大前研一のレビュー一覧
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ネタバレ経済では、株式市場は好調、富裕層の増加で資産運用額が膨張するも、低欲望社会(若者が外出しないなど日本が特に)。金融政策の正常化は順調に進むも日本の出口が見えない。
政治では、独裁が強化されるかポピュリストが台頭、国民に痛みを強いる政治家は支持されない。
産業では、AI,IOT,ビッグデータなどのITが企業経営に大きなインパクトを与え、デジタルデスラプションが加速。米国と中国が覇権を争う構図となっている。
ITは人材、そこで人材格差が経済格差になる。教育が重要だが20年掛かる。企業の時価総額で日本の凋落がはっきり見えてきた。日本はポルトガルやスペインに向かっている。 -
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経済規模は小さいが質の向上を目指すクオリティ国家の実例を紹介し、日本は道州制を導入してクオリティ国家を目指さなければ生き残れない、と説いています。
欧州のクオリティ国家の例として挙げられている、スイス、ノルウェー、デンマーク、フィンランドは、民度の高さが印象的でした。
シンガポールはリー・クアンユー元首相の強いリーダーシップが特徴。
今の日本の政治家や統治機構では絶望的としています。読んでるほうも絶望してしまいます。
唯一の希望が地方から国家転換の先行事例を作ることとし、大阪都構想に期待しています。
著者の自慢が所々気になりますが、全体的には賛同できます。 -
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27の企業について「自分がもしこの企業の経営者だったら、会社をどう経営するか?」について、
有名コンサルタントの大前研一氏が自身の考えを述べている本。
(厳密に言うと、おそらく大前氏の取り巻きのブレーンがプランを練り、大前氏が監修をしていると思われる。)
大前氏の考えを読む前に、ざっと自分なりにどうするのか考えてから読むとさらに理解が深まります。
27ものケーススタディーがあるので、膨大な分量ですが、
それぞれ固有の経営環境に置かれている各企業が、どのようにして生き残っていくべきなのかを知ることは、
自信の所属している企業がどのように生き残るかにも横展開しやすいような気がする。
(少なくとも -
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大前さんによる「オフの遊び方」徹底論本。
ぶっちゃけ、「遊ぶやつほどよくできる」とはこの本では納得できず、「仕事においてパフォーマンスが高いような、何でもしっかり考えてやれるようなやつが→結果的に遊ぶことも全力でできる」ような、逆因果のような気はしなくもない。
この本の面白さは、日本でもトップレベルの付加価値を出しているであろうビジネスパーソンが「遊べ!家族との時間を作れ!」と説くことにあろう。
誰もが、大前さんほど忙しくないし、価値も出せていないののに、遊べてもいなけば、家族との時間も創りだせていない(大前さん自身がスーパーマンだからできるのかも)。その上で、自分の仕事の仕方、余暇の過ご -
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二人の男の子をお持ちの大前研一氏の子育て論。昔出版されたものの文庫版だそうだ。
この文庫には、育てられた男子2人のインタビューも載っていて、親の視点と子供の視点との差が面白い。
相変わらずの大前節が全開だが、子供にベクトルを決めさせて、親はその支援をしていくという姿勢には共感できる。また、お小遣い、お年玉はあげないというのは、ちょっと真似してみたい。
[more]
(目次)
愛情は時間ではかれる
料理もラマーズ法も
息子たちはベストフレンド
「カリカリおやじ」と「ほのぼの息子」
暗記するほどバカになる
「勉強するよりゲームをやれ」
人生は「ファイナルファンタジー」
子供の得意ワザを見つける -
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老後にいくらお金が必要か?という将来不安が貯蓄を増やし消費を抑制している。
ところが個人資産1700兆円(固定資産も含めると3500兆円)の大半は高齢者が持っている。
そして支払われた年金の3割が貯金に回っており、一人平均で3500万円程のお金を残して生涯を終える。
このような余剰資金のある高齢者にお金を使わせる政策を提案している。
所得税や住民税など既存の税をやめて、付加価値税10%、資産税1%だけにするという案はおもしろい。
そうなると利益隠し資産隠し対策が必要だし、現税制システムの変更も一朝一夕にはいかないが、高度成長の終わった今となっては、ある所から取るようにすべきだ。
しかしながら、 -
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ネタバレ大前さんのIOTの本。網羅的に基本的なこと、事例が押さえられており、ベースを高めるにあたり参考になる。
<メモ>
・IOTによる価値創造の累計
1オペレーション最適化(業務効率化コスト削減)
2リスク管理(故障予防保全)
3マーケティング戦略の高度化
4新規事業創出
・IOT戦略の要諦
スピード リーンスピードアップ 小さく初めて高速仮説検証
チーム作り オープンイノベーション 外部から必要な技術人材を集める
トップのコミットメント 必要性を内外に強く発信する。
・Industry4.0が必要な理由
市場へより早く
顧客の好みに合わせた製品を
コストミニマムで提供する
・シーメンスが考 -
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2010年の作品なのでケースとしては少し古いが、イオンの葬祭ビジネスや道州制は興味深く読める。
後者は実現の可能性すら具体性が見えないが、実際に九州という地域においては、他の地域とは違う取り組みが見て取れるケースも徐々に出ている感じがする。
海外に目を向けると人口が少なくても国家として成立しているところはあるし、日本という国において、東京一極集中化している現状においては、地方から活性化に繋げることが近道かも知れない。
少子高齢化が進むと当時(いやそれ以前)から言われており、世界の人口大国である中国ですら一人っ子政策の影響もあってか高齢化社会の仲間入り。
先進国では移民を受け入れている米国な -
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自ら人生の舵をとるというのは、デジタルディスラプションの時代において、自らを見つめ、内省し、そこから行動に繋げるリーダーシップが必要だということが根本にある。ビジネスブレイクスルー大学院での講義の根幹でもあるなと思うが、MBAで学んだ事ってきっとこれなんだと思った。
例えば、8億人をマーケットとして捉えられるか。ネット携帯を使いこなしている消費者の数。先が見える人の近くではたらく、ロジカルシンキングを鍛える、議論するチカラを鍛える、上司の顔色を伺わず意見を述べる、こうした努力が個のチカラを伸ばすはず。
その意味で、子供の教育にその土台があることは自明だ。英語、財務、ITを基本となる言語とかたる -
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マッキンゼーを経てコンサルタントとして活躍される大前研一氏が現代の経済についての自身の理論を展開した一冊。
株や為替から国際情勢、これからの日本についてなど多岐にわたり著者の経験と深い見識から書かれている理論は新聞などの報道ではわからない裏側や真実を知ることができ勉強になりました。
低欲望社会と化した日本の停滞した景気をどのようにすれば回復できるかに対して個人資産1800兆円に対する消費を促すことという回答は読んでいて腑に落ちました。
また、新興国の1人あたりのGDPの3万ドルの壁やアメリカ・ファーストの実情や中国の国際的な地位など国内以外の問題も知らないことが多く勉強になりました。
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