【感想・ネタバレ】日本の論点2017~18のレビュー

あらすじ

テーマは「知性」の復権だ!

累計25万部の大人気シリーズ、待望の第4弾!

【著者紹介】
大前研一(おおまえ・けんいち)

早稲田大学卒業後、東京工業大学で博士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得。マッキンゼー&カンパニー・インクを経て、現在(株)ビジネス・ブレークスルー大学学長、ボンド大学経営学部教授。著書に『「0から1」の発想術』(小学館)、『新装版企業参謀』(プレジデント社)、『君は憲法第8章を読んだか』(小学館)ほか多数。
「ボーダレス経済学と地域国家論」提唱者。マッキンゼー時代にはウォールストリート・ジャーナル紙のコントリビューティング・エディターとして、また、ハーバード・ビジネスレビュー誌では経済のボーダレス化に伴う企業の国際化の問題、都市の発展を中心として拡がっていく新しい地域国家論の概念などについて継続的に論文を発表していた。
この功績により1987年イタリア大統領によりピオマンズ賞を、1995年にはアメリカのノートルダム大学で名誉法学博士号を授与された。
英国エコノミスト誌は、現代世界の思想的リーダーとしてアメリカにはピーター・ドラッガー(故人)やトム・ピータースが、アジアには大前研一がいるが、ヨーロッパ大陸にはそれに匹敵するグールー(思想的指導者)がいない、と書いた。
同誌の1993年グールー特集では世界のグールー17人の一人に、また1994年の特集では5人の中の一人として選ばれている。2005年の「Thinkers50」でも、アジア人として唯一、トップに名を連ねている。

【目次より】
◆sideA 知性の復権が日本を救う
○セカンドライフは8万時間の自由時間がある。何をしますか?
○巨大ビジネス創出!わが新・経済理論「アイドルエコノミー」
○直伝!「アイドルエコノミー」実践法
○日本を大好きになる外国人旅行者が日本経済を底上げする
○ビールだけじゃない、日本企業のグローバル化が“周回遅れ”の実態 /ほか

◆sideB 衆愚政治を招くポピュリズム
○世界を席巻するポピュリスト旋風は、どこまで広がるのか?
○ドナルド・トランプの過激発言はなぜ米国民に受けたのか?
○「世界一」だけをつくるイタリアの地域創生法
○中国バブル崩壊から「世界大恐慌」へ飛び火する可能性
○パナマ文書は氷山の一角、今後も続く税逃れの手口 /ほか

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Posted by ブクログ

(2017/2/19)
ここ半年の世界の動きに対して分析をし、
あるべき方向性を示す大前さん。
いつもながら小気味よく、納得するものが多い。

特にアイドルエコノミー。
使われていない設備、
能力があるのに働いていない人、
そう言ったものをニーズのある人と結び付けることが
今のIT時代では容易になっている。
それを空家やタクシーで実現する。
エアビーアンビーとウーバー。
そういうビジネスは最高に美しい。
無駄が無駄でなくなるだけ。
情報がなせる業。
やりたいなぁ。

日本人はそういうものがもともと得意だったはず。
その能力を奪ったのは一億総サラリーマンだからか。
起業家よ出でよ!!

ポピュリズムの流れは止められないのかも。
エスタブリッシュメントが自分らの蓄財に走り、
中間層をどんどん追い落としていき、
かつ教育を十分行わなかった報いだろう。
彼らに最適化された世界は消え、
目先の欲にくらいつく貧しい時代が来る。
そんな気がする。

大前さんにもどうにもできない。


巻頭特別企画
日本を救えるのは“知性”のみ
右傾化する世界をどう生きるか

side A 知性の復権が日本を救う

Strategy01
セカンドライフは8万時間の自由時間がある。何をしますか?
――セカンドライフ アクティブシニアタウン ハッピーリタイアメント
Strategy02
巨大ビジネス創出! わが新・経済理論「アイドルエコノミー」
――アイドルエコノミー シェアエコノミー 知的ワーカー
Strategy03
直伝!「アイドルエコノミー」実践法
――アービトラージ ダイナミックプライシング 逆オークション
Strategy04
日本を大好きになる外国人旅行者が日本経済を底上げする
――訪日インバウンド 爆買い 東京オリンピック
Strategy05
ビールだけじゃない、日本企業のグローバル化が"周回遅れ"の実態
――M&A 合従連衡 世界化
Strategy06
世界的な大企業で続発! データ偽装問題は、なぜ起こるか?
――データ偽装 手抜き工事 第三者チェック
Strategy07
怨念を残すような"選択と集中"が東芝の不正会計を生んだ
――選択と集中 不正会計 第三者委員会
Strategy08
ゴーン社長が三菱自動車を買う真の狙い
――燃費データ不正事件 リコール隠し 燃費競争
Strategy09
東証一部上場するも、見えない郵政三社の未来絵図
――郵政三社上場 ファンドマネジメント バーゼル3
Strategy10
アベノミクスの景気浮揚効果を阻む"低欲望社会"の現実
――赤字国債 低欲望社会 資産税と付加価値税
Strategy11
伊勢志摩サミットで"後味の悪さ"しか残せなかった安倍首相
――消費増税再延期 伊勢神宮 核なき世界
Strategy12
ホンハイの買収申し出を受け入れたシャープの甘い認識
――産業革新機構 偶発債務 事業統合
Strategy13
日本には核兵器を開発するだけの能力があるのか
――憲法九条 非核三原則 ニュークリアレディ国
Strategy14
なぜ老人ホームや介護施設で"虐待"が増加しているのか
――高齢者虐待 介護離職 グリーンカード
Column 大前流「自分を変革する」三つの方法

