【感想・ネタバレ】織田信長(2) 桶狭間の巻のレビュー

あらすじ

天下を狙う駿府の今川義元は、遂に総力をあげて美々しく上洛の旅についた。尾張など眼中にない。抵抗すればもみ潰せ。屈服か、滅亡覚悟の抗戦か。信長は秘策を胸に動じない。だが義元が桶狭間に入ったと聞くや、者ども続け、と飛び出した。折から暴風雨襲来。天は、革命児・信長に味方した。

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Posted by ブクログ

この作品に登場する歴史上の人物には、山岡荘八流の解釈による性格が付されているが、特に輝きを放っているのが信長の正室・濃姫である。彼女については斎藤道三の娘ということ以外は何も分かっていない。しかしあの美濃のマムシの娘ならば、こうであったろうという個性が違和感なく発揮されている。勝気で男勝り、打てば響く機知に富んだ賢夫人。留守を任せて怠りなく、家臣や領民、側室やその子供達への気配りも忘れない。時に信長をやり込める時もある。この濃姫の存在が作品価値を高め、なる軍記物を越えたものにしている。真の主人公は濃姫なのかも知れない。

本巻は実弟信行が家臣に煽られて、信長に反逆の兵を挙げる弘治2年(1556年)の稲生の戦いから、永禄4年(1561年)の斎藤義龍の変死までを物語る。もちろんその間には信長が己の器量を賭けて挑んだ乾坤一擲の大勝負、桶狭間の戦いがあった。今川軍が迫る中、一向に動こうとしない信長。わずかに見えた光明をつかみ、一気呵成に襲撃する場面、今川義元の最期の描写は本作品の一つの山場である。木下藤吉郎が仕官に訪れるが、この愉快な男と信長との掛け合いも一風変わって面白い。

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2023年10月02日

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織田家家中の平定から桶狭間での奇襲、そして斉藤義龍の死までが描かれています。

ただただ信長の慧眼には恐れ入るばかりです。みずから敵にのせられたと見せ掛け、影で実は完璧な対策を練る。反対派をおびき寄せ一気に一網打尽にする―。器が違うとしか言い様がありません。濃姫との尋常ではない夫婦のやりとりも、その大きさを感じさせます。
また木下藤吉郎も登場してきます。とても頭が切れ、信長の意を汲める唯一人として描かれています。どうも良く描かれすぎな感がしますが…w

次巻では美濃攻めが描かれるでしょう。次も楽しみです。

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2010年10月21日

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天下を狙う駿府の今川義元は、遂に総力をあげて美々しく上洛の旅についた。
その義元が桶狭間に入ったと聞くや、者ども続け、と信長は飛び出した。
折から暴風雨襲来。天は、革命児・信長に味方した。

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2009年10月04日

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桶狭間から斎藤龍興の死没まで。
桶狭間直前の、絶望的な戦力差に懊悩する信長が吹っ切れるまでの展開も気持ちがよく、少年漫画のような楽しさがある。
美濃の刺客を手玉に取る京への旅行も面白い。
秀吉も堺商人相手に鉄砲確保のために奔走。太閤立志伝を思い出すな。

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2022年08月07日

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 「桶狭間の巻」。これに尽きる。
 また、木下藤吉郎も登場する。木下藤吉郎の出自は、父親が織田家の足軽で、藤吉郎自身はほかの主君に使えたのち出奔して商人をしていた、というものだった。
 調べると木下藤吉郎の出自はいろいろな説があってよくわからないらしい。あれだけ大物にのし上がったのに、最後までホラ吹き話をしていたようだ。
 前田利家が一度出奔し、織田信長のもとに帰るまでの顛末も史実とは少し異なる。本では桶狭間のあとすぐに戻っているが、実際は桶狭間で功を立てた後もすぐには戻ることができなかった。

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2013年04月14日

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信長を殆ど知らなかった僕でも、聞いた事くらいはあった『桶狭間の戦い』。
ドラマチックに知る事が出来てとても嬉しかった。

その後の信長の熊野詣は、『鉄砲の調達』と『尊皇を軸とした軍の準備』。
信長に尊皇の心意気があったのは知らなかったから意外だった。
苦悩している公卿の涙を目の前にした時に、信長の人間味溢れる姿が描かれている。
こういう信長を知りたかった。

この巻の終盤は、斉藤義龍の話。
次が読みたくなる、見事なフリになってる。
楽しみ♪

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2012年09月17日

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ついに家督争い決着!そして秀吉の登場。
それにしても斉藤義龍の最期があまりにも…
なかなか憎い奴ではあったけれども、あの最期はちょっと悲惨ですね

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2012年03月23日

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信長の尾張統一から桶狭間の合戦、その後の上洛までが書かれている。信長の智謀、度胸など際立った描き方で惹きつけられる。

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2011年05月29日

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天下を狙う駿府の今川義元は、遂に総力をあげて美々しく上洛の旅についた。尾張など眼中にない。抵抗すればもみ潰せ。屈服か、滅亡覚悟の抗戦か。信長は秘策を胸に動じない。だが義元が桶狭間に入ったと聞くや、者ども続け、と飛び出した。折から暴風雨襲来。天は、革命児・信長に味方した。

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2019年06月26日

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 織田信長といえば、やはり桶狭間の戦いがひとつのピークだろう。
 数を頼む今川勢に対して、まだまだ世間の評判も定かならぬ信長。その後の運命を決めるターニングポイントであったことは間違いない。

 新田次郎においては、その勝因を武田勢の陰ながらの支援として描き、山岡は天から与えられた偶然のように描いている。戦国時代、様々な史実の裏には隣国とのパワーバランスが影響しているとの見方は新田らしいし、天才たるもの天をも味方につける、との山岡の見方もうなずける。
 どちらが正しいのかはわからないが、桶狭間は大きなポイントであったことにはかわらない。

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2017年08月16日

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天下を狙う駿府の今川義元は、遂に総力をあげて美々しく上洛の旅についた。尾張など眼中にない。抵抗すればもみ潰せ。屈服か、滅亡覚悟の抗戦か。信長は秘策を胸に動じない。だが義元が桶狭間に入ったと聞くや、者ども続け、と飛び出した。折から暴風雨襲来。天は、革命児・信長に味方した。

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2009年10月04日

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