山岡荘八のレビュー一覧

  • 織田信長(4) 天下布武の巻

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    苦しい信長包囲網の話がメイン。浅井朝倉に手間取り、武田につつかれ、一向宗には歯向かわれる。
    革命児信長が、周囲の考えを飛び越えて活躍していく爽快感をここまで楽しんで来ているので、苦闘が続くこの巻は少々ペースダウンを感じる。
    といっても歴史小説である以上どうしようもないのだが。
    話が重苦しくなると信長と愛のあるじゃれ合いをして空気を変える濃姫のキャラクターが良く出来ている。

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    2022年08月07日
  • 吉田松陰(2)

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    吉田松陰の後半生。

    前半生で得た思想・知識をどこまで熟成させて、松下村塾を運営したのか、あたりをハッキリさせにいきたかったが、結論は、学者バカで、明治維新の精神的指導者などとはほど遠い。明治政府内の長州出身者が持ち上げただけの、二流教育者であるということが分かります。

    なぜなら、吉田松陰は、
    理屈では動かぬ現実に腹を立てているし、
    日本を想うといって、暴力革命(討幕)に教え子を導いたのだとすると、

    それが「大和魂」「日本の国体」を深く探索した思想などとどうして言えましょうか。

    最後に、幕府に収攬されるとき、「孟子の教えを試してみたい」というようなことを言っていますが、これがつまり、学者バカ、というものです。

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    2021年11月01日
  • 吉田松陰(1)

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    吉田松陰の前半生。
    この人の人生経験に因数分解を施していますが、思想の成立の土台部分がよく理解できます。

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    2021年10月09日
  • 小説 太平洋戦争(2)

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    第 1 巻を読んだ後長く積読だった大河小説。76回目の終戦記念日のタイミングでやっと続きを。山のようにある太平洋戦争関連の小説の中でも、開戦から終戦までをストレートに描き切っている数少ない作品。感情論に走るところはあるものの、従軍記者経験が十分に生かされていて分かり易い。執筆期間は1962 年から約 10 年、その時代における明治生まれ・山岡荘八の史観だということを念頭に置いて読むべきだろう。この第 2 巻は日本軍緒戦の“快進撃”が描かれる。マレーの山下奉文、フィリピンの本間雅晴、インドネシアの今村均各司令官の対比がとても興味深い。

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    2021年08月19日
  • 徳川家康(2) 獅子の座の巻

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    戦乱の不条理さに翻弄されていく人々の様子が描かれている。愛する正室と離縁しなければいけなくなった広忠は、於大と似ているお春を求愛するようになるものの、お春には片目八弥という許嫁が。忠君の八弥は受け入れるものの
    、最終的にはお春を自分の手で殺めなければいけない苦しみ、そして広忠に対する埋み火が燃え盛る。
    なんという修羅の世界か。
    大名も、そこに生きる女達も、一人の人間で、不条理な世の中で必死に生きていた。

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    2021年07月16日
  • 新太平記(3) 建武中興の巻

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    ついに鎌倉へ侵攻し、北条高時は自決し、鎌倉幕府は滅亡。後醍醐帝は、大塔宮を征夷大将軍とし、新政を開始するも、再び公家衆の専横がはじまり、公家、武家の対立、足利、新田の対立が鮮明となる。
    このような状況下、中先代の乱が勃発する。
    今はまた変わってきてはいるが、足利尊氏は、あまりよくはかかれてはいない。以前の代表的な基準で書かれている感じ。佐々木道誉、赤松則村が好きなんだが、足利方は、あまり登場しない。

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    2021年05月13日
  • 新太平記(1) 笠置山の巻

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    正中の変のから元弘の乱勃発まで。山岡荘八版の太平記。大塔宮、楠木正成を中心に展開。吉川英治とは違う展開。
    この時代は、見方、捉え方により、違う側面が見えてきて大変面白い。

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    2021年05月11日
  • 徳川家康(15) 難波の夢の巻

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    秀次に自害させたのみならず、子どもや側室たちまで皆殺しにするとは。たった1人の人間の横暴がまかり通るとは独裁政治の恐ろしさを痛感。

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    2021年05月08日
  • 柳生石舟斎

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    柳生石舟斎の物語だけでなく、その師である上泉信綱と息子の柳生宗矩についてもかなりページが割かれていた。あと戦国時代の足利将軍家ー織田ー豊臣ー徳川辺りの歴史の流れがなんとなく掴めるようになった。

