小田雅久仁のレビュー一覧

  • 本にだって雄と雌があります

    Posted by ブクログ

    ユーモアに溢れて、溢れすぎて大洪水を起こし、嘘か誠か夢か現か皆目見当もつかない。けどそこが面白くてたまらない。
    家族史と思えば本の話であり、 時代史と思えばファンタジーでもある。
    まるで万華鏡のような一冊でした。
    あと、森見登美彦さんの作品に似ているとも感じたため、好きな方は是非!

    0
    2025年06月05日
  • 本にだって雄と雌があります

    Posted by ブクログ

    壮大な嘘っぱちのファミリーストーリー!
    これは傑作。前半の行きつ戻りつ冗談交じり無駄話のような内容が、後半怒濤の展開に見事に生きてくる。
    どれほど時間をかけて練り込まれた文章と物語なのだろう。私は、夏目漱石やオルテガ、大岡昇平、ダンテなど数々の名著へのオマージュを感じたが、読む人の読書遍歴によっても印象は変わってくるかもしれない。本や人間への愛情がたっぷり詰まっている。

    0
    2022年05月05日
  • Genesis 時間飼ってみた 創元日本SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    新進気鋭の作家様によるSF中短編書き下ろしプラス創元SF短編賞受賞作アンソロジー

    自分の裡に形成される「SF固定概念」を毎回アップデートしてくれる最先端を走るシリーズ

    ティプトリーを読み涙していた頃、このような未来型が到来すると露ほども予測せず、また今後どのような作品が紡がれてゆくのか、想像するだけで萌えます

    読みごたえあります!

    『未明のシンビオシス』
    南海トラフ大規模地殻変動が発生、列島の姿すら変わってしまった日本
    荒廃した世界で生き延びる主人公たちの微かな希望を描いた近未来SF

    『いつか明ける夜を』
    光のない闇の世界が、夜と昼に別たれた
    言い伝えの神馬と少女は、世界の救世主にな

    0
    2021年12月05日
  • 本にだって雄と雌があります

    Posted by ブクログ

    基本、ジョークは苦手です。
    ジョーク連射のふざけた調子で話は進むんですが
    何故読めたかというと、苦手なジョークの比喩が
    すごいんですよ。この表現力ったら何なの?って感じ。
    本書は語り手の博が息子:恵太郎に充てたもので
    祖父母や両親や夫婦の話を通して、家族への思いや、
    ライバル?との本への欲望みたいなものを
    ファンタジックに幻想的に語っているのですよ。
    読み終わって、あぁ~繋がっているんだってわかったら
    鳥肌立ちましたぁ~
    ヤバい!これ、今年読んだ本の中で1番だわ。

    0
    2018年09月17日
  • 本にだって雄と雌があります

    Posted by ブクログ

    壮大なファンタジー!
    最初は、読みにくくかつとっつきにくい、クドイ関西弁の語り口調もだんだん慣れてきて、読み終える頃には、
    もう終わってしまうのか、と名残惜しい気持ちにさせられる。

    圧倒的な描写力で、目の前に様々なシーンが流れていく、とても素敵なお話だった。

    ファンタジーなのに、戦争の残酷さ、けして繰り返されてはならない事故のこと、戦前戦後の日本に起こったこと、その深い悲しみと虚無感を感じずにはいられなかった。

    人は亡くなるとどこに行って何をしているんだろう、って誰もがきっと一度は考えて悩むことに、
    素敵な答えを返してくれる、心が温かくなる素敵な作品。

    0
    2016年06月11日
  • 本にだって雄と雌があります

    Posted by ブクログ

    仰天!
    なんですかこの素敵なお話は!
    本が増える謎とかいう不思議なわくわくする気持ちも、與次郎さんとミキさんのほんわり幸せな気持ちも、死後の世界とか、未来を知る知らないとか哲学的な問いも、ぜーんぶ。
    幻書を手に入れてしまってると気づいた時の衝撃!笑
    物語を読む幸せここに極まれり。
    2016年しょっぱなからヒットが出ました。

