新川帆立のレビュー一覧

  • 倒産続きの彼女
    今作は剣持麗子の後輩弁護士・美馬玉子が麗子とコンビを組んで、とある会社の倒産危機の裏にある事情を探っていくお話。今回も麗子の我が道をいく姿勢がかっこいい。玉子は自己肯定感が低く、他人に頼ることができない女性なのだけど、最後には自分の本当の気持ちに気付いていく。特に、最後には男性とくっついてハッピーエ...続きを読む
  • 倒産続きの彼女
    剣持麗子シリーズ第2弾。
    就職先が次々と倒産していく女性の身辺調査を行う内に予想外の事件に巻き込まれていく社会派小説。
    今回は麗子の後輩・玉子を主人公にしたストーリー。倒産続きの彼女の謎を追う内に殺人事件に巻き込まれていくというパートと、玉子の生き方の葛藤のパートが2つの縦軸として纏まっている。謎解...続きを読む
  • 倒産続きの彼女
    今作もとても面白かった!リーガルミステリー第二作目
    今回は剣持先生の後輩弁護士、美馬玉子が主人公
    初めはぶりっこで打算的な女子かと思いきや、物語が進むにつれ、家には高齢の祖母を抱え、努力で弁護士になった苦労人というのが分かる
    気づけばすっかり玉子のファンに…
    このシリーズは物語の序盤から中盤の事件、...続きを読む
  • 倒産続きの彼女
    元彼の遺言状シリーズ2作目。
    麗子に屈折した感情を持つ玉子が主人公で、2人でタッグを組み倒産寸前の企業の闇に踏み込んでいくリーガルミステリ。

    企業法務弁護士宛に届いた奇妙な通報から、芋づる式に過去に倒産したいくつかの会社が浮かび上がって……と物語に引き込まれ、玉子の境遇、麗子の傲岸不遜さの間に垣間...続きを読む
  • 剣持麗子のワンナイト推理
    剣持弁護士のその後。短編の中でなぜか夜中に依頼者に呼び出されたり、事件に巻き込まれたり。サバサバと推理していくのが小気味いい。そして最後には。新川帆立さんの作品は読みやすくて、リズムがいい。
  • 令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法
    265ページ
    1650円
    4月11日〜4月13日

    よくそんな架空の法律を思いつくなぁと感心しきり。しかも6つの短編集で、それぞれに違う設定だし、毛色も全く違うし。読み始めは、思っていたような話でなくて少し残念に思ったけれど、どんどん引き込まれていった。最後の麻雀の話が、悲しい終わりで辛かった。
  • 令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法
    新川帆立さんの新境地!架空の法律から着想を得て、物語が展開していくなんて、面白い視点でした。短編、それぞれがキャラが濃いけど、1番はやっぱ醸造!自分でお酒作るのが当たり前な世界って。面白すぎる。
  • 倒産続きの彼女
    321ページ
    1400円
    6月26日〜6月27日

    山田川村津々井法律事務所に勤める美馬玉子。事務所の1年先輩である剣持麗子に苦手意識をもちながらも、コンビを組むことになってしまう。二人は『会社を倒産に導く女』と内部通報されたゴーラム商会経理
    課・近藤まりあの身辺調査を行うことになった。ブランド品に...続きを読む
  • 剣持麗子のワンナイト推理
    253ページ
    1540円
    8月30日〜8月31日

    亡くなった町弁護士のクライアントを引き継ぐことにした剣持麗子。都内の大手法律事務所で働くかたわら、業務の合間の深夜に、一般市民の相談にも乗る羽目になる。町弁護士の村山を頼って連絡してきた黒丑
    と出会ってからというもの、死体と対面する機会が増えて.....続きを読む
  • 競争の番人
    348ページ
    1600円
    8月20日〜8月21日

