新川帆立のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この著者の本は、デビュー作の「元彼の遺言状」から結構読んでいるので読んでみた。
夫のアメリカ赴任について行った、アメリカでの生活を中心としたエッセー。
東大法学部卒の弁護士で作家として売れていて、アメリカに赴任するような(おそらく)エリートの夫もいる、というピカピカの経歴の著者。
田舎から出るために受験勉強をしていた高校時代も、いやそれ以前からきっと、他の人がやりたい!憧れる!けど実現(実行)できないことをたくさんやってきたんだろうなという行動力と、頭の良さと引きの強さを感じた。完全ペンネームで作家になっているところも賢いと思う。
デビュー作以降も、結構次々に本が出ることに驚いたが、それだ -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
面白い小説って1行目から面白いんだよなぁ。
主人公の剣持麗子がめちゃくちゃ良い。美人で頭が良く弁護士として優秀で金にがめついのだけど、権力には靡かず、情にもろいところもあったり…すごくチャーミングなのだ。
いけ好かない男たちにズケズケと言いたいことを言い放っていく様は小気味よい。
この作品、ドラマは見てたはずなんですが、なんとも面白くなかったので犯人すら覚えてないというレベル…(大泉洋って何役だったんだっけ)。更に、このミス大賞とはこれまであんまり相性が良くなかったので読む気がなかったのだけど、新川さんの他の小説はとても面白かったので読んでみたら、すごく良かったです -
Posted by ブクログ
公正取引委員会ダイロク部のノンキャリアの女性審査官 白熊楓は、お人好しで、いつも相手のことを考えてしまう。空手の選手で、大会では万年2位という成績だった。「筋肉バカ」のキャラクターとして見られていた。その上司に、キャリアのエリート審査官、小勝負勉がやってきた。小勝負は、愛媛県出身で、実家はみかん農家、東大首席のエリートで、経済取引局で5年ほど経験後、ハーバード大学留学を経て、公正取引委員会のダイロク部局にきたのだ。法律に基づいて、クールに対応する。白熊楓とバディを組む。小勝負は、正論すぎたり、図星すぎたり、一番言ってはいけないことを言ってしまうというタイプで、人が傷つくということを考慮しない
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Posted by ブクログ
主人公の麗子は、28歳の弁護士。お金に対して強欲。自己肯定感が高く、それに伴う実力もあり他人にも厳しい。
作家の新川帆立氏は、女が好きそうな女だと仰っていたが、ご多分に漏れず私もそうだった。本書の内容ではないが、その新川帆立氏は、作家になるために一旦弁護士になり、本書はそのデビュー作であるという。
元彼の栄治は亡くなる直前に、厄介な遺言状を残していた。彼は製薬会社の御曹司で莫大な資産を持っていた。
「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」
「犯人が特定できない場合は、国庫に帰属する」
また生前支えてくれた人たちや元カノへの遺贈もあり、麗子もその対象になった。
ただ麗子への遺贈は大した額でな