渡部昇一のレビュー一覧
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成功哲学の本。成功者は差異はありながらも、皆同じような考え方をしている。それを特別な人の話だと思った人は、特別な人にはなれない。逆に自分にも関係する話だと解釈する人は、その特別な人になるのだと思う。
この本には「犠牲者」と言う言葉がよく出てくるが、その「加害者」は自分自身である事をよく認識できれば、それをコントロールできる事もわかってくる。まずは全ての原因が自分にある事を、正しく理解する事が必要だと感じた。
また作者の書き方は断定的だ。でもそれは確固たる自信から来るものだと思う。そして耳を貸さない人に読んでもらう必要はないと言っているようにも感じる。
本の最後の一文「あなたが下す選択の積 -
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若気の至りといえばそれまでですが、20数年前、社会人になったときの自分の目標は、「つまらないオトナにならない」でした。今思えば、学生気分の自由な生活を維持したいという思いが大半だったような気がしますが、それでも自分なりに目標としていたのは、仕事や会社のつきあいに流されず、しっかりと自分の時間を持ち、仕事とは離れた知的生活も送りたいとうことでした。
本書が提示する人生後半の知的生活の方法は、何となく当時描いていたものに近い。今でこそ、個々人の価値観を大切にする生き方を語ってもさほど周囲に違和感を与えませんが、当時は違った。著者は30年も前からそのような生き方を志向され、提案されていた。こういう方 -
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ネタバレ[ 内容 ]
「真の英語力を身につける」とは、どういうことか。
批判多き日本の「文法重視型」英語教育は、本当に「無益」なものなのか。
英文法を徹底的に分析することによって、確実に語学を習得していったという著者。
本書では、文法少年だった頃から「英文法ノイローゼ」にかかった苦学生時代、ドイツ留学時代などを振り返りながら、自身の英文法体験や、英語に関する四方山話を披露する。
英文法研究とともに歩んできた著者による「知の自叙伝」。
[ 目次 ]
第1章 英文法が語る世界史(英文法を正しく解釈する;英語史の流れを理解する)
第2章 文法学の魅力的なる世界(「文法」が持つ不思議な魔力;誤読が生んだ大い -
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著者のこれまでの英文法の研究にまつわる経験談を交えながら、英文法の歴史、文法とは何か、学校文法は有用か、といった話題を語った本。
いちいち著者の自慢めいた話が盛り込まれていてどうも鼻もちならない感じもするが、それでも英語学、言語学を多少かじったことのある人にとっては、どの話題も興味をそそられるに違いない。言語学における「比較」と「歴史」、「規範」と「記述」、「文献学」と「新言語学」など、どれも言語を考える上では避けて通れない話題ばかりで、それらの話題が、著者の経験とともに提示されている点が面白い。特に最後の、ピンカーの意見を交えながら述べられている、文法とは何か、「学校文法」、「伝統文法」 -
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英語の歴史が古いものから順に書かれ、
最後には日本の国語・英語教育にまで言及されている。
主に英語の語彙の歴史を振り返っている本だと言える。
古英語期にヴァイキングから三人称複数代名詞を含めた語彙を、
中英語期にフランス語からの大量の語彙を輸入し、
以後シェイクスピアを含めて現在の地位を築くまでの英語の歴史である。
ただ、チョーサーの文学作品における語彙で、
ゲルマン系の語彙を多用していると言及した直後に、
チョーサーはフランス系の語彙が多いと書かれているところは良く分からなかった。
また、日本語の母国語教育に、無学な母親でも知っている語彙なので、
万葉集や古今集を子どもが小さい時から含めるべ