唯川恵のレビュー一覧

  • 雨心中

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    第一章~第八章、そして最終章に至るまでに所々に隠された伏線がラストに至るまでに綺麗に繋がって作者の力量が感じられます。

    芳子と周也は当然ですがその他の登場人物カオル、ハオ 本当に憎くなる多崎、堂島の人物描写は見事でかなり感情移入して読めました。

    悲しいラストですが、その後の芳子と周也が幸せになってくれたらと心から願わずにはいられない切ない作品でした。

    唯川さんの新しい引き出しを見た様な気がして満足な1冊です。

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    2021年01月24日
  • セシルのもくろみ

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    女性心理を描かせたら抜群の唯川恵さんの長編小説です。

    何ともイジワルな女達の行動に気分が悪くなりつつも、主人公・奈央の行方が気になってあっと言う間に読み終えました。

    ラストに至っては平凡な感じですが、ヘアメイクのトモさんとの掛け合いで、ほっとする場面もあり恋愛もあり面白い作品に仕上がっていました。

    ただ、やっぱり女って怖いなとつくづく感じた一冊でもありました。

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    2021年01月24日
  • 雨心中

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    女の愛の業の深さ。主人公はただ愛することで、薫もただ生きているだけで複数の男性の運命を転がしていく。読み終えた後、しばらく余韻に浸れるずっしりとした作品。

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    2021年01月13日
  • めまい

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     狂気(歓喜)の短編集!
     
     女が恐ろしいと思う話ばかりで、呼んだのは前になるんですが、貪るように読みふけってしまったことを覚えています。一本一本の話の狂気さもさることながら、きれいな文体で読みやすかったですよ。

    僕のように「嫌な気分」になりたい人には是非とも薦めたい! あと、人が崩れていく、狂っていくところを見たい人! 

    サスペンスからホラーまで、様々なジャンルの話が集まっていたのも素晴らしいところ。面白かったです!

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    2021年01月24日
  • 今夜 誰のとなりで眠る

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    ネタバレ

    結婚することでの家庭を作っていく責任は負いたくないけど、彼を手放したくない真以子。
    仕事はできるが世間知らずで、ひとりで子どもを産み育てるかを決めきれない脇子。
    結婚している時、夫婦の間に常に秋生を感じていた七恵。
    何も望まず、ただ秋生と暮らしていた佑美。
    外見のコンプレックスが行動原理になってしまっているじゅん子。

    誰にも共感できない。
    だけど、誰の中にも私を感じる。
    ずるさ、弱さ、卑屈さ、鈍さなど、私の中にもある。
    ただ、私は恋愛体質ではないので、秋生に囚われるということがどうにもわからない。

    自由で奔放な生き方といえば聞こえがいいが、秋生の生き方はゆっくりと死んでいくようなものだ。

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    2021年01月04日
  • 淳子のてっぺん

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    登山家の田部井淳子氏をモデルにした一人の女性の人生の物語。
    出てくる色々な山を検索、想像しながら読みました。
    淳子さんだけでなく、魅力的な人々がたくさん登場しました。
    夫の正之、パートナーのマリエ、大学の友人·麗香、それからアン·ツェリンをはじめとするシェルパの存在。

    体が浮き上がるほどの風、頭がふらつく位薄い空気。行ったことのない8000Mの極限の世界が目の前に迫ってくるようでした。

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    2020年12月28日
  • 手のひらの砂漠

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    わからない、わからない。いったいどうしてこんなことになってしまったのか。私たちは幸せだった。愛し合っていた。贅沢を望んだわけじゃない、何か特別なものが欲しかったわけでもない、ごく普通の朝起きたらおはようと言い、帰ってきたらおかえりと迎えに出て、食卓に笑い声が上がるような、そんな暮らしをしたかっただけだ。それなのに今、夫の暴力に打ちのめされて身体をサナギのように丸めている自分がいる。わからない、わからない。いったい何をまちがえてしまったのか。考えても考えても答えはでてこない。どこにもどれば私たちは幸せを取り戻せたのか。どこでやり直せば愛を持続できたのか。この不幸の始まりはいったい何だったのか

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    2020年12月04日
  • バッグをザックに持ち替えて

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    とても面白かった!
    自分も山登りをするのですが、初めての登山のぐったり感からの、山に徐々にハマっていく過程がほとんど同じで、共感の嵐。
    ひたすら頷きながらあっという間に読んだ。
    山の魅力を余すとこなく、とても読みやすく書かれている。
    また読み返したいな

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    2020年11月23日
  • バッグをザックに持ち替えて

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    この間読んだ『淳子のてっぺん』の著者の山行エッセイ。
    愛犬のために軽井沢に引っ越した著者。
    しかし老衰により死亡。そのロスを埋めるように、夫が浅間山に登ることを提案。初めての登山は辛かったが、やがて山の魅力に取りつかれ、エベレストへ行くまでを作家らしい筆致で丁寧に綴られている。
    しかし、涸沢カールの絶景に「きれい~」「すごい~」という単純な言葉しか出ず、作家としてどうかと思うとの記述には笑。
    リーダー(夫)に全幅の信頼を置き、様々な山に次々と挑戦する様が行間から伝わってきて好ましく、読んでいるこちらも楽しくなってくる。
    飴は糖分や塩分を補給する行動食の必須アイテムだが、呼吸が乱れる原因にもなる