side B 衆愚政治を招くポピュリズム

Strategy15
世界を席巻するポピュリスト旋風は、どこまで広がるのか?
――ポピュリズム EU離脱 移民・難民問題
Strategy16
ドナルド・トランプの過激発言はなぜ米国民に受けたのか?
――インディペンデント 反移民政策 富の偏在
Strategy17
「世界一」だけをつくるイタリアの地方創生法
――地方創生 DOP 産業クラスター
Strategy18
中国バブル崩壊から「世界大恐慌」へ飛び火する可能性
――中国バブル AIIB 世界大恐慌
Strategy19
パナマ文書は氷山の一角、今後も続く税逃れの手口
――パナマ文書 オフショア金融センター タックスヘイブン
Strategy20
大国のリーダーが一目置くメルケル首相のリーダーシップ
――排ガス不正問題 COP21 難民問題
Strategy21
蔡英文・新総統誕生、中台関係はどう変わるか
――女性総統 爆買い 中台定例会議
Strategy22
“アイドル”スー・チー氏はミャンマー国民を満足させられるか?
――ミャンマー民主化 NLD 憲法改正
Strategy23
ロシアはなぜ、IS掃討を名目にシリアに軍事介入したのか?
――イスラム過激派 難民問題 集団的自衛権
Strategy24
“Change”“Yes We Can”――オバマはアメリカをどう変えた?
――オバマケア IS G0

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2024年06月27日

Posted by ブクログ

基本的な主張は変わらないのですが、それさえも日本は進んでいないのか、という気分になります。
日本は、というか自立した一人の人間として今後のグローバルな動きに対応できる人間になりたいですね。

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2018年05月06日

Posted by ブクログ

 毎年読んでおきたい日本の論点シリーズ。その年の記事について大前研一が解説する。
 2017~18についてはアメリカ大統領がトランプになる前のこと。
 
 そういや、伊勢志摩サミットなんてありましたね。
 あの時に「リーマンショック前に似ている」とか首相が強調して、いや違くね?みたいな雰囲気にした挙句、消費増税延期してましたね。

 ホンハイがシャープ買収していたけど、今年に入っては東芝の半導体部門も売られそう。日本のエレクトロニクス産業息してる?

 去年はこういう年でした。
 今年は今年でテロばかり。
 分かりやすく世界の、日本の時事問題が分かる。
 鵜呑みにするのは良くないが、わかりやすい。

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2017年06月04日

Posted by ブクログ

世界における日本の現状を問題点を踏まえながら分かり易く解説し、その提起した問題に対する解決のアプローチを綺麗な論理構成で示している。読み終わると、ちょっとだけ視座が高くなったような気持ちになれた。

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2017年07月06日

Posted by ブクログ

 テーマは知性の復権。言うべきことが言えない空気が充満している社会は不健全だ。まるで来るべきトランプ政権、国家主義の台頭を予測したような言葉。ポピュリズムの極み、民衆にできもしないが、響く言葉で支持を集める。正直、そんなバカなと思っていたが当選した。アメリカは、移民で職を取られていると感じている白人、テロや犯罪をメキシコ人などのせいと自己正当化したい気持ちに満ちていたということだろう。
 人生設計は自分で、セカンドライフ8万時間、何をするか?ボケる人は生きがいを失ったことからくるのかも。こんな事やりたいと、時間を積極的に使う人はボケてるヒマがないのかもしれない。勿論、健康であることが前庭で、そこへのケアは忘れちゃいけないけど。
東芝の問題、三菱自動車の問題、シャープのホンハイによる買収、それぞれが顧客ではなく内向きな競争、内向きな報告のために仕事をしてきた結果である。
 介護の問題は、やりたくない仕事つまり安い賃金と、家族の負担が終わりの見えないストレスに起因する。
最後は大前氏の自身を変革する方法。人にも伝えているので、腹に入った主張だ。変革する方法は、時間配分、住む場所、付き合う人を変えることだ。

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2017年02月06日

Posted by ブクログ

大体の内容はいつも大前Liveで視聴しているので、それらのおさらいとして。常に「私だったらどうする」を考えることを忘れないようにしよう。

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2017年01月29日

Posted by ブクログ

世界の政治経済から日本人の老後まで、昨今の諸問題に知性復権を旗印に切り込み、現状分析と提言を行う痛快な書です。また、オバマ政権の富の偏在対策の不備を指摘し、タックスヘブンの問題を提起して資産課税まで提言しているのは国際派の面目躍如ですが、ブリグジットやトランプ旋風を右傾化と切り捨てているところにやや違和感ありです。ブリグジットやトランプ旋風は保守主義が新自由主義が乗っ取られて、古くからの伝統・習慣・制度・社会組織が破壊されていたことに気が付いた人々の抵抗ではないだろうか?