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    2021年02月21日
  • 徳川慶喜(3)

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    日本をひとつに。
    これを実現するために、慶喜がいよいよ立つ。
    日本の行く末を、慶喜は変えられるのか。
    ここから、慶喜の改革が始まる。

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    2020年06月01日
  • 徳川慶喜(1)

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    徳川家、最後の将軍である慶喜。
    幕末の物語には、必ず出てくるが、慶喜自身の物語は読んだことがなかった。
    まだ、将軍になる前。
    ここから、慶喜の苦悩の物語が始まる。

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    2020年03月30日
  • 源頼朝(3) 鎌倉開府の巻

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    頼朝が伊豆で北条政子と結婚したあたりから、以仁王の令旨、頼朝の挙兵、石橋山での敗北、房総半島に渡り、平清盛の死、木曽義仲が討たれるところまで。正直、学べるところとしては以下な感じであろうか。

    ・一度決心するとわき目もふらぬ鉄壁の意志(頼朝)
    ・どのような大事にも万全のときなどない。すべては覚悟次第(頼朝のこと)
    ・みんなの敵と私憤の対象との区別(伊東入道への仕置)
    ・平清盛の死によりすぐに出撃しようとせずに、瓦解していくのを見守った(頼朝)
    ・後白河上皇の武家利用(追討令の乱発)への警戒

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    2020年02月22日
  • 坂本龍馬(2) 胎動の巻

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    通商条約の締結で揺れる幕府と朝廷。老中首座・阿部正弘は心労で斃れる。龍馬は尊王攘夷の志士として目覚めつつあるが、まだまだ維新回転の中心人物足りえない状態。だいぶ物語の進行が遅く感じる。後半1/4は、幕閣の描写に割かれて、龍馬がぜんぜん出てこない。

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    2020年02月01日
  • 徳川家康(13) 侘茶の巻

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    家康が僻地だった江戸を領地とし、江戸の街づくりを始める決意をするところが、興味深い。これにより朝鮮出兵に兵を割かずにすんだとは。災い転じて福となす、ということか。

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    2020年01月11日
  • 徳川家康(25) 孤城落月の巻

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    遂に、豊臣家滅びる。
    大坂夏の陣も終結し、ますます孤独に追い込まれる家康。
    天下泰平の夢を誰からも理解してもらえず、苦悩する。
    その中での秀頼、淀の方の自害は家康の心を傷つけた。
    いよいよ、次巻で最終巻。
    人生の終わりに家康は、何を思うのか。

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    2019年12月19日
  • 伊達政宗(6) 大坂攻めの巻

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    とうとう大阪夏の陣。最後の戦い。
    伊達政宗の仕組んだスペインの大艦隊はこないし、家康側にその情報も漏れているという展開は燃える。

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    2019年12月17日
  • 日蓮

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    正義とは突き詰めると、これはめんどくさくなる。現実的に自分の立ち位置で都合の良いものを信じたい。

    でもそれは何かにおもねることにになり、全ての人を救うことができない。
    全ての人にとって正しいと思う教えを説くには、厳しい現実と戦わなければならない。

    それが出来る強い心と正義を貫く魂を持った人やったんですね〜。

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    2019年12月14日
  • 徳川家康(22) 百雷落つるの巻

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    家康死後の世を考え、それぞれの保身に走る人々。
    その中での大久保長安の死により、泰平の世が揺らぎ始める。
    死を目前にした家康は、これをどう防ぎ、どう治めてゆくのか。
    大坂の陣前夜。
    魑魅魍魎どもがうごき始める。

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    2019年12月08日
  • 徳川家康(21) 春雷遠雷の巻

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    この巻は、政治と宗教が中心になっている。
    海外貿易に目を向ける家康。
    その中で暗躍する伊達政宗と大久保長安。
    一方、大坂では淀君の態度が徐々に軟化していく。
    家康の宗教観、切支丹勢力の対立、政宗と長安の野心。
    色々なものが渦巻き、家康は泰平を確固としたものにできるのであろうか。

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    2019年12月04日
  • 徳川家康(24) 戦争と平和の巻

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    前巻に続き徳川家康の大坂夏の陣に至る心の動きを丁寧に描いた巻。あくまで秀頼を生かそうとしての描写が、この作家の大坂の陣の解釈の特徴。人間模様としては、家康の思い、大坂方の思い、秀忠とその周囲を囲む家臣の思いと、それぞれの思いの絡む様子がこの巻の醍醐味。

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    2019年10月13日