千葉敏生のレビュー一覧
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「指数関数的成長のパワー」
一定のパーセンテージずつ続く成長はかなり強いです。
本書では指数関数的成長は
富を築くという点では
極めて強力な概念であり、
世の大金持ちたちが拡大可能な事業や投資を通じて財を築いてきた理由を説明するのに役立つ
と書かれています。
本書はギャンブルも全ては確率論で説明できるとあります。
その胴元の少しのミスをつくと大きく稼げるということが実例を踏まえて説明されてます。
そういう意味で数学は凄いなと思わされます。
「データに耳を傾ける」
実際のところ本書で本当に役立つのは第6章以降やと思います。
ただ僕のような凡人はそういったややこしいことをして個別の株式投資をす -
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Posted by ブクログ
北米大陸を中心に,麻薬ビジネスの実態と各国の取り組み,著者の主張が綴られている.
この本が面白いのは麻薬ビジネスの分析に経済学や経営学の視点を取り入れたことだ.
実際麻薬ビジネスはサプライチェーン管理や人材のリクルーティングなど一般企業が執り行う経営課題をグローバル規模で取り組み巨額な収益を上げている.
また時にはそれら収益を使った社会公共的な事業も行う(教会を作るなど).市民の支持を得ることが彼らのビジネスの成功につながるからだ.
これを読むとマフィアと国家や民間企業との線引きがよくわからなくなる.どの組織も組織や地域を束ね,事業を行い,暴力(軍隊もこれに含む)を抑止力とし,目的の達成を -
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Posted by ブクログ
ネタバレずるいよ
市場仮説と金融経済の感じでいながら最後の最後で一挙に煽るなんて
まー本書の内容を私のような素人が運用に使えるようになるには少なくともあと10年、理論が整備されて一般向けの解説書が出ないと駄目だろうけど
しかし欧米の専門家はどうしてこんなに惹きつけるような文章が書けるのだろう。ライターが別にいる?いてもいいや
最先端の研究の表面だけだけでもたかだか数千円で味わえるのだものな
私は医学者でもドクターでもないから、ハーヴェイ・ロディッシュにはなれないけれどネットで技術記事を書いたり技術書の紹介をしたり、少しでも道を誤って世の中を良くする人を増やそう
うん
増やそう -
Posted by ブクログ
この本を読むまでは、私は多くの読者と同じように、「クリエイティビティやデザイン能力は天性の才能によって決まるものだ」と信じて疑いませんでした。絵を描くことや想像することは大好きでしたが、いざパッケージデザインとなると途端に足がすくみ、自信を失って自らデザインすることを諦め、あらかじめテンプレートで用意されているデザインを選んでしまうのです。しかし、クリエイティビティやデザインは訓練次第で獲得出来るノウハウであることを知り、さらにはデザインするということはすなわち問題解決のための手段であるということを学んでからはまず「チャレンジしない」「否定する」癖を直し、PDCAサイクルを高速で回すことを心が
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Posted by ブクログ
ネタバレ影響力の武器、will powerと並ぶ良書。
一番好きなエピソードの一例(ネタバレ注意)
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Aさんは部屋に入ってきて、いたって普通の天気予報を読み上げる。
そして完全に初対面のBさんがAさんのIQを予想するように言われる。
そんな馬鹿げた話があるか、と思うだろう。
予想できないよ!!全く知らない人なのに!!!
