新川帆立のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「戸籍」に纏わる5つの短編、どれも勉強になった。
戸籍なんて意識して考えたこともないし、生まれながらにしてあるもんだと思っていました。けれども未だに無戸籍の方とかいらっしゃるという。
戸籍がなければ教育や医療といった公共サービスが受けられないことは元より、存在自体が世間で認知されないということ。これは紙切れ一枚の有無より現実的に相当辛いことだと思います。
主人公の先祖探しがストーリーの中心ではあるものの先祖を探してほしい依頼人の依頼を受けていろいろな土地に出張するのだが、その土地土地の関わる人との話しや食べ物、食事の描写がとにかく細かくて面白い。訛りもそのままなんだろうし、食べ物はまるで目の前 -
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ネタバレすごい小説だった。
新川帆立さんの小説は3作目。3分の3で面白い。
元彼の遺言状はちょっとコメディ要素もあったが、ひまわりと本作はとにかく凄い小説だった。
少年に娘を殺された母親が、少年院から出てきた少年を殺すという事件が起きた。殺された少年(かつて少女を殺した少年)を少年A、少年Aの居場所を母親に密告した少年を少年Bとされた。
少年犯罪なので、世間は少年Aですら誰かわからないのである。
裁判を通して少年犯罪の被害者にスポットを当てていく話かと思って読み始めたが、そんな浅いものではなかった。
ライターが取材をしていく方式。
はじめはその時期に少年院に入っていた6人への取材(一人は少年Aなの -
Posted by ブクログ
小説ではないエッセイを読むことに多少の不安がありましたが新川先生の小説家としての作家生活や日常生活で考えていらっしゃること、賞に対する考え方やエンタメ商業小説を書くことへの想い、読者に届けるためには売れることの大切さなど新川先生の魅力が詰まった一冊です。
アメリカや日本を往き来されている時期、コロナ禍の中での執筆活動など大変な時期を過ごされながらいろんな環境の中で作家活動をされていたことがよくわかります。小説教室に通われていたことを知り少し驚きました。何よりも感じたことは小説を書くことについて読者を楽しませることがいちばんだと感じていらっしゃることです。途中には新川先生のお奨めの本も紹介されて -
Posted by ブクログ
先祖と戸籍をテーマに色々な角度から様々なエッセンスが加えられておりとても面白かった。
特に前半は民俗学的な要素とか民間人の作った歴史を感じられて興味深く感じた。また8世代も遡ると先祖が200人以上になり、通常はその中の一筋を奉っているという事実は言われてみれば確かにそうで、改めて数字として見ると多いなと実感する。
自身は親戚付き合いはあまりなく、聞いた事はあるけど会ったことのない親戚が多い。「母方のばあちゃんの妹の子供」とか「父方のじいちゃんの○番目の弟の奥さん」なんて説明されるのも何だか分かりにくくて覚えられない。祖父母の時代は特に兄弟が多いからさっぱりだ。曽祖父の時代ともなるとお妾さんの子 -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじに惹かれて読み始めた。
復讐された加害者が殺されたきっかけを作った密告者の少年Bとは誰なのか?の謎を追いながら、復讐することは贖罪なのか、更生とは、反省とは、みたいな疑問を読者に投げかけるような物語になっていた。
登場人物の少年たちの設定が読んでるうちに混合してしまい、けっこう苦労した。あれ?この子はどういう背景の子だったっけ?とかいちいち戻って確認したりした。
語り手の主人公の正体は、物語の中で明かされる前にわかってしまったけど、密告者が誰なのかは最後までわからず、明かされたときはけっこう衝撃だった。
償いのために自分で自分を密告して、遺族に復讐を果たしてもらうことこそが贖罪であ