残月記

残月記

小説・文芸
935円 (税込)

4pt

月昂と呼ばれる感染症が広がり、人々を不安に陥れている近未来の日本。一党独裁政権が支配する社会で、感染した青年、冬芽は独裁者の歪んだ願望により、命を賭した闘いを強いられる。生き延びるため、愛を教えてくれた女のため、冬芽は挑み続ける(表題作)。「月」をモチーフに、著者の底知れぬ想像力と卓越した筆力が構築した、かつて見たことのない物語世界。本屋大賞ノミネート、吉川英治文学新人賞&日本SF大賞W受賞という史上初の快挙を成し遂げた真の傑作。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    双葉社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    双葉文庫
  • タイトル
    :
    残月記
  • タイトルID
    :
    20106628
  • 電子版発売日
    :
    2024年11月13日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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残月記 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最高。今まで読んだ小説の中で一番というレベル。これぞ創作と思わされた。根底にあるのは筆力の高さで、それがあるからこそここまでの異世界を創り上げられるんだろう。異世界の中の異世界なはずなのに描かれる愛は普遍的で身近で、表題作の最後は涙なしに読めなかった。

    0
    2026年06月16日

    Posted by ブクログ

    こんなに引き込まれたのは久しぶり、というくらい世界にのめり込めた。3作の中編集だが、どれも月をテーマにしており一貫性のある一冊。純文学ぽさがあるけれどもSF的に楽しめた。
    個人的には3編目の表題作よりも、2編目のイシダキの話が面白かった。この世界観で長編書けるだろと思ったし、もっと読みたかった。
    1編目は読み始めて普通の私小説というか家族小説的になるかと思いきやまさかの別人入れ替わりのホラー小説で虚をつかれ、イシダキの話は設定の奇抜さと大胆な場面転換にドキドキし、最後の残月記はディストピア小説としてもやり過ぎだろと感じてしまったが、十分に主人公に感情移入できた。
    本当にオリジナリティのある良い物語だった。

    0
    2025年05月16日

    Posted by ブクログ

    表題作の「残月記」が、あまりにも素晴らしすぎた。個人的に好きな舞城王太郎に匹敵する程の、深い愛の物語だった。

    0
    2025年05月03日

    Posted by ブクログ

    このジャンルの小説は初めてでしたが、第一話が何となく中途半端のような感じを受けた。しかしながら第三話を読み終えた時にこの構成にした作者の意図が分かるような気がした。よくぞここまでと思うような想像力、非現実的ではあるけれども一つひとつの描写に圧倒的な力がこもった表現で読み終えたあともずっと余韻が残る作品でした。

    0
    2024年12月20日

    Posted by ブクログ

    この本で描かれている世界はディストピアであるはずなのに、設定やら背景やらが隅の隅まで凝ってあるため、まるで現実世界の話であるかのように感じられる。その分、滔々と解説形式で述べられている箇所もあって、かなり読むのがきつい時間帯があったが、最後まで読むとちゃんと期待に応えてくれる終わり方をしてくれたので良かった。
    表題作の残月記は一読する価値は充分にあると思えたが、他二つの短編 そして月がふりかえる 月景石 は世界観でゴリ押している代わりに肝心な内容の部分、起承転結が弱いように感じた。

    0
    2026年05月22日

    Posted by ブクログ

    目次
    ・そして月がふりかえる
    ・月景石
    ・残月記

    三篇が収録されているが、100ページほどの作品が二篇と、200ページの表題作。
    どれも設定は興味深いし、不穏の種類が違うので、面白く読めるはずなのだが、結果的にはさほど満足はできなかった。

    『そして月がふりかえる』はまあまあ面白かったけれど、『月景石』については、もう少し登場人物の必然性というかタイミングというかに工夫があったほうがよいと思ったし、物語の落としどころがちょっと弱かったように思えた。

    しかし、最も不満が残ったのは、表題作だ。
    「月昂」という謎の感染症が世に蔓延している世界なのだが、まず何感染?
    なんとなく飛沫感染のような描写があったけれど、その割に血を流して戦う闘技大会みたいなのが行われるのが、謎。

    いや、独裁者の趣味だから、っていうのでしょう?
    まあ、流れた血の処理なども感染者にやらせているのかもしれないけど。
    完全に治癒させる方法がない感染症だというのに、ずいぶんとリスキーなことをするなあと。
    完全無敵の独裁者が感染者になって落ちぶれるのかと思ったら、そうでもなく。

