森鴎外のレビュー一覧

  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    ネタバレ

    当時としては斬新だったのかな。哲学者が息子の性教育に使うため、自分の性欲への目覚めや性体験について振り返って本を書くという話。本の内容を追想する形?で話は進む。見合いを急かす母に対して「俺はあんまりカッコよくないし女側にも男を選ぶ権利はあるだろう」と母に談判するシーンが面白かった。また、流れで遊女と寝ちゃって「案外セックスって大したことないな……」と気づくシーンも良かった。「別に、やろうと思って行ったわけじゃないし……喧嘩しようと思って出かけたわけじゃないけど流れで喧嘩しちゃうことあるじゃん?あれと同じだし……」ってなんかめちゃ言い訳してるのも、お母さんに「ずいぶん遅かったわね」ってしっかり遊

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    2024年10月28日
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    そういえば読みたい登録していたなと思いだし、自分のヰタ・セクスアリス書いているなと思って参考がてら読んだ。面白かったし長くないのでするする読めました。大胆な性欲描写が問題となり…とウィキペディアに書いてあるものの、その後に「もっとも、実際に性行為が直接描写されていることは無く、この処分は当時軍医総監という立場にあった森鷗外に対する非難を受けての対応であったともいわれる」という方がまだ理解できる笑。全然これで発禁処分になってたら驚きもいいところだよ…アニーエルノーとか、ミランクンデラとか失神ものだなって思いました。笑
    この時代の男女の距離感がこういうところがあったんだろうなと思うと、風俗史をみて

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    2024年10月23日
  • 青年

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    鴎外初の長編とのこと。
    小説家を目指し山口県から上京した純一が未亡人である坂井夫人に性欲によって惹かれ翻弄される話。小説も書かず、坂井夫人の逗留してる箱根にまで行き、他の男といる姿を見て嫉妬する。お雪やおちゃらといった純一を魅力的に思うその他の女性も登場。こんな単純な読み方しかできず、坂井夫人≒美禰子のような見方で三四郎と似たテーマと思って読んだが、色んな人の解説を見ているともっと深読みできるテーマ性を持った本なのかと情けなくもなる。
    フランス語がやたらと混じって読みにくい、また個人主義云々哲学的な部分が入ってきづらく、表紙に書いてある純一が「伝説を書く」に至る部分が読み取れなかった。

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    2024年10月17日
  • 阿部一族 他二篇

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    正直、題材になった歴史を知らないので、どこまでが創作でどこまでが歴史事実なのかわからない。一応、どの作品にも中心人物がいて、その人はおそらく森鴎外の好みの人なんだと思うが、時代が違えば価値基準も異なり、また森鴎外の生まれたのが1862年で、明治天皇の即位が1867年だから、森鴎外自身ももとは江戸末期に生まれた士族なので、正直いまの時代の人間の一人としては、理解できない話もあった。

    『興津彌五右衛門の遺書』
    解説によれば、日露戦争でロシア軍を陸戦に破った乃木希典の殉死に着想を得た作品らしい。そういってしまえば美談。ただ、ここで腹を切った人がどうしてそもそも主君にとりたてられたかという経緯が個人

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    2024年10月20日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    『高瀬船』
     ざっくりと「安楽死」がテーマの話、くらいの認識しかなかった。改めて読み返すと「こんな話だったっけ?」という発見があった。
     まず、喜助が悲しんでいない。むしろ喜んでいる。自分の記憶の中では、弟を「殺し」てしまった喜助は罪の意識に苛まれ船上では悲壮感を携えながら揺られている、というイメージがあった。しかしそのような喜助の姿はそこにはなく、むしろ穏やかな雰囲気で居るのである。
    「弟を殺してしまったことで罪の意識が生じ、罪人としての自分が罰せられることに喜びを感じているのかな?」と喜助の感情を解釈してみたりしたが、どうもそのような様子は読み取れない。場合によっては、そのような感情を持っ

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    2024年07月21日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    あまり作家論に偏りたくはないが、モノローグには鴎外の偏屈さが、ダイアローグには鷹揚さが表われているようで面白い。

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    2024年07月15日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    高校のとき、高瀬舟から見る安楽死の在り方というタイトルで研究発表をした。
    医者でもあった森鴎外が書いたことも含め、改めて読み継がれる作品だと思う。

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    2024年07月12日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    6作品収録 
    それぞれの物語にメッセージ性を感じる。
    森鴎外の訴えたいこと、もう少し深堀りするために再読したい。

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    2024年05月14日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    一つ一つ読み応えがある。全てに感想を書くと長くなる。大人になってわかった、「最後の一句」の鋭さ。今の世にもなお、いや今の世だからこそ改めて読み直されてほしい。

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    2024年03月11日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    ネタバレ

