あらすじ
【内容紹介】
【「超円安」「分断化する世界」を生き抜くリスキリング アジアの知性が、鋭く、深く分析する世界と日本の総括&見通し】
「年末の定番書籍」として多くの方々に毎年ご好評いただいている大前研一氏の「日本の論点」が今年も登場。昨年のテーマ「なぜ日本では真面目に働いても給料が上昇しないのか」を受けて、今年は「日本人一人ひとりがリスキリング(学び直し)をして、自身の価値を高めていく」ことの重要性を強く訴えます。
2022年はロシアによるウクライナ侵攻、安倍元首相の銃撃事件など、例年以上に激動の年でした。世界は強権国家と民主主義国家に二分され、むしろ強権国家が勢いを増しています。国内でも安倍元首相の国葬をめぐり世論が大きく割れ、銃撃事件によって発覚した自民党と旧統一教会の癒着問題で岸田政権の支持率は下落、経済再生の目途は立っていません。一時1ドル150円台まで急落した「円安」は「弱い日本」の象徴と言えます。 本書は大前氏が豊富な知識と体験、洞察力を駆使して、新しい時代に役立つものの見方や考え方を具体的に述べていきます。
【著者紹介】
[著]大前研一 (Kenichi Ohmae)
早稲田大学卒業後、東京工業大学で修士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得。日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、現在、(株)ビジネス・ブレークスルー代表取締役会長、ビジネス・ブレークスルー大学学長。著書は、『「0から1」の発想術』『低欲望社会「大志なき時代」の新・国富論』『「国家の衰退」からいかに脱するか』(いずれも小学館)、『大前研一 稼ぐ力をつける「リカレント教育」』、『日本の論点』『世界の潮流』シリーズ(いずれもプレジデント社)など多数ある。
「ボーダレス経済学と地域国家論」提唱者。マッキンゼー時代はウォール・ストリート・ジャーナル紙のコントリビューティング・エディターとして、また、ハーバード・ビジネス・レビュー誌では経済のボーダレス化に伴う企業の国際化の問題、都市の発展を中心として広がっていく新しい地域国家の概念などについて継続的に論文を発表していた。この功績により1987年にイタリア大統領よりピオマンズ賞を、1995年にはアメリカのノートルダム大学で名誉法学博士号を授与された。
英国エコノミスト誌は、現代世界の思想的リーダーとしてアメリカにはピーター・ドラッカー(故人)やトム・ピーターズが、アジアには大前研一がいるが、ヨーロッパ大陸にはそれに匹敵するグールー(思想的指導者)がいない、と書いた。
【目次抜粋】
PART1〈日本編〉
巻頭言 「シニア層の消費活性化」「地方からの経済活性化」ポストアベノミクスの日本経済成長戦略
Strategy01 所属議員の約半数が接点。自民党と旧統一教会の長い蜜月関係
Strategy02 「アベノミクス」「外交的成果」故・安倍首相の功績を検証する
Strategy03 岸田政権の「所得と分配」は「低欲望社会」からの脱却がポイント ほか
PART2〈海外編〉
巻頭言 アメリカ追従外交から脱却し、各国との等距離外交へシフトせよ
Strategy01 先行きの見えないウクライナ情勢から学ぶべき教訓とは
Strategy02 「EU至上主義」を貫いたメルケル首相の引退で、欧州の未来は?
Strategy03 中国による台湾統一は“香港方式”ですでに始まっている ほかスペシャル対談 大前研一×柴山和久(ウエルスナビCEO)
起業成功の条件は「ブレないビジョン」と「試行錯誤」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本の論点。 政府や企業に頼るだけではこの先の未来は見えなくなる。 もしくは考えなくなりますね。それだと国力もそうですが、自分自身が楽しい毎日を送れなくなりますね。 そうならないためにも、自分で仕事をするなら何をするかを明確なビジョンを持つべきだと改めて思い起こされました。
Posted by ブクログ
●HKよりも遥かに為になります。国内の政治の相談役やアジア諸国で外交アドバイザーをやられていただけあって、文章に説得力があります。
岸田さんになって外交力が益々落ちたこと、アメリカに追随するのではなく、国として意志を持って外交して欲しいと思った。日本の政治はトンチンカンで期待できないと再認識した。
分厚さの割にサラッと読めるので、時事ニュースの背景を把握したい人向け。特に海外編の各国の首脳の背景は、時事ニュースを理解するのに役に立ちます。アメリカは信用ならないし、機能不全の国連に入っていることに意味は無いのかなと思った。
頭がいい人の考えを知るのは楽しいですね。毎年拝読しています。
一般市民ができることは、選挙に行くとか政治に興味を持つとか、社会に関心を持つとか、税金の使われ方を知るとか、議員がちゃんと仕事してるか監視するとか、大きなことでは無いですがあると思います。
Posted by ブクログ
さすが大前研一氏 スケールが「宇宙」「50年先」が当たり前 国内には居ない
野口悠紀雄先生も超一流の「国士」だが、どうしても日本に偏ってしまう
時代はまさに「地球レベル」どの国も世界に先んじようと必死 日本だけ蚊帳の外
江戸時代の泰平を満喫し、日々の瓦版で一喜一憂している
1.Digital革命 なんといっても日本の遅れは亡国
建築確認・調剤のDigital化事例が面白いが
「医療Data」が患者のモノとして、個人別統合=医療版MoneyForward
「Dataの個人主権」を確立して、活用策に繋げていくのがDigital革命の基盤
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Posted by ブクログ
ウクライナ情勢の解説が良い
ウクライナ情勢の部分が過不足なく良くまとまっている。
ゼレンスキーを好人物だと誤解している人は一読を。
ほかは、選挙と宗教、安倍さんと核、マスクの人物像などが面白い。
出版時期の関係でChatGPTの話題がないのが残念。
Posted by ブクログ
日本のITは、女工哀史の如く、プログラミングのスーパースターは出てこず、ひたすら下請け。
答えを求めすぎる日本人。答えのない時代と言われて久しいが、インプロージョンと大前氏が呼ぶ、日本のうちなる崩壊を見ながら、資産を自ら守るのは自らの努力と知識からしかない。超円安時代、圧倒的に異なる通貨の価値は、日本を金利引き上げに向かわせる。すなわちそれは、禁断のゼロ金利調達を可能にしてきた国債発行に対して大きく疑問符を投げかける結果となるはずで、そうすると円が打たれていく。車ももはや内燃機関とボディーとタイヤから出来上がるというハードの概念から、まるでスマホのようにソフトがハードを作っていく。EVではなく自動運転が主役になるというのが大前氏の論調である。
ウェルスナビの柴山社長との対談では、お互い褒めちぎっているのでややどうかと思うが、ポイントとしては自ら意思を持った瞬間を語る柴山氏、BBTを立ち上げ、後人を育てる経営者としての大前氏、これが日本を救う術であるという大きなビジョンを持って戦っていることがわかる。見えないものが見える力とは、経験とどこまでも思考していくディープかつ奥行きのある考えと、垂直的思考の掛け算なんだろうなと思う。
Posted by ブクログ
習近平が敵対する政治派閥を粛清しているのを初めて知った。理念ではなく、結局権力闘争しているだけなのであれば中国もいずれ他の国と同じように政治的混乱は避けられないだろう。
2023年はどんな年になるだろうか。日本に関しては明るい材料が相変わらずないように思える。。
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
パート1(日本編)
パート2(海外編)
スペシャル対談 大前x柴山
20年前なら大前氏の意見は、面白かった。
でも、ここ最近の世界情勢を鑑みると、もう古典派であろう。