大前研一のレビュー一覧
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ネタバレ今回は世界の潮流にプラスして観光・教育の論点を追加している。
今までの主張に肉付けした印象である。
・世界の潮流
アメリカの言うことを受け流せという論旨はまーその通りだなと思う。トランプは貿易赤字の解消を目指しているらしいが、貿易赤字が積み上がっているのは悪いことではない。最適国から消費者に安いものを届けることがで貿易赤字が積み上がるので、必然の結果ともいえる。
他各国の政治家も官僚もFactは理解しているはずである。
とはいえ、受け流すのには、国が強大であり、一定の妥協は必要である。その点に対する言及がないのはいかがかと思う。日米関税交渉の件を例に出しているが、トランプの場合は参考にはならない。事務方からのボトムアップで合意しても、トランプ自身が交渉の積み上げを反故にするような対応をするので、最終的にはトップ合意で物事を決めていくようにせざるを得ない。サシで交渉ができる強いリーダーに裁量を預け、うまいこと受け流し対応をしてもらい 混乱のないように事務方で詰めるしかないと思う。
・観光
外貨を稼ぐ日本の産業が観光しかなくなった事実を悲しく思う。政策はカタログ的。外国の事例は参考になる点はあるものの、そのまま日本にあてはめると失敗する。
例えば、富裕層を呼び込むための超高級ホテルが必須というが、観光資源を壊すような形でのホテル建築は失敗する。日本のサンセバスチャンを作る方策も、何が資源としてして活かせるかを元に考えないと、有効な手段になるとも思えない。
本州と佐渡を橋を架けるというのは実現性はどうなのかという論点もある。
あと、佐渡や甑島が観光に振り切るという覚悟がないとそもそもが成り立たない懸念がある。
・教育
大筋では同意。大学の無償化は必要ないと考えている。大学に行くインセンティブを高めるため奨学金を充実することのほうが必要である。教育に関しては、プログラム教育や英語教育に関しては、民間企業に任せたほうが有効に作用すると思う。
生成AIの登場でプログラム教育は修正は必要。プログラムの考え方と基本を徹底する方がよいと思う。〇〇を作るから動くものを作り、逆算して、理論を知る方が人材育成となると思う。 -
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変革しなければならないのは個人であり企業だが,個人や企業が変わるには「こうすれば変わるのだ」という「気概」が必要になる。ポイントは
(1)目的地に達した場合,守り抜けるものでなくてはならない
(2)己の強さと弱さを常に知り抜いていなければならない
(3)リスクをあえてとる局面がなくてはならない
(4)戦略に魂を吹き込むのは人であり,マネジメントのスタイルである
である。経営者が備えるべき先見性の必要条件として事業領域の規定と明確なストーリーの作成だけでは不十分で,自らの経営資源の配分にムダがなく,また原則に忠実で,かつ世の中の変化に対しては原則の変更をも遅滞なくやっていくという十分条件が備わっていなければならない。
内容については素人にはちょっと難しい。 -
Posted by ブクログ
週間ポストの連載の2017〜2019年の物を集めて再編成したもので、2025年の今となっては古いかもしれないが、残念ながら国の変化のスピードは遅く、改善もままならないため、大前研一の鋭い指摘は十分通じるし大変ためになる。国の借金(国債)についての認識や、夫婦別姓、戸籍についての考えは最近の国会の議論とは少し違う感じもするが、まぁいいだろう。
いつも大前研一の本を読む時は自分の置かれた状況に照らし合わせ、考えながら読むようにしている。最近思うのは、どこを目指して仕事をしているのか、ということを繰り返し認識する必要がある、ということ。目指すべきところをできるだけ具体的にイメージし、そのために必要なアクションを計画に落とし込んでいく作業は楽しいが、それを周りと共有し、一緒に苦労する体制づくりはなかなか難しい。そうな時に大前研一の本は背中を押してくれる。 -