    舞姫
    確か初めて読んだのは中学生のとき。
    そのときは、豊太郎はなんてクズなんだろうと思った。同じ女性として、捨てられたエリスがかわいそうだと思った。(読書感想文にも豊太郎の悪口を書きまくったように記憶している。)
    しかし、今、大人になって再読してみると、豊太郎が「ただのクズ」から「理解できるクズ」に変化していた。
    位階をとるか、愛する女性をとるか。このチャンスを逃したら、もう二度と故郷での栄達は望めないかもしれない。そんなときに「当然、エリスを捨てて故郷での出世を選ぶんだよね?(意訳)」とまるで確定事項のようにお偉いさんや友人に言われてしまったら(しかもエリスのいない場所で!)、本心はどうあれ

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    2024年02月05日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    右の手には守本尊を捧げ持って、俯伏した時に、それを額に押し当てていた。

    (山椒大夫/じいさんばあさん/最後の一句/高瀬舟/魚玄機/寒山拾得/興津弥五右衛門の遺書/阿部一族/佐橋甚五郎)

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    2023年12月31日
  • 青年(新潮文庫)

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    鷗外の作品は、読者の洞察が必要、とドナルド・キーン氏が述べている。
    ただ、短編だと、その洞察がいい具合に効いてくるのだが、長編だと散漫になるきらいがあるだろうか。

    ところどころに当時の反自然主義文学の匂いがするし、性に対する抑制的な表現も、その表れなのだろう。

    鷗外らしく、ところどころに哲学的、思想的なエッセンスが埋め込まれており、それを噛みしめながら読むのがいい。

    以下抜粋~
    ・(日記について)「人間はいろいろなものに縛られているから、自分をまで縛らなくても好いじゃないか」

    ・「利己主義の側はニイチェの悪い一面が代表している。例の権威を求める意志だ。人を倒して自分が大きくなるという思

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    2023年10月18日
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    森鴎外らしい小説だが、その中でもチャレンジな作品だったと思う。
    明治の近代文学は、まさに動的な時代でもあり、森鴎外もその作風の変遷があるし、それが偉大な作家といわれる所以である。
    近代が、個人を見出す時代であるとすれば、特に西欧の哲学も学んでいた鴎外からすると、性を科学的に取り上げることは、ひとつの大きなテーマでもあったのだろう。
    主人公が哲学を学んでいる設定としているところも、その意図がより感じられる。(フロイトとか)

    鴎外の特徴が、登場人物を、少し離れた場所から、描写するところ。登場人物が、映像のように現れる効果。
    詰まり、傍観者的に観ているからこそ、その効果が出てくるのかもしれない。

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    2023年09月23日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    ネタバレ

    山椒太夫:安寿がけなげで胸を打たれる
    高瀬舟:今の時代の話なんじゃないかと思うような話。どれだけお金を持っていても足りないという気持ちに対しての人間に対する問い、安楽死は是が非かという話。時代は変わっても哲学的な問題は変わらずにあるのだなぁ。
    寒山拾得:よく分からなかった。

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    2023年08月31日
  • 雁(新潮文庫)

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    瑞々しさと少々癖のある文章で描かれた、ミニマルな不条理

    思えば登場人物全員が、
    運命に翻弄されていたり、知らず知らずのうちに欺かれていたりする。

    主役2人は尊い恋心を持ちながらも、
    その熱は何かを果たすことなく、
    石を投げられた雁のように儚く消えてしまう。
    しかし、それが故、人生の残酷さと無常の美しさがこの物語にはある。

    「ぼく」の視点で、2人から聞いた話を語っているという構造により、「曖昧さ」があって、それがノスタルジーさに繋がっている。

    記憶を未正確なまま手繰り寄せることによって、「今ここの感情」と「過去の映像」が美しく再構築され、独特の浮遊感がある、あのノスタルジックという感情が

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    2023年08月18日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    とても有名な話ではあるが、読んだ記憶も曖昧なので岩波のキャンペーンに釣られて購入。
    安寿と厨子王の童話との差は諸解説を読んで学んだが、改変の仕方も含めて興味深い。
    高瀬舟はストレートな話だが、短いながら読み解くのに苦労する作品もあり、短編集になっているからこそ出会えた作品もあってなにより。
    寒山拾得は著名な絵にもなっているようであり、どこかで見るまでこの話を記憶できるだろうか、、、

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    2023年07月21日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    足りてることを知っている人が一番幸せなんだと思います。あと安楽死の是非を思案することに意味があるように思います。問題から目を背ける事がないように。

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    2023年04月02日
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    こじらせて性生活がなんか上手くいかん男
    自伝体の小説
    これが発禁になる世の中むしろ気になるが
    私が拾いきれてないだけなのか?
    よくわからんが文章は最高
    きんとん食ってるシーンが好き

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    2023年03月10日
  • 青年(新潮文庫)

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    恋愛それは時に苦しめ、まようものである。
    そしてこの小説にはフランス作家、芸術家が記載されている
    また思想面をみても奥深さを感じた
    また再読したい

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    2023年02月20日
  • 阿部一族 他二篇

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    ネタバレ

    初の森鴎外です。

    阿部一族については、死生観や命の捉え方が今とは違う中での、淡々とした語り口で驚くような事実を描いている歴史もの。
    殉死が身近にありすぎる! しかしどこかで今の価値観の中にもこういう空気がゼロではない…我々の中にも脈々とありそう…というところも。

    他の作品も読みたい。

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    2023年02月16日