【感想・ネタバレ】本にだって雄と雌がありますのレビュー

あらすじ

本も結婚します。出産だって、します。小学四年生の夏、土井博は祖父母の住む深井家の屋敷に預けられた。ある晩、博は祖父・與次郎の定めた掟「書物の位置を変えるべからず」を破ってしまう。すると翌朝、信じられない光景が――。長じて一児の父となった博は、亡き祖父の日記から一族の歴史を遡ってゆく。そこに隠されていたのは、時代を超えた〈秘密〉だった。仰天必至の長編小説!

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Posted by ブクログ

「本」が好きな人専用の幻想小説
知らない間に本が増えていく
ああ、そうか だから本が増えていくのか
なんというか、この本を楽しむ為に僕は本読んできていたのかなとすら思ってしまった
「本」が好きな人に届いてほしい物語
僕が寝てる間に我が家の本達も空を飛んでいると信じてる

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

めちゃめちゃ面白かった。本がらみの幻想小説で、家族の物語にもなっている。
軽妙でさっぱりした文章で読みやすく、本好きの行く天国(と地獄)のことを聞かせてもらったような話だった。これを自分の宗教にしたいくらい。

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2025年04月28日

Posted by ブクログ

幻の書と書いて幻書。放って置くと羽ばたいて南に飛んでいってしまい、それを抑えるために、ボルネオの象牙で作った蔵書印を押さなければならぬ。また、雄の本と雌の本を隣り合わせに立ててしまうと、アイノコの本が生まれてしまい、大騒ぎになる。土井博の母方の、大正生まれの祖父、深井與次郎はそんな幻書収集家であった。数万冊を蔵に蓄え、本当か嘘かわからない話ばかりする與次郎が、昭和61年に亡くなるまで、死んでからの不思議なあれこれを、自伝という形で紹介する。

とにかく、タイトルで買わざるを得ないと感じさせられた1冊。本を読んできた人ならこのタイトルに目が止まらないということはないだろう。そして「ああ、そういうことね」と思い、本の紹介メインの話だとめんどくさいななどと考える。

そういう話ではない。

深井與次郎の、デタラメな人生と、その祖父に育てられて自らもデタラメに生きてきた孫の、言葉遊びを楽しみつつ、一人の幻書収集家とその家族の奇想天外なエピソードを紹介していく。

とはいえ、幻書がきちんと残っているのは、実は與次郎が昭和のはじめに出征したボルネオの話だけである。それ以外は伝聞ということもありなのか、そうでないという体なのか、ダジャレなどを大量に織り交ぜながら紹介されていく。そのせいか、たとえば昭和のはじめに「ストーカー」などという言葉が出てきたりする。

ところで、☆5をつけているが、正直なところ☆2と相当迷った。なぜならとにかく、読みにくいのである。480ページというなかなかのボリュームに、ダジャレを織り交ぜてほぼ改行無く句点無くダラダラと書き綴られており、結構な確率で目が滑って読み飛ばす。ただ、読み飛ばしても意味はつかめる。

また、こういう体の話で、最近の本であれば、もう少し細かく章を分けてほしかった。戦争のあたりの話など、フォントが変わった部分は比較的読みやすいものの、正直いつまで続くんや?と感じさせられるのはまあまあ辛い。

さらに、言葉遊びが過ぎて、重要な部分の言葉がきちんと頭に入ってこないのも困る。例えば、博(筆者)が妻と出会う場面で、「海外に行っていた母」「飛行機事故でなくなった子供」「自分」がどれがどうなっているのかわからなくなる。そういう部分が相当に多い。主語の位置だとかをもう少し慎重に考えてほしかった。

とはいえ、読後はこれは掘り出し物であったぞ、と思わせる何かを持っている。

筒井康隆や、躁状態の北杜夫作品が好きな人はぜひ一度手に取られるとよろしい。読みにくいけど。

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2025年03月08日

Posted by ブクログ

本棚の本がいつの間にか増えてることってない?実は本にも雄と雌があってね、管理を怠ると勝手に繁殖するんだよ。ってところから本当に思いもよらないとんでもない事になって読んでる間ずっと な、なんだ、何だこれは...になってしまったし、全ての何だこれが面白すぎて脈拍がえらい事になっていた。心臓に悪い。

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2024年12月14日

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ずるいよと言いたいくらいのカバーの惹きの強さに負けて、つい購入してしまったのですが、これ、今年一番かも。

 あんまり知られてはおらんが、書物にも雄と雌がある。であるからには理の当然、人目を忍んで逢瀬を重ね、ときには書物の身空でページをからめて房事にも励もうし、果ては後継をもこしらえる(本文より引用