    0
    2016年01月11日
  • 本にだって雄と雌があります

    Posted by ブクログ

    読み始めは、何というか…これは奇書の類であろうと思ったものだ。

    しかし読み進めるほどに、胸の中に何とも言えぬ安らぎが広がってゆくのが不思議だった。

    雄の本と雌の本が睦みあって本を生む…などという奇天烈な設定なのに、このファンタジーが内包するとんでもなく長い歳月と愛すべき読書家たちの見た夢…あるいは見ることになる未来へと続く途方もない必然の蓄積の中で、その奇天烈さを見失わされてしまう。確かにあるのだな、そういうことは。いつの間にか腑に落ちてしまっている。

    何にせよ、なぜかはわからぬし、私だけの感じなのかもしれないが、このファンタジーからは得体の知れない穏やかな幸せの空気が漏れだして、私を包

    0
    2015年10月01日
  • 禍(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    なんという発想、派手さは無いが深い表現の文章、とにかく面白い。ホラーやSFは結局現実味とのバランスが大事な気がしているが、日常でありそうだよねというところからエグい展開に持っていかれて衝撃をうけながら楽しめた。残月記のときも思ったが、この世界観で長編が読みたい。。短編や中編ではもったいない感、もっと楽しませてよ!と思わせる作家だと思う。

    0
    2026年05月30日
  • 禍(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    これは、、、、癖になる。
    好き嫌いあると思うけど、アラサー世代には完全に「世にも奇妙な物語」が思い起こされる後味。

    ホラーより、SF?ファンタジー?
    なんとも言い難いが、
    明らかにこの物語でしか味わえない感覚がある。

    家の本棚に並べておいて、
    忘れた頃に
    チャララララン、チャララララン(世にも奇妙BGM)をかけながら読みたい。

    0
    2026年05月24日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    この本で描かれている世界はディストピアであるはずなのに、設定やら背景やらが隅の隅まで凝ってあるため、まるで現実世界の話であるかのように感じられる。その分、滔々と解説形式で述べられている箇所もあって、かなり読むのがきつい時間帯があったが、最後まで読むとちゃんと期待に応えてくれる終わり方をしてくれたので良かった。
    表題作の残月記は一読する価値は充分にあると思えたが、他二つの短編 そして月がふりかえる 月景石 は世界観でゴリ押している代わりに肝心な内容の部分、起承転結が弱いように感じた。

    0
    2026年05月22日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    禍から小田先生を知って、さっそく残月記も購入。
    まず、名前が最高。残月記、かっこいい。
    読んでみると、濃ゆい小田先生ワールドにびっくり。
    ギリギリ胃もたれはせずに、なんとか美しい言葉で読み繋いでいく感じ。
    ビギナーは禍を読み返して、耐性をつける必要があるかも。

    0
    2026年05月21日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これからの日本が独裁政権になっている世界。月昂症という病に感染した冬芽と瑠可の物語。月昂症患者は獣や家畜、見せ物のように扱われてしまう。その中でも愛を貫く冬芽‥最後まで切なかった。

    0
    2026年05月20日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    目次
    ・そして月がふりかえる
    ・月景石
    ・残月記

    三篇が収録されているが、100ページほどの作品が二篇と、200ページの表題作。
    どれも設定は興味深いし、不穏の種類が違うので、面白く読めるはずなのだが、結果的にはさほど満足はできなかった。

    『そして月がふりかえる』はまあまあ面白かったけれど、『月景石』については、もう少し登場人物の必然性というかタイミングというかに工夫があったほうがよいと思ったし、物語の落としどころがちょっと弱かったように思えた。

