あらすじ
質問することから全てが始まる!
国のいいなりに自分の人生を過ごすのか。それとも自分で理論だてて考えて充実した人生を送るのか。
盛田昭夫氏など政財界有名人のエピソードを交えながら、1985年以降の世界情勢の変化、年金、郵政民営化、日本の教育など諸問題を鋭い視点でとらえ「質問する力」こそが人生やビジネスにとって最大の武器になると説く。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大前研一さん、すごいです。
昔に書かれていたことが、今でも生きているところが、すごいです。
マイクロソフトのビルゲイツ登場前と登場後の世の中を
対比して、世界の社会情勢を説明しています。
勇気を持って、ものごとに「why?」と質問してみること。
シンガポールが英語を第2外国語として躍進したこと。
日産が、外国人経営者を呼ぶことで成功した日本人の性格について。
日本の低金利、原子炉の事故、郵政民営化、高速道路建設。。。
2003年当時の問題と本質をひとつづ、丁寧にひもといています。
驚いたのは、年金問題をこの時代に、もう指摘していることです。
とても面白い本でしたが、この本にでてくるようなデータを客観的に見て、
「なぜ?」という本質を見抜けるようになるには、ずいぶん先が遠そう。。
第1章 地価の下落は予想できた
1993年細川首相の「経済改革研究会」から
「社会的規制は『自己責任』を原則に最小に」
とある。政府や会社が、国民や社員をあざむく時代になってしまった。
なぜか。。。
第2章 1985年から世界は変わった
ゴルバチョフ・windows1.0・プラザ合意で世界が変わった。
ゴル →冷戦構造の崩壊
プラザ →これまで、1$360円の圧倒的円安ドル高で、日本は
米国に安くものをつくって発展してきた。
その後、アメリカの財政赤字を日本が米国債を買う
ことで日本の収益は、米国に吸い取られた。
win →共通プラットフォームであるOSの世界標準ができ、
インターネットで世界が「英語」という共通語で
シームレスにつながった。結果、世界の秩序や発展の
段階がインターネットの発展によって急速な競争を
うながすこととなった。
第3章 シンガポールの奇跡
シンガポールは、国策として英語を国の教育として位置づけることで
国際社会を生き抜く策をとった。
世界における日本という国のプレゼンスは、1980年代後半でピークを迎えた。
あとは、ゆっくり下り坂をおりるだけ。これは、人口動態から導かれる必然な結論。
第4章 質問せよ、さらば開かれん
日本の国債は、だいじょうぶなのか?
銀行はつぶれても新規参入がある。
国債は、未来からの借金である
第5章 「質問する力」を育てる
アメリカは、教師の考えに反対することを求められる
「織田信長は、明智光秀に本能寺で殺された」
→なぜ光秀は、信長を殺そうと思ったのか?
マンガとアニメとゲーム、文部科学省が手をださなかった
ジャンルがことごとく世界に通用している
今の教育のやり方では、とがった人材は育たない。
第6章 説明する力
答えがわかっている学校のテストと違い、
実社会では、正しい質問をしない限り答えどころか
「何が問題なのか」さえはっきりしない
第7章 解答を考える
個人に企業会計を導入せよ
欠点の列挙では問題は解決しない
振興産業を興すための手段は何か考えること
本を読むと、その読むのに要した時間の3倍、
できれば、5倍時間をその本を頭の滋養(じよう)
とするために考える時間をとる
一連の質問を何時間も考えてみるところからはじめよう
Posted by ブクログ
『どんな問題もテレビや新聞記者報道の単純化した図式から一歩つっこんだ質問をして、総合的、客観的な判断を自分の責任のもとでしていくことが必要』というのが本書の趣旨。さすが大前さん。読めば元気がでてきます。
Posted by ブクログ
「日本人には質問力が足りない」
本書はまさにそのことを言っているのではないか、と感じてしまう。本書は今から9年前に出版されてものであるが、現在でも「質問力」についての本が乱舞しているが、そのはしりという位置付けと呼ばれるような一冊と言える。ビジネスもさることながら、昨今の政治事情についても通用するような「質問力」ここにあり、と言える一冊である。
Posted by ブクログ
今まで記憶とパターンと直感で全てを乗り切ってきた、私にとって。
この質問をする力という本は、新たな視点をもたらした。
答えが見えない激動の時代を生きていくにあたって、自分は今後どうやってこの時代を乗り切っていくのか?どういう手段で乗り切るのか?乗り切るためにはどうすればいいのか?など質問をあびせ、深く掘り下げ本質というものを見つけていきたい。
そもそもなぜこの本を読もうと思ったのか?
なぜレビューを書いているのか?
