井原忠政のレビュー一覧

  • 三河雑兵心得 : 13 奥州仁義

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    戦は終わってはないが、戦国時代からは移ろい、世代間のギャップが現れ始める描写が面白い。
    戦乱から太平へと動きながらも、戦に備えて若者を育てること、現場や実戦がなくて人を育てる苦労に茂兵衛が悩むところなどは、今の時代にも通じる。
    コンプラやら、ハラスメント、所属する人材の多様化などで、大きく変わる中で、どう、人を育てるのか、成果を出してもらうのか。戦国の世にも、同じような悩みがあったのかどうかわからないが、どの時代も同じような悩みはあったのかもしれぬ。そう言えば、エジプトのピラミッドにも、最近の若い者はという落書きがあったそうだから、真実かも。

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    2024年02月26日
  • 三河雑兵心得 : 13 奥州仁義

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    秀吉の天下統一の最終仕上げ、奥州仕置。この物語は天正19(1591)年に、江戸に移封された家康への出兵命令で幕を開ける。井伊直政の寄騎として、茂兵衛率いる鉄砲百人組が同道を命じられた。九戸政実の乱では、上方勢への恨みを力に死闘を演じる奥州武士と、政実の最期に茂兵衛が見せた武士の情けが印象的。豊臣秀次の暴虐な振る舞いを読んでいると、やがて訪れる徳川の天下になって良かったと思えてならない。物語前半の、まだ初期の頃の江戸城および町割りの様子も興味深かった。

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    2024年01月05日
  • 三河雑兵心得 : 1 足軽仁義

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    とても面白いです!今まで読んだ出世物語の中で今のところ1番面白いです!ただの喧嘩が強い農民、茂兵衛が村を出て夏目次郎左衛門のところで使えるという面白ろおかしな始まりだったけど、茂兵衛は握力が強く少しの間で槍足軽として兜武者を倒した時は驚きました!次は出世し
    足軽→旗指足軽 とレベルアップするので楽しみです。【小5】

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    2024年01月05日
  • 三河雑兵心得 : 6 鉄砲大将仁義

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    続きが気になります

    私たちはその先を知っている。桶狭間も長篠も。そして本能寺も言わずもがな。でも読んでしまう。作家の筆力のなせる技というべきか。

    #アツい

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    2023年12月19日
  • 三河雑兵心得 : 13 奥州仁義

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    三河雑兵心得

    徳川家康のドラマをみながら、これを読むと、下っ端役人の辛さや命の重さをひしひしと考えさせられる。最初は百姓村から逃げ出した茂へえだが、次々と支える主と敵と戦い戦国を生き抜く様が面白い。どんどん中間管理職のしんどさを背負う羽目になっても、主人公の気持ちがかわらないところが好感が持てずーっと読みすすめたくなる本です。

    #深い

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    2023年12月13日
  • 三河雑兵心得 : 6 鉄砲大将仁義

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    ついに本能寺の変。穴山梅雪や織田信忠など歴史上の重要人物との絡みもあって、戦国時代をどっぷりと生きている。

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    2023年10月29日
  • 三河雑兵心得 : 3 足軽小頭仁義

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    ネタバレ

     今回は、足軽小頭となった茂兵衛が10人の足軽を連れて戦うお話。
    武田信玄が三万の軍勢を連れて進軍して来た。
     二俣城に籠城した茂兵衛は配下の足軽と共に籠城戦となり、水不足と成るが、一癖も二癖もある足軽達に悩まされる。
     二俣城は降伏開城となったが、信玄は寛容で、城兵は浜松城へ帰ることが許された。
     その後、家康最大の危機と言われた、三方ヶ原の戦いとなる。徳川軍は鶴翼の陣で、進軍する武田軍の尻尾を崩そうとしたが、反対に武田軍3万の魚鱗の陣で迎えられ、家康は這々の体で、家臣数名と共に浜松城へ逃げ帰る。
     逃げ帰る途中、進退窮まった家康が、「ここで死ぬ」と、馬上で狂乱すると、夏目次郎左衛門が家康の

