新川帆立のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『少年による殺人』という題材を巧みに扱った作品だと思う。
殺人を犯した少年の名は世間には明かされない。そしてその少年のうち一人が、別の一人からの密告によって殺されたが、殺された少年の名も密告した少年の名も分からない。『誰が殺されたのか』という問いを軸に序盤は進む。
序盤の少年たちの、理解できない彼らだけの理屈みたいなものがとてもリアルで不気味だった。
その後ストーリーは、罪と報いの話へと変化する。四章に出てくる二人の母親の言い分はどちらも分からないでもなく、読んでいて苦しくなった。
最終的に物語はある結末に辿り着くが、果たして本当にこれで良かったのかは分からない。だけど読み終えてホッと一息つけたのは事実だった。 -
Posted by ブクログ
いい小説だったなと、読み終わって感じた。何より、重いテーマの小説なのに、事実読んでいて心痛むようなところも何箇所かあったし、感情移入して怒りを覚えた箇所も幾つかあった。それにも拘わらず、主要な登場人物のほとんどというか全員が「いい人」で、障害を持っている主人公が生きる意味、生きる手段を得られるように助けてくれる。しかも重苦しい言葉や行動でなく、軽いが真実を突く言葉、当然と思って行ってくれる手助けなど、読んでいる方もある意味身構えなくて読めた。つまりどんな苦労があっても最後はハッピーエンドで終わるのだろうなという安心感があった。それを物足りないと思う読者もいるかもしれないが、そう言う安心感があるが故に、この小説の真意がより分かりやすくなっているように感じる。私だけかもしれないが。
実際、障害者の方々は色々なそれこそ口にしたくない、出来ない苦労があっただろうし、あるかもしれない。この小説のように、どんなに苦労しても助けてくれる人々がいる。とは限らない。気持ちが挫けても、それでも前を向いて進もうとする。ことが出来ないかもしれない。
でも、そういう前を向いて進める人たちも多くいるだろう。
とにかく、読んでよかったと思えるいい小説だ。と思う。 -
Posted by ブクログ
目が覚めると、身体に異変があった。やる気がみじんも湧いてこない」。三年で十冊の本を刊行してきた著者は、ある日突然頑張れなくなった。ケンブリッジ、パリ、フィレンツェ、ローマ。旅しては書き、書いては旅する日々の中、気づくと活力はゼロに。文芸業界、執筆スタイル、己の脳に至るまで様々な分析を試み辿り着いた現在地。
前エッセイが面白くて、続編も購入。気楽に読めるけど結構闇深い文芸界に限らないのかもしれないが若手女性への差別なども描かれていて考えさせられる。顔を出している分、余計なこともたくさん言われるのかもしれない。先生の書影の話は面白すぎて爆笑した。写真屋さんのセンス(笑) -
Posted by ブクログ
タイトル通り離婚専門の弁護士・松岡紬を主人公にした全5話の連作短編集。
著者が元弁護士ということもあり、離婚相談に伴う手続きや制度の説明は非常に具体的で、煩雑さがリアルに伝わってくる。読んでいると、紬先生でなくとも「結婚って意味不明」と思ってしまう。
第1話の相談者・聡美が、浮気した夫よりも、美人で高学歴の浮気相手や、美人で弁護士の紬先生に対して強い怒りを向ける描写は、感情の動きとしてとてもリアルだと感じた。
一方で、紬先生自身の描写はまだ表層的である。縁切寺の住職の娘として育ち、本人はアロマンティック/アセクシュアルの気質があるようだが、その内面はまだ“設定”として提示されている段階で、深掘りには至っていない印象だ。もし第10話、20話と続くシリーズになれば、彼女の価値観や生き方がより立体的に見えてくるのではないか。紬先生の内面をもっと知りたいと思わせる。
また、第4話で扱われる同性婚に関する法制度の遅れは切実で、作品全体のテーマ性を強めている。
北鎌倉の縁切寺・東慶寺にまつわる離婚・離縁の川柳を縦糸に、現代の婚姻制度の問題を横糸に織り込む構成は非常に魅力的で、シリーズとしてのポテンシャルを感じた。続巻を期待したい。 -
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どこに感情移入するかでだいぶ感想が変わってきそうな作品。
罪を犯して少年院に入った6人の少年たち。
そのうち1人が被害者遺族に殺された。
密告者は誰か。
という話。
テーマは重いけど、文章が読みやすいです。
未成年なら人を殺しても片手で余る年数で社会復帰する。
加害者は心から反省しているのか、本当に更生するのか、被害者遺族はどう整理をつけていけばいいのか。
自分が加害者の家族だったら?被害者の家族だったら?
考えてもなかなか答えのでない問題です。
が、
私は美雪さんに一番感情移入しやすかったので感想としては「うるせぇ!目には目をだって言ってんだろ!!」という感じでした。 -
Posted by ブクログ
1章ずつクセの強い男性の恋愛についての話。
サラッと読めたけど、話盛ってるよねという感じがした。ウェブ配信だから?
あと、書いてるのも読んでるのも女性だからサラッとで済ませられるけど、男性が読んだらどう思うんだろう?
てか誰向け?何でこれ書いた?
ちょっと前に読んだ本だったかなー、喉から手が出るほど直木賞が欲しい女性作家の話があって、妙にリアルなので誰のことなんだろう?と思ったらネットでは『成瀬』の宮島さんてこととなってたんだけど、私は新川さんかなと思ったのよね。
正直この本で直木賞はない。
まー色々書いてみてる一環なんだろうけど、狙えるぐらいのものが読みたい。