千葉敏生のレビュー一覧

  • 億万長者だけが知っている教養としての数学―――世界一役に立つ数学的思考力の磨き方

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    「指数関数的成長のパワー」
    一定のパーセンテージずつ続く成長はかなり強いです。
    本書では指数関数的成長は
    富を築くという点では
    極めて強力な概念であり、
    世の大金持ちたちが拡大可能な事業や投資を通じて財を築いてきた理由を説明するのに役立つ
    と書かれています。

    本書はギャンブルも全ては確率論で説明できるとあります。
    その胴元の少しのミスをつくと大きく稼げるということが実例を踏まえて説明されてます。
    そういう意味で数学は凄いなと思わされます。

    「データに耳を傾ける」
    実際のところ本書で本当に役立つのは第6章以降やと思います。
    ただ僕のような凡人はそういったややこしいことをして個別の株式投資をす

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    2021年12月29日
  • 反脆弱性[上]―――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

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    4年ぶりに再読。
    将来の事は誰も予測できないので、将来を予想して計画を立てて安定するよう管理するよりも、ある程度の変動はある物と考え、変化に耐えられるよう備えていく方が結果的に良くなる事を、種々事例をあげつつ、前者を実践している実在の人物を批判している本。
    ボリュームは多く、事例説明が多いので中々読みにくい感はあるが、自分が実際に感じ取っている事と似通っているので、この本の主張は正しいと私は思います。
    この後ようやく下巻に入るが、時間をかけて読み進めていきたいと思う。

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    2021年12月18日
  • ハッパノミクス――麻薬カルテルの経済学

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    北米大陸を中心に,麻薬ビジネスの実態と各国の取り組み,著者の主張が綴られている.

    この本が面白いのは麻薬ビジネスの分析に経済学や経営学の視点を取り入れたことだ.
    実際麻薬ビジネスはサプライチェーン管理や人材のリクルーティングなど一般企業が執り行う経営課題をグローバル規模で取り組み巨額な収益を上げている.
    また時にはそれら収益を使った社会公共的な事業も行う(教会を作るなど).市民の支持を得ることが彼らのビジネスの成功につながるからだ.

    これを読むとマフィアと国家や民間企業との線引きがよくわからなくなる.どの組織も組織や地域を束ね,事業を行い,暴力(軍隊もこれに含む)を抑止力とし,目的の達成を

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    2021年12月10日
  • スペキュラティヴ・デザイン 問題解決から、問題提起へ。―未来を思索するためにデザインができること

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    問題解決の道具として取り上げられるのがデザインなのであるが,むしろ問題提起へと意識を転換するのが「スペキュラティヴ・デザイン」の核。以前読んだ「バイオアート」も多くが含まれる,加えて「デジタル」の分野もあり興味深い。

    こういった批判的スタイルは中々調べても出てこず,本書はその意味で貴重である。

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    2021年09月02日
  • Adaptive Markets 適応的市場仮説―危機の時代の金融常識

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    金融市場は魔物だとよく言われますが、この書籍を読んでなるほど確かに魔物でもあるなという理解ができた気にさしてくれた。

    ただ、圧倒的に量が多すぎてわいの脳みそでは一度の通読では3割程度ぐらいしか理解してない気がします。読んでるとなんども圧倒的な知識不足感を感じました。

    最後に12章の考え方はとても好きでわいも個人的にはそのような未来が訪れてほしいと思います。

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    2021年08月23日
  • デザイン思考が世界を変える〔アップデート版〕 イノベーションを導く新しい考え方

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    この本、単行本の時と新書版で出た時に読んでいる(文庫になった時はあんまり間が空いていなかったので読んでない)。今回”アップデート版”ということでまた改めて読んでみた。毎回学ぶところがある。けっこう自分にとって立ち返る原点のような本なんだと思う。基本的に原文は変更なく例なども最新の状況を反映してはいないが、訳注でその後どうなったかをいくつか書いてくれている。事例の現在の状況について調べながら読んでみるも面白いのでは。

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    2021年06月28日
  • デザインはどのように世界をつくるのか

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    ふだん、行う判断の多くがデザインに関わり、
    誤ってしまいがちな「あるある」を突きつけられる。

    平易な事例で深いメッセージを伝えてくれる。

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    2021年05月23日
  • Adaptive Markets 適応的市場仮説―危機の時代の金融常識

