藤本ひとみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
若武編!? 若武編ってどういうこと!? もしかして若武目線で語られるとか!?
と、だいぶん期待したんやけど、なんのことはない若武の初恋話ってことやった・・・。
ま、面白かったからいいけども・・・。(;^ω^)
そもそも若武の初恋よりも(ゴメン)
う、え、す、ぎ、クーーーーーン!!!
(前回同様)
前作で、上杉クンの目の病気について明らかになって、フランスへ手術をしに行くってことになってたのに、この巻でアッサリ
「手術成功」
「完全復活」
ですってよ!! 別にええけど、全然ええねんけど、早っ!!
ここ、藤本氏設定ならさらっと流すところとちゃうと思うねんけどどうなんかなあ。
とりあえず -
Posted by ブクログ
これぞ歴史小説だと大声で言いたくなるほどの傑作だった。多くの策謀の中でたった一つの王座を巡り二人の兄弟が争う様は何よりも貴き運命的なものを感じた。
歴史小説というものは事前に史実を知っていれば物語がどの様に推移していくのか大体想像することができる。だからこそ一つ一つの展開をどれだけ味のあるものに料理できるか、その腕前が問われる。その時およそ二つの描き方があると思う。主人公を稀に見るような傑物として英雄伝にするか、歴史の荒波にもまれる人々の群像劇とするか。この藤本ひとみ先生はどちらかというと後者の色合いが強いように感じる。もちろん、類稀なる知略を持つ知将は登場するが、あくまでもその人物は補佐 -
Posted by ブクログ
それぞれの理想の形を実現するため類稀なる二人の野心家が激動の時代を乗り切ろうとする姿には深く感じ入るものがあった。
カトリーヌとノストラダムス二人の野心家にはそれぞれの思惑があり、それを成就させるためにはどのような手段も辞さない覚悟で様々な陰謀を企むのだが、二人は利害の一致により協力するのではなく互いの人間性に惹かれあい相手の望みをかなえる助力となろうという、ある意味暖かい想いで冷たい宮廷の中で足掻き始めるのだ。
カトリーヌは幼い頃育った環境のために人を信用できない性格になっていた。そして商家から嫁いで来たということや夫を20歳も年上の未亡人に盗られた事で宮殿での居場所を半ば無くしていた -
新しいヒロイン欲しい
事件の内容は、面白いと思います。知らなかった‼︎という情報が多いです。
でも、探偵チームのメンバーが逆ハーレムになっているし、みんなの恋愛感情にひねりがないので、もう一人ヒロインを増やせばもっと面白くなると思います。 -
Posted by ブクログ
歴史に基づいたフィクション。
9月にオーストリアに行ったばかりなので、本に出てくる光景が目に浮かんだ。
皇妃の責任を放棄して旅してばっかりいた自由人。と思っていたシシィの印象が変わった。
皇族の歴史、伝統や責任を重んじるあまり、ヨーゼフを自分で道を切り開くことのできない人間に育ててしまったゾフィ。
これからは自由に育てるべきだ、とルドルフに自由すぎる教育をし、自らも自由すぎる生き方をしすぎたシシィ。
どちらの気持ちもわかるが、やはり自分の価値観だけではなく他人の価値観を受け入れ、自分に折り合いをつけていってこそいい人生が送れるのだと思った。
多面的に物事を見て判断することの大切さを改めて感じた -
Posted by ブクログ
藤本ひとみのKZのシリーズが、作者をかえてリバイバル。コバルト文庫からは3冊しか出てなかったのが、すでに10冊以上出てるとか。
これは読まないわけにはいかないだろうと、さっそく借りる。
これは、「親友アイテム」を原作にしてる。
原作とはなっているけど、ほとんどオリジナルと同じで、藤本ひとみの文章の雰囲気そのもの。
オリジナルは、中学の頃にもう5回も6回も読んでいる。
のにこのおもしろさは、やっぱり藤本ひとみ。
心理描写が子供だましでなくてきちんと書いていて、考えの深さや真摯さがいいのだと思う。
中学生の頃には気づかなかった描写や、心理の深さが見えた。
問題は、オリジナル3冊以降、藤本ひとみ -
Posted by ブクログ
自由気侭な少女時代から皇妃になるまで、
そして皇妃になってからも、奔放な生き様で周りを圧倒していったエネルギッシュな女性シシィの物語です。
縦糸には当時の複雑な世界情勢が描かれ、
横糸として、人々のそれぞれの思いが丁寧に紡がれています。
それぞれの立場の人がそれぞれの守るべきものに必死の姿が浮かび上がって来ていました。
あるものは皇帝であり、
あるものは皇妻であり、
またあるものは皇母。
慣習と伝統を守る為に己を棄てて、自我を抑え、立場に固執する生き方と、
それをかなぐり捨て、徹底的に抗戦しようとする若きシシィの姿が藤本ひとみさん風に料理されていました。
全体に一貫したテーマは「愛」でしょ -
Posted by ブクログ
去年から毎月のように刊行されているユメミ完結への道、再開したと聞いた時にどんなに嬉しかったことか!