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正解のあるものに価値がない時代。
今問われているのは新しい問題を創り出す質問力であることを学びました。
日本にはまだ多くの素晴らしい技術があるのにこれを国として運用できず、古い慣習のもとになかなか物事が進められていないことにもどかしさを感じました。
マイナンバーカードしかり、印鑑しかり、自動運転規制しかり。
また教育についても詰め込みだけの偏差値学歴主義にも辟易する。
何十年も同じことをしていたって仕方がないのだ。
世界はこんなに変わりゆくのに。
私の看護師の仕事はなくなることはなさそうだがそれはあくまでもAIにはできないという点においてであり、それは現時点での話である。
AIが台頭する世界ではその勝者と敗者でもう立場を変えることのない階級社会ができてしまうのだろうとのみてとれる。
私たちはその狭間、シンギュラリティの瞬間に立ち会っているのだろう。
どうにか生き残るための思索を考え、実行していきたい。 -
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大前研一氏の知の宝庫からそのかけらを見つけることができる良書。No News, No Shoes という袋が渡されるシックスセンスは、何もないことを売りにしている。アマンもフィリピンの例を出されているが、世界中のアマンに似たようなコンセプトが浸透している。アマンに泊まると、アクティビティも最低限に、時間を、ゆっくり、誰にも邪魔されずに過ごす。アメリカ人には到底受け入れられないなんともお金を払う価値のないコンセプトだが、本当にニーズがある。この静けさ、自己と向き合う日本的な思考、自然なコンセプトは、確実に観光資源だろうというのが大前氏。メジャーな世界遺産に頼るな、自治体、自分で考えろ、という厳しくも日本への期待を未だお持ちであることが嬉しい。
日本がクリティカルにやばいと言える根拠は、出生率の低さ、人口減少である。この人口現象を食い止めるには、移民しかないが、そこまで国民の危機感が来てから初めて、移民解放を行うのかもしれない。いずれにせよ、すでに詰んでいると言っていい。ただ、これだけ日本に行きたいという人が増えている中で、どういう施策で人を動かしてくるか、やはり言語の問題なども解決すべきだろう。教会、インターナショナルスクール、グローサリーストアの充実をもって、人が来る。
もう一つ、成長の可能性になるのは地方分権。これは大前氏が本当に昔から主張されていた論調であり、自ら立候補され勝負を挑んだことでも明らかだ。
海外に目を向けた後半では、トランプの勝利とそれがもたらすものについて考察。また、ロシア問題ではゼレンスキー氏の人気が急落、プーチンとほぼ両方が敗者となった。プーチン氏は、とはいえロシア経済は内需だけで十分回せるため、経済制裁が決定打となっていないところを指摘。さrに、中国で日本人の子供が刺殺された事件を取り上げ、ヘイトクライム、中国人のある意味誤った日本人の見方を変えるには、訪日を増やすしかない。
日本への愛情に満ちた本作は、エールであり、厳しい声でもある。 -
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タイトル通り2024年の世界で起こる問題を網羅的に把握できる一冊。
特に日本や中国については詳細に書かれている。
【要約】
①混迷を極める世界情勢
-右傾化・独裁化したマッドマン主導の国家が増加
-ロシアのウクライナ侵攻、イスラエル・ガザ戦争
-欧米先進国の価値観とは異なるグローバルサウス↓
G0の世界→国連機能不全で戦争が起きやすい
解決策は、「新・国連」の創設
・加盟国の過半数または3分の2での可決
・国民国家の枠を超え少数民族やマイノリティにも席を用意するなど
②リセッション入りする世界経済
要因
-食料・エネルギー価格の高騰
-過剰債務
-中国経済の減速
-根強いインフレ
-気候変動
その他、米中対立を背景に東南アジアへの対外投資が増加
③日本の凋落