この冒頭でまずはひと笑い。ところが、その後しばらくは圧倒的な文字の多さ、独特の言葉づかいや冗長さ、登場人物の多さにう〜んとなってしまいました。でも、放り出さないでよかった!そこを過ぎると一気に読みやすくなります。

この小説は作中の登場人物、博が将来息子に読ませる手記という形で書かれています。内容は博の祖父與次郎を中心とした家族の歴史なのですが、件の後継であるところの「幻本」にまつわるファンタジーが織り込まれ、これがたまらない。次々と語られるエピソードに引き込まれ、読み終わりたくないと思うほどでした。

そして最後… おそらく、この小説を読んだ多くの人がやったのではと思うのですが… 思わずこの小説を握りしめました。

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2024年11月14日

Posted by ブクログ

タイトルの引きの強さよ。
加えて帯の「こんなにしあわせな気分になれる小説も珍しい。」というコメントに惹かれました。
語り部の口調が軽妙で、ふざけていて、リズムだけで話してない?と思うほど語感がやけに良く、思わず脳内でツッコんだり。
このふざけた文体で終始笑える感じかと思いきやグッとくる場面もある。
独特な文体さえはまれば面白いと思う。

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2024年01月29日

Posted by ブクログ

ユーモアに溢れて、溢れすぎて大洪水を起こし、嘘か誠か夢か現か皆目見当もつかない。けどそこが面白くてたまらない。
家族史と思えば本の話であり、 時代史と思えばファンタジーでもある。
まるで万華鏡のような一冊でした。
あと、森見登美彦さんの作品に似ているとも感じたため、好きな方は是非!

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2022年12月11日

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壮大な嘘っぱちのファミリーストーリー!
これは傑作。前半の行きつ戻りつ冗談交じり無駄話のような内容が、後半怒濤の展開に見事に生きてくる。
どれほど時間をかけて練り込まれた文章と物語なのだろう。私は、夏目漱石やオルテガ、大岡昇平、ダンテなど数々の名著へのオマージュを感じたが、読む人の読書遍歴によっても印象は変わってくるかもしれない。本や人間への愛情がたっぷり詰まっている。

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2022年05月05日

Posted by ブクログ

基本、ジョークは苦手です。
ジョーク連射のふざけた調子で話は進むんですが
何故読めたかというと、苦手なジョークの比喩が
すごいんですよ。この表現力ったら何なの?って感じ。
本書は語り手の博が息子:恵太郎に充てたもので
祖父母や両親や夫婦の話を通して、家族への思いや、
ライバル?との本への欲望みたいなものを
ファンタジックに幻想的に語っているのですよ。
読み終わって、あぁ~繋がっているんだってわかったら
鳥肌立ちましたぁ~
ヤバい!これ、今年読んだ本の中で1番だわ。

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2018年09月17日

Posted by ブクログ

壮大なファンタジー!
最初は、読みにくくかつとっつきにくい、クドイ関西弁の語り口調もだんだん慣れてきて、読み終える頃には、
もう終わってしまうのか、と名残惜しい気持ちにさせられる。

圧倒的な描写力で、目の前に様々なシーンが流れていく、とても素敵なお話だった。

ファンタジーなのに、戦争の残酷さ、けして繰り返されてはならない事故のこと、戦前戦後の日本に起こったこと、その深い悲しみと虚無感を感じずにはいられなかった。

人は亡くなるとどこに行って何をしているんだろう、って誰もがきっと一度は考えて悩むことに、
素敵な答えを返してくれる、心が温かくなる素敵な作品。

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2016年06月11日

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仰天!
なんですかこの素敵なお話は!
本が増える謎とかいう不思議なわくわくする気持ちも、與次郎さんとミキさんのほんわり幸せな気持ちも、死後の世界とか、未来を知る知らないとか哲学的な問いも、ぜーんぶ。
幻書を手に入れてしまってると気づいた時の衝撃!笑
物語を読む幸せここに極まれり。
2016年しょっぱなからヒットが出ました。

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2016年01月11日

Posted by ブクログ

読み始めは、何というか…これは奇書の類であろうと思ったものだ。

しかし読み進めるほどに、胸の中に何とも言えぬ安らぎが広がってゆくのが不思議だった。

雄の本と雌の本が睦みあって本を生む…などという奇天烈な設定なのに、このファンタジーが内包するとんでもなく長い歳月と愛すべき読書家たちの見た夢…あるいは見ることになる未来へと続く途方もない必然の蓄積の中で、その奇天烈さを見失わされてしまう。確かにあるのだな、そういうことは。いつの間にか腑に落ちてしまっている。