このように日常レベルに質問する力というのを落とし込みたい
Posted by ブクログ
与えられる情報を鵜呑みにして、疑う事を知らなかった怖さを知る。自分に問いかける事、他人に問いかける事、社会に問いかける事。自分のマインドを変えて、実際に動く事が大事。
Posted by ブクログ
いわゆるクリティカル・シンキングが大切だと説く本。
なぜ?なぜ?なぜを繰りかえし本質を見極めることが必要だと。
著書ではその本質を見極める「質問する力」を政治経済状況を事例にして、事の核心を明快に暴き出してゆく。2005年3月文庫版初版だけに、少し事例が古いですが、数年経った今だからこそ著者の当時の主張が正鵠を射ていることがよく分かります。歯に着せぬ著者の物言いはいつ読んでも心地よい♪
白眉は「大前家の教育方針」。
中学生以上は一切小遣いをあげずに、「家庭内ベンチャー起業」を子供たちに立ち上げさせて、親の手伝いや親にPCを教えると対価を払ったそうです。
親や家族に必要な事業を見つけ出させ、それをすることで対価を得る。優れた事業(たとえばマックを教える)には高付加価値を払い、需給バランスなどの世の仕組みを教え込んでいく。
子供たちはお金に汚くなることはなく、仕事を通じて仕事の大切さを理解していったと書かれていました。
早速我が家でも子供たちに起業させました。まずは事業内容はお父さんが決めて、皿洗い何円、肩たたき何円とか決めましたが。子供たちも意気揚々と小遣いを稼ぐべく、いろんな事業を競って考え提案してきて、楽しくがっています。
この「家庭内ベンチャー起業」だけでなく、著者の教育論にはうなずくこと多いです。
Posted by ブクログ
いつ読んだかもう忘れてしまったが・・・
1985年以降の世界の変化を分かりやすく解説。
例えばインターネットが普及してから
何が変わったか・・・等。
ここを読んでも大手=安定した企業という
固定観念が拭い切れないのであれば、
誰が何と言おうと自分で痛みを経験してからでないと
気付けない方だろうから、説得は時間の無駄。
タイトルは「質問する力」ではなく「疑問視する力」
にした方が良かったんじゃないか?
これだけ彼が同じ事を言っていても、
みんな危機感を感じないのが不思議で仕方がない。
ちなみに4章以降はM&Aの社長も面接時私に言っていた。
先を見る感覚に長けた人は、
一様に大前氏と似た事を言っているのが
これまた不思議だ(笑)
Posted by ブクログ
「なんでも鵜呑みにするのではなく、自分で考え、質問する事が大切だ」と言うのがこの本の主旨。それは、自分を守ることになる。なぜ、日本人が質問をしないのか、それも説明されている。自分自身の考え方に強く影響した本である。
2006/7
Posted by ブクログ
世の中の出来事に対して何で?どうして?と考えることについての大切さが書かれています。
大前氏の子供の育て方なども書いてあっておもしろい本でした。
Posted by ブクログ
15年前(2005年)に文庫化された本
問う力(批判的思考)が乏しいことがいかに不利益を生じさせるかを説明し警告する。特に,日米関係,日本政府の景気対策について。
問う力,議論する力,考える力,表現する力,人間関係を適切に作る力,等 ⇒ ジェネリックスキルと呼ばれる汎用技能(教養)の大切さが改めて分かる
Posted by ブクログ
いくつか気になった言葉をメモ。
・昇給するのは、1985年以前の話
・日本は工業化は優れていたが、情報化は劣っている
・日本人は株を持っていないので、株価が下がっても困らない
・銀行は利子を払うことが仕事
・国のリスクと郵貯のリスクは同じ。郵貯は国債をたくさん買っているので。
・国の借金は、未来の子孫からの借金。未来において、返せなければ、切られるのは高齢者(つまり今の世代)
・問題の本質は、質問することから始まる。
Posted by ブクログ
会議や講義での質問力を高めたいと思って読んだ。
何事にも疑問点を持つことが大切とのこと。
なお、思いもしなかった子育てについての記述があり、これがおおいに役立った。
ところでこの本ではまだ原子力発電を肯定していた。
東北大震災の後は完全に否定していた。
ここで学べることは、尊敬できるオピニオンリーダーといえども、人は変わる、考えは変わる、ということだ。
大前研一氏は日本でも珍しく尊敬に値する人物であることは間違いないが、普遍的な真理を追究する人にとってフォローする相手ではないことがわかる。
Posted by ブクログ
