あらすじ
シリーズ累計100万部突破!
『このミステリーがすごい』大賞受賞作&連ドラ化『元彼の遺言状』続編
彼女が転職するたび、企業は必ず倒産する!?
「まさに新しい書き手の登場と言えるだろう」――篠田節子(作家)
※本書は、2021年刊行の単行本を文庫化したものです。
(あらすじ)
倒産の危機に瀕する老舗のアパレル会社・ゴーラム商会を救うため、
弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子とともに「会社を倒産に導く女」と噂される経理課の女性の身辺調査を行うことになった。
ブランド品に身を包み、身の丈に合わない生活をしている彼女は、会社の金を横領しているのではないか。
ところが調査を進 めるさなか、ゴーラム商会の「首切り部屋」と呼ばれる小部屋で本物の死体が発見され……。
【著者について】
新川帆立
1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。
東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』でデビュー。
他の著書に『剣持麗子のワ ンナイト推理』(以上宝島社)、『競争の番人』(講談社)、『先祖探偵』(角川春樹事務所)などがある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
元彼の~の続編。なぜか勤めた会社が連続で倒産し、4社目の会社も倒産の危機にあり、その背景を弁護士が調べていくと思いがけない真相が明らかになる。前作でそのキャラの魅力にハマった剣持麗子も登場し、出てくる弁護士、倒産危機にある会社の人物など、どの登場人物もどこか人間味があり、どこか頼りない感じの所もありつつの魅力的な印象が読んでいて楽しいし、生き生きとした映像として立ち上がってくる感じがある。また、続編出ないかな。
Posted by ブクログ
「倒産続きの彼女」から
似ているとか、違うとか、
そういう概念はデタラメなんです。
違いは同じだけある。
人間の側で、どの違いを重視するかによって
同じグループにくくったり
区別したりしているんです。
人間はひとりひとり、同じだけ違う
それなのに、勝手な要素で線を引いて
区別して、優劣を決める。
誰かが勝手に序列を作っている
その序列の中で戦っても仕方ない
序列を駆け上がる行為すら、
誰かに利用されてしまう
再読感想
前回読んだときには
気に留めなかった文章だったなぁ
Posted by ブクログ
剣持さんかっこいいかっこ良すぎる。言動に態度にハイキックする姿に なんでもかんでも解決する訳じゃないし玉子の謎解き回だし、哀田が限りなく怪しいのにラストまでひっそりしてて 一気に謎解きするのも新川帆立さん上手だなぁ。玉子さんが弁護士なるまでの苦労話が端折っているけど大変だった筈でシマばあちゃん死ななくてよかったのに、とトラはドラマSPみたいで薄気味悪いわ、実在すると思うけど
Posted by ブクログ
弁護士シリーズの2作目。
新たなヒロインはどこにでもいそうな普通の女性。
前作の剣持麗子とは対極に位置するような人生を歩みながらも、それぞれの魅力がたっぷり詰まっていて満足。
Posted by ブクログ
『元彼の遺言状』と同じくこちらもキャラが良い!前作から続く剣持さん(少し成長してる)も、今作の主人公美馬さんも。
普段法律事務所のコーポレート部門の方とは付き合いがあるが、倒産チームというのがあるのだ…!知らなかった。エンタメとして楽しみながら知らないお仕事の世界を楽しめるのがこのシリーズの魅力のひとつ。
Posted by ブクログ
シンプルで読みやすいことに意味があることが、よくわかる本。
軽快で面白くありながら、深みもあり、問題提起もされていて、なるほど面白いなと素直に思える。
引き込まれる
引き込まれる語り口、一気に読んでしまった。あり得なさそうで、一方でリアルさも感じる。続きが読みたくなる。
彼女が転職するたび、その企業は必ず倒産する
すでに3社、そして現社も危険で… というすごく魅力的な謎から始まる「殺社事件」を弁護士が追う
前作『元彼の遺言状』とは主人公が違うのねと思いつつ、こっちの方が好きかも?
