姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉

姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉

748円 (税込)

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4.0

第六天魔王・信長の首、頂戴つかまつる!

元亀元年(一五七〇)六月二十八日(新暦七月三十日)、浅井・朝倉勢と織田・徳川勢が激突した姉川の合戦が、弓の名人・与一郎の初陣だった。父・遠藤喜右衛門が壮絶な戦死をしてから三年、家督を継いだ与一郎と、郎党の大男・武原弁造は、主君・浅井長政率いる四百の兵とともに巨大な山城・小谷城の小丸に籠っていた。まさに風前の灯だった。長政には、信長の妹で正室の於市との間に、五歳の長女・茶々以下三人の女子があり、於市ら四人を織田方に投降させるという。だが、十歳の万福丸と乳飲み子の万寿丸は、信長とは血の繋がりがない。信長は決して男児を許すまい。万福丸を連れて落ち延びよ。主命とはいえ、浅井家が果てようという時に、自分一人生き残るなど、与一郎には、及びもつかない。だが、死にゆく主人から嫡男を託されて、古風も美意識も矜持も吹き飛んだ。浅井家再興がなるまで守り抜く。与五郎と改名させた万福丸を弟に仕立てて、小谷城脱出を決行する与一郎。供は、元山賊の頭目・武原弁造ただ一人。天正元年(一五七三)旧暦八月二十八日未明、三人は敦賀を目指して出立した。

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北近江合戦心得 のシリーズ作品

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  • 姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉
    748円 (税込)
    第六天魔王・信長の首、頂戴つかまつる!  元亀元年(一五七〇)六月二十八日(新暦七月三十日)、浅井・朝倉勢と織田・徳川勢が激突した姉川の合戦が、弓の名人・与一郎の初陣だった。父・遠藤喜右衛門が壮絶な戦死をしてから三年、家督を継いだ与一郎と、郎党の大男・武原弁造は、主君・浅井長政率いる四百の兵とともに巨大な山城・小谷城の小丸に籠っていた。まさに風前の灯だった。長政には、信長の妹で正室の於市との間に、五歳の長女・茶々以下三人の女子があり、於市ら四人を織田方に投降させるという。だが、十歳の万福丸と乳飲み子の万寿丸は、信長とは血の繋がりがない。信長は決して男児を許すまい。万福丸を連れて落ち延びよ。主命とはいえ、浅井家が果てようという時に、自分一人生き残るなど、与一郎には、及びもつかない。だが、死にゆく主人から嫡男を託されて、古風も美意識も矜持も吹き飛んだ。浅井家再興がなるまで守り抜く。与五郎と改名させた万福丸を弟に仕立てて、小谷城脱出を決行する与一郎。供は、元山賊の頭目・武原弁造ただ一人。天正元年(一五七三)旧暦八月二十八日未明、三人は敦賀を目指して出立した。
  • 長島忠義 北近江合戦心得〈二〉
    759円 (税込)
    「三河雑兵」と対をなすお家再興戦国物語! 「ええか、浅井家を復興したくばワシに忠誠を尽くせ」 浅井旧臣で弓馬の名手・遠藤与一郎は、於市を通じ秀吉と取引をしたーー長政の遺児を匿ってもらう代わりに、羽柴家のため働く。ただし、足軽からの登用である。 早速与一郎は、朝倉方を即裏切った守護代への不満と一揆の機運が高まる越前への潜行を言い渡される。元山賊の郎党・弁造と共に奮闘する最中、信長が三度目の長島一向一揆討伐を発令。今度は秀吉の弟・長秀の麾下三百人に組み込まれ、長島に急行することに。長秀は、兜武者を十人倒せば与一郎を士分にしてやると言うが……。 織田勢十二万と一揆勢十万が対峙する伊勢湾、命運をかけた大激戦が始まる! 忠義一途、再起奮闘の戦国物語、第二弾。 弓の名手、遠藤与一郎。読む者の心さえ射貫く。 新たな合戦絵巻の始まりに、胸が踊ること間違いなし! ーー今村翔吾氏
  • 長篠忠義 北近江合戦心得〈三〉
    737円 (税込)
    かつてない迫力の長篠合戦!シリーズ第三弾!  旧浅井家重臣の遠藤与一郎は、浅井家再興という本懐のため、羽柴秀吉のもと、足軽から再出発することとなった。  与一郎と、家来の弁造・左門の三人は、来る一向一揆討伐のための物見、そして姿を消したかつての恋人・於弦の消息を辿るべく越前に潜行する。そこで於弦が一揆の指導者・七里頼周の囲われ者となったという噂を聞き意気消沈する与一郎に、さらなる重大な情報が舞い込んだ。徳川信康の重臣・大賀弥四郎が敵方の武田勝頼と内応し、岡崎城を乗っ取ろうとしているというのだ。報せを受けた秀吉から与一郎にまた無茶な命がくだるーー「大賀弥四郎はおみゃあが殺せ」。  そして徳川家中が落ち着き、勝頼が兵を長篠城に向け南下させ始めたことを知った織田信長は、「武田を潰す好機」と設楽原にありったけの鉄砲と丸太を集めた。大普請の末に築いた長大な馬防柵の最前線、人馬入り乱れ、鉄砲玉飛び交う激戦場で、弓使いの与一郎らは活躍なるか!?  かつてないディテールと臨場感が迫る、お家再興戦国物語第三弾!

※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません

姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年02月24日

    三河雑兵シリーズでお馴染みの作家の、浅井長政筋の武士を描いた新シリーズ第1巻。

    三河雑兵シリーズも私に取って、必ず読みたくなる面白いシリーズだが、立場を変えての新シリーズ。
    どんな展開になるのかと、ドキドキしながら読み始めた。

    浅井長政が信長の怒りによって滅ぼされるところから話は始まる。
    負け組...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月18日

    新たな心得シリーズは、姉川の戦い後、敗軍の将・浅井長政の家臣、遠藤与一郎と郎党・弁造が主役という、最初からハラハラさせる設定。与一郎らが、小谷城から長政の長男・万福丸を一時は敦賀に落ち延びさせたが、於市の方の手紙が要因で織田方へ投降。万福丸は獄門首になり果ててしまう。そこから与一郎の復讐が始まる。織...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月16日

    浅井家に仕える遠藤与一郎は小谷城落城に際し、浅井長政の嫡男万福丸を脱出させる密命を負う。
    弓の名手であり、美男、鎌倉時代から続く名門である遠藤家の嫡男の冒険が始まる。

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    Posted by ブクログ 2023年09月21日

    浅井長政の家臣、遠藤家の嫡男与一郎が、信長によって陥落される小谷城戦を生き延びる所から始まり、裏切りと忠義に翻弄されながら秀吉の元に辿り着くまでの第一巻

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姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉 の詳細情報

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