森鴎外のレビュー一覧

  • 山椒大夫・高瀬舟

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    高校の頃、授業で高瀬舟を習い、幸せの価値観について考えさせてくれるきっかけをもらいました。
    ただ、どうしてもこの時代の頃に書かれた文学作品は個人的にどうしても読みづらい感が否めず、星4にさせていただきました。

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    2024年12月31日
  • 青年

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    鴎外初の長編とのこと。
    小説家を目指し山口県から上京した純一が未亡人である坂井夫人に性欲によって惹かれ翻弄される話。小説も書かず、坂井夫人の逗留してる箱根にまで行き、他の男といる姿を見て嫉妬する。お雪やおちゃらといった純一を魅力的に思うその他の女性も登場。こんな単純な読み方しかできず、坂井夫人≒美禰子のような見方で三四郎と似たテーマと思って読んだが、色んな人の解説を見ているともっと深読みできるテーマ性を持った本なのかと情けなくもなる。
    フランス語がやたらと混じって読みにくい、また個人主義云々哲学的な部分が入ってきづらく、表紙に書いてある純一が「伝説を書く」に至る部分が読み取れなかった。

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    2024年10月17日
  • 阿部一族 他二篇

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    正直、題材になった歴史を知らないので、どこまでが創作でどこまでが歴史事実なのかわからない。一応、どの作品にも中心人物がいて、その人はおそらく森鴎外の好みの人なんだと思うが、時代が違えば価値基準も異なり、また森鴎外の生まれたのが1862年で、明治天皇の即位が1867年だから、森鴎外自身ももとは江戸末期に生まれた士族なので、正直いまの時代の人間の一人としては、理解できない話もあった。

    『興津彌五右衛門の遺書』
    解説によれば、日露戦争でロシア軍を陸戦に破った乃木希典の殉死に着想を得た作品らしい。そういってしまえば美談。ただ、ここで腹を切った人がどうしてそもそも主君にとりたてられたかという経緯が個人

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    2024年10月20日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    『高瀬船』
     ざっくりと「安楽死」がテーマの話、くらいの認識しかなかった。改めて読み返すと「こんな話だったっけ?」という発見があった。
     まず、喜助が悲しんでいない。むしろ喜んでいる。自分の記憶の中では、弟を「殺し」てしまった喜助は罪の意識に苛まれ船上では悲壮感を携えながら揺られている、というイメージがあった。しかしそのような喜助の姿はそこにはなく、むしろ穏やかな雰囲気で居るのである。
    「弟を殺してしまったことで罪の意識が生じ、罪人としての自分が罰せられることに喜びを感じているのかな?」と喜助の感情を解釈してみたりしたが、どうもそのような様子は読み取れない。場合によっては、そのような感情を持っ

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    2024年07月21日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    あまり作家論に偏りたくはないが、モノローグには鴎外の偏屈さが、ダイアローグには鷹揚さが表われているようで面白い。

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    2024年07月15日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    高校のとき、高瀬舟から見る安楽死の在り方というタイトルで研究発表をした。
    医者でもあった森鴎外が書いたことも含め、改めて読み継がれる作品だと思う。

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    2024年07月12日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    6作品収録 
    それぞれの物語にメッセージ性を感じる。
    森鴎外の訴えたいこと、もう少し深堀りするために再読したい。

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    2024年05月14日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    一つ一つ読み応えがある。全てに感想を書くと長くなる。大人になってわかった、「最後の一句」の鋭さ。今の世にもなお、いや今の世だからこそ改めて読み直されてほしい。

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    2024年03月11日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    右の手には守本尊を捧げ持って、俯伏した時に、それを額に押し当てていた。

    (山椒大夫/じいさんばあさん/最後の一句/高瀬舟/魚玄機/寒山拾得/興津弥五右衛門の遺書/阿部一族/佐橋甚五郎)

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    2023年12月31日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    ネタバレ

    山椒太夫:安寿がけなげで胸を打たれる
    高瀬舟:今の時代の話なんじゃないかと思うような話。どれだけお金を持っていても足りないという気持ちに対しての人間に対する問い、安楽死は是が非かという話。時代は変わっても哲学的な問題は変わらずにあるのだなぁ。
    寒山拾得:よく分からなかった。

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    2023年08月31日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    とても有名な話ではあるが、読んだ記憶も曖昧なので岩波のキャンペーンに釣られて購入。
    安寿と厨子王の童話との差は諸解説を読んで学んだが、改変の仕方も含めて興味深い。
    高瀬舟はストレートな話だが、短いながら読み解くのに苦労する作品もあり、短編集になっているからこそ出会えた作品もあってなにより。
    寒山拾得は著名な絵にもなっているようであり、どこかで見るまでこの話を記憶できるだろうか、、、