緻密というよりはちょっと? いやかなり? 杜撰な感じもするし、動機と事件内容が会わない気もするけど
「会社を殺す」という考え方はすごく面白い。もう少し他の作品も読んでみたくなる
Posted by ブクログ
テレビドラマにもなった「元彼の遺言状」をすっ飛ばして続編ともいえる「倒産続きの彼女」を読んでみた。惹かれたのはタイトルからしてミステリっぽかったから、そして作者が弁護士先生であれば法律絡みの絶対ハズレがない作品だと勝手に決めつけていました。主人公は企業法務弁護士の美馬玉子28歳、ここに出てくる弁護士たち、一言でヒーローやヒロインはいない。地味だけど、なんというか物語がしっかりしていて飽きさせない。登場人物の境遇などが丁寧に描かれていて、新鮮さを覚えた。派手なアクションは終盤に少しあるもののそれほど過激ではない。死体が転がったり、刺されたりと日常を普通の社会人として生きている人にはあまり縁のないことかもしれないが、これらの描写は物語の中で大切な一部分でもある。ミステリー要素は個人的にはあまり感じない、むしろいろいろな格差を感じる社会の中で仕事を通じてもがき成長していこうとする、地味ではあるけど芯のある女性を描いた社会派ヒューマン小説だと感じました。
Posted by ブクログ
第2弾!!
しかし、弁護士さんら働くな!
毎日、午前様の勢いやん!
休日出勤もありで。
お金は、いっぱい貰えるんやろうけど。
確かに、私も、昔は、そんな感じやったな。毎日、終電で、終電間に合わんかったら、その辺のホテルで…
土曜日は、デフォルトで出勤。昼からとか遅めやけど。
今回の主役は、ぶりっこ弁護士 美馬さん、剣持さんも出て来て活躍するけど。バディもんになってる感じ。
タイトル通り、倒産してる会社にばかり勤めてる女性が…
それを操ってる女性、更にそれを操ってる組織。
何故、会社を倒産に追い込むか…
理由は分からなくはない。
あるもんな正社員と非正規社員との壁。
雇用調整とか言って、すぐにクビになる非正規社員。雇用を守られる正社員。
能力に関係なく…
なら、いっぺん潰してまえ!
そこから、這い出すのは、能力次第か…
これからの世の中、こういうのは徐々になくなっていくんかな?
考えさせられる…ウ~( ˘•ω•˘ )~ン
Posted by ブクログ
4.0
こういう性格の主人公がとっても好き。
綺麗なところだけじゃない、人間臭さ。
人を羨んだり、社会に合わせた性格を作ったり。
でも真面目で努力家。素直に生きれたらもっとラクなのに。いじらしい。つい応援したくなる。
前作よりも難しい法律の話がなかったので、最後までとても読みやすかった。
この先生の作品は本当に無駄なところがない。
只野さんの理由には納得しかねる気持ちも多少あるけれど、最後まで展開がおもしろかった。
Posted by ブクログ
ある女性従業員が入社するたびに、倒産するという疫病神のような女性がいるというコンプライアンス窓口からの通報から幕を開ける。
調査を続けていくうちに事件に巻き込まれていくストーリー。
元彼の遺言状の続編。前作から間をおかずに読んだので登場人物がリンクして面白かった。
犯人の読みが当たってスッキリ。
Posted by ブクログ
女性弁護士が主人公の話なのに剣持シリーズとはまた対極な主人公描写に好感。大切な人のために頑張る姿と謎を呼ぶ不可解な事件のライトミステリー感で気楽に読めました。それにしても弁護士って本当に大変なお仕事なんですね。こちらもシリーズになるのかな?
Posted by ブクログ
誰が考えたかわからない、でも世の中に存在する相場だったりヒエラルキーって、あるよなと思った。
責任について結構考えた。経営者が、倒産が目の前まで来たとき、自分が死ぬことで入る保険金を何とか会社を立て直す足しにして欲しいと願って自殺してしまう展開ってあるあるだと思う。でも死ぬって決めて、自分で自分を殺すって、相当。いや、それほど、抱えてる社員の人生を背負うって覚悟必要なんだな。死ねないもん普通。まだまだ社会の厳しさに気づいてない学生の私の考えって甘いなと感じた。
前作から引き続き、今回も読みやすかった!
剣持麗子が少し優しくなったのでは?と感じた笑
Posted by ブクログ
評価は星4だけど4.5くらいで面白かったです。
前作「元彼の遺言状」を読んで作者の新川帆立さんと主人公の剣持麗子に惹かれて、本作品も読みました。
新ヒロイン美馬玉子のキャラも光り、企業倒産に関わるテンポの良い展開と随所に登場する剣持弁護士変わらぬ存在感など新川さん特有の執筆で一気にいけます。
最後のオチも悲壮感なくてよかったです。
Posted by ブクログ
主人公の女性に共感できるシーンが多かった
にてる、にてないはどの要素を重要とするかで答えが変わると言うのには納得させられた
賢い女性になりたい
Posted by ブクログ
倒産の危機を救うため、弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子と共に原因を解明することに、一方で祖母が心筋梗塞に、その祖母にはお相手がいた。
倒産の要因には、倒産に導くと言われる「近藤まりあ」が、そして社員の自殺や同僚の傷害事件。その裏には美馬の過去も繋がっていく?