しかし、Aさんが自分で下す自己評価と赤の他人のBさんが下すAさんの評価を比べるとBさんによる評価の方が約66%も正確であることが判明。 -
Posted by ブクログ
非常に面白い。
反脆弱性、反脆さは耐久力や頑健さを超越する。衝撃を糧にする。
土地の反脆弱性について。著者の故郷であるベイルートは8回破壊され、8回再建したらしい。今回の爆発で、9回目ということか。
人間の反脆弱性について。心的外傷後成長。心的外傷後ストレス障害とは逆で、過去の出来事で心に傷を負った人々が、それまでの自分より強くなるという現象。
逆に、脆さについて。暇な人は時間を無駄にしてしまう、忙しい人はどんどん仕事をこなす。怠惰が人をダメにする。
システムが反脆ければ、事故やトラブルによってシステムは強くなる。飛行機事故によって、飛行機業界全体は同じ事故のリスクを減らすことができ -
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メンターの存在。
「こうしてください。」じゃなくて、
・自分の「今」と「元」を考える
・アイデア出し
など、方法論ベースとはいえ、そもそも「考えてない人」が大勢にいるので、この一冊は内容が多くないとはいえ、とても濃い一冊だった。
もし読んでもあまりだなぁ〜具体的なことがないなぁ
と思ったら、それは「人生のデザイナー」になっていないと思う。
みんなは「正しいルート」や「みんながいるところ」
ばりか考えてしまって、結局「自分」についてあまり時間を尽くしないため、いつも「結果」を知りたい、理由を知らないまま、「偽物の幸せ」を求めてしまい、いつも自分の人生じゃなくて誰かの人生をコピーしてるだけ生 -
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自分はこのままでいいんだろうか?本当は何がしたいんだろう?って思ったり、生き方についてよく考える。多くの本は、やりたいことがわからない人に対して、「とにかくいろんなことに挑戦してみる。その中で自分に合うものがわかってくる」というような内容が書かれている。
この本は、今すでにやっていることから、自分には何が向いているか考える。具体的には、行動記録をつけて、日々の作業の中で熱中していることを探ってみたり。
その他にも、いろんなワークがあって、実践できるようになっている。ワークライフバランスについて考えたり。様々な人の例が載っているのもいい。
生き方にについていろんな役に立つことが書いてあるので、こ -
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本書の単行本タイトルは『LIFE DESIGNスタンフォード式 最高の人生設計』だったらしいが、文庫本はそこから改名し『人生デザイン』と銘打つ。ここからでは想像できないが、内容はこの壮大なタイトルとは対照的なものになっていた。なお、読者は自身をデザイナーとしての目線で、課題は自分の人生、対応する際の考え方をデザイン思考としていることからこの名前になったと考える。
本書の目的はざっくり、デザイナー思考を理解し、人生をデザインすること。良い点は、今のやってることを変えることに固執しない、一番の目的は自分の人生を理解し行動すること。ありがちな間違いとして、人生デザイン=天職の見つけ方に捉えがちだが -
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タイトルの反脆弱性というのは、脆弱性の英語「fragility(もろさ)」の対義語がないことから、著者が作り出した造語“Antifragility”の日本語訳。
あらゆる物事は、脆弱、頑健、反脆弱の3つに分けることができ、この本で最も大切とされているのは、この反脆弱性です。
反脆弱性と言われ、ぱっと頭に浮かんだのは、心理学の「レジリエンス」でした。
また、先日読んだ「ネガティブケイパビリティ」も、「不確実性に耐え抜く力」と捉えれば、こちらに当てはまると思っていましたが、この本ではそれらは「頑健さ」というカテゴリーになります。
反脆弱性とは、簡単に言えば、「不確実性を糧にして成長すること」 -
Posted by ブクログ
コロナ危機を受けて再読した。本当に素晴らしい本だと思う。ブラックスワンの頃から読んでいないと分からない部分も多いと思うが、この本に書いてあることは類を見ないクォリティと革新性だ。タレブはかなり昔から物事のオプション性の危険性と対処の仕方を様々な形で話している。冗長である事や細かな間違いを全体に反映する事ができる事が非常に重要であること、合理的な手法や様々な仮定の上に成り立つエセ科学的な理論の危険性を繰り返し指摘し、脆弱ではない事とはどのような事かを説明する。その内容は圧倒的だと思う。パンデミック後の社会を考える上で非常に重要だと思う変わらないだろうと思いつつ、この本の偉大さに感じ入る。
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Posted by ブクログ
大変読み応えのある内容。
宇宙物理学者である著者が、5人の偉大な科学者である、ダーウィン、ケルビン、ポーリング、ホイル、アインシュタインの偉業と、それぞれの偉業に伴って生じた彼らの「ミス」に着目し、その意義と貢献についてまとめた一冊。
彼らのミスは単純な誤りなどではなく、次の世代の研究にモチベーションとなるようなヒントを与えて、現代科学の進歩に大きく貢献してきたんだということがよくわかりました。
科学者どうしの当時の手紙のやりとりや、関係者への取材、著書や論文の内容など、著者がそれらを丁寧に調べてまとめており、事実関係をまとめるだけでも大変な手間がかかっている本でもあるなと思いました。