唯川恵のレビュー一覧
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ネタバレ吉沢千絵は、短大卒一般職の23歳。
川原瑞子は、女子大卒総合職の35歳。
同じ総合燃料会社の第二販売部に所属するふたりは、
互いに「腰かけOL」「お局OL」と言い合い、反目し合っていた。
そんなある日、彼女たちの職場にロス帰りのイケメン、冴木がやってくる。
寿退職を狙う千絵、若い子たちをギャフンと言わせたい瑞子、それぞれの思惑を持って冴木に近づくが……。
冴木の正体については、瑞子の秘密裏の仕事に執拗に食いついてきたあたりから、薄々気づいていました。
でも最後に、対立していた千絵と瑞子が力を合わせてギャフンと言わせてくれて、スカッと!しました。
昨日の敵は今日の友、みたいな。
冴木も、千 -
Posted by ブクログ
鋭利な刃物のような残酷さ、墨で塗りつぶしたように手の施しようが無い「黒さ」が、本書の至る所に散らばっている。
本書のタイトルから、甘くて切ない内容を期待して読み始めると、軽く怪我しそうなくらい、とにかく「鋭く」「黒い」。
短編より更に短い掌編小説が二十編以上詰まった本書は、恋愛というよりも女のサガが色濃く描かれている。女という生き物が持つ重くて暗くてどぎつい部分が、これでもかという程に。
各物語の、その短さ故にディティールがことごとく削られているからか、さらりと読めるどころか、一話一話が強烈で異様な読後感を放っている。全ての物語が、人物たちが、長編に出来そうなポテンシャルを備えているからだろう -
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40代のエステ経営者と付き合ってる30代の作詞家が、20代の歌うことが好きな女の子をプロデユースしていく三角関係のお話し
それぞれのパートを唯川恵と石田衣良と佐藤江梨子が書いてるリレー小説
誰がどこを担当した明記はされてないけど、文体と他作品の雰囲気でほぼ確定でよいかと
石田衣良の書く男は典型的なスカしたやつで、若い子の素質に感化されてプリティ・ウーマンするところなんかは「東京DOLL」でやってたし、年上の女性との恋愛も「夜の桃」でやってたよね
なので石田衣良パートはいつもの調子で読めた
官能的な描写もいつもの石田衣良の性癖
ワンパターンなんだよなぁ
唯川恵も仕事に真摯な自立した女性を書き -
Posted by ブクログ
”人が入れ替わる” と聞いて、まず最初に頭に浮かんでくるのは大林宣彦監督の【転校生】
原作は山中恒さんのの児童文学『おれがあいつであいつがおれで』
【今夜は心だけ抱いて】を読み始めてすぐに浮かんできたのが東野圭吾さんの【秘密】
考えてみると、人が入れ替わる 小説や映画って結構あるもんだ。
浅生修子47歳。フリーの翻訳家。
12年前、当時5歳の娘を元夫のもとに残して離婚。
真丘美羽17歳。柊子の娘。
父のロンドン赴任に同行せず、日本での暮らしを望む。
父の提案で12年ぶりに一緒に暮らすことになった母娘。
その話し合いの席でエレベーター落下事故に遭遇しお互いの頭を強くぶつける。
その後、病 -
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ミステリーや心がほんわかする小説は大好き。
そして、そして、恋愛小説も大好き!
そんなわけで唯川さんも大好き!
といいつつも、まだ唯川さんの本は11冊読んだだけですが…
読み始めてすぐ、今回はいつもの唯川さんの恋愛小説とちょっと違う?と。
この本の主人公は男性。
唯川さんの小説で男性が主人公になることは珍しいことらしいのだが…
読後に解説を読んでみてその謎が解けた~(笑)
これが男性読者が多い「週刊新潮」に連載されていたからだとか。
なるほど…
梶木岳夫は49歳で航空会社をリストラされる。
既に妻子とは別れていた岳夫は、仕事、そして恋人も失う。
東京を引き払い、父が残した軽井沢の別荘で新しい