あらすじ
九州征伐に成功し、北野の大茶会で威を天下に示した秀吉は、小田原の北条氏攻略に着手、家康は先鋒を命じられた。同時に関東への転封を強いられ、家臣団は激怒する。怒りは家康にもある。しかし涙をのんで江戸へ移った。まさに関白秀吉の世、絢爛と桃山文化の花は咲き誇り、衰えを知らぬかに見えた……。
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いつか読もうと思っていた作品。「豊臣秀吉」、「織田信長」はある程度知った気でいたので、戦国時代の三大英雄、最後の一人を知るためにと思い読み始める。
結果、非常に感動した。司馬遼太郎作品や池波正太郎作品、世の中の一般的な「家康像」を覆す作品であった。家康がなぜ天下を取り、そして江戸幕府260年の平和な時代を築けたのか、おぼろげながら理解できた気がした。
また、著者の目を通して描かれた「家康の思考法」に強く感銘を受け、自己統制の本としても傍に置きたいと思った。
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関八州に移封された家康。
ついに、家臣たちの前で天下取りを宣言。
今までは、秀吉と対立することを避け、秀吉に随従してきた家康。
だが、その前に新しい領地、江戸を開拓することが先決。
ここから、家康の天下取りが始まる。
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じわじわと追い詰めていく秀吉の攻撃。それを隙を見せずにうまくかわしていく家康。
耐えに耐えて・・・。
耐えられなかった北条氏は位の違いを見せられて敗北。
耐える家康、そろそろ芽が出て花が開きそうだ。
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北条氏征伐。世に云う小田原評定と揶揄される無惨な位負け。阿茶々、鶴松を生み権勢を得る。寧々が良妻というより、燗の強い女として描かれている。12.10.8
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2009年12月22日、読み始めました。朝日姫・・・しみじみと、切ない方です。
2010年1月2日、読み終わりました。家康もいよいよ天下統一! 利休と秀吉の対立も気になります。
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家康が僻地だった江戸を領地とし、江戸の街づくりを始める決意をするところが、興味深い。これにより朝鮮出兵に兵を割かずにすんだとは。災い転じて福となす、ということか。
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淀殿の話~小田原征伐~千利休の破滅
改めて読むと、歴史の流れを丁寧に描写している。
徳川家康本人よりも、周囲を彩る登場人物の方がいきいきと描写されているのはこれまでどおり。
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大権現様が支配者の仕掛ける罠を堪え忍ぶ13巻。
小田原征伐が行われるが、
忍城が落ちなかった事には触れない。
代々の領地だった三河を奪われ、
北条の旧領という僻地に飛ばされるが、
それすらもチャンスに変える大権現様。
一方、他の人々は大権現様のように
忍耐と強かさを持っていないので潰され、
遺訓の「勝事ばかり知りて~」が引用される。
そして朝日姫の最期は泣けた。
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小田原の役も終わり、泰平の世のようだ。
小悪魔茶々姫はこの巻では平凡な幸せを求めている。物足りない。
随風の自分の殺気を消して相手の殺気を殺す考えは中々正しいと思える。
天下取りの勝負は完全に秀吉の勝利に終わった。
徳川家の国替えも始まり、日本には秀吉の敵はいなくなった。
この小説にはものすごい量の敗者が出てくるが、いくつか共通点がある。
1、時間・数量・相対性に対する理解の欠如。
2、時代の大勢に対する反発。
3、名と実で名を取る。
北条氏は典型だった。
秀吉が目指していた国家像がまったく見えてこないけど、後の官僚と地方勢力者の対立を考えると律令もどきの似非中央集権国家だったんだろうか。