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2017年01月15日

Posted by ブクログ

これでシリーズ四冊目になるが、これまで毎年年末年始に読んでいる。
全体としてはこれまでの著書の主張の焼き直しや、新聞を丹念に読んでいれば捕捉できる内容が増えてきている印象も拭えないが、いま旬の話題が網羅されており、年末年始にこうした本をいくつか読んでおくと、題名の通り論点の整理に役立つだろう。

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2017年01月08日

Posted by ブクログ

右翼化していく世界と、アメリカ追随を続ける日本。

アメリカではトランプさんが大統領に当選して、ヨーロッパでも移民問題などで、右斜化の傾向にある。日本でも特定秘密保護法案や集団的自衛権が取り上げられる。

アイドルエコノミーによって、今ある資源を有効利用する。Airbnbなんかは良く日本でも取り上げられたり。

アベノミクスで盛り上がる日本の企業。しかし、グローバル化していくには、世界の大企業を見ると、利益率や時価総額で見劣りするとのこと。

自分を変える方法は、時間配分を変える。住む場所を変える。付き合う人を変えること。確かに、住む場所を変えるのは、新しい何かを見つけるには良いかも。

中国の行く末には、大前さんは批判的ですね。

悲観的であろうとなかろうと、情報のアンテナを高くして、出来ることをやるだけかなと思いました。

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2016年12月05日

Posted by ブクログ

世界で起きている出来事とその裏にある狙いを大前氏の視点も取り入れ、語られている。世界的なコンサルタントは、どのような視点で見ているのかを意識しながら読むと良い。

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2021年10月15日

Posted by ブクログ

2017-18としながら扱っている内容が少し古い感じ。
著者の論点、指摘はわかるがもう少し将来に向けた提言を増やして欲しい

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2019年06月12日

Posted by ブクログ

スーチーはミャンマー国民を満足させられるか?今後、スーチーチルドレンが問題を引き起こすことは容易に予測できる。。

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2018年03月17日

Posted by ブクログ

今から丁度一年前の本だけど古くはない。
今の時代の傾向を俯瞰して見るのは良い

※一億総分業体制が上手く行かなくなる→仕事以外の事を任せる傾向が日本人はあるが人生設計をコントロールしないといけない
※宿泊施設は日本には年間2000万泊のキャパしかない。3000万人/年まで増える。特に中国観光客の研究は重要。
※世界的な大企業で偽装→GWのリコール隠し、VWの排ガス規制隠し、東芝の不正会計疑惑
理由は①経営トップの独裁専横がすぎる場合②トップの内紛←怨念を残す選択と集中
※高齢者施設の事件は構造的な問題を内包している←大前さんは移民か施設を海外に持っていくしかないとしてますね
※ギリシャ、ベネズエラ、アメリカにおけるポピュリズム(衆愚政治)
※パナマのような租税回避地域が存在することは国家が国民を管理する国民国家という大前提を蝕む病原体。

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2017年11月11日

Posted by ブクログ

 資産課税が必要なこと、同一労働同一賃金は地方を殺してしまうこと。Airbnb、Uberなどのアイドルエコノミーのこと。この本の多くに、同意。世界の潮流にいかに乗り遅れているか、そのためにどれだけのことが失われているか。そのことが将来の不安を掻き立て、国民は国には期待できないことを学び、従って資産防衛、つまり消費を抑制する。デフレを克服できず、景気回復を実感できないのは、政治に問題がある、というようなことが書かれている、と思う。

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2017年08月08日

Posted by ブクログ

日本人は老後に備え年金、貯金、保険という三重の投資をしている。現役時代、節約に努め、貧しいライフプランのまま朽ち果てて死に際が一番金持ちというケースが少なくない。日本国民が保有している1700兆円。個人金融資産は銀行や郵貯がそれを元手に国債を買っており、結果として国が無駄遣いをするための原資となっている。スウェーデンでは老後の面倒は国がみてくれるから、国民はほとんど貯金しないし、保険にも入らない。人生を存分に謳歌している。将来不安がなくなれば、貯金や保険料に使われていたお金が消費に回る。今、国が施策として取り組むべきは、国民の将来不安を取り除き、元気なうちに金を使わせる。とりわけ、成熟期に入った日本においては、資産課税が有効。課税されるのが嫌な人は、どんどん資産を消費に回す。税制の抜本改革は喫緊の課題。切り口は鋭く正鵠を射ている。実に心地よい。

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2017年06月18日

Posted by ブクログ

毎年恒例の『日本の論点』、年末年始の休みモードからビジネスモードに切り替えとして楽しく読ませてもらっている。

内容はメルマガやブログ等で発表済みのものを加筆して構成されてあたり、真新しい発見はないが、自分としては復習として読む感じになっている。

現在の国内外のビジネス・政治・地政学の諸問題を手っ取り早くインプットするのに、格好の本であると思います。

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2017年01月08日

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