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    2023年10月07日
  • 三河雑兵心得 : 12 小田原仁義

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    茂兵衛が、家康の朋輩・北条氏規が守る韮山城を攻撃する陣に配備されたことから、小田原征伐を一歩引いた視点から見ることができた。織田信雄が小田原に呼び寄せられたことから、豊臣勢の福島正則を悪役に据えているのも面白い。小田原落城後、秀吉の制裁は氏政、氏照の切腹と、その介錯を実の弟・氏規に命じるという鬼畜の所業。この北条兄弟のやり取りに涙しそうになった。論功行賞では、家康に所領加増と引き換えに江戸が与えられるのだが、これは秀吉にも家康にもWin-Winなことという新たな発見があった。

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    2023年10月02日
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義

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    やはりこのシリーズはいい

    作者井原忠政の他の作品も読んでみようとして、「うつけ屋敷の旗本大家」を読んでみたがあまりしっくり来なかった。改めてこのシリーズの魅力に気付かされた。主人公の茂兵衛を始め登場人物たちが皆いきいきとしている。しかもストーリーの大筋は史実を踏まえているので、明らかに創作と思われる色々なエピソードも大変にリアル感がある。

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    2023年09月04日
  • 三河雑兵心得 : 3 足軽小頭仁義

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    シリーズ第3巻。本巻もあっという間に読み終わった。いつの間にか茂兵衛も立派な武士になっており、今回は頭としての彼の指導力が遺憾無く発揮されていたのが非常に良かった。人を殺して出世をしなければならない世の中で、それでも首を刎ねることに生理的嫌悪を覚える茂兵衛の人間らしさに強く惹かれる。それでも平八郎や周囲は彼の能力と人柄を評価し引き上げてくれる。現代にも通ずる「努力は報われれる」という展開。青春物(これをそう呼んでいいのかは是非を問うが。)王道ではあるがそれが非常に心地よい。

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    2023年07月01日
  • 三河雑兵心得 : 1 足軽仁義

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    ネタバレ

     じつに面白かった。戦国時代の名の有る武将を現す時代小説は多いが、足軽の立場から
    見たものは新鮮だった。
     物事が実に細かく再現されていて、茂兵衛の目を透して自分が戦国時代にタイムスリップした感がある。多分、自分だったら、この時代、すぐ死んでいたと思う。
     現代の平和な時代に生まれて良かったと思える。
     夏目次郎左衛門の下で、一向宗側として戦う足軽茂兵衛は、数々の手柄を立てた。
     一向一揆も治まり、苗字も付いて植田茂兵衛となり、家康直属の足軽と成り、身分も向上した。
     NHKの大河ドラマ「どうする家康」と相まって、次巻も興味深い。

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    2023年06月28日
  • 羆撃ちのサムライ

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    「三河雑兵心得シリーズ」の作家。2017年に単行本「維新の熊撃ち」を改題し修正文庫版にした作品。

    場所は北海道、頃は五稜郭の攻防後。
    五稜郭の敗戦後、薩摩を主とした官軍の追跡を逃れ北に進路を取った幕臣三人。

    元幕府遊撃隊士の八郎太、その兄、仲間の御家人の少年、佐吉と逃れるも、北海道の自然はその頃危険以外の何者でもなかった。

    官軍以外に狼、ヒグマに襲われる。
    まだ少年の佐吉は巨大なクマに襲われ食われてしまう。
    兄は弟たちの勧めでそれより以前に味方を探しに難を逃れた。

    八郎太は、死を覚悟した直前無我夢中で放った玉が命中し熊は死んだが、結果を見る前に熊からの攻撃で大怪我をして昏倒。

    そこを

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    2023年05月17日
  • 三河雑兵心得 : 3 足軽小頭仁義

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    次は次は

    久々に続編が気になる作品でした。過剰な三河弁にはちょっと鬱陶しい気もするが、それでも面白いです。まだまだ楽しもう

    #アツい

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    2023年04月23日
  • 三河雑兵心得 : 2 旗指足軽仁義

