井原忠政のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
茂兵衛が死んだ!と思われて終わった9巻目から待ちに待った10巻目。
徳川では茂兵衛が死んだとの連絡で慟哭が。
ところが事実は土牢の中で側近の部下と共に生きていた。
それぞれ怪我こそあったが、生き死にに関わるような怪我ではなかった。
「表裏比興之者」とあだ名される真田昌幸の嫡男、真田源三郎が助けてくれたのであった。
そして傷も治った頃、茂兵衛は牢の中で体力回復のために、リハビリまでしている。
大地震が起こり、どさくさに紛れて脱走。
この大地震で秀吉からの攻撃も間逃れた。
被害が大きかったので兵を出すことができなかったのである。
一旦秀吉の配下となるような決断をしながらも、起こるかもし -
Posted by ブクログ
井原さんの作品は3シリーズ目。『三河雑兵心得』が面白くて続けて読んでいるので、こちらも読んで見た。
『北近江合戦』と狭い範囲なので姉川の合戦と小谷城の合戦くらいかと思ったが、もっと幅広いようだ。主人公の遠藤与一郎と部下で山賊出身の弁造が良い。三河雑兵では茂兵衛一人の活躍だが、こちらは二人。
遠藤与一郎は主君の浅井長政より、嫡男の万福丸を逃す役目を追う。史実を思い出すと、皆んな殺された筈、と思って読み進めると矢張り悲惨な結果。復讐に燃えた与一郎の働きが素晴らしい。
1作目では意外な方向に進んで行った。まだまだシリーズは続くようだが、どこに向かって行くのか興味深い。