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    2020年08月29日
  • 淳子のてっぺん

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    田部井淳子さんをモデルに、その幼少時代から、登山に目覚め、アンナプルナやエベレストに女性だけの隊で初登頂を果たすまでを描いた小説。

    山行のシーンが生き生きと描かれていて、また山に登りたくなった。
    一方で、初登頂という華やかな結果だけでなく、隊の中の人間模様や処々の苦労なども描かれていて、親近感もわく。
    とはいえ、この小説の主人公、淳子が何より恵まれていたのは、理解ある夫、正之の存在だと思う。"てっぺんは頂上じゃないからな。・・・淳子のてっぺんはここだよ。必ず、無事に俺のところに帰って来るんだ"と言って、あとは遠征や準備で淳子が留守がちなときも、文句一つ言わず積極的に助けて

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    2020年08月10日
  • 夜明け前に会いたい

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    ザ・恋愛小説で、展開もなんとなく予想できるけど、金沢の情景がそうさせるのか、なんだか心が澄んで穏やかな気持ちになる本だった。芸妓や着物といった古き良きトピックも、読んでいてなんだか背筋がすっと伸びる感じ。雰囲気が好きな本。

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    2020年08月01日
  • キスよりもせつなく

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    ぐんぐん読めるお話。今までの自分を変えたり、一歩進める恋をしたいと思える作品。
    しっかり向き合ったらわかる一面は誰にでもあるんだなと思った。
    --捨てるものは、かけらほど些細なプライド

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    2020年07月30日
  • 雨心中

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    周也のような純粋だけど生い立ちと性格のせいで社会に馴染めない人間って、苦しみにながら生きていくしかないように思える。
    そして周也のような人間に関わってしまった女性は、自分の人生を犠牲にしてしまう…
    なんとも救いようのない話で、ラストはこうなるしかないよな、と悲しいながらも納得してしまった。

    不幸に巻き込まれた、癖はありつつも善人の脇役が一番かわいそうな気も…特にハオさん。

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    2020年07月27日
  • ベター・ハーフ

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    バブル崩壊前後の出来事を織り交ぜながら、夫婦間の問題が
    ありふれた日常のように上手く書かれていました。
    男女間の考え方の違い、どこにでもありそうな夫婦喧嘩。
    お互いに溜め込んでいた不満、何かの時に湧き出てくる感じが
    身近なこととして感じられました。

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    2020年07月23日
  • 恋人はいつも不在

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    サクサク読み進められる本。
    自分自身の境遇と重ね合わせ、想像もしやすい。
    男女の分かり合えない部分、ぶつかり合い、そしてそれを乗り越えたその先になにがあるのか、わかったような気がする。

    自分自身、3年付き合った恋人と別れたばかりに読み、少しの後悔と一歩を踏み出す力をもらえた作品!

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    2020年07月22日
  • 瑠璃でもなく、玻璃でもなく

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    不倫と離婚を経験する2人の女性。
    どちらの女性の心情も、見事に表現されています。
    両方とも辛い経験なのに、それほど暗さを感じませんでした。
    読んだ後に「しっかりこれからの人生を考えてみよう」と思えましたが
    読む立場や考え方によっては好き嫌いが分かれる作品かもな、と思います。

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    2020年07月19日
  • 夜明け前に会いたい

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    「自分の惚れた男が幸せになれば、自然と自分も幸せになる。すべては自分に返ってくるんだよ。そのこと、忘れるんじゃないよ」美しいけれども厳しい冬を迎えた金沢が舞台。着物と金沢が好きな私にとってはにやにやが止まらない。加賀友禅を身につけ、凛とした強さとたおやかさを持つ女性に憧れる。金沢がよく似合う女になろう。

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    2020年06月25日
  • 燃えつきるまで

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    人を愛するということはなんて重いのだろう。
    終わろうとしている恋人との関係にしがみつく
    怜子の気持ちが伝わってきて辛く苦しくなりました。
    考えや行動が少し怖くもなりました。
    失恋から立ち直れていない人にお勧めの作品です。

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    2020年07月11日
  • 彼女の嫌いな彼女

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    読みやすかったし、OLの世界の話の部分については「そういう事あるある」と思いながら読みました。
    女は他者からも自分自身も女の価値について年齢という基準に左右される。
    会社という場所が女性にとっては仕事だけとはならず、恋愛が関わってくること描写が上手いなと感じました。

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    2020年07月11日
  • 愛に似たもの

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    こんな女は嫌だ、痛い、なりたくないって思う反面、どこかで共感してる自分がいてしんどくなる。

    過去の経験からこうしたら次はきっと上手くいくって考えて行動しても空回ったり、条件を気にするがあまりに相手と向き合うことを忘れてたり、他人や過去の男と比較して自分が作り上げた基準に振り回されて自分を見失ったり。
    女はいつでも欲望に満ち溢れてて幸せを追い求めている。
    傲慢でありたくない。謙虚でいたい。
    そう思ってても本心では嫉妬や憎しみで溢れてたまらなかったりする。
    そんな本質みたいなものが重くずしっと心に突き刺さる本。


    一番共感したところは、「ロールモデル」での一節

    「自分以外の誰かが手にするどん

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    2020年05月26日