もちろん、マリナもユメミも他の作品も他の作者の作品もコバルト系は完結をずっと待ち望んでいたんだけど実際に完結に向かって再開するというのは本当にすごいと思う!
遠く離れてしまったあの頃の若い私たちを、今も先生が気にかけて下さっていたなんて夢にも思わなかった。
少女向け小説はあの時期にたくさん書いてもうどんなものか分かったから続きは書かない、と言うような発言を何かで読んで悲しいけど仕方ない、諦めようと思っていたのに。実際は違ってた。
完結の1冊前になったグノームの聖剣、マリナファンである私には夢 -
Posted by ブクログ
ネタバレ完結。
若干急ぎ足のような気がしないでもなかったけど、20年経って完結してくれたことは素直に嬉しい。
ただ、やはり、イラストの違和感は消せない。
今のイラストは綺麗だと思うし、このシリーズでなかったら悪くないと思ったんだろうけど、あの、かつての野暮ったい絵が銀バラのイメージでしかないので、今風にアレンジされすぎていて違和感があるのだと思う。20年前の、あのある意味野暮ったいイラストだからこそ、だと思うんだな。今風の「綺麗な」イラストでは20年前とは違うんだな、ということばかりが目に付く感じがしました。
手放しで絶賛されている方も多いのかもしれない。
でも、20年という時を経ての完結なのに、あ -
Posted by ブクログ
ネタバレ20年前に夢中になって読んでいた藤本ひとみさんのユメミシリーズが新しくなって完結したというので読んでみました。
出来れば藤本ひとみさんご本人の文章が当時好きだったので、そのままご本人に書いて欲しかったのですが、残念ながら違う人が書いたようです(藤本ひとみさんは監修したのかな?)
ユメミシリーズは「黄金のダガー」が好きだったのですが、リライト版では、何故か「黄金のダガー」だけ割愛された模様と思いきや、「サラマンドラの聖冠」という名前に変わって出版されていたようです。
わりとレビューで酷評されていたようなので、見てみぬふりをしていたのですが、当時未完のままで気になってそのまま大人になってしまったの -
Posted by ブクログ
「今までに、おまえの草地の奥の祭壇に、貢物を捧げた者はいるか」
侯爵サドの晩年の物語。サドは、悪人か性の先駆者か、常人かを判決する(本人を交えての)裁判の話。
かたっくるしくはなく、分かりやすい文章で、サドのこれまで犯した犯罪が審議されていく・・・
始めの方は、サドの傲慢さ、変態さが滲み出てて気分が悪かった。
それでも、サドの言葉選びが可笑しく(上のセリフとか)笑ってしまう。
散々ロマンチストになりきり、悪人を装い、弱者として涙を誘っておきながら、ツンデレで、ナルシストで、創造力が欠け、すぐ快楽などなど。
もうダメだ、この人っ!
サドの話なんだけど、最後のクルミエの計算高さにはヤラレタ。