    しかし、最も不満が残ったのは、表題作だ。
    「月昂」という謎の感染症が世に蔓延している世界なのだが、まず何感染?
    なんとなく飛沫感染のような描写

    0
    2026年05月04日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    ダークな異世界観の中に、ラストは愛につなげる、なかなか秀悦な表題、残月記。近未来の感染症に始まるが、木像を彫り続けて生きながらえる姿は、昔のノスタルジーもある。初読みの作家さんですが、今後楽しみです。そして月がふりかえる、は不気味しかなく、月景石、はなんだかわらかなかったけど。

    0
    2026年05月03日
  • 禍(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     口から、耳から、鼻から怪異が侵入する奇抜な発想の短編が七編収録されていて、人体のパーツが怪異の呼び水に変貌する流れとそれに飲み込まれていく人々が圧巻の筆致で描写されていた。まさに怪奇幻想の極致とも言うべき作品だった。

    0
    2026年04月10日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    短編の残月記は、月昂のことより、下條による独裁国家のリアルさと気持ち悪さがすごい印象的だった。やっぱり独裁政治は、一部の人を人扱いしないことで、支配者側が自尊心とか欲を満たす仕組みになって、特に理由もなく支配者側から転落してしまって、そうしたら尊厳も誇りも全部失って救いもなくなっちゃうんだと思った。その辛さを詩とか木彫とか芸術に反映させて優れた作品が出たとしても、それは全然喜ばしいものではなく負の遺産的なものになっちゃうし、更にそれを糧として乗り越えようみたいに無関係の人が芸術として享受するのは傲慢だなあとも思った。(まあ糧とするしかないんだけど)
    下條に対する便器のような白い歯っていう表現が

    0
    2026年03月14日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんだろう。
    とても不思議な魅力のある小説です。
    完全にSFなのに、月の持つ不思議な力に魅せられてしまう。ある日突然月の表裏が変わって自分が自分でなくなってしまう日が本当に来るような、そんな気分になるし、読後数日そんなありもしないことをふと月を見ると考えてしまって怖くなる。
    短編2編と中編1編で構成されており、中編の残月記に関してはもはや完全にSFであるが、何故か惹き込まれる。どこかにこんな世界があるかもしれないと思わされる。
    それほどまでに、月の持つ不気味で不思議ななにかがあると私たちは知っている。
    新月には出産が多い。
    満月が近づくと月経が起こる。
    月にまつわる不思議な迷信のようなものを聞

    0
    2026年03月12日
  • GOAT meets01

    Posted by ブクログ

    SSWのさらささんが寄稿した文章が載っているとのことで購入した。
    彼女の歌の世界観に常にある仄暗さとか根底にある強さとか儚さが、手の届かないものではなく、ちゃんと私たちと同じ日常の隣にあるものに思えてとてもよかった。
    わたしにとってはこの一ページに会うための本。

    0
    2026年03月03日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    月が関係するSFファンタジー短編中編集
    短編2つに表題作の中編1つ


    ・そして月がふりかえる
    研究者として不遇の人生を歩みながも、やっと社会的にも認められてきた主人公
    家族とのささやかな幸せな生活を送る中、日常的に行くファミレスで見上げた月が裏返ったのと同時に、家族が入れ替わった世界になってしまう
    妻や子供の姿形は同じで、自分の歩んだ人生も同じなのに、別人がその地位に収まり、自分はまた別の冴えない人生を送っている事になっている世界

    ファミレスを出てから、彼が何をしようとしているのが疑問だったけど
    なるほど、話しをしたかったのか
    気持ちはわかるが、その結果は悲しくも……

    著者は、希望を持て

    0
    2026年02月25日
  • 残月記

    Posted by ブクログ

    もうジャンルなどといった陳腐なカテゴライズから外れた作品。

    月に関する3作(個別の作品)全てがパラレルワールドの話なので、そういった世界観が好きな方には良いと思います!

    ジャンルでいったらSF(1行目は何)

    0
    2026年02月17日