    満月と共に力や感覚などが増大し、新月の頃は昏迷状態になり、そのまま目を覚まさない人は100人中3人という割合。
    3%というのは90歳代の高齢者が、インフルエンザで亡くなる割合とほぼ同じ。
    月に一度は死の危険に瀕するわけで、単純な致死率とは言えないけれど、世の中にはもっと致死率が激烈に高いものだって多くある。
    そして、何十年も突然変異することなく、その威力を保ち続けるウィルスってのも信じがたい。
    ウィルス性の感染症かどうかもわからないけど。

    一党独裁政権は、月昂症患者を狭くて不潔な施設に、生涯隔離して監禁するのだけれど、どうして満月期の月昂症患者の増大したパワーに、何らかの生産性を持たせないのだろう?
    そして普通の高齢者をも、生産性のない存在として隔離し…。
    毎年日本の人口を何十万人積極的に減らしているんだろうね。

    しかも、西日本大震災というのが起こったあとだというのだが、この震災で22万人が死亡って…これ、東日本大震災の死者と行方不明者を足した数の10倍だよ?
    これに行方不明者とけが人という人的被害だけではなく、ライフラインやインフラ、経済や行政の組織、生産現場など、復興しなければならないものの多さを考えたら、人の命は大切にしろよ。

    で、このような好き勝手を行っている日本を、世界はどう見ているの?
    内政不干渉とか言って、見て見ぬふりしてるの?
    でも、海外の支援がなければ、単独で復興なんてできないでしょう?

    結局大きな風呂敷を広げたうえで、小さい世界のことしか書いていないようで、シラケた。

    本当は瑠香と残月の身体性を離れてからの交流とかは、面白かったんだけど、それを取り巻く世界の枠組みが雑過ぎて…滅。

    0
    2026年05月04日

    Posted by ブクログ

    ダークな異世界観の中に、ラストは愛につなげる、なかなか秀悦な表題、残月記。近未来の感染症に始まるが、木像を彫り続けて生きながらえる姿は、昔のノスタルジーもある。初読みの作家さんですが、今後楽しみです。そして月がふりかえる、は不気味しかなく、月景石、はなんだかわらかなかったけど。

    0
    2026年05月03日

    Posted by ブクログ

    短編の残月記は、月昂のことより、下條による独裁国家のリアルさと気持ち悪さがすごい印象的だった。やっぱり独裁政治は、一部の人を人扱いしないことで、支配者側が自尊心とか欲を満たす仕組みになって、特に理由もなく支配者側から転落してしまって、そうしたら尊厳も誇りも全部失って救いもなくなっちゃうんだと思った。その辛さを詩とか木彫とか芸術に反映させて優れた作品が出たとしても、それは全然喜ばしいものではなく負の遺産的なものになっちゃうし、更にそれを糧として乗り越えようみたいに無関係の人が芸術として享受するのは傲慢だなあとも思った。(まあ糧とするしかないんだけど)
    下條に対する便器のような白い歯っていう表現が好きすぎて笑った。あと、愛してるということは愛し続けるということで闘士であり月昂である自分が口にできる言葉ではないって考えてた後、昆冥期で死に行くときに愛してるって伝えたところがめっちゃよかった。

    0
    2026年03月14日

    Posted by ブクログ

    月が関係するSFファンタジー短編中編集
    短編2つに表題作の中編1つ


    ・そして月がふりかえる
    研究者として不遇の人生を歩みながも、やっと社会的にも認められてきた主人公
    家族とのささやかな幸せな生活を送る中、日常的に行くファミレスで見上げた月が裏返ったのと同時に、家族が入れ替わった世界になってしまう
    妻や子供の姿形は同じで、自分の歩んだ人生も同じなのに、別人がその地位に収まり、自分はまた別の冴えない人生を送っている事になっている世界

    ファミレスを出てから、彼が何をしようとしているのが疑問だったけど
    なるほど、話しをしたかったのか
    気持ちはわかるが、その結果は悲しくも……

    著者は、希望を持てるラストにしたという事で、最後の展開は長大な物語の導入にも思える
    でも、ここで終わりなのだな
    彼は元の世界に戻る事ができたのか、またはこの世界で同じような人と何かをしたのか
    どっちでしょうね?


