新川帆立のレビュー一覧

  • 目には目を

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    ネタバレ

    少年院を出た六人の重罪犯。一人が被害者遺族に殺された。情報を提供したのは誰なのか。
    彼らのことを一人のルポライターが調べ始める。

    ルポライターが記事を書くためにインタビューをするという形式の小説。この場合、ルポライターが純粋かどうかがまず問題になるわけで、身構えて読む。

    途中までは面白く読んだ。
    ルポライターの正体がわかってから、中立に見えた彼女の狂気が加速していき、息苦しくなる。

    目には目を、という感情はわかるが、贖罪や更生を否定すると、社会が成り立たないのではないかと思う。
    これを許すと、最初が何かは置き去りにされ、やられたからやり返すの無限ループになってしまう。

    日本の刑法が応報

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    2025年11月30日
  • 令和反逆六法

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    架空の法律が制定された世界を舞台に繰り広げられる喜劇だが、問題の法律が制定されるに至るまでの世界観がもう少し作り込まれていたら、もっと面白かったかも。
    でもそしたらSF感やファンタジー感出過ぎて、作者の書きたいものと違ってしまうのかもしれませんね。
    「最後のYUKICHI」は筒井康隆氏の「最後の喫煙者」のオマージュみがあってよかった。
    「接待麻雀士」の読後感もよいです。

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    2025年12月01日
  • ひまわり

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    ☆3.5
    読み終わって…前向きになりたいなっ!と とても思わしてくれる内容だったと思う反面、現実的ではないかなぁ…とも…
    実際に障害を持ちながら弁護士になった方がいるようなので 絶対無理!とは思わないですけど…
    でも、読後感はとても良かったです!

    読んでいて 映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』を思い出していました。
    ノンフィクションの『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』では 24時間体制で自立生活を支えたボランティア達の心の葛藤を描いてあり あれだけの人数のボランティアがよく集まったなぁと驚いたし 鹿野さんのパワーにも驚いた。

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    2025年11月30日
  • 女の国会

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    ネタバレ

    国会に係る女性たちに焦点を当てたストーリー。
    議員秘書、衆議院議員、政治記者、そして地方議員(本編で衆議院議員へ立候補する)ミステリー仕立てになっているのもおもしろかった。
    政治の場では男性社会なので、女性はお手伝いかお客様でしかない。いつも1番損な役回りを押し付けられる。
    そんな世界でも女性が入っていかないと何も変えられない、変わらない。
    どうしてこんな世界へ来てしまったんだろうと苦悩しながらも、がんばっている姿に惹かれた。
    個人的には、本筋から離れるから書かれてなかったけど、選挙で間橋が当確した後の加賀美の落ちぶれる様子も書いて欲しかった。高月さんの血尿出しながらがんばる様子がリアル。しか

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    2025年11月30日
  • 魔法律学校の麗人執事1 ウェルカム・トゥー・マジックローアカデミー

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    #魔法律学校の麗人執事 #1
    #新川帆立

    学園ものファンタジーだけど、魔法使用を悪魔との「契約」として、契約実務の法律学校を舞台にしたところが新川流。
    本巻はまだ舞台説明と登場人物の顔見せ感が強いけれど、主人公にも秘密がありそうで、2巻以降に期待。

    #読書好きな人と繋がりたい

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    2025年11月28日
  • 倒産続きの彼女

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    倒産の危機を救うため、弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子と共に原因を解明することに、一方で祖母が心筋梗塞に、その祖母にはお相手がいた。
    倒産の要因には、倒産に導くと言われる「近藤まりあ」が、そして社員の自殺や同僚の傷害事件。その裏には美馬の過去も繋がっていく?
    これはただの企業倒産なのか?仕組まれた事件なのか?

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    2025年11月26日
  • 魔法律学校の麗人執事2 ブラッディ・バトル

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    新川氏の作品なので、全然読みたくないジャンルだが1に続いて我慢して読んだが、やはり肌と感性にあわない。次は読まないと思う。

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    2025年11月26日
  • 目には目を

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    彼女の本は初めて読んだ
    殺人を犯した少年が少年院から出て
    被害者の親に殺されて
    その取材をしているライター目線で
    話は進むのだが…

    なんともイヤな気分
    湊かなえさんのイヤミスとは違った
    とてもイヤな気分
    これが現実なのか…
    実際毎日犯罪は起きてる
    本当にイヤな気分

    あぁ…こういう小説が生まれる
    世の中が嫌だな
    せめて犯罪、特に少年犯罪が起きない社会に
    なることを願う

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    2025年11月25日
  • 先祖探偵

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    点である1人1人の人生が、人との関わりにより線となり、今の自分がある。

    ご先祖様の点を辿る中で曖昧模糊としていた線がクリアになってくる流れ。
    これと同様に、1つ1つの物語も線となってクリアになってくるところがあり、読み進めるのが大変楽しい1冊で。

    今を生きているんだけれども時空を超える感じであるとか。食べ物の描写とか。
    パワーで進める帆立さんのイメージとは少し違った、ストーリーに温度のある物語であった。

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    2025年11月30日
  • 目には目を

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    新川帆立さんの小説を読むのは、デビュー作以来。
    最近読んだエッセイの方が面白かったので、他の作品を読んでみようと思い、今作読んでみました。