これはただの企業倒産なのか?仕組まれた事件なのか?
Posted by ブクログ
このミス大賞作の続編ですが、主人公も異なりこの作品だけでも楽しめます。
でも前作の主人公も魅力的に登場するのでそちらも改めて読みたくなる。
お仕事もの?恋愛もの?という導入から最終的にはたくさん事件が起き、たくさんの人の死が絡む。
さくっと読めてまとまりも良く、メッセージ性みたいなものもわざとらしく無く届き、押し付けがましく無いのが良い。
Posted by ブクログ
先が気になって困る!という感じではなく、移動のお供に最適。
主人公もちゃらついてる?!とおもいきや、お料理できたり、仕事頑張ってたり、おばあちゃん大事にしてたりと応援できる。
あっさりおばあちゃんや婚約者が亡くなってしまったりあれれ?となるところもあったけれど
楽しく読めた。
結局トラとは?と疑問も残ったので続きもありそう。
Posted by ブクログ
主役は麗子の後輩弁護士:美馬玉子。
彼女はある意味ごく普通の感覚をもった女性弁護士、婚活にも貪欲に取り組んでいるし、仕事もまずまず真摯に取り組んでいる。
小説の内容はすんなりTVドラマ化が可能なぐらい展開は分かりやすく、登場人物もキャラがはっきりしている。
後半、事件の裏にいる黒幕の1人はそれとなく予想がつくが、その黒幕との一悶着後に玉子が再出発を決意する姿は爽やかであり、彼女の活躍がシリーズ化しても剣持麗子シリーズに引けはとらないと思う。
Posted by ブクログ
新川帆立の倒産続きの彼女を読んだ。
主人公は女性弁護士
倒産続きの彼女というのは、続けて四度も会社が倒産している
段々、実態が明らかになるのだが盛り上がりはいまいち無いしストーリーがしっくりこない。
まあまあ面白かったという感じだ。
Posted by ブクログ
元彼の遺言状の主人公、剣持麗子も出てくるけれど、麗子とはまったく違うタイプの美馬玉子が今回の主人公。
次々と会社を倒産させる女がいるという内部通報から始まる物語。
倒産やそれに伴う手続きについて、さくっと噛み砕いて書かれているのでするする読めます。
難しそうな話も引っかからずに読めるのは前作同様。
麗子が突き抜けた痛快キャラだったのに対して、今回の玉子はこつこつ努力してきた苦労人。
ちょっとした人としての卑屈さなんかに共感しながら、楽しく読めました。
Posted by ブクログ
「元彼の遺言状」の続編!
本作は剣持麗子の後輩弁護士の美馬玉子の物語。
前作の麗子はとびぬけたキャラでしたが、玉子はぶりっ子キャラ!でも、こういう女性いると思う(笑)
玉子の成長ストーリでもあります。
アパレルメーカのゴーラム商会が倒産の危機に。
調べてみると、その倒産には一人の経理担当の女性が絡んでいる?さらに、彼女が今まで勤めてきた会社は全て倒産。
まさに「倒産続きの彼女」
何が起きていたのか?
麗子と玉子が調査を続ける中、ゴーラム商会内の小部屋で発見された死体!
え?、その人、キーパーソンだったんじゃないの?
どうなる?どうなる?
そして、徐々に明らかになる真実。
そして真相は?
といった展開です。
事件の真相を明らかにしていく軸に加え、玉子の気持ちや生き様が変わっていくところも魅力の一つ。
祖母に育てられた玉子。弁護士になるまでの苦労、そして祖母の死、さらに今回の事件を通して、一回り成長した感じ!
これ、シリーズ化していくのかしら?