-GDPはドイツに抜かれて世界4位に。G7で1人当たりGDPが最下位(韓国や台湾と同水準)
-国債の格付けも先進国では最低のA+(中国、サウジよりも下)
-世界で活躍できる人材を輩出していない(高度人材も呼びこめていない)
-自民党の腐敗や著名企業・組織での不祥事
-デフレからは脱却しつつあるが、経済の低成長が続いていることからスタグフレーションのリスクあり
問題は政党が21世紀に対応する政策を提案できていないこと
解決策は、
-30年後の未来を見据えて必要な人材を育成
-金利を上げて貯蓄から消費へ
-人口を増やすため、戸籍制度撤廃、移民の受け入れ
-ロシアとの付き合い方を考える
-真の観光立国を目指す -
Posted by ブクログ
(2015/11/5)
冒頭、「答えのない時代」に「詰め込み式偏差値教育」は無意味 どこかで読んだことのある文章で
この本は始まる。
大前研一氏の「刊行に寄せて」だった。
その後に書かれている内容は、BBTで学んだこと。
しかし何度読んでもためになる。
使わねばならぬ。
ジョブズの「欲しいモノを見せてあげなければ、みんな、それが欲しいかなんてわからないんだ」
これが全てを物語っている気がする。
むやみなアンケートは無意味ということ。
顕在化したニーズを商品化する、なんて絵空事。
人は、「困っていること」は言えても、「あったらいいな」はなかなかいえない。
言えたらドンドン商品化できる。
だからジョブズのような人が必要になる。
そして、これだと思ったら、その実現のために、自社のリソースだけでなく、公開特許でも何でも使う
貪欲さ。siriもよそのものだったとか。siri=iphoneと思いこんでた。
ジョブズのまねは容易ではないが、身近なところで何か考えたいね。
第1章 準備運動――「思考逃避」のもたらす危機
第2章 思考逃避がもたらす固定観念を打破する
第3章 大局観を持つ――市場の未来を見通す思考力1
第4章 ある程度予測できる未来を読む――市場の未来を見通す思考力2
第5章 新しい未来を創り出す――市場の未来を見通す思考力3
第6章 事業構造と顧客交点アプローチ――顧客の未来と未来の顧客を見通す思考力1
第7章 時間軸と顧客交点アプローチ――顧客の未来と未来の顧客を見通す思考力2
第8章 顧客個人の内面と外部交点アプローチ――顧客の未来と未来の顧客を見通す思考力3
第9章 未知の問題解決に挑戦するための集団IQ -
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企業参謀 (講談社文庫)
著:大前 研一
企業や公共機関には、戦略的問題解決者のグループが必要である。このグループは、問題をいかにしてとらえ、いかに解決してゆくかということに対する専門家である。問題の解決ではなく、評論家の集団に成り下がってしまった今日のスタッフ部門にたんにとって代わるだけでなく、組織の最高意思決定者のための真の戦略参謀である。
こうした機能は、ほとんどの組織に欠けている機能である。日本をとりまく客観情勢の変化は、「おみこし経営」から「コントロールタワー経営」への変革を迫っている。著者の意図は、この遷移の一助となるような戦略的思考家の像を描いてみることであった。
本書の構成は以下の5章から成る。
①戦略的思考入門
②企業における戦略的思考
③戦略的思考方法の国政への応用
④戦略的思考を阻害するもの
⑤戦略的思考グループの形成
数年前に読んだものの、非常に難解であったため、時間をおいて再読。やはり難しい。しかし、その難しさの中に本質を垣間見れ、光を感じる。
本書が記されたのは1985年。インターネットはもちろんスマホもない時代にこれだけの「知」が入り乱れ、飛び交い、著者の中で体系的に持論として展開されている。
時代は違えども、芯を食った歯に衣着せぬ物言いそのままの文体は、今でも輝き、今だからより輝いている。今の日本にない、今の日本に求められている、言い切る。そんな、力強さが文字からもその熱量として伝わってくる。
難しいがまた触れたくなる。
数年後にも再度読み直し、再度教えを請いたくなるような病みつきになりそうな一冊。