新川帆立のレビュー一覧

  • 目には目を

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    ネタバレ

    初めての新川帆立さん。
    不穏なタイトルと、少年院から出所した少年Aが殺された。一緒に院で過ごした少年Bが被害者遺族に密告したせいで。誰が少年Bなのか!といったあらすじに興味を惹かれて読んでみました。
    インタビュー形式で少しずつ6人の関係が明らかになっていく。みんな怪しくなってくる。
    終盤明かされていく真実に読み進める手が止まらなくなりました。そして、自分に当てはめて考えざるを得ない内容。
    もし自分が被害者遺族になった時。復讐したいと思わず居られるのか。復讐以外の気持ちの納め方とは。当事者にならないと見つからない答え。面白かったです。

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    2025年11月24日
  • 剣持麗子のワンナイト推理

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    剣持 麗子シリーズが登場するリーガルミステリー。
    『元彼の遺言状』、『倒産続きの彼女』に続くスピンオフ短編集。
    次々に持ち込まれる難題に、果たして、すべて一夜限りで解決出来るのか?

    ・家守の理由
    ・手練手管を使う者は
    ・何を思うか胸のうち
    ・お月様のいるところ
    ・ピースのつなげかた

    第一話で登場する『武田 信玄』こと、売れないホスト・黒丑 益也(くろう しますや)の登場から、最後の第五話まで、それぞれ独立した短編ですが、最後に全編にわたる伏線が回収されます。

    なんと黒丑の正体は?
    続編にも期待です。

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    2025年11月23日
  • 目には目を

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    タイトルが不穏で、あまり気が進まずのいたものの、新川帆立さんならきっと読ませてくれると思い手に。

    贖罪と復讐の物語と謳っている。
    「少年による犯罪をどう捉えるべきか。罪を償うとはどういうことか。」と序章に書かれているように、読みながら自分自身の少年犯罪に対する思いが揺れ動き、まさしく考えさせられる物語だった…

    罪を犯す少年は、元々何らかの障害を抱えていたり社会的弱者であることが多いというイメージがある。
    少年院などの更生施設が、そういった非行少年達の更生のために社会的な経験の場として機能しているということを改めて知る。
    もし、彼らが幼い頃から規則正しい生活や暖かい保護者や友人との交流の機会

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    2025年11月22日
  • 帆立の詫び状 てんやわんや編

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    随所でブランドもののバッグが好きなことを熱心に語られていて、とても清々しかった。
    林真理子と新川帆立のエッセイを読んでいれば、高級ブランドの情勢を知れそうな気がする。

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    2025年11月19日
  • 魔法律学校の麗人執事1 ウェルカム・トゥー・マジックローアカデミー

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    始め花より男子の印象が強かったけど。だんだん独自の面白さも出てきて、五摂家とかいう家どうしの対立もあり、主人公たちの恋模様も含めて(もちろん魔法も)次巻の展開が楽しみ。

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    2025年11月19日
  • 女の国会

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    女性総理大臣が現実となった今、読めて良かった。ラストの展開がちょっと意外ではあったが、迫力に圧倒された。

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    2025年11月18日
  • 女の国会

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    政治の裏側が書いてあり勉強になる部分も多かった
    ニュースですごいなとふわっと思っていたが、この本を読んで恥ずかしいが女性総理が今まで誕生してないことに疑問を初めてもった
    性別に関しての理解、日本はまだまだだなと思ったのとこのタイミングで手にとって良かったなと思える一冊だった

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    2025年11月17日
  • 目には目を

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    我が子が殺されたら。
    私もこの母親と同じように犯人を殺してやりたいと思う。それはなんでだろう?って考えると、きっと、私は我が子を奪われて絶望している、我が子は生きる筈だった人生を奪われているのに、犯人がのうのうと生きていて、あまつさえ幸せになろうとしているのが許せないから。
    ただ、犯人を殺しても我が子は返ってこない。
    もし、犯人が少年院で、罰として酷い拷問受ける、我が子と同じくらい苦しみを受ける、となったら満足かな、と考えた。
    でもこれって目には目をな思考ですよね。
    きれいごとじゃ済まない。
    この本の結論にはおーっと思わされるけど、自分ごとになったら…同じように考えられる自信は無いなあ。

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    2025年11月15日
  • 女の国会

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    “お嬢”の異名をとる与党の女性議員の自殺から始まる大逆転政治ミステリ。
    ライバルである野党の議員、その若き政策秘書、政治記者、そしてママさん市議会議員、四人の女性の目線から描く政界の物語。

    折しも日本初の女性総理が誕生したとはいえ、令和の世の中になっても女性が政治の世界で活躍することの難しさ、その仕組みが描かれる。実力や努力ではどうしようもない部分。おじさんたちの旧態依然とした価値観と、男社会を守ろうとする絶対的な結束力はどこの世界にもあるからよくわかる。

    男の失敗は個人のもので、女の失敗は女全体のものにすり替えられる歯痒さ。
    その分厚い壁に四人の女性が協力して風穴を開けていく姿が爽快!

