藤本ひとみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ1793年2月、30万募兵令が全国に向けて発布され、ヴァンデ地方は、ついに武装蜂起した。貴族としての誇りに生きる21歳のアンリは、10万のヴァンデ軍の先頭に立つ。それを迎え討つは、革命を信じ、大量殺戮をも辞さぬ覚悟の公安委員会代理ジュリアン19歳、そしてアンリの敵として対峙せざるをえなくなった西部方面軍最高責任者ニコラ25歳。3人は激突を回避できるか。祖国に身を捧げる若き情熱を描く力作長編、完結。
「BOOK」データベース より
報われなさ過ぎる.
夜中に読み終わって、そのまま寝るのがつらいほど.
正義のための武力なんてものがあるのだろうか. -
Posted by ブクログ
もう二度と誇り高く笑えない。どこか卑屈な笑い方をするだろう。それを隠そうとして力を込めて笑うに違いない。
代償を払った愛は、元の愛ではない。傷がつき、影を含んでいる。
夜の中をくぐって、クルマはカンヌに向かった。
だが裏切りがなんだろう。永遠に失ってしまうことに比べたら、どんな形でも生きていてくれる方がずっとましだった。なぜ、そう思えなかったのだろう。
泣きなくなったら前を向いて背を伸ばす。
怨み嫉みを言いたくなったら自分の価値を上げることだけに集中する。
誰かを憎みたくなったらその人の幸せなんて祈らなくて良い。受け入れて前を向く。いつか許せる時がくる。
そんな綺麗事だけじゃ -
Posted by ブクログ
藤本ひとみさんの作品を読むのは2作目。初めて読んだ作品が、読みやすく、引き込まれたので今回も期待しながら読みました。
今年の大河ドラマの主人公の小説を探していて知った作品でした。この巻では、会津藩が降伏するまでのお話し。京都と会津、二元で進行していくので、八重さんのお兄さんの覚馬さんのこともよく描かれています。銃のこと、大砲の設置についてなど、ことに戊辰戦争に突入して、会津藩が白旗を上げるまでの流れは、臨場感があふれ、自然、読む速度があがりました。
この小説の中で描かれている「山本八重」という人のことが好きかどうか、と問われると、素直にうなずくことはできないけれど、あの時代に誕生すべくして登場 -
Posted by ブクログ
ネタバレフランス革命初日、バスティーユ陥落に狂喜するパリの街頭で出会った三人の青年。貴族出身の国王騎兵隊士官アンリ、その副官で親友の伍長ニコラ、そして革命を信奉する寄宿学生ジュリアン。激変する政情は、彼らを激しく対立させ、革命史上最大の大量虐殺へと導いていく。青年たちの友情と憎悪、別れと再会を通じ、革命美談の裏に隠されてきたフランス史の暗黒を暴く、渾身の力作長編。
「BOOK」データベース より
フランス人の名前が長すぎて部分的にしか覚えられない・・・
革命の吐息が伝わってくる描写に胸が高まったり、革命の残酷さに胸が詰まったり.高校の世界史の授業では、主だった人の名前と、どんなことをしたのか、という -
Posted by ブクログ
ネタバレ引き続きボルドーでの話ですが、タリアンを妬んであることないことをパリに報告していたガクソット。テレジアの過去の遍歴を暴露しただけでは飽きたらず、テレジアの息子の出生まで暴露したことで、テレジアを怒らしてしまいました。逆鱗に触れちゃいました。
おかげで、逆にテレジアに嵌められてしまったガクソットですが、まあ、このおじさん、かわいげがなかったから、いいかなっと。
で、そのあとは、とうとうロベスピエールに対抗するようにタリアンを変えてしまったテレジア。しかも、タリアンが留守の間に、タリアンの同僚のイザボーと軍事委員のラコンブもたらしこんで、やりたい放題です。毎日代わる代わる大変ですけどね。
さ