森鴎外のレビュー一覧

  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

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    いやはや、これは。
    はぁぁあ。
    なんとも。

    いいっ!

    カーソン・マッカラーズの「結婚式のメンバー」のあとがきで、「たけくらべ」を思い出した。だなんて村上さんが書いてたもんだから、気になって気になって文庫をペラペラとめくってみたんですが、原文はもとより、口語訳でさえなんだかちんぷんかんぷんと思ってたところ、池澤夏樹編の日本文学全集で、川上未映子が訳してるって聞いて、そりゃぁ好きだわきっとと思い、このかわいいピンクの全集を手にしました。
    それがほんとに私にしっくりピッタリ!だって川上未映子の「乳と卵」も、「先端で、さすはさされるわ…」も面白いねと思ってたから、そりゃもう楽しめたし、好きだったし

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    2018年08月19日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    表題2作が読みたくて。どちらも短い作品ながら深く考えさせられるテーマを背負っています。多くを語っていないぶん読み手によって様々な捉え方や考え方ができるので、読後に他の方の意見を聞いてみたくなりました。
    数年後に再読したらその時々で異なる登場人物に心を寄せている気がします。
    好きとは違う、心の奥に根付くような名作。

    『山椒大夫』
    私の父は「『山椒大夫』=『安寿と厨子王』じゃないか!」と読後に膝を打っていたので、世代によっては後者のタイトルの方が童話などで馴染み深いのかもしれません。
    人買いによって悲運を辿る幼い子供たち――現代の日本では考えにくい描写が多々あります。しかし姉と弟、早々に離れ離れ

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    2018年02月11日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    表題、山椒大夫も高瀬舟も、とても有名な話。
    高瀬舟は、確か学生の頃に教科書か何かで読んだ気がする。
    けれど、どちらも、こんなに短い話だったろうか。
    記憶にある限りでは、もっと長かったような気がしたのだけれど。
    読み終えた時にはそう思ったのだけれど、少し間があいて、また読み直してみたら、同じ印象を抱く。
    こんなに、短い話だったろうか。
    言葉を尽くして説明されているわけではなく、むしろ読者に判断をゆだねるかのように完結に記された部分も多いのに、なぜか、心には長く残る。
    いつか、どこかで、「本当にそれで伝わるなら、言葉など一言で事足りる」というような話を聞いた記憶があるが(夏目先生だったろうか?)、

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    2017年11月29日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    高瀬舟を読んで読書が大好きになりました。
    ハッピーエンドの物語しか知らなかった頃に読んだ衝撃的な内容と世の中のままならさを教わったような気がします。

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    2017年03月11日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

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    2016/10/22
    たけくらべ

    これまで、樋口一葉がなぜお札に載っているのか不思議だった、という以前に気にもとめてこなかったのだけれど、たけくらべ、面白すぎて一気読み。文体が軽快でリズミカル。読んでて気持ちがいい。そして何より、思春期の登場人物の心の内を表す文章は秀逸で、それはもうかゆくてかゆくてたまらない背中をピンポイントでさすってもらったかのように、私の胸にストンと落ちた。今回は川上未映子さん訳で楽しんだが、また違う翻訳でも読んでみたい。

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    2016年10月22日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    渋い。
    渋すぎます。

    表紙の装丁が素敵な角川文庫版。(手ぬぐい屋「かまわぬ」とのコラボシリーズは、大好きです)

    この1冊、面白かった。
    レベル高い。さすが、森鴎外さん。有名なだけのことは、アルんですねえ。

    「山椒大夫」
    「じいさんばあさん」
    「最後の一句」
    「高瀬舟」
    「魚玄機」
    「寒山拾得」
    「興津弥五右エ門の遺書」
    「阿部一族」
    「佐橋甚五郎」

    というのが収録作品。
    好みで言うと、「魚玄機」「興津弥五右エ門の遺書」あたりはそんなにでもなかったです。
    「高瀬舟」も、安楽死の問題など有名ですが、改めて再読してみて、他ほど小説としての衝撃はなかったような。

    ●「山椒大夫」
    安寿と厨子王

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    2016年02月21日
  • 夏目漱石論

    購入済み

    よい

    名作がタダで読めるのは素晴らしい。

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    2014年02月13日
  • 舞姫・うたかたの記 他三篇

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    ネタバレ

    この本を読んで、自分の人生を重ね合わせてしまった。

    森鴎外の舞姫。なんとなく前から読んでみたいと思っていてようやく読むことができた。
    原文が文語体で、かつ場所は異国の事について書かれており、
    あまり理解することができなかったのだが、
    ウェブに出ている現代語訳を読んでみると、なるほど、すばらしいと感じた。

    主人公はいわゆる天才であり、幼いころから学問には非凡な才能を持っていた。
    でもそれが本当に彼を幸福にしていたかというと、そうではなかったようだ。
    運よく、洋行という機会を手に入れて彼は自分の人生を変える出来事に出合った。

