新川帆立のレビュー一覧
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ネタバレ依頼人の先祖をたどる調査をしながら、自分のルーツを探す探偵?の話。
最初の『幽霊戸籍と町おこし』がどんでん返しで面白かった。第三話の『焼失戸籍とご先祖様の霊』は思いがけずオカルトになってしまってびっくりした。
そして最終話の『棄民戸籍とバナナの揚げ物』は話よりも女性の鼻の骨を折る不逞ブラジル人にビビった。
本の中ではリーマンショックまでそういう輩がいっぱいいたらしい。
リーマンショックで外国人が不況で帰らないといけない、みたいなニュース読んだときは同情したけど、けしからん人も帰ってくれて良かったのかも?と小説の中身とは違う感想を考えてた(笑)
母親にはめちゃ感情移入してたけど、父親はそうではな -
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公正取引委員会の女性審査官の葛藤と成長を描くお仕事ミステリー。シリーズ1作目。
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正義感が強く、考えるよりまず身体が動くという体育会系気質の白熊楓。
公取委審査官として1本立ちすべき5年目だったが、公共工事の談合疑惑で事情聴取した参考人に自殺されてしまう。
責任を取る形で楓の指導係を解かれた上司の遠山は昇進が絶望的に。楓も次年度から九州事務所への異動を打診され、それまでの期間は風見キャップのチームに入り桃園の下につくよう命じられた。
新チームで楓とペアを組むことになったのが東大・ハーバード出身のキャリアという期待の星、小勝負勉だ。
情に囚われがちな楓に対し、 -
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戸籍を辿って先祖についての調査を行うというちょっと変わった探偵業を営む女性を描いた連作短編ミステリー。
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邑楽風子は児童養護施設育ちだ。5歳のとき母に捨てられたからで、施設を出てからはたった独りで生きてきた。
26歳で先祖調べの事務所を開いた。
戸籍を辿ってクライアントの先祖を調査する仕事で、戸籍についての知識も当然ながら身につけている。必要とあらば現地に飛んで聞き込みもするが、風子ひとりで事足りるので人づきあいの苦手な風子には向いていると言える。
けれど風子がこの仕事を選んだ本当の理由は、自身のルーツや母の行方を調べるため。そして何より自分が捨てられた事 -
購入済み
軽く読めるミステリーで、テンポも良く面白かったです。馴染みのない法律用語が出ても分かりやすくストーリーが進んでいき、また少しずつ麗子のキャラも軟化し高飛車なはずが最後は可愛く感じられました。個人的のはもう少し重めのミステリーが好みなので星4つです。
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購入済み
主人公のキャラが強烈すぎ
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という謎の遺言状を残して元カレが死んでいた。それだけでも充分ミステリー性が高く読む気をそそられる。そこに主人公の強烈すぎるキャラが炸裂する。元カノで弁護士の剣持麗子は指輪の値段が安いという理由でプロポーズをはねのけてしまうほどの金の亡者。元カレの死の真相よりも彼女の狙いは数百億円の遺産。犯人なんか誰だっていいというクールな女性。いくら美人でもかなりドン引きしてしまう女性なのだが、最後には意外な一面が見えてきて、結局は彼女に魅了されてしまう。さわやかなミステリーだった。
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元彼の遺言状
このミス大賞受賞作。
遺産相続ものなので登場人物は多いのですが、主要人物はしっかりとキャラが立っていて魅力的でした。
とにかく勢いがあり、ハードボイルドのようになったところは笑ってしまいました。
有隣堂のYouTubeで作者がこの作品について話しているのですが、すべて計算づくで書かれているようで大変頭の良い方なのだと思いました。 -
購入済み
軽く読めます!
話題の方なのと、試し読みをしてとりあえず謎を解きたかったので購入しました。登場人物が結構多かったものの、真相がわからないままなのは嫌なので一気読み。1つ納得いかない伏線の回収はありましたが、他はスッキリ。ラストは一応ほっこり。
主人公のこれからに期待したくなります。
割とスピード感もあり、読みにくさがなかったのもよかったです。 -
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先祖探偵とは、依頼者から先祖の来歴や血筋を遡るお手伝いをする仕事。基本的には戸籍情報を辿って先祖の住んでいた土地や縁者を巡る旅である。邑楽風子は探偵事務所に勤めた後、独立してこの仕事を始めた。その理由は、自らの実の親を探すため―
先祖を知りたい、という人は近年増えてきているという。都市化が進んで自らの地元や親族と疎遠になっている人々が、敢えて自分のルーツを探りアイデンティティや受け継いだものを再認識するということか。そして戸籍という情報がその手がかりとなるも、戦争や災害の影響によって意外と逸失しているケースもあるという。
この短編集にしても、一癖も二癖もある人々が自らの先祖を探すために主人 -
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不慮の事故により、脊椎を損傷し四肢麻痺になってしまった主人公、ひまり。
懸命のリハビリをして多少の回復はあるが
限界が見えてきた時の焦燥感に胸が痛む。
事故前は商社でバリバリ働いていたのに、
様々な手を尽くすも、復職できない。
区役所では福祉を利用して、将来貯金が尽きたら生活保護ということを言われてしまう。
世の中は弱者に本当に冷たい。
どこも雇ってくれないため
司法試験を目指すも
キーボードが打てないため
音声入力ソフトを使用しているが
試験の際に使用が認められなかったり
本番の付き添いの方が六法を引いたことがない方だったり
様々な困難が待ち受けて、、、。
でも、どんな時もひまりはあ