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本も結婚します。出産だって、します。小学四年生の夏、土井博は祖父母の住む深井家の屋敷に預けられた。ある晩、博は祖父・與次郎の定めた掟「書物の位置を変えるべからず」を破ってしまう。すると翌朝、信じられない光景が――。長じて一児の父となった博は、亡き祖父の日記から一族の歴史を遡ってゆく。そこに隠されていたのは、時代を超えた〈秘密〉だった。仰天必至の長編小説!
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Posted by ブクログ
「本」が好きな人専用の幻想小説 知らない間に本が増えていく ああ、そうか だから本が増えていくのか なんというか、この本を楽しむ為に僕は本読んできていたのかなとすら思ってしまった 「本」が好きな人に届いてほしい物語 僕が寝てる間に我が家の本達も空を飛んでいると信じてる
めちゃめちゃ面白かった。本がらみの幻想小説で、家族の物語にもなっている。 軽妙でさっぱりした文章で読みやすく、本好きの行く天国(と地獄)のことを聞かせてもらったような話だった。これを自分の宗教にしたいくらい。
幻の書と書いて幻書。放って置くと羽ばたいて南に飛んでいってしまい、それを抑えるために、ボルネオの象牙で作った蔵書印を押さなければならぬ。また、雄の本と雌の本を隣り合わせに立ててしまうと、アイノコの本が生まれてしまい、大騒ぎになる。土井博の母方の、大正生まれの祖父、深井與次郎はそんな幻書収集家であった...続きを読む。数万冊を蔵に蓄え、本当か嘘かわからない話ばかりする與次郎が、昭和61年に亡くなるまで、死んでからの不思議なあれこれを、自伝という形で紹介する。 とにかく、タイトルで買わざるを得ないと感じさせられた1冊。本を読んできた人ならこのタイトルに目が止まらないということはないだろう。そして「ああ、そういうことね」と思い、本の紹介メインの話だとめんどくさいななどと考える。 そういう話ではない。 深井與次郎の、デタラメな人生と、その祖父に育てられて自らもデタラメに生きてきた孫の、言葉遊びを楽しみつつ、一人の幻書収集家とその家族の奇想天外なエピソードを紹介していく。 とはいえ、幻書がきちんと残っているのは、実は與次郎が昭和のはじめに出征したボルネオの話だけである。それ以外は伝聞ということもありなのか、そうでないという体なのか、ダジャレなどを大量に織り交ぜながら紹介されていく。そのせいか、たとえば昭和のはじめに「ストーカー」などという言葉が出てきたりする。 ところで、☆5をつけているが、正直なところ☆2と相当迷った。なぜならとにかく、読みにくいのである。480ページというなかなかのボリュームに、ダジャレを織り交ぜてほぼ改行無く句点無くダラダラと書き綴られており、結構な確率で目が滑って読み飛ばす。ただ、読み飛ばしても意味はつかめる。 また、こういう体の話で、最近の本であれば、もう少し細かく章を分けてほしかった。戦争のあたりの話など、フォントが変わった部分は比較的読みやすいものの、正直いつまで続くんや?と感じさせられるのはまあまあ辛い。 さらに、言葉遊びが過ぎて、重要な部分の言葉がきちんと頭に入ってこないのも困る。例えば、博(筆者)が妻と出会う場面で、「海外に行っていた母」「飛行機事故でなくなった子供」「自分」がどれがどうなっているのかわからなくなる。そういう部分が相当に多い。主語の位置だとかをもう少し慎重に考えてほしかった。 とはいえ、読後はこれは掘り出し物であったぞ、と思わせる何かを持っている。 筒井康隆や、躁状態の北杜夫作品が好きな人はぜひ一度手に取られるとよろしい。読みにくいけど。
本棚の本がいつの間にか増えてることってない?実は本にも雄と雌があってね、管理を怠ると勝手に繁殖するんだよ。ってところから本当に思いもよらないとんでもない事になって読んでる間ずっと な、なんだ、何だこれは...になってしまったし、全ての何だこれが面白すぎて脈拍がえらい事になっていた。心臓に悪い。
