森鴎外のレビュー一覧

  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    「かのように」が良すぎる。
    話の中の哲学的思考も好きですし、父と秀麿の若干の相手の考えの認識違いもありながらストーリーが進んでいくという流れも好きです。
    秀麿がラスト父とは妥協するしかねーかーみたいなことを言っているのが、たとえ秀麿が父の考えを時間的に正しく捉えていたとしてもそういった結論になるのかなと思いました。それがいい。
    これを読んだ人にはぜひ日本人の信仰についての本や解説書を読んで欲しいです。あと秀麿には本居宣長「古事記伝」を読んで欲しかったと感じました。

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    2025年02月28日
  • 阿部一族 他二篇

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    【総評】
    殉死について書かれた物語が2つ収録されており、日本における殉死文化の変遷を調べるきっかけになった本(時代ごとに意味が変わってることや意外と15世紀に禁止令が出てることを知れた)

    また、森鴎外が年齢設定のミスを複数していることを斎藤茂吉が解説で述べており、森鷗外のような人でミスるなら、自分が色々とミスしても当然だよな、と自己肯定感が上がった

    【興津弥五右衛門 】
    命より誇りを大事する傾向が強い武士文化の時代に生まれなくてよかったなと思う。からかい一つが命取りになるなんて、俺は命がいくつあっても足りない

    【阿部一族】
    阿部一族よりも彼らに仕える部下がなぜ、討ち死にがほぼ確定する中

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    2025年02月13日
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    難しすぎてよくわからんかった。
    自分の性欲の歴史?についての小説らしいけど所々英語が入ったり難しい表現が使われたりとほんっと何も見えてこなかった。めっちゃ悔しい。
    だけど性欲を客観的にというか少し離れた位置にあるものみたいな見方をしているのは少し共感できる。自分も性欲を感じる時、自分ではない別の何かに無理矢理動かされる不快感みたいなのをたまに感じる。に主人公の場合は早くに知りすぎたから自分には制欲の成長がないみたいな表現があったけど、それはまわりも影響してるんじゃないか?と思った。
    性欲に突き動かされ破滅もしくはうまくいかない人の未来を度々挟み込んでたのも何かよくわからないし、もしかしたらそこ

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    2025年02月09日
  • 雁(新潮文庫)

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    【2025年8冊目】
    僕が語る一人の妾と友人の話。金貸しの末造の妾になったお玉は、たった一人の肉親である父親を鑑みながら、慎ましく暮らしていた。だが彼女は、僕の友人である岡田に恋をしてしまう。行動を起こすことを決心したお玉だったが、一羽の雁が運命を狂わせるのだった。

    初の森鷗外でした。序盤の話の流れと途中の流れが結びつかなくて、最初は物語がどう転ぶか全然わかなかったのですが、思わぬところで物語が交差し、そしてあっという間に離れていく建付けがなかなかに愉快でした。交差してからの終わりまでが超スピード。じっくりと語られた前置きがあったからこそ、どこか切なさが残りました。

    味噌煮に悩まされたけど

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    2025年02月01日
  • 青年(新潮文庫)

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    上京した純朴な美青年小泉純一が、医学生の大村や法学者の未亡人坂井夫人との交流を通して世間を知っていく話、のように思えた。特に前半では、キラキラした目のきゅるんとした純な少年、といった感じの描写をされている純一が、坂井夫人に出会ってまんまと(?)「男の貞操」を捧げてしまったあたりから、人間はいかに生きるべきか、自分は真の自由を持っているのか、そんなことを当事者性を持って考えている気がする。大村は純一の精神面の成長に、坂井夫人は身体を持った一個の人間としての成長に寄与している。純一は自分の精神の自由、選択の自由をあえて意識しながらその実、自分の欲望の前に自分は自由ではなくて、あれこれ言い訳をしなが

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    2025年01月21日
  • 雁(新潮文庫)

