【感想・ネタバレ】天王寺忠義 北近江合戦心得 〈四〉のレビュー

あらすじ

天王寺砦の光秀を救え!戦国出世物語第四弾!

得物も、城も、忠義もーー俺は時代遅れなのか?
名誉挽回だ、与一郎!

武田との決戦を終え、晴れて士分となった与一郎。だが、射手の要である肩を脱臼した上、普請中の安土城を批判したことで、早くも秀吉の勘気を被り評価を落としてしまう。激高する秀吉をとりなしてくれたのは、彼の実弟である長秀(秀長)だった。与一郎は、武辺者を欲しているという長秀の直臣となることに。派手好きの織田家中で、地味で質素に暮らす長秀とは馬が合いそうだが、秀吉から「見捨てられた」という感は否めないーー。

そんな折、足利義昭の奔走により、信長包囲網が再結成された。対する信長は石山本願寺に光秀らを差し向けるも、雑賀党の鉄砲隊を前に織田勢は壊滅。一揆勢一万が、わずか五百の兵で天王寺砦に詰めた光秀を包囲した。救援のため自ら単騎で駆け出した信長を、与一郎と、男装し「弦丸」として家来になった於弦が追う。旧主の仇・信長と共に戦うことになった与一郎、名誉挽回なるか!?

元浅井家忠臣の視点から苛烈な織田家中を描く戦国出世物語、悩める第四弾!

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Posted by ブクログ

長篠の戦いで武田に大打撃を与え、織田信長は安土城の建設を始める。肩を脱臼し秀吉の不況を買った与一郎は秀吉の弟長秀に仕えることとになり、また許嫁であり自分の命を狙った於弦が家臣として加わる。そんな中信長の元に木津砦が本願寺勢に襲われ塙直政が討死、明智光秀の守る天王寺砦にも危機が迫っているとの急使が来る。信長を守る役目を果たすべく与一郎は大阪の地に向かう。舞台は長篠の戦いから石山合戦へ。

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2025年01月05日

購入済み

テンポの良い語り口

戦と出世と友に上司部下 そして女 とこのような戦国物語に必要な要素がちょうどよい具合に取り上げられ描き出されている。平易でややユーモアを含んだ語り口がとても心地よく、どんどん読み進めることはできる。作者 井原忠政は、前シリーズ三河雑兵心得の茂兵衛よりも、本作品の与一郎に最近は力を入れているような気がする。実に面白い。

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

信長の安土城を秀吉が縄張りしたとする設定は、当時の武将の常識から外れた築城構想と相まって大胆! 読者は、太田牛一の案内により築城中の景色を見た与一郎の視点で安土城を楽しめる。石山(天王寺)合戦では、信長から「毒矢」の綽名を付けられ不本意な与一郎(笑)。旧主・浅井への忠義と、信長警護という相反する心に揺れる彼。突然現れて家臣になった於鉉も気がかり……とバタバタだ。そして、クライマックスの第一次木津川口海戦は息をもつかせぬ攻防を堪能した。長浜城での愛馬・雪風との再会も感動だ。

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2024年10月18日

Posted by ブクログ

感想
信長の家臣はコマネズミのように使い倒されるから休む暇もないな。


あらすじ
与一郎は大筒の練習で肩を脱臼し、しばし休む。休みの間に太田牛一に誘われて、安土城の普請を見に行く。その後、長浜に戻り、秀吉から弟の長秀に仕えることになる。

その後、本願寺顕如が毛利と組み、石山に閉じ籠る。信長が塙直政を主将に攻めるが、雑賀党によって直政は討ち取られる。おつるは郎党として帯同を申し出る。信長は光秀を助けるために急行し、与一郎はこれに帯同するように命ぜられ、信長の側近くで戦を向かえる。

信長勢は見事に一向一揆衆を討ち破り、一揆衆を城内に留める。続いて毛利水軍が石山本願寺に援軍として現れ、与一郎たちも参戦するが、小早と炮烙玉にやられ、大敗する。

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2025年09月05日

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