唯川恵のレビュー一覧

  • ヴァニティ
    最終章『あしたまでの距離』に
    結構グッとくる言葉が多くて良かった。

    友達が貸してくれた本
    基本的にこの手の小説は苦手で、
    思った通りなかなか進まなかったが、
    途中からスラスラと読めて
    苦手克服か?とちょっと驚いた。

    ないものねだり 隣の芝生は青い
    側から見ただけでは、本当の事は分からない。
    幸せ...続きを読む
  • 息がとまるほど
    短編集。
    どの作品も女性の怖さ、強かさを強く感じました。
    その中で、少し共感してしまった自分が恐ろしくなりました。
    自分の思い通りに人生を生きられるわけではないですが、理不尽さ・自分にないものへの羨ましさを感じずにはいられない…
    最後の解説まで、スルスル読める本でした。
  • ため息の時間
    男のため息か、女のため息か、悩ましい9編の短編集。

    男女のすれ違い、ずれてゆく姿が、どこにでもあるようで、不思議と取り込まれてゆく。
    『終の季節』:熟年離婚。「一番父親が必要なときにあなたはいなかった」世の父親にとって、致命的な一言、かな。そう、あの頃は、誰もが、家庭を忘れ寝食を忘れ自分を忘れて会...続きを読む
  • 愛には少し足りない
    高校生の時に読書感想文が書きたくて借りた本、思ったより重たかった思い出がある。何も知らないからこそ何となくで読むことが出来て読んでて苦しくなることは無かった、でも自分の中で印象深い作品
  • 愛なんか
    作品はずいぶん前に発表されたものですが、まだ読んでいない唯川恵さんの 作品のひとつでした。12の短編小説ですから、同数の女性が主人公として登場します。どの作品もいつの間にか、読み進んでしまいます。また物語がその後どうなるのか、読者に想像させるところが作品に惹かれるところでもあります。
  • 雨心中
    「もう何も返せない、説得すればする程強く反発するだろう。だったら自分にできる事は何なのか考えなくても既に分かっている。受け入れる事だ」
  • バッグをザックに持ち替えて
    「登山は危ない」「山登りは楽しい」などドラマチックに書かれていなくて、「こんな危険なことがあった」とか「こんないいことがあった」という著者の目線で淡々と書かれているので登山経験がない自分にも身近に山を感じることができた。うまく表現できないのがもどかしいけど、アウトドアに詳しくなくてもイメージがしやす...続きを読む
  • 燃えつきるまで
    改めて 、私が今持っている
    怜子 の 序盤のつよさ
    (仕事 への 情熱 たち )を

    わたしも 持ち続けなければいけないなあ

    恋愛は 常に 人生のプラスアルファであって
    わたしの 感情や 生活を 乱すものだったら
    それならば しなくて いい 。

    ひとりで 充分 しあわせ
    でも あなたがいたら も...続きを読む
  • 永遠の途中
    同期入社の薫と乃梨子。

    仕事に見切りをつけて結婚する薫
    仕事に生きるキャリアウーマンのりこ

    2人の60歳までを交互に描かれてる

    お互いに相手の成功を妬み羨み
    だけど自分のほうが幸せだと言い聞かせて

    主婦は主婦なりにキャリアウーマンはキャリアウーマンなりにそれぞれの苦悩、葛藤、絶望、孤独
    その...続きを読む
  • いつかあなたを忘れる日まで
    あるあるで面白かった。
    失恋後に読んだ私は「そうそう!やっぱりこんな人ざらにいるんだね」とスッキリした。
  • 病む月
    金沢を舞台にした10の短編。
    色んな女の物語があってどれもおもしろかった
    玻璃の雨降る が1番好きやった
    単純な思考回路で生きとる男とは違って
    複雑な感情を内に秘めて
    女はそれぞれの生き方をしよるんやなと思った
  • 愛に似たもの
    身近な女性を描くのが大変上手な作家さんだと思う。
    何気ない日常、普段過ごしてる風景が切り取られて書いてある感じ。どの主人公の心情も矛盾なくよく分かる。
    『ロールモデル』『教訓』『約束』あたりが好きかな。

    大事件は起こらないが、ちょっとしたエピソードが、平凡な日常を過ごしている者にとっては親近感がわ...続きを読む
  • 瑠璃でもなく、玻璃でもなく
    「例愛は不安との戦いであり、結婚は不満との戦いである」中扉裏の一文が、私たちの戦いに終わりがないことを示している。そして、勝ち目がないことも。

    「女は、負けの恋愛をしちゃいけないと思う」マリが語る。「女の人は結婚で人生が変わる確率が凄く高い」順子が語る。周りからも、自分自身でも、追い込まれてゆくだ...続きを読む
  • 愛には少し足りない
    早映と同年代の私にとっては共感の嵐でした。
    ちょっとした一文一文がズドンと心に来る。
    住んでいるワンルームや会社のデスクを使い勝手良く整えても、結局は借り物に過ぎなくて虚しいとか。
    ポワゾンで身内と会った時に現実に引き戻される感じとか。
    あとはあるがままに生きるって難しいなぁ。やりたいことをやろうっ...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    1970年代、女性だけの登山隊がどれだけ大変でどれだけ素晴らしいかを知ることができた。
    しかし当人たちは「女性だから」というこだわりもなく「山に行きたい」だけで行動しているように思える。
    ジェンダーレスの時代を50年ほど前に先取りしているカッコいいクライマーたち。
  • ベター・ハーフ


    昭和から平成へ変わるその時に結婚した1組のカップル。
    バブル崩壊から、2000年問題まで。

    結婚は入れ子の箱を開けてゆくようなもの。

    〝わからないよ、開けてみなくちゃ。〟

  • 燃えつきるまで
    「決して間違えたのではない。出会うべき人にちゃんと出会い、恋すべき人にちゃんと恋をした。たとえ別れてしまっても、出会わなかったことより確かな意味がある。あんなに耕一郎が好きだったことを覚えていよう。それだけはずっと忘れずにいよう。」
    自分と重なる部分がたくさんあった、報われた気がした。自分はそうなら...続きを読む
  • 淳子のてっぺん
    わかったこと
    女同士は集まると不満が多くなること
    登頂するのにとても沢山の荷物が必要だということ
    また、大変な資金が必要であるということ
    大変協力的で理解があり出来る夫であるということ

    普通に考えて夫は協力的でもその両親などから批判めいたことを言われてもおかしくないのに淳子は恵まれている

    前半の...続きを読む
  • めまい
    短編集。スラスラ読めておもしろかった

    意味が分かると怖い話みたいな
    歪んだ愛の形とか復讐、憎しみ、狂気、悲しみ
    とかに満ちた女がいっぱい出てきた。
    女って怖い。
  • 燃えつきるまで
    女の幸せは仕事か結婚か
    女のキャリアとは
    思いつめてストーカーまがい
    こんなテーマが時代を感じさせる。

    恋愛の始まりも終わりもきっかけは他愛無いことから。でも終わった先の不幸は連鎖して大きく広がってゆく。

    最後のどんでん返し?この人だったか!て展開から、長いどん底の終わりが見えるところがとてもよ...続きを読む