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    高利貸しの妾であるお玉に横恋慕した書生・岡田を「僕」が回想する形で描写する
    結末としてはハッピーエンドでは無いが、高利貸し・書生・妾といった異なる社会階層に属する人々のことか詳細に描かれており、当時の今とは違ったリアリティを感じることが出来た
    この点ではゾラやバルザックなどの小説に見られる「当時の社会を全て描く」といった思想の影響を少なからず受けていると思われた
    屋台をやってる父親に庇護されてたお玉が末造に見初められて妾となっていくうちに身体的にも精神的にも成長を遂げ、末造すらも欺き自らが得心した恋愛に突き進んでいく、というのが臨場感と疾走感感じる筆致で描かれていて面白く読めた

    中編で場面の

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    2025年01月13日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    森鴎外が登場する本を読み、作品が読みたくなって本書を手に取りました。
    短編集です。お目当てはタイトルの舞姫と阿部一族。ちょうどタイトルのものでした。

    舞姫は文語体だったのでかなり読みにくく、味わう、という心境には至りませんでした・・・未熟(涙)。
    主人公の豊太郎は終始ダメな奴だったけど、帰国の手助けをしてくれた友人に感謝しつつも恨む、という、最後まで人のせいにする根性が気に入らなかったです。
    きっと彼女の切実な思いにも最後まで理解が至らなかったことでしょう。
    こういう人は親や上司の言いなりになって、それにひっそりと不満を抱えながらも順風に生きていくのでしょうね。

    阿部一族は、恥ずかしながら

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    2024年12月14日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    [山椒大夫感想]
    この物語は私が文学に求めている人間の本質の姿には深く迫らず、家族愛がメインで書かれていたので、あまり私にはしっくり来なかった。

    人買いに買われ、その生活は非常に私の同情の念を引き起こした。弟や姉もいつかこの生活を脱したいと言う共通認識があったと見え、脱走に至ったのだと思う。姉が犠牲になるために、入水自殺したのは、一緒に脱走する仲間としてやってきた弟にとっては耐え難いものであったと思う。その犠牲を無駄にしまいと、弟が出世を果たし、最終的には生き別れた母に会った。だが、その感動の再会も母が老いぼれており、再会の中にも一抹の寂寞な感じがあった。

    私も私のために身を粉にしてくれた

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    2024年12月10日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    程よい長さの短編の集合でどれも読みやすい。
    ひどく感銘を受けると言うほどのものは未だ私にはなかった。

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    2024年12月04日
  • 寒山拾得(新仮名)

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    寒山拾得の言い伝え

    寒山拾得の言い伝えを森鴎外が手短にまとめて書いている。同じ題名の芥川龍之介の短文にも登場する世捨て人 瘋狂の僧 寒山と拾得。この作品 鴎外の短文でも、どこが面白いのか 偉大なのか 真価はわからない。ただもったいぶった高官との対比が際立っている。

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    2024年11月17日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    『山椒太夫』
    安寿と厨子王の名前や、ラストの盲目の老婆(母)との再会はどこかで見聞きしてたのか、なんとなく知ってた。

    『高瀬舟』
    安楽死といえば、安楽死の話しなのかしら?

    『阿部一族』
    とにかく武士はみんな死にたがりで、殉死、切腹、に対する熱量が凄く、圧倒されつつ疑問も多く興味深い内容だった。この時代の切腹について、もっと知りたいと思った。
    人物の紹介文は難しくて飛ばし飛ばしして、やっと読みきった。

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    2024年10月07日
  • 阿部一族 他二篇

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    歴史物3篇。興津弥五右衛門の遺書、阿部一族、佐橋甚五郎。興津、阿部は殉死を題材にしている。興津は生前交流のあった乃木希典の殉死を受けて書かれたもののようであるが、遺書という体で書かれたものであるため、文体が固く読みづらい。阿部一族は史実とは異なるようであるが面白い。主人になんとなく嫌われ殉死の許可が得られないことに端を発する一族滅亡の話。佐橋は家康の息子信康の、逐電した小姓が朝鮮の使いとして家康の前に現れた?話。本人かどうかは不明。

