小田雅久仁のレビュー一覧
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突飛なタイトルと翼の生えた象が描かれたジャケット、さらには「森見登美彦氏も驚いた!」という帯の文句に惹かれて購入。
語り手は土井博なる人物。彼が息子の恵太郎に聞かせるのは、博の祖父(恵太郎の曾祖父)である與次郎の話。博は小学生のときに與次郎が暮らす深井家に預けられる。本の蒐集が趣味である與次郎の屋敷はどこもかしこも本だらけ。そして與次郎が定めた掟は、「書物の位置を変えるべからず」。博がついその掟を破って本を適当な場所に返したところ、翌朝信じられない光景を目にする。
人間と同じく、本にだって♂と♀がいる。相性の良い本がたまたま隣り合った場合は子どもまで生まれて飛び回るという、なんとも楽しい物 -
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前半は読んでいてあまりにも退屈な、登場人物の家族の内輪ネタとでも言うべき話を中心として展開される。他人の家のことなんか知らんがな、と、読むのは途中でやめようかとおもったが、最後まで読み通して良かった。中盤、與次郎の死、兵隊時代の話あたりから、物語は大きく動き出し、壮大かつドラマティックかつファンタジックな色合いに満ちた人生譚に心を掴まれた。
読書の良さのひとつとして、虚構の世界にどっぷりと肩まで浸かる面白さがあると思うが、この本の中後半以降はその面白さに溢れており、きっとファンタジー小説好きの期待に応えてくれるものであろうと思われる。
前半戦さえ耐え抜けば面白い。 -
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本当~~~に読みにくかったです。
とにかく色々回りくどくて読み難い。
登場人物も多く、しかも時代があちこち前後するのでややこしい。
でも手に取った方は、諦めずに読んで欲しいです。
最後には感動が待ってますから!!(笑)
大阪弁のノリツッコミに、シモネタ、オヤジギャグが満載で、
どこの法螺話かと言いたくなる話なんですが、
実はめちゃくちゃ壮大な物語なんですよ。
単なるファンタジーではなく、
戦争や事故を絡め人の生き死にや暗い内面なども描かれてきます。
途中、こんな壮大すぎな話どうやって終るんだ!!って、思いましたが、
エンディングもまぁ見事!!
感動しました。
もう1回言いますよ~。
諦 -
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ネタバレ3.5かな?
全七作の短編集で、それぞれが口や耳、目、肉、鼻、髪に肌というモチーフにちなんだ作品で、ジャンルは怪奇幻想小説であり、ホラーコーナーにあったので手に取った。
はじめの話がもう気色悪い。耳もまあまあヤベェな…と思いながら読むが、喪色記は割と壮大なファンタジーで毛色が違うな?と来ての肉モチーフ…なんか乱歩のキモイ話読んでるみたいな気持ちになった
後半の、農場(鼻)、髪禍、裸婦と裸夫(肌)この3編は好き。
特にラストを飾る裸婦と裸夫は、はじめ1人で裸婦展でも見に行くか!ってとこから電車で全裸男がヒャッホーして、ゾンビパニックもののようになり、最終的に大津波で新世界と進化した人類登場…し -
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【2026年84冊目】
書店のトイレの扉を開くと、便器の上に女の姿。女の様子はどこかおかしくて――「食書」、疾走した彼女を探しに来た男が直面する耳に関する話とは――「耳もぐり」、色を失う世界を夢に見る男は、ある日現実で夢の中の少女に出会う――「喪色記」、バスで隣に座ってきた女に執着してしまう男の行き着く先とは――「柔らかなところへ帰る」、全てを失った男が働き始めた農場で育てられるとある作物――「農場」、髪を恐れる女が日雇いバイトで参加した宗教団体の儀式で目の当たりにしたのは――「髪禍」、突如人が衣服を捨て始め世界が混乱状態になり――「裸婦と裸夫」。身体をモチーフにした7つの物語。
ホラー好き -
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このホラーがすごい2024年第1位
私は この作品をホラーを紹介する本で知りましたので、ホラーなんだろうと思って読みました。
「食書」
それは、タイトルがごとく
若い頃には人生につまずき
歳をとると地球につまづく
「耳もぐり」
解離性同一性障害を 当事者が俯瞰し 文学っぽく表現するとこんな感じかな、と思った
自己の意識の所有権が失われる感覚が不文律
それは耳からやってくる
「喪色記」
目から発生した女との成り行き
「柔らかなところへ帰る」
どこへ帰るのだろう
全く世界観へ入れず
小洒落て小かっこいいレビューを考えていて
“豊潤な母胎への帰還”
なんて考えてから ultraさんのレビュ -
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小田雅久仁『禍』新潮文庫。
『このホラーがすごい! 2024年版』で、国内編第1位を獲得した7編収録のホラー短編集。
小田雅久仁の作品を読むのは『本にだって雄と雌があります』『残月記』に次いで3作目である。『本にだって雄と雌があります』は一種の幻想小説で、『残月記』はSF小説であったが、この『禍』はホラー小説というから、小田雅久仁は都度都度スタイルを変える忙しい作家のようだ。
最近はホラー小説ブームなのか雨穴の『変な家』のようなモキュメンタリー小説や角川ホラー文庫で次々と刊行される正統派ホラー小説などが目に付くようだ。本作を読み、『このホラーがすごい! 2024年版』で、国内編第1位を獲