新川帆立のレビュー一覧
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魔法律学校の麗人執事シリーズ第2巻。
マリスから正式に執事と認められた野々宮椿は変わらず魔法最優先の学校で魔力0の落ちこぼれとして過ごしていた。五摂家と言われるエリート魔法律一族の中でもマリスと仲の良い十二月田麗矢は面白いことに飢えていて、ちょっとした欲望を満たすために暴力を振るったりして人を押さえつけるタイプ。今回は椿がロックオンされてしまう。魔法を使わない近接戦(ケンカ)でも全く麗矢に歯が立たず困り果てる椿。
拗れは頂点に達し、クラス対抗陣地戦に自身の退学(本当はマリスの坊主)と麗矢の坊主を賭けて戦う羽目になってしまう。
そんな中、椿が女性であることを知っているし、仲の良い伊織が裏の顔を現 -
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商社の総合職として働き、充実した日々を送っていたのに、突然の交通事故で頚髄を損傷し、四肢麻痺になってしまった女性の物語。
思い通りにならない体で、過酷なリハビリを行い、でも仕事には復職できず、仕事を探そうとしても見つからない。ならば、とロースクールに通い始める。
なんて強い意志を持った女性なのだろう。
読みやすいんだけど、淡々と物語が進んでいくかんじ。
ヘルパーもそんな簡単に見つからないって…と思ってしまうが、目の前にあらゆる壁が立ちはだかっても、それを乗り越えようと一生懸命な姿には、すごい!の一言。
ひまりの弁護士として活躍する物語もぜひ読んでみたい。 -
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ネタバレ白熊ちゃんはとても感情を素直に出すから、いろんな不満や悲しみがダイレクトに伝わる
人間関係ってふとしたことで良くも悪くもなるから、仕事におけるそれはとても大事だなと思った
当たり前に同じことを目指せる職場ってありがたいものなんだなと思った
常盤くんは個人的には好き
目的のために手段を選ばなさすぎるけど、彼の中では起こってしまったことを最大限自分のために利用しただけなのかなーとか考えてしまった
でも、それを受け入れられないのも、受け入れたらいけないこともわかる気がする
人の人生を自己責任という言い訳をして狂わせているように感じた -
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ネタバレ2巻も相変わらず面白くて...もう沼です!
マリス様が坊主になるわけがない!って分かってたけどちょっと見てみたいとも思っちゃいました…(笑)
個人的には伊織君推しなので、椿ちゃんと2人、はやくくっついてしまえ!
って1巻のときは思ってたんですけど、伊織君の裏の顔が段々と見えてきて、不安になりました…!椿ちゃんは大丈夫かな?お互い傷つかないといいなと思います。
麗矢さんも敵だと強すぎて厄介ですけど、味方になったら絶対心強いと思うので、次回からの椿ちゃんとの距離感とか関わり方がどうなるのか…!楽しみでしかありません!
スミレさんもめちゃくちゃ好きになりました。
椿ちゃんに恋心を気づいてもらおうと努 -
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ネタバレ「女性の言うことは全く通らない」そうは思わないものの、男性優位は今も色濃く存在するのではないかと思う。(その濃淡の違いはあれど)
女性初の総理になられた高市総理の姿が、高月に重なった。
政治家各々が持つ信念・野望を形にするためにどれだけの苦労があっただろうか。
田神さんが、「高月を政界に誘った時の田神さん」とは変わったんだなあという描写(自身の保身・出世を優先する)で、人はその苦労の中で、染まってしまうのだと思った。環境や時の流れと共に、変化していくのは当然ではあるものの、その変わり方の舵を自分で握れる人でありたいと思った。
そして、最後、高月が顕太郎に最大限の協力をすると、以前言われた言 -
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最近の日本の情勢を踏まえながら読んだが、日本の女性政治家は本当に大変だなと思った。(フィクションではあるが)
ただ、これは政治の世界に限らず、社会の中でも普通に起こりうることなのではないかとも感じた。
「政治家の資質とは何だろう」と考えたとき、間橋さんのように「周りの人のためになりたい」と心から思える人こそ向いているのではないだろうか。
自分ができることを少しずつ回りに返していく——それは当たり前のことのようだが、政治家という立場の人は、その輪をさらに大きく広げる力を持っているのだと思った。
最近、いろいろな問題が起きてはいるが、この局面を乗り越えるために、政治家の皆さんにはぜひとも力を尽 -
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彼は人を殺し、人に殺された。
少年Aは、少年Xに暴行を加え、死に至らしめた。
少年Aを殺したのは少年Xの母親だ。
我が子を殺したAに復讐したのである。
いくら十五歳の少年だからといって、人を殺しておいて、少年院に一年三ヶ月入っただけで許されるのはおかしい。
死には死をもって償ってもらう。
──と少年Xの母親は語った
この「目には目を事件」を追う女性ライターが、少年Aと少年院で共に過ごした五人の元少年らを取材していく。
まるでノンフィクションの記録を読んでいるかのように錯覚する。
少年犯罪についてや少年院の内部、出所後の生活などが私には興味深い部分でもあった。
う~ん、それにして -
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少年であろうと犯罪は犯罪な訳で、少し少年院で過ごしたからと言って社会復帰出来るのは理不尽だと自分も感じたことがある。
でも、この作品を読んで少し違う考え方ができるようになった。
育った環境や先天的な能力によっては、悪いことの判断がつかなかったり、想像力が乏しかったりするため、一般的な環境に適応するのが難しい。
この作品を読んでいると、一部の少年はもう少し他者の助けがある環境で育っていれば、こんなことにはならなかったのに、と思った。
心を入れ替えて反省を繰り返す様子は、ただ犯罪者と憎まれる人であってほしくないと感じた。
全員が全員心を入れ替えられる訳でもないし、現実ではどの程度更生して