    ・若い叔母が遺した、月の風景が表面に浮かぶ石
    月景石を枕の下に入れて眠ると月に行けるという
    しかし、悪夢のためお薦めはしないとの事
    月景石を枕の下に入れて眠ると、月の世界に生きる別人としての夢を見る
    そして、目覚めると、最近付き合い始めた斎藤と同棲する部屋の隣に住む家族の女子中学生が元からいない事になっていた
    月の世界の行く末と、こちらの世界の改変についてのお話


    河原の何でも無い石を拾う叔母
    世間の認知としては低いけど、「水石」という文化が昔からある
    自然石の模様を何かに見立てて、台座や箱なども専用で作るとかね
    なので、叔母が「風景石」と名付ける行為はそんなに不思議ではない
    あと、ヤスリで磨くとものすごくピカピカになったりするけど、人の手が加わってない方がいいという人も多いので、そこはもう完全に好みの問題ですね

    それはそうと、月の世界の方
    イシダキと呼ばれる種族(?)
    叔母が悪夢と言っていた理由はそこなのだろうな
    結果、こちらの世界でも若くして亡くなることになった
    もしかして、叔母が月の世界に行くことになったので、今の世界も既に改変された世界という可能性があるな


    ・残月記
    独裁者に支配された近未来の日本
    人々を恐怖させている感染症・月昂病
    月の満ち欠けに応じて精神の躁鬱が連動し、昏冥期には3%程度の人が亡くなってしまう
    逆に、明月期には身体能力の向上があり、また攻撃性や性欲の発露が問題視されている
    また、精神的な高揚もが見られ、創作活動で名を成した人もいる
    感染が発覚した場合は、療養院に送られ、世間とは隔絶した状態で一生を過ごすことになる
    主人公の宇野冬芽は、本来ならば療養院に送られるところ
    格闘技好きの独裁者の意向で開催されている、月昂者達による剣闘士として命を賭けて戦う事になる
    彼は何の為に戦ったのか?
    そして、彼の人生の最期とは


    特定の病気の隔離政策と療養所の描写は、ハンセン病を思わせる
    他にも、優生保護法に基づいて、許されない処置を行ってきた歴史があるので、まったくの絵空事には思えないリアリティを感じる

    独裁体制の成立にしても、独裁者は民主主義から生まれる側面もあったりするので、荒唐無稽なストーリーではない


    結局、どの話も理由や原因の説明がされないところが消化不良
    この辺の世界観の説明がされているかが気になってしまう私はSF設定やファンタジーの適性がそんなに高くないのだろうなぁ

    それにしても、3つの話に関連性はない、のか?
    一応、「月の裏側世界」という共通点があるような気はする
    それぞれの世界は同じでなくとも、こちらの世界が瞬時にして変わってしまうように、月の世界も改変されているものの、元は共通の世界だったりしないだろうか?

    -----------------
    ダークファンタジー×愛×ディストピア。全編「月」をモチーフにした、超弩級エンターテインメント!
    計り知れぬ想像力が構築した三つの異世界。

    「そして月がふりかえる」
    不遇な半生を送ってきた男がようやく手にした、家族というささやかな幸福。
    だが赤い満月のかかったある夜、男は突如として現実からはじき出される。

    「月景石」
    早逝した叔母の形見である、月の風景が表面に浮かぶ石。生前、叔母は言った。石を枕の下に入れて眠ると月に行ける。
    でも、ものすごく「悪い夢」を見る、と。

    「残月記」
    近未来の日本、人々を震撼させている感染症・月昂に冒された若者。
    カリスマ暴君の歪んだ願望に運命を翻弄されながら、抗い続けてゆく。愛する女のために。
    -----------------

    0
    2026年02月25日

    Posted by ブクログ

    もうジャンルなどといった陳腐なカテゴライズから外れた作品。

    月に関する3作(個別の作品)全てがパラレルワールドの話なので、そういった世界観が好きな方には良いと思います!

    ジャンルでいったらSF(1行目は何)

    0
    2026年02月17日

残月記 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    双葉社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    双葉文庫
  • タイトル
    :
    残月記
  • タイトルID
    :
    20106628
  • 電子版発売日
    :
    2024年11月13日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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