あらすじ
(内容紹介)
25万部突破の「ベストセラー日本史」が新たに増補されて甦る!
本書は、弊社より2015年1月に発刊された『読む年表 日本の歴史』を改訂した増補新版です。旧版は東日本大震災にて終わっていましたが、新たに「第二次安倍政権成立・戦後七十年談話」「慰安婦報道の反日新聞『朝日』の落日」「天皇陛下譲位・令和に改元」「中国の新型コロナウイルス来襲」を追記。古代から令和の現代まで、この一冊で日本史通になれます!
著者である渡部昇一氏は、当代第一級の知識人、博学の人であったことは世に知られています。その著者が、日本史を日本人として理解するために極めて有効な方法として考えたのが、本書『読む年表 日本の歴史』です。
つまり、2000年におよぶ日本の歴史を見るうえで、“これだけは、はずせない”、あるいは、“これだけ分かれば、日本史は理解できる”という出来事を、年代順に選択、網羅し、その歴史的本質的意味を、分かり易く解き明かしました。
そのうえ、ふんだんな挿絵や図版を使い、しかもオールカラーで、一見開きを基本にコンパクトに解説しているので、非常に読みやすくなっています。
年表も岸田内閣、バイデン政権発足、コロナ禍での東京五輪開催までフォローしています。受験に、就職に、一般常識の涵養にも役立つ一冊です。
著者・出版社からのメッセージ
日本には世界に誇れる歴史があります。今一度、誇り高き日本を取り戻さなくてはなりません。それはこの時代を生きる日本国民に与えられた使命ともいえます。本書を手にして、この素晴らしい日本の歴史をぜひ知ってください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
古代から令和の現代まで、図と年代順でわかりやすく解説された日本の歴史の決定版。
歴史の転換点となるエピソードが見開き2ページごとに解説されており、とてもわかりやすく、気になったところはすぐ読み返せる所が気に入りました。
初めて筆者の作品を読みましたが、日本の歴史への造詣が深く、また、世界的な視野とともに冷静な歴史観で書かれており、改めて日本の歴史のすばらしさを感じることができました。
自虐史観で育った世代の自分からすると、なぜもっと歴史をしっかりと学んでこなかったんだと忸怩たる思いもしました。
世界が不安なこの時代にこそ、しっかりと自国のアイデンティティをもって、世界について考えていかなければならないと思いました。
Posted by ブクログ
とある勉強会で紹介を受けて手に取ってみた。
非常に読みやすく、歴史の学び直しになる一冊だった。
日本の歴史について神代からコロナ禍まで重要な事象ごとに2~3ページほどで簡潔にまとめられており読みやすい構成となっている。
筆者は渡部昇一であり日本の歴史を大切にする人物により整理されていることで安心感を持って読める。
筆者としては日本の歴史を簡潔にまとめるにあたりおそらくテーマやストーリー性の的を絞って編纂したと思われるが、その中でも国体の護持または一貫性については全体を通じて感じ取りやすい内容となっている。
この国体に関する視点は日本の歴史を捉えるために非常に重要と考える。
神代についても国体を考える上では当然歴史の一部と捉えるべきであろう。(なお、神代については人間と異なる神の物語なので、男系女系などの議論については不要だと率直に思った。男神女神なのであって男性女性ではないはず。)
古代について、八紘一宇(八紘為宇)の建国理念から丁寧に日本の成り立ちが描かれている。そして仏教伝来という日本の共存共栄の歴史の始まりもきちんと解説されている。(この部分も大切で。日本は比較的上手に共存や融合をしていたはず。)
その後の古代~中世の描きかたも絶妙で、皇統護持が古代からいかに苦労していたか、国体と政体が分離する(けれど政体にも謙虚さがある)過程、日本人として誇る思想や人物(楠木正成)など、必要な内容が網羅されている。
中世~戦国について、政体ないし歴史の主体が武士に寄っていくが、その中で国体の危機や武士の力が絶大になる時期もあるが、日本という国の絶妙なバランス感覚なのか、武士も天皇を尊重するし、皇統は維持され、国のあり方は継続している。
この日本の歴史の一冊全体を俯瞰してみても、武士の時代のページは多いが、武士の時代とは政体が変化し(国体は維持され)、国が成長していく段階であり、そのパワーとして武士の存在は重要だったのだろうと捉えなおした。
江戸~明治について、江戸時代は学生時代には興味が湧かず、あまり知識として定着できていなかったので、純粋に学び直しとして有効であった。江戸時代後期からの外国勢力からの圧力を受けて以降、国内でも議論やさらには内戦を含めて方向性を決め、明治時代にかけて当時の国際社会と並ぶ決意と実践をした。この一連の流れの中で江戸時代後期の事象が重要であったこともこの書籍から感じ取ることができた。
大正以降~戦後にかけて、大東亜戦争に至るまでの客観性のある経緯と戦後処理での敗戦国としての苦渋がよく理解できる(おそらくその意図での構成上、もはや第一次世界大戦すらも紙幅の兼ね合いで割愛になっている模様)。決して日本が完全正解の行動だけをしていたわけではないが、大東亜戦争に至るには相応の事実と経緯があり、それを戦後処理などで歪曲して定着されていることを本書のような歴史認識で是正する必要がある。
日本の歴史は全く平穏というものではなく、仏教も伝来すれば、戦国時代もあり、外国勢力の圧力もあれば、敗戦の経験もある。それでも国体を護持しつづけた日本の歴史を誇りたいし、今後も必要な変化は受け入れつつ、国の本質は守り続けたい。
Posted by ブクログ
2015年1月に発刊された『読む年表 日本の歴史』も持っているのだが、令和の時代まで増補されたというのを見て買ってしまった。
増補されたのは、たったの8ページ。渡部昇一先生は2017年に亡くなっているので、増補部は編集部作成のものだ。文体や主張は渡部先生のものと見分けはつかないので、取って付けた感じはしない。
旧版を持っていれば、好事家以外は買う意味は少ないだろう。旧版を持っていなければ、迷わず『増補新版』をお勧めする。
もともと本書は、全7巻からなる『日本の歴史』特別版として発行されたもの。いわばダイジェスト版である。本書のそれぞれの章は、全7巻の区分によっている。
日本の歴史1 古代篇 神話の時代から
日本の歴史2 中世篇 日本人のなかの武士と天皇
日本の歴史3 戦国篇 戦乱と文化の興隆
日本の歴史4 江戸篇 世界一の都市 江戸の繁栄
日本の歴史5 明治篇 世界史に躍り出た日本
日本の歴史6 昭和篇 自衛の戦争だった「昭和の大戦」
日本の歴史7 戦後篇 「戦後」混迷の時代から
当然こちらの方が詳しく書いてある。面白さという点でも、学びという点でも上なので、合わせてお勧めしたい。私は全巻持っているが、必ずしも全巻そろえる必要はない。歴史は時代が近い方から、さかのぼって読むのがお勧めだ。出版された順序も、7、6、5…と時代をさかのぼっていき、最後が古代篇であった。