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    2023年07月21日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    足りてることを知っている人が一番幸せなんだと思います。あと安楽死の是非を思案することに意味があるように思います。問題から目を背ける事がないように。

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    2023年04月02日
  • 阿部一族 他二篇

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    ネタバレ

    初の森鴎外です。

    阿部一族については、死生観や命の捉え方が今とは違う中での、淡々とした語り口で驚くような事実を描いている歴史もの。
    殉死が身近にありすぎる! しかしどこかで今の価値観の中にもこういう空気がゼロではない…我々の中にも脈々とありそう…というところも。

    他の作品も読みたい。

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    2023年02月16日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

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    現在社会と作品の時代とを比べながら、いろいろ考えて読んでました。昔の人と現代人を比べると追求心や学問に対する姿勢、人付き合いというものが全く異なると感じた。文章中に所々読みづらい箇所があったが、深みもあって勉強になった。青年はもう少し時間が経ってから読み直してみます。

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    2022年11月22日
  • 渋江抽斎

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    最初はじっくり読もうと思ってはいたが、次第に走り読みになり、抽斎が亡くなってからは、もう速読のフェイク動画のような状態だった。難しすぎる。しかし、抽斎の4番目の妻、イオさんだけはすごい人物だったということは分かった。抽斎が暴漢に襲われそうになった時、お風呂に入っていたイオさんは裸に近い状態で飛び出してきて、暴漢にお湯をぶっかけ刀を抜いて立ち向かったって!イオさんの映画観たい!

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    2022年09月29日
  • 山椒大夫・高瀬舟・阿部一族

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    歴史小説ということで、そのような人物がいたのだ。実在したのかと。思う。武士の殉死などは、私には理解できない部分もあった。

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    2022年06月18日
  • 舞姫・うたかたの記

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    ネタバレ

    うたかたの記:
    何とも救いのない話。国王の身勝手に振り回されるマリイ親子。権力者から一方的に向けられる恋慕の情は怖い。(これは先輩後輩程度でも成り立つでしょう。)妻が襲われて、王に殴りかかるスタインバハ、アカデミー賞のウィルスミスを彷彿としてかっこいい、けどどちらも失うものが大きいことは、教訓にせねばならんのかな。

    ふた夜:
    ちょっと文語だと難しくて口語訳を読んでしまった。戦争、駅など、今の時代とは違うものが文語だと分かりづらい。
    親の都合で結婚させられるのは、「文づかい」に通じるのかな。文づかいより救いがないのが辛い。

    舞姫:
    ロマンチックな話かと思いきや、クズのバッドエンドの話なんだな

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    2022年04月03日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    昭和54年10月15日 28刷 再読

    鴎外日露戦争後、医務局長となり、自由に小説を書きはじめた時代の 短編12編

    「杯」

    明治43年1月 1910年
    8人の少女達がそれぞれの杯で泉の水を飲む。一人は異国の少女で、陰湿な言葉で排除されようとするが、その態度と自国の言葉で自己を主張する。
    凛として美しい。数ページだが、印象深い。

    「普請中」

    明治43年6月 1910年
    ドイツから愛人だった女性が訪ねてくるが、拒絶する日本人参事官。日本はまだ政治も文化も普請中である、待ち合わせのレストランも工事中。

    「カズイスチカ」

    明治44年2月 1911年  臨床記録
    医学士の青年が、開業医の父親

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    2022年01月21日
  • 舞姫・うたかたの記

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    先日『鷗外の怪談』という舞台を観劇し、森鷗外の作品に興味を持った為、拝読した。
    収録されているのは独逸三部作と言われている『舞姫』『うたかたの記』『文づかい』と、舞姫と関連の深い『普請中』、そして翻訳『ふた夜』。今回は鷗外の作品が読みたかっただけなので『ふた夜』はとばしてしまった。
    独逸三部作は文語体の為多少の読みづらさはあるが、ストーリーは至ってシンプルなので、理解はしやすく、また描写も丁寧なので想像がしやすい。思ったより読みやすくて安心した。注釈も細かく丁寧に書かれているので、注釈ページと往復しながらじっくり当時のドイツを味わうことが出来てとても有難い。
    森鷗外が日本のロマン主義文学の発端

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    2021年12月14日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    森鴎外の代表作の1つ。文豪と言われるだけあって文章が難しい。注釈の数もかなり多く難しさが伝わってくる。本書は様々な作品を収録しているが、テーマも幅広く重たいものが多い。

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    2021年09月19日