何にせよ、なぜかはわからぬし、私だけの感じなのかもしれないが、このファンタジーからは得体の知れない穏やかな幸せの空気が漏れだして、私を包んでしまう。深井家の痛快な人々には心底憧れる。いや、與次郎とミキが夫婦で交わすやりとりだけでも、そばで聞いていたいと思った。幸せは、この二人から醸し出されていることは間違いない。滑稽なのに…とてつもなく羨ましい。愛がそこにあるからなのだろう。

読み通してなお、私はこの本をもう一度読みたいと思っている。

軽妙洒脱。こんな素敵な本にはついぞ出くわしたことはない。ただし、そう感じる人がそう多くはないような気もしている。

私もラディナヘラで暮らしたい。死ぬまでに、私の書棚からも幻書が生まれてくれはしないだろうか。

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2015年10月01日

Posted by ブクログ

ずっとナニコレ?ナニコレ?って思いながら一気に読んでしまいました。
軽快な冗談がところどころに散りばめてあって、とてもリズミカルな作品です。
本好きの方はご一読を。楽しかった!

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2025年05月31日

Posted by ブクログ

「本にだって雄と雌があります」(小田 雅久仁)を読んだ。

半分くらいまでは最後まで読むべきかどうか迷いながらの読書であったため、ずいぶん時間がかかってしまった。

『はっきり言ってあまり好みじゃないな。
はしゃぎっぷりが痛々しく上滑りしていると思うのだよ。
「残月記」は面白かったし「禍」も面白そうなんだけどなぁ。
どうしようかなぁ。』

が、しかし、半分過ぎたあたりから急に物語が動き出す。

『これは本当の本好きが読むべき物語なのではなかろうか。
混乱がほどけていく過程が心地よいのだ。
小田 雅久仁さんにしてやられたなぁ』

と、感想が変わっていく。

最後に気になった一行を引く。
『否、きっと書物とは全て祈りなのであろう。』(本文より)

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2023年08月04日

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最初は読みづらいなって思いながら読んでたけど、何でか分からんけどトントンと文は進むし、最後の方はもう夢中で読んでた。あっぱれ!

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2021年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは…なんと言ったらいいのだろう。
たぶんタイトルを見てなんらかの物語を想像したとしても、多分違っています。
本に雄と雌があって、増殖していく話ではあるけれど、それがメインじゃないんだな。

語り手の祖父・與次郎が繰り広げる怒涛の大阪弁。
嘘か真かやっぱりデタラメか!?

最後まで読めば、本好きの人だったらうっとりするか涙をこぼすかはわからないけど、きっと心を動かされるはず。
でもだけど、前半部分が冗漫なのが、もう辛い。

必要なのはわかる。
後半の感動の種は、ダジャレと駄法螺と繰り返しの中にしっかりと埋め込まれているのだから。
でも、辛いんだなあ、読んでいて。
次回はぜひ、テンポとリズムの良い文章をお願いします。
ボケの連続でツッコミがないと、脳内で私がツッコんでいかないといけないので疲れるのよ。

“「申し遅れました。プロペラさんこと亀山金吾の悪友、深井與次郎と申します」
 「深いよ、次郎?」
 「浅いよ、太郎。いや、そこで切るんやないんです」”
ほら、合いの手があった方が読みやすい。

“本いうんはな、読めば読むほど知らんことが増えていくんや。どいつもこいつもおのれの脳味噌を肥やそう思て知識を喰らうんやろうけど、ほんまは書物のほうが人間の脳味噌を喰らうんや。いや、脳味噌だけやないで、魂ごと喰らうんや。”

本好き、読書好きなら「わからうわかる」とうなづくエピソード満載のこの本は、実は夫婦の愛の物語であり、一族の謎(もしかしたら本によって仕掛けられた呪い?)に充ちた歴史なのだ。
散々文句も書いたけれど、私は面白く読みました。

“たった一行の文章を書くのでも、たった一つの言葉を選ぶのでも、それを裏から支えるなんらかの精神がなければならない。いっさいの言葉はなんらかの形で書き記す者の精神に根を張っていなければならない。それを積み重ねて、ようやく一冊の本ができあがるのだ。”

ところで我が家の本は雄も雌もなくて、無性生殖をしているらしい。
だって同じ本がいつの間にか家のあっちとこっちにあったりするもの。
たぶん細胞分裂で増えているんだね。
そんなことがこの本によって科学的に証明されて、よかったよかった。

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2017年06月23日

Posted by ブクログ

面白かった!

