森鴎外のレビュー一覧

  • 舞姫・うたかたの記 他三篇

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    ネタバレ

    この本を読んで、自分の人生を重ね合わせてしまった。

    森鴎外の舞姫。なんとなく前から読んでみたいと思っていてようやく読むことができた。
    原文が文語体で、かつ場所は異国の事について書かれており、
    あまり理解することができなかったのだが、
    ウェブに出ている現代語訳を読んでみると、なるほど、すばらしいと感じた。

    主人公はいわゆる天才であり、幼いころから学問には非凡な才能を持っていた。
    でもそれが本当に彼を幸福にしていたかというと、そうではなかったようだ。
    運よく、洋行という機会を手に入れて彼は自分の人生を変える出来事に出合った。

    愛を取るか、地位・名誉を取るか、これは昔からの難題だ。
    どんなに人

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    2013年07月29日
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)

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    ヰタ・セクスアリス=Vita Sexualis。ラテン語で「性欲的生活」の意味。
    大学の哲学講師・金井が自己の半生を振り返って書く、「性欲」に関する記述に特化した回顧録という体裁をとっている。大筋では鷗外の体験に基づき、事実と虚構が混淆となって描かれた作品である。

    あえて一言で言えば“童貞日記”。が、金井の手にかかれば、童貞にありがちな、妄想に耽る悶々とした日々……というのはどこ吹く風である。金井(=鷗外)は、ただ淡々と、自らの性欲的生活を客観的かつ科学的に記述していくのみである。そこにこの小説特有の諧謔があって笑える。当時の書生の習俗も垣間見られて興味深い。

    鷗外の精神構造が金井の

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    2015年01月06日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    久しぶりに読み返してみた。「鶏」の石田小介、旦那に似てる。

    鴎外は言文一致よりも古めかしい文語チックな文体のほうがつやっぽくて好き。

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    2012年11月06日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    高瀬舟が読みたかった。
    昔読んだときにはかなり強烈に思えたが、意外にあっさりしていた。
    遠島になった喜助の晴れやかな顔の方が、今回の私には印象深い。
    弟殺しの罪よりも、貧しさから抜けられる喜びを感じる喜助。
    そこには弟を殺した後悔はない。
    むしろ殺したおかげで褒美をもらったかのようだ。
    鴎外は安楽死肯定派だったのかもしれない。

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    2012年08月31日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    『山椒大夫』

    『魚玄機』

    『じいさんばあさん』

    『最後の一句』

    『高瀬舟』

    『寒山拾得』

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    2012年05月26日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    馴染みは薄いはずの言葉なのに、
    エリスの麗しさ、エリスへの止められない気持ち、決断できない人間らしい弱さ、最後の文にこめられたどうにもならない思いの丈が、現代語以上にビシビシ伝わってくるのが不思議です。

    少ない分量に濃厚な内容もさることながら、「日本語」を再認識できる作品だと思いました。

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    2012年04月19日
  • 舞姫・うたかたの記 他三篇

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    国語の授業で舞姫を初めて読んだときには、豊太郎は何てひどい男なのだろうくらいにしか思いませんでした。

    それから数年経って読みかえしてみたら、豊太郎の苦悩や弱さが他人事とは思えなくて、はたしてどれだけの人が彼を責められるだろうかと考えてしまいました。

    120年以上前のベルリンが舞台の小説ですが、彼の「エリスとの愛」と「栄達を求める心」との間の葛藤は、現代にも通じる部分が多くあると思います。

     うたかたの記・文づかひ・ふた夜といった他の収録作品も、舞姫同様に浪漫味あふれる素敵な作品です。文体のせいで敷居が高く感じるかもしれませんが、ぜひ手にとって読んでみてください。

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    2012年08月02日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    森鴎外の歴史小説に描かれるテーマを心に感じるよう読み進めた。
    明治後半、欧米文化を盛んに取り入れる日本にあって武士の時代をテーマに何を世の中に問おうとたのか。
    それは彼が実際にドイツ留学に行き、欧米文化を肌で感じ、それを盲目的に取り入れることで日本の文化、精神までもが忘れ去られることへの危機感ではなかったのか。

    「自己犠牲」の美が、そのひとつのテーマになっていると思う。

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    2023年09月28日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    明治の文豪の小説を読むことは伝統の価値観と新たな価値観(当時は西洋文化)の狭間の中での葛藤や考察や思想に接すること。
    それは現在社会、特に3.11以降、現代人も同じ立場に置かれていると思う。

    武士の美学を学ぶのならば「堺事件」、「阿部一族」が必読。
    明らかに乃木希典の自害に影響を受けた作品で、日本人のアイデンティティでもあった「死」の意味を提起している。
    上述の新旧価値観のぶつかりから、鴎外が求めたものは日本の歴史であり、歴史小説であった。これを現代人も学ばざるを得ない。

