唯川恵のレビュー一覧
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登場人物の一人の「山登りなんてどこがいいの?」の問いに最初はなんて奴だと思い、素晴らしいでしょと返していたけど読み進めるうちこんなリスクや苦労をしてまで登るほど良いのか?嫌だな。いいや良いのか?いや登りたくないな、と波が押し寄せる。
山登りといえども難易度は様々で私は難易度一程度しか経験がない。敦子さんの話はまさに命懸け人生懸け…壮大で壮絶だった。
女なんかに山登りなんてと周りの男性たちに言われ反骨精神があった敦子さん素敵だなと思っていたけど言う側の気持ちも読み進めるうちに分かってきた知れば知るほど難解すぎる。
山登りのことなにも知らなかったんだなぁ。最初はこんなに分厚いのかと読むのが億 -
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同じ会社で働く二人の女性の人生を、27歳から60歳まで、8つの章で追いかける小説。2人はこんな分け方をして欲しくないかもしれないけど、
・キャリアに生きる乃梨子
と
・家庭に生きる薫
の物語。
どちらの言い分にも生き方にも共感できる一方で、反感も持つ。それは自分が今どんな環境にいるのか、タイミングによっても変わるかもしれない。仕事を頑張っているなら乃梨子に肩入れするし、家庭を守ろうとしているなら薫に親近感が湧く。
単行本の出版は2003年ですが、そういう2人を比べたがって、二項対立を煽る風潮になりがちな現代でも通用する話。そして「age.60」の章で乃梨子が語る言葉で、そういえばそんな無意味 -
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2025年の読書1冊目
昭和元年頃の金沢の花街の芸妓の話。ということは今から100年前?花街で働く人たちの境遇は今とは全く違うだろうが、町の名前など今とほとんど変わっていないし、まるで昭和の後期頃と錯覚してしまうところもあった。言葉も昭和後期にお年寄りが話していた言葉に似ていた。注釈もなく、他の地方の人はわかるのかなと思ったが、金沢の雰囲気が感じられてよかった。
年中行事や食べ物など、金沢のガイドブックのようでもあった。
かんじんの物語の方はというと、星3つかな?
ともあれ、これを読んでついつい「金沢芸妓の舞」ツアーに2日連続でポチッと申し込んでしまったのだった。(さすがにお座敷遊びは敷居 -
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ネタバレ女でいるのが武器と思うか、女でいることが弱点と考えるか
女でいることが弱点だなんて思わないし、自立していたいと思うけど、所謂、女性としての幸せ=結婚を求めなきゃなのかと少し焦る最近。
気づけば一緒に同じ時間を過ごしていた人たちが、婚約して結婚して子供ができて、遠くに行っている感覚がすごい、女としての幸せを幸せだと思って追い求められるのも羨ましく思う
でもるり子と萌だったらわたしは確実に萌側の人間だなぁと
頼るだけで生きていくなんてまっぴらだし、沈黙を破っちゃうタイプだし、自分を守りたいからこの人と付き合わなくても良いってなっちゃうし、相手がいるからこそ気を遣わないっていうのもわかる、不 -
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ネタバレほぼ1日で読み切った。めーっちゃ読みやすい文章。
怜子のことを他人だとは思えなかった。友達の話を聞くように読んでた。何度もうやめとけ!って思ったか、、
そんなことない、また向こうから折れてくれる→もうだめなんだ、すがりつくしかない→愛が憎しみに変わる
怜子みたいにすがったり嫌がらせなんてしないと思ってるけど怜子と同じでもしかしたらするかもしれないんだなものすごく愛した人ならそうなるのかもしれないなと思った。
付き合って別れた人が同じコミュニティ内の人だと今どうしてるか嫌でも耳に入ってくるし好きだとそれが辛いけど逃れられないし…マキコはものすごく意地悪だったけどいつかは耳にすることだし辛い。
あ