最初のほうは数ページごとに声を出して笑い、終盤のあるところではぐっと胸がつまり泣きそうになった。
教訓とか何もない。読書とは、楽しいことがすべてではないか? この小説には、先を読み進める楽しさがぱんばんに詰まっていて、それ以外のものまで押し込むとはじけてしまいそう。

文庫の帯を森見氏が書かれているが、氏の作品がお好きな方にもおすすめ。

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2017年06月08日

Posted by ブクログ

突飛なタイトルと翼の生えた象が描かれたジャケット、さらには「森見登美彦氏も驚いた!」という帯の文句に惹かれて購入。

語り手は土井博なる人物。彼が息子の恵太郎に聞かせるのは、博の祖父(恵太郎の曾祖父)である與次郎の話。博は小学生のときに與次郎が暮らす深井家に預けられる。本の蒐集が趣味である與次郎の屋敷はどこもかしこも本だらけ。そして與次郎が定めた掟は、「書物の位置を変えるべからず」。博がついその掟を破って本を適当な場所に返したところ、翌朝信じられない光景を目にする。

人間と同じく、本にだって♂と♀がいる。相性の良い本がたまたま隣り合った場合は子どもまで生まれて飛び回るという、なんとも楽しい物語です。高村光太郎と宮沢賢治の本から子どもが生まれたら、どんなタイトルの本になると思います?(笑)

とにかく楽しい設定ではあるのですが、相当回りくどくて読みづらい。森見登美彦が作家のなかでいちばん好きかもしれないぐらい好きな私ですが、森見登美彦だって決して読みやすい文体とは言えません。それ以上に読みにくいので、評価は真っ二つに分かれるかと思われます。森見登美彦が苦手だ嫌いだという人には絶対に向きませんのでくれぐれもご注意を。

回りくどくも時折ふきだしてしまった表現がいくつか。「やればできる子やと言われて育ったら、オエッと言わずに“のどちんこ”を触れるようになる」とか、「NHKのアナウンサーみたい」だとか「乃木大将の廉価版みたい」だとかいう言い回しにクスッ。

私は森見登美彦のほうが圧倒的に好きですが、本と旅をした気分になったことは確か。本は心の薬です。

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2017年05月10日

Posted by ブクログ

前半を読んでいる間なんだかつらくて、最後まで読めるかな?と思いながら読んだ。後半は、家族愛や少しファンタジーも入っていて感動した。

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2017年01月28日

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本にだって雄と雌があって、幻書が生まれてくる。
隣り合った本同士の子?なのでなんだか混ざり合ったものが生まれる。大抵はどうしようもない本だったりするけど、たまに意味深な本も生まれる。
生まれ方は偶然で、かけあわせようと思ってできるものじゃない。

もっと本の生態的なものかと思いましたが、違うかった。本が好きすぎる家庭のお話し。
足が6本あって羽が生えてる真っ白な像が良いね。名前忘れたけど。
漫画なら家にいっぱいあるから、何か生まれんかなあと思うけど、ジャンル分けして巻数順に並べてるうちは何もないか‥

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2016年12月21日

Posted by ブクログ

なかなかの快作。ユーモアたっぷり冗長成分たっぷりで、おおまわりにうねっていくのはアフリカの大きくうねる川のようで、三日月湖もそこにはあるのだろう。
ティムの「本当の戦争の話をしよう」を裏返して作った語られるはずのなかった物語についてのお話なのだ。あれも息苦しい密林と隣り合わせだった。どちらも銃弾の印象は薄い。そういうところに作家の興味はないのだ。それはありふれているから。
これは愛の話でもないのだ。雄と雌がいるというのはただそういうことなのだ。それはありふれているから大事に大事にしまいこまれているのだ。

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2016年07月07日

Posted by ブクログ

前半は読んでいてあまりにも退屈な、登場人物の家族の内輪ネタとでも言うべき話を中心として展開される。他人の家のことなんか知らんがな、と、読むのは途中でやめようかとおもったが、最後まで読み通して良かった。中盤、與次郎の死、兵隊時代の話あたりから、物語は大きく動き出し、壮大かつドラマティックかつファンタジックな色合いに満ちた人生譚に心を掴まれた。
読書の良さのひとつとして、虚構の世界にどっぷりと肩まで浸かる面白さがあると思うが、この本の中後半以降はその面白さに溢れており、きっとファンタジー小説好きの期待に応えてくれるものであろうと思われる。
前半戦さえ耐え抜けば面白い。