ずるいよと言いたいくらいのカバーの惹きの強さに負けて、つい購入してしまったのですが、これ、今年一番かも。 あんまり知られてはおらんが、書物にも雄と雌がある。であるからには理の当然、人目を忍んで逢瀬を重ね、ときには書物の身空でページをからめて房事にも励もうし、果ては後継をもこしらえる(本文より引用...続きを読む) この冒頭でまずはひと笑い。ところが、その後しばらくは圧倒的な文字の多さ、独特の言葉づかいや冗長さ、登場人物の多さにう〜んとなってしまいました。でも、放り出さないでよかった!そこを過ぎると一気に読みやすくなります。 この小説は作中の登場人物、博が将来息子に読ませる手記という形で書かれています。内容は博の祖父與次郎を中心とした家族の歴史なのですが、件の後継であるところの「幻本」にまつわるファンタジーが織り込まれ、これがたまらない。次々と語られるエピソードに引き込まれ、読み終わりたくないと思うほどでした。 そして最後… おそらく、この小説を読んだ多くの人がやったのではと思うのですが… 思わずこの小説を握りしめました。
タイトルの引きの強さよ。 加えて帯の「こんなにしあわせな気分になれる小説も珍しい。」というコメントに惹かれました。 語り部の口調が軽妙で、ふざけていて、リズムだけで話してない?と思うほど語感がやけに良く、思わず脳内でツッコんだり。 このふざけた文体で終始笑える感じかと思いきやグッとくる場面もある。 ...続きを読む独特な文体さえはまれば面白いと思う。
ユーモアに溢れて、溢れすぎて大洪水を起こし、嘘か誠か夢か現か皆目見当もつかない。けどそこが面白くてたまらない。 家族史と思えば本の話であり、 時代史と思えばファンタジーでもある。 まるで万華鏡のような一冊でした。 あと、森見登美彦さんの作品に似ているとも感じたため、好きな方は是非!
壮大な嘘っぱちのファミリーストーリー! これは傑作。前半の行きつ戻りつ冗談交じり無駄話のような内容が、後半怒濤の展開に見事に生きてくる。 どれほど時間をかけて練り込まれた文章と物語なのだろう。私は、夏目漱石やオルテガ、大岡昇平、ダンテなど数々の名著へのオマージュを感じたが、読む人の読書遍歴によっても...続きを読む印象は変わってくるかもしれない。本や人間への愛情がたっぷり詰まっている。
基本、ジョークは苦手です。 ジョーク連射のふざけた調子で話は進むんですが 何故読めたかというと、苦手なジョークの比喩が すごいんですよ。この表現力ったら何なの?って感じ。 本書は語り手の博が息子:恵太郎に充てたもので 祖父母や両親や夫婦の話を通して、家族への思いや、 ライバル?との本への欲望みたいな...続きを読むものを ファンタジックに幻想的に語っているのですよ。 読み終わって、あぁ~繋がっているんだってわかったら 鳥肌立ちましたぁ~ ヤバい!これ、今年読んだ本の中で1番だわ。
壮大なファンタジー! 最初は、読みにくくかつとっつきにくい、クドイ関西弁の語り口調もだんだん慣れてきて、読み終える頃には、 もう終わってしまうのか、と名残惜しい気持ちにさせられる。 圧倒的な描写力で、目の前に様々なシーンが流れていく、とても素敵なお話だった。 ファンタジーなのに、戦争の残酷さ、け...続きを読むして繰り返されてはならない事故のこと、戦前戦後の日本に起こったこと、その深い悲しみと虚無感を感じずにはいられなかった。 人は亡くなるとどこに行って何をしているんだろう、って誰もがきっと一度は考えて悩むことに、 素敵な答えを返してくれる、心が温かくなる素敵な作品。
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本にだって雄と雌があります
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小田雅久仁
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