2005年の少し古い本だけれど、大前研一氏の視点にはいつも感心。
国やマスコミの言うことの前提を「本当かな?」と疑ってみる、本質を考えてみることの重要性を事例と自説を交えて書いている。でも、あまり方法論が書いている訳ではない。
Posted by ブクログ
「社員質問会なのになぜ質問しない人がいるんだろう」と最近就職活動中に思っていた。せっかく少人数で話をたくさん聞ける機会なのに、なぜ1時間も黙っているのだろうと思っていた。
恐らくそれは「質問が思い浮かばないのではないか」と思う。
この本で述べられていることの趣旨もここにあるのではないか、と思う。
そもそも質問をする習慣がなく、むしろしない方が面倒くさがられずに済むから黙っている。という印象を受ける。
そこにはやはり「考える力」が欠如しているように思われる。
聞いたことが全て正解と思っているから、なんの疑問を持つことも無く「本当に質問がない」のだと思う。
僕はゼミで嫌というほど教授や他のゼミ生から質問にあうし、逆に質問もとてもたくさんする。
質問に答えても変な回答だったら更に突っ込んで話を聞かれるし、根拠もないと更に突っ込まれる。
その習慣があるせいか、就活中もその場で質問も思いつくし、なるべく一問一答にならないように心がけている。
Posted by ブクログ
本質を見抜く力を高めるためのスキルとして、質問する力こそが人生やビジネスにとって最大の武器だと説きます。ご自身がマッキンゼーに勤めていた頃の、「質問ができないと生きていけなかった」という切実な経験から質問力の重要性をひしひしと感じ取れる。
何が問題なのかすらはっきりしない現実において、質問を繰り返すことによって問題の所在を明らかにし、正しい答えをただひたすら自分の頭で考えて突き詰めていくしかない。
「質問せよ、さらば開かれん」!
Posted by ブクログ
自分の頭で考え、疑問点があれば、とことん追及し、自分で納得してから決断をする。
常識を疑う。
他人の模倣ではなく、道なき道を見つける。それは質問によって、前提条件を疑い、問題点を摘出し、その解決策を自分で考える。
ドライな目で情を入れないこと。日本人には慣行や集団の意見を採用させることが多い。
日銀の株価の低迷に対して、テコ入れの話。
質問 株式会社が落ち込むと誰が不味いのか?
日本人の資産の中には株は殆ど組み込まれていない。
日本人がなぜ質問しないのか?
明治維新以来、日本の目的は欧米に追い付くことであった。欧米のものを真似る必要から教わったことを記憶し、それを再現することが求められてきた。先生が黒板に書くことをそのままノートに写して、あんきするような教育を行ってきた。
言葉は表現するための道具。
様々な状況を仮定し、追い込まれたときに自分ならそれをどう切り抜けるかと考えることが思考の訓練。
Posted by ブクログ
本質を見抜く為に質問と自分で調べることが必要。仕事でも何でも、人生に於いては本質は何であるかを察知し、その方向に順応するのが、うまく生きるということなんだろう。
Posted by ブクログ
大前氏は昔から「質問すること」の重要性を説いている。自分も、油断すればすぐに「それは当たり前」のことと考えて、前提条件を疑うことすら忘れている場合があるが、それは政治や生活等、様々な場面で危険であることが分かる。良い意味で前提条件を疑うという習慣を忘れないようにしたい。
また、この本自体は6年前に書かれた本であるが、原子炉は絶対安全ではないという当たり前のことを当たり前のように指摘し、それを踏まえた上で、エネルギーはそれぞれの特性を考えた上で住民が選択すべきと指摘している点は、非常に興味深い。
大前氏が他の方を褒めるというのは、それほどあることはではないが、大前氏と故小渕首相が交流があったというのは初耳であり、故小渕首相は質問する力に長けていたとのこと。当時の小渕首相のイメージは地味ではあるが、どのような立場であれ、自分の分からないことを分からないと認識し、貪欲に学ぼうとする姿勢は見習うべきだと感じた。
本文中に出てきた「おじいちゃん戦争のことを教えて」という本は、なかなか面白そうなので、今度、読んでみたい。
Posted by ブクログ
単庫本が出たのが2003年ですが、既に原発について語られている。曰く「原子炉に傷はできる」「官庁は原子炉の安全について判断する能力などない」「原子炉は絶対安全ではない」「東京に原発をもってくる」「トレードオフをわかったうえで、エネルギーは住民が選択する」・・・MITで原発研究していただけある。恐るべし大前研一っ!