お勧めですが、これまた、シリーズ一作目から読みましょう(笑)
Posted by ブクログ
『元彼の遺言状』の続編。
前作の主人公である剣持玲子の後輩、美馬玉子が今回の主人公。
玉子が人に見せているのは本来の自分とは違う。
でも、本来の自分て何だろう。
面倒を避けたり、気を遣ったり、違って見えても自分は自分だよな。
主人公ではない玲子の存在感がすごくて、飛び膝蹴りで笑ってしまった。
笑うとこじゃなかったのだけど。
玲子、やっぱり面白いな。
Posted by ブクログ
身辺調査まではどのような仕組みで倒産し続けているのか面白く拝見していましたが、後半から関係者の殺人や未遂が度々起こり、その展開がなく結末を迎えていたのならばもう少し評価が高かったようにも思います。バリバリ働く士業のアラサー女性の葛藤が描かれていたのは現実的で面白かったです。
Posted by ブクログ
シリーズ二作目。
ある女性が勤務する会社が、次々に倒産してしまうという、不可解な謎を解明しようとする物語です。
前作の主役、剣持麗子が脇役に回り、麗子の後輩である弁護士、美馬玉子が主役を務めます。
玉子の屈折した内面描写に、反感を覚える方も多いかもしれませんが、将来に対して思い悩む様子にはリアルさがあり、共感するところも多々ありました。
一方麗子は、後輩へのさりげない気遣いを見せるなどの新たな魅力が、他者の視点からごく自然な形で表現されています。
二人の弁護士の今後の活躍が楽しみなので、
シリーズが長く続くと良いなぁと思いました。
Posted by ブクログ
面白くて一気読みしたのだが、最後に裏組織を登場させるのは、いかがなものかと思う。弁護士の方々も個性的で良かったのだが、実は最初から怪しい人の予想がついてしまっていて、なんだやっぱりかと思ってしまった。主人公のネガティブな思考についていけず、あまり共感出来なかった。次回作を期待する。
Posted by ブクログ
美馬玉子
山田川村・津々井法律事務所に所属。二十八歳。麗子に苦手意識を持っている。コーポレートチーム。ブリッコ。
美法
山田川村・津々井法律事務所に所属。弁護士。玉子の友人で、大学、大学院が一緒。金融取引を担当するファイナンスチーム。
剣持麗子
山田川村・津々井法律事務所に所属。玉子の一年先輩。コーポレートチーム。敏腕弁護士。
美馬シマ
玉子の祖母。八十二歳。シニア婚活で知り合ったムネちゃんと婚約していた。入院中に心筋梗塞の発作が起こり亡くなる。
ムネちゃん
赤坂宗男。シマの婚約者。テトラ貴金属の代表取締役。テトラ貴金属の社長。
古川
山田川村・津々井法律事務所に所属。弁護士。玉子とは大学院から一緒。同じ部署に配属された同期の男性。
津々井
山田川村・津々井法律事務所の創設者の一人。
コーポレートチームのボス。玉子や麗子たちの上司。
ゴーラム商会
有名なアパレル企業。海外の新興ブランドを日本に持ち込んで、独占販売をする会社として創業。経営不振に陥っている。
近藤まりあ
ゴーラム商会経理部。過去に勤務した三社(小野山メタル、マルサチ木材、高砂フルーツ)はすべて倒産している。三十一歳。
安西
ゴーラム商会管理部門の役員。内部通報についての調査に対応する。
川村
山田川村・津々井法律事務所の創設者の一人。倒産チームのボス。五十代後半。津々井とは若いころからライバル関係にあった。情熱の男。ゴーラム商会の調査中に何者かにナイフで刺される。
哀田
山田川村・津々井法律事務所に所属。弁護士。三十代後半。倒産チームで川村の右腕とも言われているが、体よくこき使われている。
築地
玉子が美法と参加した合コンに参加した医師。シマが救急搬送された病院で玉子と再会する。
只野愛子
ゴーラム商会総務課長。転職組で、三年前に入社。玉子と麗子の調査に対応する。玉子たちのヒアリング前に首に深い切り傷がある遺体として発見される。
信夫
麗子の彼氏。土曜日に働く麗子のために手作りのお弁当を届けている。
テトラ貴金属
ゴーラム商会のプロモーションとマーケティング部門の買い手。
マルサチ木材
資材会社。民事再生法の手続きが開始されている。
幸元社長
マルサチ木材の創業者。独断専行型。経営判断を誤り大損失を被っている。
幸元耕太
幸元の息子。専務。
只野理江
只野愛子の姉。マルサチ木材で契約社員として働いていた。人員整理で退職。愛子が大学在学中に死亡。
ずっと非正規社員として勤務。倒産疑惑の4社はいずれも理江を冷遇した会社。
渋野
玉子のゼミの先輩で、刑事弁護を中心に担当する事務所に勤務している弁護士。