    公正取引委員会に勤める白熊楓は、先日聴取した豊島が自殺したことで心をいためる。その件が原因で配置換えされ、そこでキャリア組の小勝負と共に仕事をすることになる。天文学的な確率でついていない白熊は、騙されたり、監禁されたり、命の危険にまでさらされる。
    ...続きを読む
  • 禁断の罠
    めっちゃ面白い、長編作家って短編もすごい!当たり前なんだけど、改めて凄さがわかった。
    時事的な内容も多く、世相を切ったシュールなオチ。
    短編だから展開も早くすぐに話に引き込まれる、とても読みやすかった。

    長編で創り上げる世界観とはまた違い、あれだけの展開をこんな短編にギュッと詰め込みしっかりオチつ...続きを読む
  • 競争の番人
    公正取引委員会の審査員のお話
    公取 検察 警察 恋愛 浮気 母親 同僚 ちょっとロマンス うまく構成されていておもしろかった。
    伏線の回収も無理やり感なく新川さんの小気味良い感じでよかった。
  • 競争の番人 内偵の王子
    301ページ
    1,550円
    9月25日〜9月26日

    本局から九州事務所に異動になった公取委の白熊は、パワハラ気味な古賀と、約束を守らない常盤、自分に本局への不満をぶつけてくる石山とうまくやれずに、相変わらず忙しい日々を過ごしていた。呉服屋関係の不正返品を調べるうちに、町の小さな呉服屋、梶原呉服に脅...続きを読む
  • 禁断の罠
    ヤツデの一家:新川帆立/大代行時代:結城信一郎/
    妻貝朋希を誰も知らない:斜線堂有紀/
    供米:米澤穂信/ハングマンー雛鳥ー:中山七里/
    ミステリ作家とその弟子:有栖川有栖

    六人が書いた六つのミステリー さて ……
  • 先祖探偵
    2022年の同名単行本の文庫化で、特殊な戸籍にまつわる5話

    先祖調査を業としている邑楽風子のもとに持ち込まれた依頼と、風子が自分の出自を調べる話で、近代戸籍の範囲の調査だけで、私が依頼を受けている過去帳や宗門人別帳を使わないのはちょっと残念。

    1)幽霊戸籍
     111才になる曾祖父の最高齢表彰をす...続きを読む
  • 縁切り上等!―離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル―
    離婚専門家のちょっと変わった弁護士が主人公のお話でした。

    離婚にも色々あるのは分かってますが、
    著者が弁護士出身だけあって、
    法律色もあり面白かったです!

    同性婚にモラハラ、DV、熟年離婚、
    色んな形の離婚を短編ストーリーで描いてい読みやすくあっという間に読み終わりました。

    最後にあとがきでは...続きを読む
  • 禁断の罠
    短篇は気軽に読めて良いですね。どのお話しも面白かったです。前から好きな米澤さんの本もまた読みたくなりましたし、はじめましての作家さんの本も読んでみようって気持ちになりました。
  • 競争の番人
    公正取引委員会って言葉だけは聞いたことあったけど、こういう地味で目立たない人達がいなかったら、私達の生活はもっと悪くなってるんだと思う。色々な人の職業との向き合い方、理不尽なことへの対処法は参考になったかな。
    主人公の彼氏が心変わりして別人と結婚するというのは想像できるけど、自分が予約を入れてた式場...続きを読む
  • 先祖探偵
    新川帆立は読んで失敗はない。
    文章に、1991年生まれとは思えない狡猾さを感じる。年齢の割に経験値が高くて、うまいなぁと感心する。
    また今回はグルメ的な要素もあり、へぇーそんな郷土銘菓があるのかと興味を持った。
    以前NHKで放送していた『ハムラアキラ〜世界で最も不運な探偵〜』にモチーフが似ている気が...続きを読む
  • 先祖探偵
    先祖を探す、つまり家系をさかのぼる探偵のお話。戸籍を取得したり、郷土資料に当たったり、ともすれば地味なお話になりがちなテーマだと思いますが、主人公自身の親探しを軸に、依頼人毎の様々な事情も絡めながら作品を彩ってますね。
    情に流されず、それでいてクールすぎない。いい塩梅の主人公だと思います。