Posted by ブクログ
「国が国民を守れない時代になった今、日本人はすべからく「質問する力」を発揮して、自分の生活を守り、自分の生き方を考えねばならない。それによって日本という国自体も変わってくるはずである。」
という趣旨で書かれた本だそうです。
「質問する」とは、ちゃんと疑うこと、わかったような顔せずちゃんと聞くこと。
リップルウッドの新生銀行買収の件で「なぜそんな不平等条約みたいな契約(瑕疵担保条項)をしないと買ってもらえないのか?」
2002年、日本国債格付けがボツワナ以下になったときに平沼経産相が文句を言って顰蹙を買った件で「そもそも格付けって何?」「ムーディーズは何を格付けしているの?」
2002年、日経平均株価が8000円台半ばまで急降下したときに「株式市場が落ち込むと何がまずいの?」「誰が困るの?」
ペイオフ解禁時に「国債を直接買うのと郵貯とがどう違うのか?」
長野ダム問題で「いったいなぜ必要もないダムが計画され、建設されるのか?」
という事例の中で意義が強調されていきます。
で、何か否定するときには必ず大前さんの代替案がすごい自信を持って提案されているところが好きです。
前提を疑い、事の本質を探るための質問する力が大事だけど足りてない、じゃあそれはどうしてか?
っていうのの答えが教育の在り方っていうけっこう身近なところから、明治維新後の解のある中で努力し成果が上がったが実力と勘違い、場当たり的な策で解決しないも国民は次々に登場する審議会や会議に何とかなるの意識、そうこうしているうちに偏差値の中で生きてきた人が中核を担うも現状分析・納得の原体験を持たない人が本質を考えず運営、こうした人がマジョリティとなり集団として危機解決能力をもたなくなったみたいな時系列的・仮説的なところで自説を展開してます。
そしてこれから、明るい未来のため(高齢化が進み、社会保障も非現実的なシステムしか存在しない中でうまくやってく≒経済を発展させる≒イノベーションを生む)には平均以上できるけどパッとしない人材じゃなくて、100人に1人とかで出てくる尖った人材を育てにゃいかん。
みたいなことが書いてありました。
なんか他にもいろいろ好き放題書いてあって気持ちよかったです。
僕はそんな本質を突くような大した質問はできないし、本質的な質問をしないといけないとなんか悪い気がしたり、かっこ悪い気がしたりして黙りこくってしまうようなタイプです。
でも!
それじゃやっぱりわからんままなので、読み始めてからなるべくちゃんと質問というか確認というか意識してするようにしてます笑
話しを進めるきっかけにもなるし。
あと、
「もし論理に強ければ、欠けているところ、証明されていないところなどについて次々に質問が出てくるはず」
っていうのをみたときに、うまいこと質問するのは論理的に整理して聞けないといけないし、逆にちゃんとそれができていたら相手の話を補強するきっかけを作ったり、別のよりその場に適合的な話に持って行けたりするし、できたら自分が貢献したいあり方に近づけるのかなぁとも思いました。
Posted by ブクログ
指導教官の薦めで買った本。1985年以降の世界情勢や日本での不良債権処理や道路公団民営化、郵政民営化などの事例を説明しながら、いかに質問する事が大事かということを説いている。それらの事例がとてもわかりやすく説明されている。それは著者が一見複雑に見える事柄を質問する力を通して突き詰めて考えているからだと思う。時事問題の理解とともに質問する力の重要性を説いている本です。
Posted by ブクログ
色々なことに対して質問することで考える力が身につくよっていう本だと思う。読んだだけじゃ質問する力はつかなくて質問する癖を普段からつけて実践するきっかけを作ってくれる本といえる。結構古い本なので今読むと?と思うこともいくつかある。
Posted by ブクログ
古本屋で購入。大前研一さんの本を初めて読んだのがこの本。論理的な思考で考え、質問する力を身につけることで、これからの社会を歩んでいけるという本。1985年を境に世界が変わり(ビルゲイツの登場前と後)、道なき道を歩む世界になったからこそ、質問力が重要だといっている。ごもっとも。
Posted by ブクログ
日本最高の経営コンサルタントにして世界最高級の切れ味を誇る大前研一さんに本質の見抜き方を見取り稽古してもらうような本です。 この本は、まさに「成功者の脳の借りる」入門書です。
Posted by ブクログ
■概要
現代における「質問する力」の重要性を説いている。
なぜ重要なのかを、いろいろな事例をもとに説明しており、
説得力がある。
「質問する力」を育てるためには、やはり教育が大事であるということを
実感した。質問する力≒自分の頭で考える力だと思う。
■仕事に活かせる点
・論理的思考
・色々な角度から物事を見る
・常に疑う(深く考える)
(山)
Posted by ブクログ
大前氏の著作。
タイトルに惹かれて購入。
スタートから、地価の下落について自論を展開しています。
1985年が世界の転換期になったというのは参考になります。
シンガポールがどのように国として成長していったのかは今まで気にしていなかったので勉強になります。
後半から質問することの重要性について語っています。
結局、質問せずに後悔するのは自分であること。
質問して、理解することを怠ると、だれも助けてくれない。国に頼らず自分の力で生きていくことになった時代であることを再認識させてくれます。