の大人の都合という外的要因で自分の世界が壊れることだってありうるという危うさが、
「いつまでもこの状態が続けばいいのに」
と、いう気持ちも生むんだよね・・・。
なるほど、彩ちゃんたちが中学生である面白さがだんだんわかってきたよ。
黒木クンはハイパー中学生やけどね・・・。この子・・・。
塾を休むよう連絡して、と、誰かに渡りをつけてたけど、何やろう、そもそもこの塾の経営者一族とか、そんな?
そういえば、今回から塾をカタカナでなく漢字で書いてくれてたね!
「いみちぇん」とか「こちパ」などなど、つばさ文庫でもカタカナの羅列なのである程度慣れてはきてるけど、やっぱり多用されると
「うっ」
って引いてしまう。(;^ω^)
この話ではやたら登場する「塾」が漢字になってくれたら、そのあたりがだいぶストレスフリーになるな!
そういえば、「上杉くん」の「くん」も、平仮名やったような・・・?
あとは、その上杉くんが、(主に若武の行動に対して)
「ウエッて顔をして云々」
と、書かれるのがな~! いいたいことはわかるけど、その表現はなんとかならんもんかといつも思っててんけど、そこらへんもどうやろう。
「しかめ面をして」
とか、そういう表現でお願いしたい!
さて、案外ヤンキーな武田菜穂やけど、今後登場することはないのかな。
武田菜穂の秘密を一人で抱えるのは、さすがに彩ちゃんじゃなくても重いと思う・・・。黒木くんがいてくれてよかったね~・・・。
そして夜の公園の尋問な・・・。
ああいう言い方やと、若武でなくても、
「彩が万引きの常習!?」
と、疑いたくなる気持ちもわからんでもないけども、KZメンバーを電話でひとりずつ呼びつけて聞きたいことだけしゃべらせた挙句、
「ごくろ。行っていいよ」
とかいうとか、黒木くんやから許される行動やんね!?
これ、若武がやってたらギャアギャアうるさいでー(主に彩が)。
そうやねんな、彩モノローグで、若武をこき下ろすから
「なんかもう、若武、もっとかっこいいよね・・・」
と、藤本氏原作からのファンとしては毎回思っちゃうんやけど、案外その願いが届いたのか、最近ようやく若武のカッコよさも書かれるようになってきた!
今回は、若武のことを
「自分の利害にこだわらず、自分のことより他人のことを考える力を持っている」
などというていて、
そうそうそうそう!!
と、激しく膝を打ったわ。
そうやねん、この子は(ちゅうか藤本氏設定のヒーローは)そういうわかりやすいヒーローやねん。騎士道精神の代名詞みたいな感じやねん!!
ただ、若武の場合は目立ちたがり屋なのが玉に瑕・・・、くらいのはずやったのに、それがなんでか
他人を蹴落としてでも自分が一番になりたい
みたいな書かれ方をしてたから、
「くー、違うねん違うねん・・・」
と、思ってたのよね。
若武はかっこいいよ。
黒木くんや小塚くんだけいればKZは成り立つんじゃ・・・、と、言いたくなるけど、やっぱりまとめる人がいないとね!
そしてリーダーは、みんなの能力を使えるという能力に長けている必要があって、決して、自分自身の能力が(メンバーの誰より)長けていないとあかんというわけではないねん!
みんなでチームやもんね。
彩ちゃんが
「他人の行動を想像するとき、自分がどうするかで想像していると思う」
と、いうのも、ああそうかもな、と、思った。
その後、KZのメンバーが彩ちゃんを心配して来てくれたのに対して、
「文句を言いに来たに違いない」
と、想像する彩ちゃんも、大概、大概やと思うけど・・・。(;^ω^)
上杉くん復帰おめでとうパーティでなんで楽器の演奏なのか
「・・・?」
と、なってしまったけど、まあいいか・・・。作曲したのって、若武ってこと・・・? イヤもう若武、すごいやん。
法律関係の知識をスラスラしゃべるところも、すごいよ。
かっこいいよ・・・・。
そして演奏を初見でできない、と、いう彩に対するみんなのリアクションもよかった。
こういう、みそっこ扱いよね、藤本氏のヒロインって。
でもへこたれない図太さがあるのがええねん。
そして武田菜穂としゃべる若武が関西弁やったような気がするのも、なんで・・・? 気のせい??
しかしクラブZかぁ・・・。
ダブルゼータとか・・・。もうなんやろ・・・。エリート養成軍団ちゅうか、そのままロボットに乗っちゃうのかなとか思ってスイマセン。
たぶん、青い鳥版KZをリアルタイムで読む世代にはわからないネタやから、ええんやろうね・・・(笑)。
彩ちゃんがどうのこうのいう立花家の事情も、いいと思います!
