新川帆立のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「戸籍」に纏わる5つの短編、どれも勉強になった。
戸籍なんて意識して考えたこともないし、生まれながらにしてあるもんだと思っていました。けれども未だに無戸籍の方とかいらっしゃるという。
戸籍がなければ教育や医療といった公共サービスが受けられないことは元より、存在自体が世間で認知されないということ。これは紙切れ一枚の有無より現実的に相当辛いことだと思います。
主人公の先祖探しがストーリーの中心ではあるものの先祖を探してほしい依頼人の依頼を受けていろいろな土地に出張するのだが、その土地土地の関わる人との話しや食べ物、食事の描写がとにかく細かくて面白い。訛りもそのままなんだろうし、食べ物はまるで目の前 -
Posted by ブクログ
小説ではないエッセイを読むことに多少の不安がありましたが新川先生の小説家としての作家生活や日常生活で考えていらっしゃること、賞に対する考え方やエンタメ商業小説を書くことへの想い、読者に届けるためには売れることの大切さなど新川先生の魅力が詰まった一冊です。
アメリカや日本を往き来されている時期、コロナ禍の中での執筆活動など大変な時期を過ごされながらいろんな環境の中で作家活動をされていたことがよくわかります。小説教室に通われていたことを知り少し驚きました。何よりも感じたことは小説を書くことについて読者を楽しませることがいちばんだと感じていらっしゃることです。途中には新川先生のお奨めの本も紹介されて -
Posted by ブクログ
先祖と戸籍をテーマに色々な角度から様々なエッセンスが加えられておりとても面白かった。
特に前半は民俗学的な要素とか民間人の作った歴史を感じられて興味深く感じた。また8世代も遡ると先祖が200人以上になり、通常はその中の一筋を奉っているという事実は言われてみれば確かにそうで、改めて数字として見ると多いなと実感する。
自身は親戚付き合いはあまりなく、聞いた事はあるけど会ったことのない親戚が多い。「母方のばあちゃんの妹の子供」とか「父方のじいちゃんの○番目の弟の奥さん」なんて説明されるのも何だか分かりにくくて覚えられない。祖父母の時代は特に兄弟が多いからさっぱりだ。曽祖父の時代ともなるとお妾さんの子 -
Posted by ブクログ
ネタバレなんの前評判もなく手に取った小説でしたが、何度も涙しながら読みました。主人公が葛藤しながらも目標に向かって人生を切り開いていくストーリーはとても気持ちの良いものでした。
事故に遭わなかったら、と思うこともあるけれど、事故に遭わなければ出会わなかった人たち、過ごせなかった時間のことを考えると悪くはないなと思える。そんなふうに自分の人生を変えていく力を持つ主人公の生き様は、何もハンディキャップを追っていない自分からすれば、もっと人生を大切に生きなければいけないなと思わずにはいられないものでした。
いつになっても親は親。主人公の父も母も、子育てを終えて自分の人生を楽しんでいる最中の子供の事故でし -
Posted by ブクログ
なんでこの本が本屋大賞にノミネートされなかったの?!
こんなに素晴らしい作品なのに!!
それが読んで一番最初に思ったことです。
私は激しく心を揺さぶられた。
朝宮ひまりという人には、リスペクトを抱かずにはいられない。
33歳まで、大手商社で総合職として世界を飛び回りながらバリバリ働いていたひまり。
それが事故に合い一変し、四肢麻痺の脊髄損傷者となってしまう。
もちろん辛くて悔しくて堪らなかっただろう。
それでも、ひまりは人に苛立ちをぶつけず、前向きに明るく過ごすように心がけ、気難しい相手にもフラットに対応して周囲の好意を得ていく。
だから、ひまりが困難に直面するたびに周りの誰かがヒントを -
Posted by ブクログ
ネタバレもし、自殺しようかなと考えている人がいたら、まずこの本を読んでから考えたらいいんじゃないかなと思う。
割と順風満帆に暮らしていた主人公がある日突然、事故にあい頚髄を損傷。
ほとんど自力では自分の体を動かすことができない、24時間要介護状態というとんでもなく辛い状況になってしまっても、絶望することなく、目標に向かって努力していく。
健常者である私が想像もしたことがないような、ハンディキャップを持つ人が日々感じている不便さに気づかされると同時に、そのような状態であっても前を向いて努力し続ける主人公に勇気をもらえ、私もがんばろうという気持ちになれる本。
読むと前向きな気持ちになれます。