森鴎外のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
豊太郎のだめっぷりが久しぶりに読みたくなったので、「舞姫」を高校の教科書ぶりに読んでみた。
エリートコースを歩む豊太郎が、法律から歴史や哲学に興味を移し、母親や上司の言いなりの受動的な人間から、自ら決断する能動的な人間になろうと藻掻く。
そして舞姫のエリスと出会い、貧しいながらも幸せに暮らし始める。
が、帰国してエリートに戻りたいと思う気持ちとエリスへの愛情との間で心揺らぐ。
結局は自ら決断できず、自分が倒れている間に友人がエリスに告げ口したことにより、"仕方なく"帰国せざるを得なかった、と自分が悪いわけではないようなところがあいかわらずダメ男だと思った。
けど -
Posted by ブクログ
森鷗外の文章は堅苦しい印象があり敬遠していたが、やはり読みづらかった。時折知らない言葉が出てきて、本の後ろに付属している注釈を使いながら読んだ。
ただ、山椒大夫と高瀬舟は内容を大体知っていることもあり、すんなりと読むことができた。この2作で特に印象に残ったのは、物語や題材よりも森鷗外の美しい日本語であった。多彩で的確な言葉遣いとテンポの良い文章は、ときに場面の情景を、ときに人物の寂しさや切なさを、頭の中にくっきりと浮かび上がらせた。同じ話を現代の作家が書いても出せないであろう味が、この2作品にはにじみ出ている気がした。
どちらの話も僕は涙なしでは読めない。
短いのであらゆる人に読んでほしい