大前研一のレビュー一覧
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マッキンゼーでの就業経験を経た著名経営コンサルタントである大前研一氏の日本経済についての見解と今後の自分たちの生き方について提言した一冊。
経営コンサルタントの第一人者である氏の一冊であるだけに新聞やニュースなどの報道では知ることのできない真実をたくさん知ることができました。
図やデータも多く掲載されており、世界の現状がよく理解できました。
また、IS国や難民の現状や地方創生を世界をベースにみることや日本企業の世界でのシェア比率など勉強になる内容も多くありました。
法人税率に対する提言やインバウンドでくる中国人観光客のことに関しては特に印象に残りました。
パラダイムシフトの起きている現在、 -
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大前研一氏が長年に渡り主張してきた道州制。その総括として、憲法改正を安倍政権がうたう中、真っ向から否定する内容として第八章を取り上げている。第八章は地方分権の項目であり、地方自治を認めてこなかった日本という国を象徴している。大前氏の言うように、経済政策の失敗、政治の腐敗と、低成長、または高齢化社会を迎えた日本が変えるべきポリシーとは何か、それはそれぞれの地域が努力してヒトモノカネを呼び込むことでしか日本は成長できないという危機感なのである。この点は、前提となるサイバー経済、心理経済学等、ケインズ理論の限界点を見て、改めて考えなければならない状態を踏まえれば、当たり前のことのように思える。
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大前研一氏のエグゼクティブセミナーを書籍化。
ホンダを例にグローバル戦略の軸となる考えを唱える。成功の条件は、目線をあげる、大胆な目標設定、グローバル人材の育成、世界中の有能な人材の活用、華僑や印僑のネットワークを活用すること、組織を国別対応にすること、共通の研修スキーム、システムの統一、世界最適化を徹底、企業参謀をつくる。
グローバル戦略の留意点は、社名とブランドを一致させる、人材ミックス、組織を社長から等間隔に、給与体系を公平に、後継人事、M&Aをやる。特に、社長と顧客の距離を等しくする、余計な階層をいれてしまう。国際本部長の下にアジア本部長、その下に国別の担当ということになると、 -
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ネタバレ金利や通貨供給量といった旧来の経済理論が通用しない日本経済の現状と、なぜ通用しないのか、どのような処方箋が考えられるのかが述べられている。
マスコミ報道では語られない情報を提示し、自ら調べ考えることを推奨している。
ネットで調べれば、いくらでも情報を入手できるし、様々な見解を反映するWikipediaを勧めている点は興味深く感じたが、読むべき情報、あるいは真偽も含め、情報の取捨選択には個々人の資質が関わっていると感じる。
UberやAirbnbに見られるようなアイドルエコノミー、投資や消費にお金が回らない低需要社会、日本人特有の将来への不安感を原因に挙げるが、本当に十分な資産を誰もが保有してい -
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古い本だったが特に時代遅れではなかった
一読では全てを理解するのは難しいが、なるほどと思える所が多々あった
戦略的思考
非線型思考
設問のしかたを解決策志向的に行うこと
そのためには、問題の絞り方を現象追随的に行うこと
製品系列のポートフォリオ管理(PPM)
製品・市場戦略とは、実に分析的な仕事なので最初は専門家の助けが必要
参謀五戒
戎1:参謀たるもの「イフ」という言葉に対する本能的恐れを捨てよ
戎2:参謀たるもの完全主義を捨てよ
戎3:KFS(成功のカギ)については徹底的に挑戦せよ
戎4:制約条件に制約されるな
戎5:記憶に頼らず分析を
世の中の「営みごと」はすべて、オン=オ -
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世界に類を見ない日本の低欲望時代について触れている。もはや染色体レベルで将来の心配という特性が染み付いているのだ、と。経営者も低欲望であるため、企業も低欲望に陥り、世界に飛び出した日本の企業、松下やホンダのようにはいかない。
21世紀の経営資源は、人モノカネから、人人人へと変わっている。考えられる人、方向性を示せる人、構想を練られる人。尖った人がいれば、カネは集まるということで、そういった尖った人を見つけることこそが、新しい世界に対処できる対策のようだ。
1人の天才が10万人を食わせるような時代なので、そういった人材を引っ張ってこれるかが、経営者の腕の見せ所という部分もあるかもしれない。ニ -
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ネタバレ毎年読んでる現代の賢人の書。世の中を大局的に見れるようになる。白黒つけようとしすぎてまた戦争が起きそうだなと思った。
日本は世界で見れば国土は広いし、人口もすごい多い。だから変化は難しい。大前さんの言う変化は日本がもっと細かく刻まれなければ実現しない。
そのための道州制だったのに、橋下さんときたら。せっかくいうことは正しいのに、やり方が悪いから初志貫徹できないというのは悲しいな。おかげで道州制自体が悪いみたいなイメージがついてしまう。
日本はカネ余り故にどうにもならなくなる。それは間違いない。
大事なのは、歳とるまでにどれだけ金をため込むかではなく、どれだけ稼ぐ力をつけるか