大前研一のレビュー一覧
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30年以上前に書かれた本で、インターネット本格化前の世界が遠い時代でスマートフォンなど存在せず、日本にまだ"Japan as No.1"の威光があった時代。ILE圏と欧米日のトライアドはその後の世界をまさに予見している。
現在と市場環境は全く違うのにその主張には古さを感じないどころか輝きを感じる。それは市場や消費者に答えを求め徹底的に考え抜き本質を突いた指摘かつ提言ゆえであろう。加えて、数字がほぼないのに例え話と主張でここまで説得力がある大前節の凄さ。「第9章 ウソ八百の統計数字」「第11章 ボーダレス世界における政府の役割」「第12章 地道な努力」の分析力と迫力は素晴らし -
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衣食住にはとりあえず不自由を感じることはなく、安全な暮らしができる。だた、経済の成長は見込めず、将来についてはなんとなく不安があり、だから背伸びはせず、貯蓄を抱えて生きていく、そんな「低欲望社会」には、従来の経済学(ケインズ理論など)は効果がない。先送りされ続け、日本の長期停滞、これからさらなる縮小につながる各種の改革(税、教育、農業、少子化対策等)に取り組まなければ、本当に日本は沈没する。。
大前さんが昔から主張してきた内容と大枠はあまり変わっていない。でも、長い間、日本の制度は抜本的に変わることはなかったように思う。気が付けば、先進国といえる地位からは滑り落ち、東アジア、東南アジアの国々の -
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ネタバレなんと言っても、プーチン大統領の側から見たウクライナと世界。この視点こそが、RTOCSで培ってきた思考の大事なプロセス。世界を決して片方からだけでみてはいけないなと思わせてくれる。何かを考える時、自分がどうしたい、自分から見たら不公平、負けている、劣っているなどなど。意味があまりない。日本の給料が低い、これも誰と比べて、何故低いのか。生産性と生み出されるバリューに尽きる。ほぼ一円も産まないことに時間を大量にかけてよいマーケットとは本当に幸せだ。ニューヨークで同じ事をやっていたら、みんな目が点になるだろうなと思う。
コロナの対応、行政の限界。日本のユニコーンの少なさ、全て日本がどうこうではなく、 -
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ネタバレ勝ち組企業【になるための】「ビジネスモデル」大全でしたけども。
とはいえかつては業界をリードしてきたものの、時代の流れで業績不振に陥るなどの問題を抱えた超有名企業を、著者目線でどう立て直すか書かれていてとても面白く、勉強になりました。
・他の企業と合併して自社にはない技術やノウハウをもらう
・海外に展開する
このへんが勝ちパターンなのかという印象です
イオンやしまむらなどの生活密着企業から、村上開明堂などのニッチ企業もあって知らない企業のビジネスモデルを学べるのもよかったです。
■目次だけ読む
■図だけ見る
■まとめだけ読む
これだけ読みでも為になると思います。
ケースごとの文字数は少 -
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内容は難しいテーマで一筋縄ではいかないが、内容自体は分かりやすく書かれていて、今、日本がどういった状況に置かれているのかが、とても分かりやすく理解できた。
少子化問題
教育問題
国民国家問題
この3つのテーマで一つ一つ丁寧に説明されているが、じゃあどうしたらいいんだろうという答えを教えてくれる本ではないので、今を生きる現役世代にプレッシャーが重くのし掛かる、そんな内容だった。
自分はど文型なので、置き去りにされた感はあるが、子供を育てる教育者として、どのように子供に育ってほしいかという点については、とても共感したし、大変参考になった。
質問で相手から情報を引き出し、
それを持ち帰ってリ -
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自分にとって一番大事なメッセージは「日本は変われない国になってしまった。」ということであった。私自身、政治にしても、諦めてしまっていて他人事になってしまっている。まずは私自身が変わっていかないと、と考えさせられた。
1、少子化対策は、まさにその通り。お金の心配があって、子供を多く産めないし、子供の教育資金の問題でリスクを取れない大人が多いだろう。
2、教育問題は、やっぱり子供は理系に強くすると決心した。そのためには、文系の私も変わると決心した。
3、国家の問題は、有能なブレーンを集め、その人たちを使い切る人でありたいと思っていたことを思い出した。いつの間にか、この大志を忘れていた。
自 -
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大前研一氏による、日本の論点。今回は、コロナ禍、オリンピックなど話題は豊富。オリンピックははっきり言ってみなかったくらいあまりにも盛り上がらず。日本の極みである文化や海外から見た日本の良さはほとんど出てこなかったんじゃないかと思う。マリオやゲームといったコンテンツはあるが、クリエーターが本気で日本を世界に売り出すなら、どんなコンテンツを出すべきか、という点がかけていたように思うだけに、ちょっと残念。
コロナの折、アプリの不具合などに見舞われた日本、死者を大量に出したアメリカ、ニューヨークの徹底した対応、なんとも差が出たなという印象。システムも、金の投入も早ければ早いほど良い。
アメリカ起業家に