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    三河よ

    続刊ってあまり期待しないんだよね。中弛みというか勢いここにあらずって感じで。
    でも、面白いっす。まだ2巻だけど、期待しちゃいます

    #ほのぼの

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    2023年03月27日
  • 三河雑兵心得 : 2 旗指足軽仁義

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    足軽仁義2作目。いきなり本多平八郎忠勝の配下で、しかも身分の差はあれ親友になっていて驚きだった。ただ前作同様リアルな足軽目線で描かれ、茂兵衛が特殊能力はないが腕っ節が強く兄貴分な性格で軍の中でも徐々に頭角を現わしていくのが気持ち良い。

    今回は茂兵衛も銃傷で死にかけるが足軽だと大した治療が受けられないことに改めて衝撃を受けたのと麻酔のない手術シーンに文字通り震えた。

    初恋も初々しくよい夫婦になるだろうにと思われたが今回は結ばれず。ただ今後綾女は再登場して茂兵衛の妻になるのではないかと予想する。

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    2023年03月25日
  • 姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉

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    三河雑兵シリーズでお馴染みの作家の、浅井長政筋の武士を描いた新シリーズ第1巻。

    三河雑兵シリーズも私に取って、必ず読みたくなる面白いシリーズだが、立場を変えての新シリーズ。
    どんな展開になるのかと、ドキドキしながら読み始めた。

    浅井長政が信長の怒りによって滅ぼされるところから話は始まる。
    負け組の武士なのだ。

    長政とお市から万福丸という10歳の嫡男を逃すことを願われる主人公、遠藤与一郎。そして山賊上がりの従者、武原弁造。

    早くも秀吉も登場。2巻が今から楽しみだ!

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    2023年02月24日
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義

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    名古屋民としては、地元周辺の地名がわんさか登場してイメージもふくらみやすく、主人公はもとより家康までもが、「なごや弁だがね〜。」と、ツッコミたくなるような、歴史好きエンタメ好きにはたまらないシリーズです。
    また、例えば足軽時代ではその槍の持ち方から、戦い方まで、読者にも親切丁寧にわかるように物語は進み、勝った負けただけの展開ではなく、戦事情からこの時代の暮らしぶりまで随分と詳しく知ることがで来ました。今回、家康の拠点が駿府に移った事情もなるほど、と興味深かった。これだから歴史物はやめられません。書影もこの作品にとてもあっていてイメージをさらにさらによくしていると思います。次回も楽しみ❗️

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    2023年02月18日
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義

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    戦は無かったけど、今巻も私的にとても面白かった〜!
    伯耆の忠義に涙

    農民出身の茂兵衛と一緒に、戦や武家の思考について学んで理解していける過程に面白さがあってテンポも良い

    終盤、姉川戦に茂兵衛は負傷で参戦していなかったという一文があって、これは新シリーズ 姉川忠義 への布石なのかなと思ったり
    茂兵衛出ないのか〜残念!(笑)

    側近の馬廻役になったと思ったら次巻は侍大将に抜擢
    益々楽しみです!

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    2022年12月25日
  • 三河雑兵心得 : 1 足軽仁義

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    評判どおり

    三河出身ということもあって以前から気になっていて、ようやく読了
    おもしろい。
    出世話で軽妙洒脱。
    付き合います。

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    2022年12月10日
  • 三河雑兵心得 : 10 馬廻役仁義

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    歴史の裏をみる

    三河の農民が雑兵の足軽になり、小頭、弓組与力、鉄砲大将と、家康の元で、順調に出世していくお話ですが、
    信長・秀吉・家康の従来の表の歴史だけではなく、裏の話、陰の話が、語られており見事です。
    この巻では、特に、秀吉や北条家との駆け引きも題材に取り上げられていて、
    家康の心情も含めて、そうだったのかと、納得できる筋書きになっています。
    波瀾万丈を急ぎ足で期待するのではなく、じっくりと、歴史の登場者の心情を推し量っていく読者には最高でしょう。
    そこまで推し量っている作者は、たいしたものだと感心してしまいます。
    続巻を期待したくなります。

    #タメになる #感動する #癒やされる

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    2022年11月21日