    愛を取るか、地位・名誉を取るか、これは昔からの難題だ。
    どんなに人

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    2013年07月29日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    高瀬舟が読みたかった。
    昔読んだときにはかなり強烈に思えたが、意外にあっさりしていた。
    遠島になった喜助の晴れやかな顔の方が、今回の私には印象深い。
    弟殺しの罪よりも、貧しさから抜けられる喜びを感じる喜助。
    そこには弟を殺した後悔はない。
    むしろ殺したおかげで褒美をもらったかのようだ。
    鴎外は安楽死肯定派だったのかもしれない。

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    2012年08月31日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    ネタバレ

    『山椒大夫』

    『魚玄機』

    『じいさんばあさん』

    『最後の一句』

    『高瀬舟』

    『寒山拾得』

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    2012年05月26日
  • 舞姫・うたかたの記 他三篇

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    ネタバレ

    国語の授業で舞姫を初めて読んだときには、豊太郎は何てひどい男なのだろうくらいにしか思いませんでした。

    それから数年経って読みかえしてみたら、豊太郎の苦悩や弱さが他人事とは思えなくて、はたしてどれだけの人が彼を責められるだろうかと考えてしまいました。

    120年以上前のベルリンが舞台の小説ですが、彼の「エリスとの愛」と「栄達を求める心」との間の葛藤は、現代にも通じる部分が多くあると思います。

     うたかたの記・文づかひ・ふた夜といった他の収録作品も、舞姫同様に浪漫味あふれる素敵な作品です。文体のせいで敷居が高く感じるかもしれませんが、ぜひ手にとって読んでみてください。

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    2012年08月02日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    森鴎外の歴史小説に描かれるテーマを心に感じるよう読み進めた。
    明治後半、欧米文化を盛んに取り入れる日本にあって武士の時代をテーマに何を世の中に問おうとたのか。
    それは彼が実際にドイツ留学に行き、欧米文化を肌で感じ、それを盲目的に取り入れることで日本の文化、精神までもが忘れ去られることへの危機感ではなかったのか。

    「自己犠牲」の美が、そのひとつのテーマになっていると思う。

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    2023年09月28日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    言わずと知れた大文豪・森鴎外の短編集。わたしのような素人にぴったりの文庫だと思いました。鴎外がどんなひとだったのか、気軽に親しむことができます。

    好きだったのはやはり『高瀬舟』、『最後の一句』『山椒大夫』かな。見事。

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    2011年08月22日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    中学生の時、誰かからの貰い物。
    難しそうな上、地味な装丁。
    読む気はなかったのに、何とはなしに眺めていると、
    のめりこんでいました。
    姉弟、家族、大事な人に対する一途な思いと行動に心打たれました。
    最後の一句が大好きです。
    いちはわたしの姉に似ています。

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    2011年07月20日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    ♪めいさく さんしょうだゆう〜〜♪は、本当に名作だった…!!
    泣ける。兄弟いる人は特にやばいんじゃなかろうか。全部重ねて読んじゃったぜぃ。教科書に載ってるような作家って避けてきたけど、いいものですね。

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    2010年06月14日
  • 舞姫・うたかたの記 他三篇

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    森鴎外のドイツ3部作である。
    舞姫は、高校の国語で読んだ人も多いと思う。

    個人的には、「即興詩人」と合わせて、文語文文学の最高到達点だと思っている。

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    2009年10月04日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    面白い、というよりは精神修行だな。個人的には。山椒大夫とか自分にはキツ過ぎて無理。でも、こういう本を一度は読んでおかないとダメなんだと思う。

    二人の友は好きですね。妄想とかも。

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    2025年07月27日
  • 舞姫・うたかたの記

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    日本語むずすぎ!!
    うたかたの記と文づかいはよかった
    舞姫はよくわかんなかった
    でもところどころ刺さる情景描写あった
    普請中で急に現代語になって、この文体で書けんなら他も簡単な日本語で書いてよと思った
    でも普請中だけ舞台が日本だから、わざとなのかもしれない、わざとやってるとしたら、ずるいぜ

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    2025年07月16日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    Audibleにて拝聴

    山椒大夫、高瀬舟ともに切ない。
    世間の理不尽に振り回される人間の、なんとも澄んだ心持ちと、諦めを含んだ凪いだ心情が丁寧に描かれていて…くるしい。

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    2025年06月01日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    まさに表題作の山椒大夫と高瀬舟の二篇が良かった。二篇共に昔話のような馴染みやすさがあったからだ。他の話は私には、たまに難解なモノもある。
    山椒大夫は、安寿と厨子王と言った方が馴染み深い。世間知らずとは言え、人買いに攫われ、不幸に見舞われる母と姉弟。離ればなれになり、自分よりも弟の生を重んじる姉の自己犠牲。安寿の最後を暗示させる文章が心に焼き付いて離れない。
    また、高瀬舟は弟を苦しみから楽にさせてやりたいと思う究極の兄の行動。それだけではなく、罪人と護送する同心の生活観、価値観の対比も深い。
    家族を思う気持ちは今も昔も変わらない。大事なモノのために私には何ができるのだろう、と問い直しをしている。

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    2025年05月24日