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    2025年11月14日
  • 目には目を

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    重いテーマだけど、読んでみて少年犯罪を犯す子達は罪の意識がないのだと感じた。
    後半取材していたのがまさかあの人だとは気づかずびっくりし、まさか密告したのがあの子だとわかった時、切なくなった。
    少年でも罪はきちんと償うべきだと思う

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    2025年11月14日
  • 女の国会

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    よかった。
    今ちょうど女性初の総理大臣が誕生したこともあり、そこまで辿り着くのにどれほどの不必要な我慢や屈辱なんかもあったのかと考えてしまいました。おめでたいことに、私は想像もしてなかったのですが、この本を読んでこんなこともあり得るのかと、(政治家だけではないですが)衝撃でした。
    最後の部分は、最初の時点で勘ぐられましたが(字のヒントもあったので)、それ以外の部分で気づくことが多々あったので、周りにも勧めたいなと思えるおもしろい本でした。

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    2025年11月13日
  • 魔法律学校の麗人執事2 ブラッディ・バトル

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    シリーズ2巻。

    最強無敵の条ヶ崎マリスの執事として男装している野々宮椿に恋したスミレに意外と可愛いところがあるんだなと思っていたのだが、椿は伊織のことが気になって仕方ないという…

    今回は、そんな椿に攻撃的な麗矢が執拗に絡んできて望まぬ形で対決することになるのだが、その対決中に麗矢は、椿が女であることに気づき、椿は痛みを感じないという麗矢の特殊な体質を見抜いていた。
    激突した後に見えてくるものはお互いの秘密であるが、代わりに距離が近くなるのだなと…

    なんだか、椿の周辺が気になり今後の展開にますます目が離せなくなる。


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    2025年11月12日
  • 元彼の遺言状

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    主人公はプライドが高い女性弁護士で、序盤は主人公に振り回される周囲に少し同情してしまいました。しかし、元彼の残した不可解な遺言状の謎を解く過程での出会いが、少しずつ主人公を変えていきます。それでも主人公らしさは失わず、相変わらず周囲を振り回すのですが、そこがチャーミングに思えてしまうような読後感の良いお話でした。

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    2025年11月10日
  • ひまわり

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    ネタバレ

    500ページ近い長編なのに、ぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまった。ハビリや介護の描写がとてもリアルで、現実の厳しさが伝わってくる。どんな困難にも立ち向かい、前へ進もうとする主人公の強さに感動した。四肢麻痺の状態で司法試験に合格するという設定は小説ならではと思っていたが、実際に音声認識ソフトを活用して合格した弁護士が存在すると知り、驚かされた。

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    2025年11月10日
  • ひまわり

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    頚椎損傷の人が弁護士になったと結果論だけ聞けば、それは運が良かったんじゃないかと思われがちだと思うが、ほぼほぼ努力でしかない。
    持って生まれた頭の良さ、社交性やポジティブ思考、環境にもよることは確かだが、健康な人に比べるととんでもなくマイナスからのスタートである。

    「失くしたものの数を数えるな。残されたものを最大限に活かせ。」私の座右の銘である。
    しかし、残されたものを最大限に活かしても、絶対に私は弁護士にはなれないと思う。

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    2025年11月09日
  • 帆立の詫び状 てんやわんや編

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    エッセイを読むとその人の個性がわかるので面白い。私も人と会うと疲れる、という気持ちが作者と一緒で、かといって会いたくないわけではない。っていう気持ちがよくわかる。

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    2025年11月05日
  • 女の国会

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    国政の細部までしっかりと描かれていて本格的な印象を受けました。物語の序盤で性同一性障害に関する法律が出てくることで、読者の疑問を少し掻き立てますが、そこは、最期の最大の謎の解明に繋がって納得でした。単なる殺人事件に落ち着かないところがこの小説の読みどころではないでしょうか。

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    2025年11月04日
  • 帆立の詫び状 おっとっと編

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    とても読みやすくて面白い。興味のない内容もあるけど著書の言う通り「面白いところだけ読む。それが読書です」を実践すればスラスラと読み進めることが出来た。
    一番面白かったのはADHDの話し。ネタバレになるから詳しくは書けないけど、読んでいてもしかしたら自分もADHDかもと思ってしまった。本を読むと時には我が身を振り返ってみることがある。そんな本だった。

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    2025年11月04日
  • 目には目を

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    彼は人を殺し、人に殺された。
    目には目を。

    重大な犯罪を犯しながら、
    少年法で守られ
    犯人が数年で社会に戻ることは
    被害者遺族からすると許せないだろう。
    復讐したくなる心情はすごくよくわかるし、
    更生なんてするわけがない
    と思っていた。

    本著も復讐をやり遂げ
    なんとも言えない気持ちになるのかと思ったら
    そうではなかった。

    復讐の先に真の償いはないという結末が
    すごく考えさせられた。
    最後の大坂くんの力強い宣言になんだかうるっとしてしまった。

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    2025年11月04日
  • ひまわり

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    事故で頸髄損傷し四肢麻痺となった女性が弁護士を目指して司法試験を受け、艱難辛苦を乗り越えて弁護士として生きるまでの物語。彼女が手紙として自らの軌跡を綴る形で描かれる。
    主人公のひまりがとにかくパワフル。泣く暇があったら一歩でも前進する。悩んでいないわけではないのだが(時々そう書いてあるので)悩んだり泣いたりする具体的な描写はほとんどない。それよりも彼女は先に進む方法を考えるし、そのために最大限の努力をする。
    彼女が自ら言うように、事故がなければ彼女が弁護士を目指すことはなかっただろう。ハンディを配慮されるどころか除外され、受験すらできないところから取り組み、自らの力で突破する彼女に、ただただ圧

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    2025年11月03日