渡部昇一のレビュー一覧
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久々に再読。もう46年前の著作ということで、後半のノウハウ的な部分は、色々な意味で時代性を感じる点も少なくない。が、「過去の成功例をそのままマネしても、意味がない」ということは、著者自身がそもそもちゃんと書いている。この点を念頭に置きつつ、どう応用できるかを考えながら読めば、今でもとっても参考になる1冊。
本書のなかでより普遍的なメッセージは、前半部分だろう。分かったつもりにならない・分かることを恐れる「知的正直」の大切さや、自分自身の古典を作ることの意義は、著者自身の読書遍歴や当時の世相も交えて具体的に語られているがゆえに、かえって古びない。 -
購入済み
簡潔でわかりやすい!
渡部昇一さんの訳者序文のとおり、まさに【今、読んでおくと必ず「得をする本」】という言葉がピッタリ!当てはまっていると感じた。いい習慣をつくる…「持ち時間」を最大限に生かす術、「話し方・交際術」などいままで知っていたと思っていたことを改めて考えさせられた。いつまでも色あせない名著だと感じ、近日中に再読したい。
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Posted by ブクログ
Twitterで勧められた
時間術に関する本は今までたくさん読んできたが、この本は今までの本とはまた違った気づきがあった。
170ページほどの薄い本だが、内容は濃く、しかし、読みやすい。おすすめ
・朝の1時間は夜の2時間以上の価値がある
・人生の全ては、時間の利用次第で決まる
★人々が取りつかれている時間に対する思い、焦り、期待、願望、欲求のようなものである
★職業としての仕事以外に何かやりたい」という欲求は、ある程度、精神的に成熟した人に共通する。
この欲求を満たすべく努力しないと、「何かを始めたいのに始めていない」という焦りな感情が生じ、いつまでたっても心の平安が得られ -
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古代から令和の現代まで、図と年代順でわかりやすく解説された日本の歴史の決定版。
歴史の転換点となるエピソードが見開き2ページごとに解説されており、とてもわかりやすく、気になったところはすぐ読み返せる所が気に入りました。
初めて筆者の作品を読みましたが、日本の歴史への造詣が深く、また、世界的な視野とともに冷静な歴史観で書かれており、改めて日本の歴史のすばらしさを感じることができました。
自虐史観で育った世代の自分からすると、なぜもっと歴史をしっかりと学んでこなかったんだと忸怩たる思いもしました。
世界が不安なこの時代にこそ、しっかりと自国のアイデンティティをもって、世界について -
ネタバレ
「福祉国家」という甘い罠
一部ご紹介します。
・国家が「ゆりかごから墓場まで」というと、そんなに面倒を見てくれるなら自由などいらない、という人が出てくるものだ。しかし、これは悪魔の声に他ならない。国家が本当に魅力的なことを言い出した時は警戒せねばならない。
・全体主義者は、目的は手段を正当化すると考え、目的さえよければ嘘でも何でもかまわないと考える。だから、彼らは平気で約束や条約を破る。独ソのポーランド分割然り、ソ連の対日参戦然り。
・「社会」と「国家」の区別がはっきりしているかどうかというところに「社会政策」と「社会主義政策」の違いがある。
社会がやるというのは、ボランティア、福祉団体などが担い手になる。
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渡部昇一を知ったのは、
講談社現代新書 知的生活の方法
の著者としてだ。
旭屋書店の本店で第一刷を購入している。
その後の 続知的生活の方法、
講演会で入手した 知的余生の方法
そして最後が
終生 知的生活の方法
本書は、2004年に出版した 老年の豊かさ を
2016年〜2017年初頭にかけて書かれた
本書の修正加筆原稿から渡部昇一の死後に発行されたものである。
色々意見はあるとは思うが、一本筋が通っているところは認めるだろう。
最初の本に書かれた事で、座右の銘にしているのは
求めよ さらば与えられん
だ。
終生 知的生活の方法 でも それを貫かれていると思う。
子供へ -
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初版と言うか第一刷を持っている。
本書の出る前は、知的と言うと京都大学教授の梅棹忠夫さんの知的生産の方法だった。
そこに上智大学教授渡部昇一さんの知的生活の方法が出た。
発想法、KJ法の東京工業大学教授川喜田二郎、
地球物理学東京大学教授の竹内均、
頭の体操の千葉大学教授多湖輝等々が活躍していた頃だ。
岩田一夫もその頃か。
知的生活には、エアコンが必要だ
と書いて、一部からは 贅沢だと叩かれた
という時代だった。
しかし本書は新鮮だった。
知的という言葉を、生産から生活に拡げた功労者だと思っている。
日経新聞のおかげで、渡部昇一さんの講演会を聴く機会を得たのも、本書の縁だと -
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●若かりし時代に読んだ本で、座右の一冊です。
●私は読書が好きで、先人に学ぶ事や擬似体験する事が人間形成に役立つと考え、色々な本を読んできました。そのように、読書する事の意義を考えていた頃に、この本に出会い、その後の読書姿勢に役立ちました。
●共感した点を少し書きます。「①知的な生活が細々とでも続いている確実な外的指標としては、少しずつでもちゃんとした本が増えているかどうかを見るのが、一番簡単な方法である。②十年間に一冊も本らしい本を買わなかった、ということは、この人は日常生活のみをやって過ごしたということをなので、知的生活はなかったと言ってもよいだろう。③知的な生活が細々とでも続いている確実 -
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人間を総合的に理解しようという試み。
これまで(第二次世界大戦前の段階)人間は、物理的、生理学的、精神的などさまざまな分野で「科学的に」分析、研究されてきており、とくに物理のように、定量的にとらえやすい分野の研究が進んできた。しかし、人間は研究され尽くされているわけではなく、分野は偏りがあり、人間を総合的に捉えることはされてきていなかった。さまざまな視点から分析し、提言を行う名著。
書かれた時期はモダンタイムス時代なのか、これに対する反動からの提言も多いように感じる。しかし、極端に専門化が進んだ科学のありかたを考え、総合的にとらえようという視点を与えてくれる点、非常な名著であると感じる。
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