砂村かいりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うまくいかない恋 アンソロジーなので
どの短編も単純なハッピーエンドではない。
けれど8人の作家さん其々に、30代ならではの主人公たちの個性的な恋模様が描かれていて面白かった。
収録作は以下の8作品
「感情旅行」・一穂ミチ
「独身の女王」・麻布競馬場
「オレンジシャドウの憂齢」・砂村かいり
「さみしがりやの恐竜たち」・こざわたまこ
「不機嫌依存症」・田中兆子
「出会い」・朝比奈あすか
「振りかぶって、さよなら」・千加野あい
「となりの独り」・カツセマサヒコ
私は「出会い」と「となりの独り」が好みだった。
「出会い」は一歩踏み出せない片想いのお話。
スタートすらしなかった恋もまた、生活に彩 -
Posted by ブクログ
寝る前に携帯をいじっていると睡眠の質が悪くなるとよく聞くので、本を読むことにしているのだが、寝る前にこれを読み始めたところ、腹が立ちすぎて寝付けないという事態に陥った。
9年一緒にいる彼氏から「もう一人彼女ができたんだ」と告げられるところから物語は始まる。
隠さないで言ってくるだけ誠実なのか?と思いもしたが、わざわざ言ってくるということは本気の部分があるじゃん?本気じゃないなら言う必要性ないじゃん?と思った。
そもそも相手のことが大切だったら、墓場まで持っていく。(まぁ浮気すんなってのは前提なんだけど人間って新しいものに惹かれるから、パートナーがいても他の人に惹かれるのは往々にしてあること -
Posted by ブクログ
相手の真意を理解する。
相手との性格の違いや、人生観の違いを許容する。
そこにリスペクト出来ないのであれば、好きだのなんだのは、ただの戯言だと思う。
相手の身勝手を頭ごなしに否定するのではなく、その前段階にどんなロジックがあるのか探し出すもの。
無数の恋愛模様がある中で、相手を否定して自分を正当化する事がどれだけ無意味な事か。
少なからずある失敗を元に、それでもまた誰かを好きになるという事が美しいと思える小説。
「恋は中央線」という言葉があった。
中央線は、阪急京都線のように河原町を出て梅田に到着する、ゴールのある線。
でも僕は、環状線みたいなものだと思う。
同じ駅に何回着いたとしても新鮮を -
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Posted by ブクログ
まずは、事前情報から、どんな内容なのかを推測。
性交渉も恋愛感情もない「友達と結婚した」夫婦。
互いに感情の変化が起こり、なにかが変わっていくという話か、もしくは、パートナーが他の人に対して恋愛感情が芽生え、婚姻関係をみなおすといった流れになるのか?と予想して本を開いた。
「アロマンティック・アセクシャル」「デミセク」性愛に関する初めて目にする表現を始め、読む中でタイトルのマリアージュ・ブランの意味を知った。(フランス語で偽装結婚という意味らしい。)
星夜に対しての疑問点は色々と残るものの、私が想像していた方向性とは違った広がりがこの本の中にあった。
広がりというよりも、広い入口からずーっと遠 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ琴引さんの態度がサラッとしているからこそ、耳が赤くなっている、というようなわかりやすい好意の描写にキュンとした。恋愛に関心が薄そうな雰囲気を醸し出していたから、刺青のことを知って苦しくなった。自分に過去があるように誰にでも過去があって、その領域には絶対に干渉できないし、今のその人の魅力を作り出したのは過去でもあるし、今のその人と関われているのは今の自分である、というのは全てわかっているのだけど、刺青を入れる程の覚悟を持って向き合った人がいるという事実に心を抉られる。LINEが返ってくるとか、顔を見れたとか、それだけで嬉しかったはずの恋心が、関係が深まるごとに貪欲になっていくのが悲しいと思った。
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Posted by ブクログ
もうひとり、彼女ができたんだ。
恋人からの思いがけない告白。
「そんなのすぐ別れたらいいじゃん!」と言えるのは、やっぱり他人事だから。
20代という大切な季節を9年間も捧げてきた恋人。
同棲前に両親にも挨拶を済ませた関係。
派遣社員。
簡単じゃないな。
ただ、現実問題として9年はやはり長い。
この時間が、もうすべてを物語っているようにも感じる。
結婚を望む女性にとって20代は、男性が思う以上にずっと重い。
結婚していく友人たちを見送る切なさや焦り。
「もう少し、もう少し」と耐えられるのは、いつか花嫁になれると信じているからだ。
そんな時に現れる、恋人の彼女。
これはダメージが大きす