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2016年07月03日

Posted by ブクログ

本当~~~に読みにくかったです。

とにかく色々回りくどくて読み難い。
登場人物も多く、しかも時代があちこち前後するのでややこしい。
でも手に取った方は、諦めずに読んで欲しいです。
最後には感動が待ってますから!!(笑)

大阪弁のノリツッコミに、シモネタ、オヤジギャグが満載で、
どこの法螺話かと言いたくなる話なんですが、
実はめちゃくちゃ壮大な物語なんですよ。
単なるファンタジーではなく、
戦争や事故を絡め人の生き死にや暗い内面なども描かれてきます。

途中、こんな壮大すぎな話どうやって終るんだ!!って、思いましたが、
エンディングもまぁ見事!!
感動しました。

もう1回言いますよ~。
諦めずに読んで下さい。
本当に素敵ないい本です(笑)

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2016年05月15日

Posted by ブクログ

読み始めてしばらくは、関西弁で、しょうもない、と言えそうな内容の話がダラダラと続けられていて、なんで読み始めてしまったのだろうと思いながらも、なんだか続きが気になるとムズムズする感じだった。最初の100ページくらいを超えたあたりで、文体に慣れてきたのか、だんだんとエンジンがかかってきた感じに面白さを感じるようになったものの、読ま終わってから考えると、あんまり上がり切らずに終わってしまった印象。
種明かしというか、テーマ、アイデアの内容は面白いなと思えた。
210407

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2021年04月08日

Posted by ブクログ

本には雄と雌があり、時には子も生まれる。登場する蔵書家曰く「本は増やすもんじゃない。増えるんだ。本は勝手に増えるんだよ」成る程。現実にも「本が際限なく増える」と聞くが、あれは比喩表現ではなく紛れもない真実だったのか。
という訳でエンデ『はてしない物語』とサルトル『嘔吐・壁』から生まれた本の書名は…声出して笑った。
小説は雄本と雌本から生まれる「幻書」の収集家だった祖父母のことを中心に、幻書との関わりについて孫にあたる人物が記す手記という体裁を採っている。
終盤の手記が書かれた真相、エピローグまでなかなかに練られた物語。
小ネタを挟まずにいられない饒舌過ぎる語りは、読み続けていると少々食傷気味に感じられないでもないが、楽しい小説だった。

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2019年02月05日

Posted by ブクログ

いや、時間がかかった。どこに着地するのか見当がつかないまま読むのは、読みにくい。
でも、本が勝手に増えていく、というのは面白い。

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2019年01月08日

Posted by ブクログ

本と本がこども(本)を生むというファンタジー。大阪弁の会話だったり、ユーモアいっぱいで笑える。だけど、戦争の話があったりで物語は壮大。先が気になる話じゃないので読書スピードが上がらずどうしたもんかと思ったけど最後まで読んでよかった。
ちょっと森見さんっぽい。

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2018年08月02日

Posted by ブクログ

多くのレビューにある様に、わたしもタイトルに惹かれて読みました。

何となく井上ひさしさんを思わせる感じで好感が持てましたが、タイトルから想起される内容とだいぶズレがあったのでその点が残念。

もっと徹底的に本の雄と雌を突き詰めて書いたら面白くなる気がするんだが・・・まぁ、深井家のクロニクルもそれなりに面白くはあるのですが。

ファンタジーに分類される作品だと思うので、楽しく読めればいいのでしょうが、個人的にはリーダビリティは今ひとつでした。

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2017年10月05日

Posted by ブクログ

タイトルからして気になっていた本。
帯に森見さんの言葉があり、読んでみると少し言葉のチョイスが似ている。

テンポの良い会話文は読みやすく、地の文や手紙(または書籍)の引用部分はちょっと引っかかったりしながらも、読み終えるのが少しさみしくなるようであった。

とくに、しゃっくりとミキ、與次郎の会話は楽しかった。
思わずふきだしてしまう、漫才のような掛け合いが素晴らしい。

だが、戦争に関する部分は生々しく、胸が苦しかった。
それが良いスパイスになっているのだろう。

すごく生々しい所と、バカバカしく思うほどのファンタジーさ。
本の並べ方にはとくにこだわりのない私だが、四畳半神話大系など、森見さんの本の隣に置いておきたくなった。

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2016年06月20日

Posted by ブクログ

読み始めてしばらくは関西人の悪ふざけみたいな会話(←イメージです)についていけず、いつ読むのをやめようかと思いつつページをめくっていたのですが、読み終わってみれば、まあ、なんとも壮大な愛のお話で、これは読んでよかった。「本」というものの力をこんな風に表現することができるなんて、びっくりです。

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2015年12月23日

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