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    ネタバレ

    ずるいよ
    市場仮説と金融経済の感じでいながら最後の最後で一挙に煽るなんて
    まー本書の内容を私のような素人が運用に使えるようになるには少なくともあと10年、理論が整備されて一般向けの解説書が出ないと駄目だろうけど
    しかし欧米の専門家はどうしてこんなに惹きつけるような文章が書けるのだろう。ライターが別にいる?いてもいいや
    最先端の研究の表面だけだけでもたかだか数千円で味わえるのだものな
    私は医学者でもドクターでもないから、ハーヴェイ・ロディッシュにはなれないけれどネットで技術記事を書いたり技術書の紹介をしたり、少しでも道を誤って世の中を良くする人を増やそう
    うん
    増やそう

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    2021年05月09日
  • クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法

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    この本を読むまでは、私は多くの読者と同じように、「クリエイティビティやデザイン能力は天性の才能によって決まるものだ」と信じて疑いませんでした。絵を描くことや想像することは大好きでしたが、いざパッケージデザインとなると途端に足がすくみ、自信を失って自らデザインすることを諦め、あらかじめテンプレートで用意されているデザインを選んでしまうのです。しかし、クリエイティビティやデザインは訓練次第で獲得出来るノウハウであることを知り、さらにはデザインするということはすなわち問題解決のための手段であるということを学んでからはまず「チャレンジしない」「否定する」癖を直し、PDCAサイクルを高速で回すことを心が

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    2021年05月07日
  • スイッチ!

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    ネタバレ

    影響力の武器、will powerと並ぶ良書。

    一番好きなエピソードの一例(ネタバレ注意)


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    Aさんは部屋に入ってきて、いたって普通の天気予報を読み上げる。
    そして完全に初対面のBさんがAさんのIQを予想するように言われる。
    そんな馬鹿げた話があるか、と思うだろう。
    予想できないよ!!全く知らない人なのに!!!




    しかし、Aさんが自分で下す自己評価と赤の他人のBさんが下すAさんの評価を比べるとBさんによる評価の方が約66%も正確であることが判明。

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    2021年01月30日
  • スタンフォード式 人生デザイン講座

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    ネタバレ

    読んでよかった。
    転職するしないとかでは無く、人生を楽しく生きるためにどうデザインしていくかという事。
    デザイン過程を人生にも適応させたもの。

    特に、印象的だった部分は
    人生はいつからでもデザインすれば思い通りにできる。
    仕事の行き詰まりなど、問題の捉え方を変えてみる。
    今の仕事で熱中すること、自分が満たされる瞬間を大切にする。
    キャリアのプロトタイプをいくつか作り、とにかく実行実験してみる。
    人生はゴールを達成するのでは無く、その過程を全力で生きるもの。

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    2021年01月24日
  • 反脆弱性[下]―――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

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    非常に面白い。

    反脆弱性、反脆さは耐久力や頑健さを超越する。衝撃を糧にする。

    土地の反脆弱性について。著者の故郷であるベイルートは8回破壊され、8回再建したらしい。今回の爆発で、9回目ということか。

    人間の反脆弱性について。心的外傷後成長。心的外傷後ストレス障害とは逆で、過去の出来事で心に傷を負った人々が、それまでの自分より強くなるという現象。

    逆に、脆さについて。暇な人は時間を無駄にしてしまう、忙しい人はどんどん仕事をこなす。怠惰が人をダメにする。

    システムが反脆ければ、事故やトラブルによってシステムは強くなる。飛行機事故によって、飛行機業界全体は同じ事故のリスクを減らすことができ

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    2020年09月17日
  • スタンフォード式 人生デザイン講座

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    メンターの存在。

    「こうしてください。」じゃなくて、
    ・自分の「今」と「元」を考える
    ・アイデア出し
    など、方法論ベースとはいえ、そもそも「考えてない人」が大勢にいるので、この一冊は内容が多くないとはいえ、とても濃い一冊だった。

    もし読んでもあまりだなぁ〜具体的なことがないなぁ
    と思ったら、それは「人生のデザイナー」になっていないと思う。

    みんなは「正しいルート」や「みんながいるところ」
    ばりか考えてしまって、結局「自分」についてあまり時間を尽くしないため、いつも「結果」を知りたい、理由を知らないまま、「偽物の幸せ」を求めてしまい、いつも自分の人生じゃなくて誰かの人生をコピーしてるだけ生

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    2020年09月16日
  • デザイン思考が世界を変える〔アップデート版〕 イノベーションを導く新しい考え方