    帯のあらすじ読んで、重い内容なんだろうなと覚悟はしていましたが、しっかりと重い内容でした。
    新川さんは第5章の復讐と贖罪の部分を特に書きたかったのかな?読みながらそう思いました。

    登場人物誰にも深く感情移入はできませんでしたが、物語の牽引力はしっかりあり、グイグイ読ませてくれます。
    密告者は誰かは最後明かされますが、なんともやりきれない気持ちになりました。
    大阪くんの貰ったボールペンを大切にしているというエピソードが、妙に深く印象に残りました。
    もっと

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    2025年11月21日
  • 目には目を

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    被害者の親、加害者の親、どちらの心情も痛いほどリアルに伝わってくる。少年Bが誰なのか。明かされた真実に何とも言えない気持ちになる。復讐したい気持ちは当然だと思うし、贖罪がこんな形でいいのかとも思う。
    最後の手紙が、ずっしりと心に響いた。

    0
    2025年11月19日
  • 魔法律学校の麗人執事1 ウェルカム・トゥー・マジックローアカデミー

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    全体的に面白かったが、プロフィールのイラストの色が作品内の描写の色と合っていない箇所がいくつかあったのが気になった。

    P. 171
    翠色の綺麗な目

    P. 219
    豊かな栗毛

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    2025年11月19日
  • 女の国会

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    ネタバレ

    よかった。
     お嬢こと朝沼が性同一性障害とミスリードさせて、実は顕太郎がそうだった、というのは予想外で面白かった。そしてそれを決定づけるのは鯉。
     衆議院の池の鯉はカラフルで、参議院の鯉は黒だという一般には知られていない事実。ネットの情報では確認できなかった。行って確認してみたい。
     朝沼が性同一性障害であるというミスリードにかかり、まんまとその前提で読みすめてしまったが、そうでないという視点で読んでも矛盾はないだろうか。
     加賀美が盗聴やストーカーめいたことをしていることは取引材料に使われなかった。悔しがるところを見たかった。
     国会議員、秘書、記者、地方議員、とそれぞれ女性が苦しいことがよ

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    2025年11月19日
  • 元彼の遺言状

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    最近著者を様々なメディアで見かけるため、手に取る。
    元彼の不可解な遺言から始まる疾走感のあるリーガル・ミステリー。
    勝ち気で強気な性格ながらも、柔らかさが滲む女性弁護士のキャラは終始立っていた。
    物語は爽快に進んでいきましたが、主人公以外の輪郭はぼやけている印象。

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    2025年11月12日
  • 魔法律学校の麗人執事1 ウェルカム・トゥー・マジックローアカデミー

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     男装女子という割りとありふれていそうで、だけどそれだけではすまない、ちょっと変わった主人公の設定。魔法の方が科学よりも高度な技術とされている世界。勢いで読んでしまったが、まだまだ話は始まったばかり。活躍していない人物もいるし、これから先がどうなるのか、今の段階で評価するのは難しい。続きがたくさん出そうなので、ぼちぼち追いかけて行くことにします。

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    2025年11月10日
  • 帆立の詫び状 おっとっと編

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    エッセイは苦手分野ではあったものの、さすが新川帆立さん。
    ライトなトーンでスムーズに読み進められる。

    人としての確固たる筋がとこどころにあふれており、人としても興味がわいた。

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    2025年11月09日
  • 目には目を

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    ネタバレ

    娘を殺された女の復讐譚ではなく、殺人を犯して少年院に服役していた6人の少年達の生活と社会復帰後の姿を取材する話。
    少年達の中には更生している者もいれば、犯行時から微塵も変わらない者もいる。
    目には目を。殺人には殺人を。そんなありふれた話では終わらない。復讐の連鎖を終結させる主人公の選択「反省には反省を」 明言を避けて誤魔化すのではなく、贖罪に対して2つのアンサーを並列に示しているところが凄い。

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    2025年11月08日
  • 目には目を

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    ネタバレ

    犯罪者に寄り添わせる構造はどうなの?と思って読み進めたらその理由がわかった。お前親かい!だとしたらそんな取材だめだろ!って投げそうになった。展開は湊かなえの告白みたいでよかったんだけど、ミスリードにいまいち乗り切れない。10歳の女の子を少年Xって書くのも違和感があるし、堂城君はたまたま女の子殺したんじゃなくて複数の子を襲ってる(本人の認識はちょっと触った、だとしても)よな、と嫌悪感が募るからあんまり庇われても……。親バレしないようになのか運動会来てないことになってるし、娘を殺した憎い相手を眠らせてから殺してるし、ところどころ引っかかった。

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    2025年11月08日
  • ひまわり

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    すごい、と思いつつ読んだら
    実際にそういう人がいると知って
    さらにすごい!となった。
    自分にもありうるけど、自分にこんなことできるかな。
    考えさせられた。

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    2025年11月07日
  • 倒産続きの彼女

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    このミス大賞作の続編ですが、主人公も異なりこの作品だけでも楽しめます。
    でも前作の主人公も魅力的に登場するのでそちらも改めて読みたくなる。

    お仕事もの?恋愛もの?という導入から最終的にはたくさん事件が起き、たくさんの人の死が絡む。
    さくっと読めてまとまりも良く、メッセージ性みたいなものもわざとらしく無く届き、押し付けがましく無いのが良い。

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    2025年11月04日