    一番、心に残った小説は「かのように」。
    日本人とは、合理的に説明できるものではなく、文化、歴史に根着く「かのように」を

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    2023年09月28日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    言わずと知れた大文豪・森鴎外の短編集。わたしのような素人にぴったりの文庫だと思いました。鴎外がどんなひとだったのか、気軽に親しむことができます。

    好きだったのはやはり『高瀬舟』、『最後の一句』『山椒大夫』かな。見事。

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    2011年08月22日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    中学生の時、誰かからの貰い物。
    難しそうな上、地味な装丁。
    読む気はなかったのに、何とはなしに眺めていると、
    のめりこんでいました。
    姉弟、家族、大事な人に対する一途な思いと行動に心打たれました。
    最後の一句が大好きです。
    いちはわたしの姉に似ています。

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    2011年07月20日
  • 山椒大夫 高瀬舟 他四篇

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    ♪めいさく さんしょうだゆう〜〜♪は、本当に名作だった…!!
    泣ける。兄弟いる人は特にやばいんじゃなかろうか。全部重ねて読んじゃったぜぃ。教科書に載ってるような作家って避けてきたけど、いいものですね。

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    2010年06月14日
  • 舞姫・うたかたの記 他三篇

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    森鴎外のドイツ3部作である。
    舞姫は、高校の国語で読んだ人も多いと思う。

    個人的には、「即興詩人」と合わせて、文語文文学の最高到達点だと思っている。

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    2009年10月04日
  • 渋江抽斎

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    鷗外史伝ものの第一作。

    弘前の医官で考証学者の渋江抽斎(1805-58)。古書蒐集の中で抽斎を知った鷗外は、抽斎の子孫からの聞取りや文献渉猟を経て、抽斎の素性だけでなく、その妻五百(いお)を始めとした周辺人物や抽斎没後の子孫の行く末までを克明に描き出す。

    漢語交じりの淡々としたその筆致は、感傷に溺れることなく、抽斎への敬愛を静かに立ち昇らせます。豪胆な妻五百や、放蕩な次男優善(やすよし)、観劇狂の友人・森枳園(きえん)ら強烈な群像が活写されることで、抽斎の恬淡とした生真面目さが際立ってくるのが逆説的で面白い。

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    2026年01月03日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    「舞姫」や「うたかたの記」など、9篇を収める。
    美濃部伊織とその妻るんの物語、「じいさんばあさん」がいい。「文化六年の春が暮れて行く頃であった。麻布竜土町の、今歩兵第三連隊の兵営になっている地所の南隣で、……」で始まる、簡にして要を得た、しかもリズムのきいた文章。これが堪らない。
    その麻布竜土町での37年ぶりの再会とその後の暮らしぶり。なにやら小松左京のSF長篇『果しなき流れの果に』のエンディングを思わせる。

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    2025年10月10日
  • 青年(新潮文庫)

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    100年以上前に世に産み出された作品なだけあって、まず言葉遣いに苦戦する。そして昔の日本の有様に実感がわかない。それでもストーリーはとてもシンプルで、知らない語彙は推測しながら読み進めていっても楽しめる作品である。登場人物たちも魅力的で万人にお勧めできる森鴎外の作品だと思う。

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    2025年09月15日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    『舞姫』感想

     近代の「私」とは。
     自由な個人としての「私」を見出し、エリスと恋に落ちるも、それを裏切って日本国家の一員としての「私」を優先するドラマ、と思っていた。
     だが、実際再読してみて感じたのは、二項対立的な「私」の葛藤ではなく、「私」という存在の純粋な不安定さであった。
     森鴎外は『舞姫』を書くことで、「私」という存在が壊滅的に信用できないものであることを描いた。
     男のナルシジズムを感じる部分があるので、星4。

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    2025年08月20日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    面白い、というよりは精神修行だな。個人的には。山椒大夫とか自分にはキツ過ぎて無理。でも、こういう本を一度は読んでおかないとダメなんだと思う。

    二人の友は好きですね。妄想とかも。

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    2025年07月27日
  • 舞姫・うたかたの記

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    日本語むずすぎ!!
    うたかたの記と文づかいはよかった
    舞姫はよくわかんなかった
    でもところどころ刺さる情景描写あった
    普請中で急に現代語になって、この文体で書けんなら他も簡単な日本語で書いてよと思った
    でも普請中だけ舞台が日本だから、わざとなのかもしれない、わざとやってるとしたら、ずるいぜ

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    2025年07月16日
  • 阿部一族・舞姫(新潮文庫)

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    正直難しいから読みづらい
    だけど読んでると
    不思議な深い味わいがある
    噛めば噛むほど味があるような
    文章も無駄がなくキレッキレなのに
    心情が湧いてくるような
    どれも感じ入る9つの作品

    その中で「#鶏」という作品
    庶民の強かさを
    責めるでも無く皮肉るでも無く
    自戒の念と諦め?が混在しつつも
    コミカルな感じもして
    個人的には1番お気に入り

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    2025年06月09日