新川帆立のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女の子が執事として男装し、男子寮で暮らすという設定に惹かれて手に取った一冊。どこか『花ざかりの君たちへ』を思わせる導入に加え、傍若無人な俺様系イケメンや、お金持ちの上位生徒たちが集うサロンなど、『花より男子』を連想させる要素も多く感じた。
手袋を投げて決闘する場面など、いかにもオタク心をくすぐる演出が随所にあり、ベタだと分かっていながらも楽しく読み進めることができた。
一方で、文章で描かれる分、主人公が男装しているという印象はやや薄く感じられた。もし一人称が「俺」や「僕」だったら、また違った印象になったかもしれない。
それでも物語としての面白さは十分で、続きが気になる作品だった。次巻も読 -
Posted by ブクログ
面白かった。ストーリーもサクサク進むので、ストレスなく読めるし、主人公の性格も私は好きかな。お金命みたいなポーズを取ってるけれど、お金より大切なことがあることも心のどこかでは気づいている。
それから、文化人類学の「ポトラッチ」という贈答儀礼の話が印象的だった。互いに贈り物マウントをとりあって、最終的にどちらかが潰されるという。ポトラッチは北米の先住民の儀礼だが、日常でも個人間で行われているという話(例えばバレンタインのお返し)。このポトラッチの概念は物語のキーにもなっている。
ミステリーを読んでいると、女って怖いなと思うことが多いけれど、今回は男のプライドって怖いな。 -
Posted by ブクログ
別な作品で例えたらダメだと思いますが(笑)
ハリポタ×花男 みたいな感じです。
「恋と魔法の学園ファンタジー」と帯にどーんと表記されているので、題材として犬猿してしまう方もいるかもしれませんが、一旦それはおいといて読んでみてほしいです。
主人公(女)が男のふりをして男子寮に入るのでジェンダー問題は避けては通れません。「男だったら」「女じゃなければ」という呪縛からどう抜け出すのか、心の中の葛藤を抱えながら一人の人間としてどうやってその環境で生き抜くのかという部分も良いスパイスです。
それだけでなく、ちゃんと「(魔法界の)法律」が絡んできて契約書に何が書かれていて、それをどう解釈し、どのタイ -
Posted by ブクログ
すごく良かったです。
新川帆立さんの作品は本当にハズレがなくて、すごいなぁと思います。
本作は、先祖を調べることを専門にした探偵が主人公の連作短編集です。実は主人公は5歳のときに母親から捨てられており、自分の出自を知りたくてこの仕事をしているという経緯があります。
最初の依頼は、わざわざ宮崎県から110歳の曾祖父を表彰したいという問い合わせがあったことをきっかけに依頼者の曾祖父を探すというミステリ的なお話です。ホラーっぽい話や社会派な話までバラエティに富んでいてとても面白かったです。
主人公が捨てられた経緯や両親については、想像以上に重く悲しい理由でした。政治の犠牲になった人々がいたことを私