母親に反発したくなる気持ちも、お父さんとの会話に時間を使うならKZに使いたい、っていうのも中学生らしくていいね。
ママに料理のことで文句を言ったらいけない、とか、いい育ち方をしてると思います。
(2016.11.06) -
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これぞ歴史小説だと大声で言いたくなるほどの傑作だった。多くの策謀の中でたった一つの王座を巡り二人の兄弟が争う様は何よりも貴き運命的なものを感じた。
歴史小説というものは事前に史実を知っていれば物語がどの様に推移していくのか大体想像することができる。だからこそ一つ一つの展開をどれだけ味のあるものに料理できるか、その腕前が問われる。その時およそ二つの描き方があると思う。主人公を稀に見るような傑物として英雄伝にするか、歴史の荒波にもまれる人々の群像劇とするか。この藤本ひとみ先生はどちらかというと後者の色合いが強いように感じる。もちろん、類稀なる知略を持つ知将は登場するが、あくまでもその人物は補佐役に徹している。主人公はひたすらに足掻く。時には誰かに助けられ、時には誰かを利用して。私はそういう作品が大好きだ。
中盤辺りからクライマックスへの流れは特に素晴らしかった。二極的に展開される物語により息もつかせぬ流れになっていたのは読んでいて全く飽きさせなかったし、歴史小説にありがちな難解な点もほとんど気にならなかった。クライマックス数ページでは予想もしなかった展開が広げられ驚愕してしまった。
後書きにより作者の作品に懸けた思いも垣間見えたし、作品リストを見ることもできた。おそらくこれからしばらくはこの人の作品ばかり追う事になるかもしれないと思えるほどの力作だった。 -
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それぞれの理想の形を実現するため類稀なる二人の野心家が激動の時代を乗り切ろうとする姿には深く感じ入るものがあった。
カトリーヌとノストラダムス二人の野心家にはそれぞれの思惑があり、それを成就させるためにはどのような手段も辞さない覚悟で様々な陰謀を企むのだが、二人は利害の一致により協力するのではなく互いの人間性に惹かれあい相手の望みをかなえる助力となろうという、ある意味暖かい想いで冷たい宮廷の中で足掻き始めるのだ。
カトリーヌは幼い頃育った環境のために人を信用できない性格になっていた。そして商家から嫁いで来たということや夫を20歳も年上の未亡人に盗られた事で宮殿での居場所を半ば無くしていた。ノストラダムスも祖父が改宗ユダヤ人だったために家柄に誇りを持てず自身を確固たる存在にするために地位を欲していた。互いに似た部分を見出した事でこれまで誰にも見せた事が無いほど親密な協力体勢を築いた二人。最終的にノストラダムスの望みが叶った事は描写されているのだが、カトリーヌの方はどうなったのか結局判らない。史実を見る限りでは歴史に殺されたというような表現が似合うような生涯を辿ることになるのだが、通説とは違うカトリーヌの姿からはどうしてそのような展開になってしまうのかと想像の翼を広げてしまう。
ノストラダムスの望みはいわば「青い鳥」のようなものだったわけだが、カトリーヌの望みはある意味「永遠」だ。とんでもなく抽象的でしかも対象も大きい。故に叶える事も、叶ったと自覚することも難しいような望み。陰謀渦巻く中世ヨーロッパではこのような似たような望みを持った人間など幾万もいただろうが、ノストラダムスの望みと比較すると哀れに思えてしまう。
結局のところ、歴史上において蛇太后と呼ばれたカトリーヌの望みは叶ったのだろうか。多大な犠牲を払い更には自身の心さえも贄として手に入れた王権はいったい彼女に何をもたらしたのだろうか。そして彼女亡き後に訪れるブルボンの栄光は何を示しているのだろうか。 -
新しいヒロイン欲しい
事件の内容は、面白いと思います。知らなかった‼︎という情報が多いです。
でも、探偵チームのメンバーが逆ハーレムになっているし、みんなの恋愛感情にひねりがないので、もう一人ヒロインを増やせばもっと面白くなると思います。 -
Posted by ブクログ
歴史に基づいたフィクション。
9月にオーストリアに行ったばかりなので、本に出てくる光景が目に浮かんだ。
皇妃の責任を放棄して旅してばっかりいた自由人。と思っていたシシィの印象が変わった。
皇族の歴史、伝統や責任を重んじるあまり、ヨーゼフを自分で道を切り開くことのできない人間に育ててしまったゾフィ。
これからは自由に育てるべきだ、とルドルフに自由すぎる教育をし、自らも自由すぎる生き方をしすぎたシシィ。
どちらの気持ちもわかるが、やはり自分の価値観だけではなく他人の価値観を受け入れ、自分に折り合いをつけていってこそいい人生が送れるのだと思った。
多面的に物事を見て判断することの大切さを改めて感じた。