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    「デザイン思考」を一気に世に認知させた書籍。デザイン思考とは、あらゆる問題解決にデザイナーが培ってきた思考方法を取り入れるアプローチのことである。その思考方法は「人間中心」「プロトタイプから始める」など多数あるが、詳細は本文を読んで欲しい。具体的な例が豊富で説得力がある(日本の例も多く登場する)。デザイン思考の適用範囲は、抽象的な課題までも含むあらゆる問題であり、それゆえ、デザイン思考はデザイナーやエンジニアのみならず経営者層や政治家までもが身につけるべきものであると筆者は主張する。その通りだと思う。

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    2020年08月14日
  • スタンフォード式 人生デザイン講座

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    自分はこのままでいいんだろうか?本当は何がしたいんだろう?って思ったり、生き方についてよく考える。多くの本は、やりたいことがわからない人に対して、「とにかくいろんなことに挑戦してみる。その中で自分に合うものがわかってくる」というような内容が書かれている。
    この本は、今すでにやっていることから、自分には何が向いているか考える。具体的には、行動記録をつけて、日々の作業の中で熱中していることを探ってみたり。
    その他にも、いろんなワークがあって、実践できるようになっている。ワークライフバランスについて考えたり。様々な人の例が載っているのもいい。
    生き方にについていろんな役に立つことが書いてあるので、こ

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    2020年08月12日
  • スタンフォード式 人生デザイン講座

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    本書の単行本タイトルは『LIFE DESIGNスタンフォード式 最高の人生設計』だったらしいが、文庫本はそこから改名し『人生デザイン』と銘打つ。ここからでは想像できないが、内容はこの壮大なタイトルとは対照的なものになっていた。なお、読者は自身をデザイナーとしての目線で、課題は自分の人生、対応する際の考え方をデザイン思考としていることからこの名前になったと考える。

    本書の目的はざっくり、デザイナー思考を理解し、人生をデザインすること。良い点は、今のやってることを変えることに固執しない、一番の目的は自分の人生を理解し行動すること。ありがちな間違いとして、人生デザイン=天職の見つけ方に捉えがちだが

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    2020年07月21日
  • 反脆弱性[下]―――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

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    タイトルの反脆弱性というのは、脆弱性の英語「fragility(もろさ)」の対義語がないことから、著者が作り出した造語“Antifragility”の日本語訳。

    あらゆる物事は、脆弱、頑健、反脆弱の3つに分けることができ、この本で最も大切とされているのは、この反脆弱性です。

    反脆弱性と言われ、ぱっと頭に浮かんだのは、心理学の「レジリエンス」でした。
    また、先日読んだ「ネガティブケイパビリティ」も、「不確実性に耐え抜く力」と捉えれば、こちらに当てはまると思っていましたが、この本ではそれらは「頑健さ」というカテゴリーになります。

    反脆弱性とは、簡単に言えば、「不確実性を糧にして成長すること」

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    2020年07月19日
  • 反脆弱性[下]―――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

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    コロナ危機を受けて再読した。本当に素晴らしい本だと思う。ブラックスワンの頃から読んでいないと分からない部分も多いと思うが、この本に書いてあることは類を見ないクォリティと革新性だ。タレブはかなり昔から物事のオプション性の危険性と対処の仕方を様々な形で話している。冗長である事や細かな間違いを全体に反映する事ができる事が非常に重要であること、合理的な手法や様々な仮定の上に成り立つエセ科学的な理論の危険性を繰り返し指摘し、脆弱ではない事とはどのような事かを説明する。その内容は圧倒的だと思う。パンデミック後の社会を考える上で非常に重要だと思う変わらないだろうと思いつつ、この本の偉大さに感じ入る。

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    2020年06月20日
  • 偉大なる失敗 天才科学者たちはどう間違えたか

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    大変読み応えのある内容。

    宇宙物理学者である著者が、5人の偉大な科学者である、ダーウィン、ケルビン、ポーリング、ホイル、アインシュタインの偉業と、それぞれの偉業に伴って生じた彼らの「ミス」に着目し、その意義と貢献についてまとめた一冊。

    彼らのミスは単純な誤りなどではなく、次の世代の研究にモチベーションとなるようなヒントを与えて、現代科学の進歩に大きく貢献してきたんだということがよくわかりました。

    科学者どうしの当時の手紙のやりとりや、関係者への取材、著書や論文の内容など、著者がそれらを丁寧に調べてまとめており、事実関係をまとめるだけでも大変な手間がかかっている本でもあるなと思いました。

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    2020年05月05日
  • スイッチ!

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    劇的な変化を達成した事例が数多く紹介されていて、アメリカの大学でケーススタディをしているように学べました。
    本書のポイントは第1章に集約されていますが、その後に続くたくさんの事例がドラマチックで面白い読みものにしています。

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    2020年05月05日