    面白くないわけではないが、歴史ものはちょっと読みにくいなあ。

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    2024年04月24日
  • 舞姫

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    昔のエリートはすごい

    ベルリンで女の子をナンパして、妊娠させて、捨ててきた。と言うお話です。なかなかの語学力と金の力だと思います。

    #タメになる

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    2024年04月11日
  • 舞姫・うたかたの記

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    読みにくい。わざと古語のような言葉を用いて書かれた文章は面白い試みだとは思うが読みにくい。
    有名な「舞姫」は、貧乏で病気の母親と暮らす身重な身体になったエリスを、豊太郎がしれっと捨てて無傷のまま帰国するのがいただけない。
    あと文章にどこか人間として冷たすぎないか?と感じる部分が節々にあるのだけど、森鴎外の人生年表を見たら、実年齢より飛び級のような形で東大医学部予科に入学して、その後も軍医としても作家としても成功しているようなのでまあ、普通の人と違うから仕方ないのかも知れない。超ショートスリーパーだし。でも好きじゃないな。

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    2024年02月23日
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    主人公の金井君の、どこか不器用な人物像に思わずクスッとしてしまった。これは哲学者として名を馳せるようになった金井君が、自伝的に自身の性の目覚めやこれまでの経緯(主に学生時代)について振り返る形で始まる物語。彼の性の自覚は比較的早く、男女の性差に興味を持った幼少期には悪知恵を働かせて、近所の女の子に着物を捲らせて下半身を覗き見る行動に出ている。しかしそのように頭が回ったかと思えば、外語学校に入学し寄宿舎に身を寄せると、自身に好意を抱く男色家の先輩の手管に見事引っ掛かり、危うく貞操の危機に瀕していたりもする。このエリートなんだか、ポンコツなんだか分からないブレ幅のあるキャラクターが良い。

    金井君

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    2023年12月23日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    後半漢字が多すぎるストーリーは、病気の身体を休めるのには、まったく向いてなかった。健康だったら読めたかと言ったら、それも疑問だけど。
    「高瀬舟」の話は良かった。足るを知る、という言葉は知ってはいても忘れてしまうことが多いが、このストーリーを読んだことで、今後は、頭の片隅に、夜の舟の上のシーンが蘇ってくるだろう。

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    2023年08月23日
  • みちの記

    匿名

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    上野を出発し、軽井沢に到着した小旅行の様子がつづられている。交通機関がそこまで発達していない当時の苦労がしのばれる。

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    2023年07月29日
  • 独身

    匿名

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    北九州市小倉が舞台となっている。ここは鴎外が単身赴任していた地で、左遷された説もあるとか。当時の雰囲気が感じられ、興味深い。

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    2023年07月29日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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     「高瀬舟」が読みたくて購入した本。森鷗外の作品はこれまで舞姫くらいしか読んだことはなかったが、この作品にはある種の衝撃を受けた。軍医であるからこそ見つめ続けてきた安楽死という問題を小説作品に昇華させているところが興味深い。この内容は現代では自殺幇助の罪に問われると思うが、何とも複雑である。
     また、この作品集に収められている「最後の一句」も面白かった。これもある種の衝撃を受けた。

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    2023年03月24日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    20年漬けた梅酒みたいな一冊。よーーーーく味わってみると、たしかに費やされた長い年月に相当する滋味のようなものを感じることができる。

    舞姫いいなぁ。古文調だからこその文章の美しさがある。妊娠の事実さえなければ国語の教科書に載りそうなのに勿体無い(何様か)

    「余を以て色を舞姫の群に漁するものとしたり。(17頁)」
    「貧きが中にも楽しきは今の生活、棄て難きはエリスが愛(23頁)」

    舞姫○
    うたかたの記×
    鶏△
    かのように×
    阿部一族○
    堺事件○
    余興△
    じいさんばあさん△
    寒山拾得△

    森鴎外、それにしても扱うジャンルが広く深い。歴史物、社会科学、ときて本業医者か。普通に天才では?

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    2023年02月10日